コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- レン・アイ追いかけっこ→【コメント大歓迎!】
- 日時: 2015/05/19 06:51
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
『先輩、追いかけっこしませんか?』
*作者から
どうも、伊吹吹雪です。
前まで、「恋乃手紙」を書いてました。
まあ、それが完結したので。
今回も恋愛小説を書かせて頂くことにしました。
魔法ファンタジーとかも書いてみたいですけどね。
そんな技術はありません(作者が設定を忘れ、ゴチャゴチャになる)。
駄文ですが、よろしくお願いします。
*目次
1.追いかけられる側の立場
>>1
2.虹色デイズ
>>2
3.空色プラネット
>>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>8 >>9 >>10 >>11 >>12
4.虹色デイズ2
>>13 >>14
5.空色プラネット2
>>15 >>16 >>17 >>18
*登場人物
鈴木愛
新堂蓮
*他作品
・恋乃手紙
・桜庭中学1年の日常〜会話文だけで紡がれた物語〜
- Re: レン・アイ追いかけっこ→ ( No.14 )
- 日時: 2015/05/08 06:42
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
「ねえ、お前といつも一緒にいる女の子。えっと鈴木ちゃんだっけ?めっちゃ可愛いよなー。」
同じ講義を受けていた男の生徒に急に話しかけられた。
話すどころか、顔も合わせたことがないような仲だったから、蓮は驚いた。
「何?」
蓮は逆に聞き返す。
「いやー、もし良かったら鈴木ちゃんの電話番号とメアド教えてくれないかなー。」
こういう話し方する奴は苦手だ。
「…は?何がしたいの?」
「だから、鈴木ちゃんがフリーだったら、付き合いたいなぁと思ってさ。」
あ、こいつ知らないんだ。
「残念ながら、あなたの言っている『鈴木ちゃん』は、彼氏がいます。」
そう言って、蓮は立ち去った。
「いや、ちょっと待ってよ、新堂君。」
意味の分からないような顔をしている男子学生のところへ、女子学生が飛んでいく。
女子学生はその男子学生を小突く。
「ちょっとアンタ知らないの?」
「え、何を。」
「バカねーアンタ。あの新堂は鈴木と付き合っていることで有名で、めっちゃラブラブなんだよ。」
「えー!そうなの!?」
「そう。特に新堂は鈴木のことをめっちゃ大事にしてるから、さっきのアンタみたいなこと、あんま話さない方がいいよ。」
「マジか。」
「マジです。」
「美男美女カップルだなー。」
☆
- Re: レン・アイ追いかけっこ→【コメント大歓迎!】 ( No.15 )
- 日時: 2015/05/11 06:39
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
5.空色プラネット2
トレーニング、走り、休憩を繰り返している、陸上部の部活。
「昼食休憩ー!」
部長がそう叫ぶと、部員たちがわっと散らばって、我が弁当へと散らばっていく。
「ほらあーんして。」
「ねえねえ、あたしのも食べてよ。」
?
愛が不思議な声が聞こえたところへ行くと…
自分に稲妻が落ちたのが分かったくらい、変な光景が繰り広げられていた。
…蓮先輩が、2年の女子の先輩に囲まれていたのだ。
2年の女子は、自分の弁当以外に、なぜかもうひとつ小さな弁当箱を持ってきている。
そして、それを「あーん」してもらっている蓮先輩。
「蓮くん、美味しい?」
「うん、美味しいよ。」
「ねえ、私、蓮くんと間接キスしちゃったー!」
「いいなー!」
まるで、「きれいなお姉さん達にお世話されている小さなモテモテ少年」の状態になっているにも関わらず、蓮は慣れているようで普通だった。
何ですか、コレ。
「ねえ、みんな。」
「何?」
「愛ちゃんが見てるよー!」
「え、別に恥ずかしがることじゃないし。」
「見られても別に。」
え、恥ずかしくないんですか!?
てゆうか、女子の先輩たちより、蓮先輩が恥ずかしいんじゃないんですか?
と心で思っていると…
「「「「「愛ちゃんもやる?」」」」」
女子の先輩4人+蓮先輩にそう言われ、
「一人で食べます!」と愛は言うと、1番離れた芝生のところに行った。
☆
- Re: レン・アイ追いかけっこ→【コメント大歓迎!】 ( No.16 )
- 日時: 2015/05/12 06:40
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
「昨日した約束大丈夫か、鈴木?」
弁当を食べている愛に話しかけたきたのは渡辺。
こいつ、いつも突然だなー。
と思いつつも、口に入っている食べ物を飲み込んで、答える。
「うん。部活の後そんまま行く。」
「ああ、俺も、だ。」
そう渡辺は言うと、愛の隣に座る。
「ていか何で運動公園?」
そう愛が聞くと…。
「陸上クラブへの誘い。」
と渡辺は答えた。
え、陸上クラブ。
なんじゃそりゃ。
「昔、現役選手だった人が教えてくれる教室。」
へえー。
「渡辺はいつから習ってるの?」
「小5から。」
ふうん。
「…」
「…」
沈黙が続く。
渡辺はあまり話さないタチのようで、ずっと芝生を見つめている。
愛が弁当を食べ終わるまで沈黙は続いた。
「じゃあ。」
そう一言だけ言うと、渡辺は立って、どこかへと歩いて行った。
☆
- Re: レン・アイ追いかけっこ→【コメント大歓迎!】 ( No.17 )
- 日時: 2015/05/18 06:52
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
蓮先輩と女子の先輩の異色な交流は、休憩になるたび続いた。
一体、バレンタインはどうなるのだろうか。
初めての長い練習を終え、1年生が片付けをしていると、あっという間に4時になっていた。
「渡辺。」
「行くか。」
中学校から自転車で10分程のところにある運動公園に向かう。
2人は並んで自転車置き場に行く。
それを見かねた女子の先輩。
「ねえねえ、蓮。」
「うん?」
「あの2人…鈴木ちゃんと渡辺君って付き合ってんの?」
「いや、聞いてないけど。」
「1年生、あの2人って付き合ってる?」
「いや、違うと思います。」
背の高めな愛と、背が高く細い渡辺。
2年の女子にはお似合いに見えたのだろう。
蓮は2人の後ろ姿を見て苛立ちを覚えた。
ちくしょう。
自分の身長を恨めしく覚えた。
それと同時に、蓮には分からない、と愛に突きつけられた苦い記憶も思い出した。
蓮はちぇっ、と舌を鳴らした。
自分は、幼なじみとはいえ、他の女子を想うことは「許されていない」はずなのだ。
でも部活中は、そんなこと守ったこともないし、第一守る気にもなれない。
自分はそういう性分だから、女子のことを想うのは日常茶飯事だった。
愛に感じるのは恋愛感情とかではなくて……
言い訳を心の中で組み立ててみる。
いや、違う。
愛がとても可愛く、守りたくて仕方がない。
他の女子を想うのとは訳が違う。
コノヤロー。
可愛くて仕方がないだろうが。
蓮は、そんなことを考えて、愛と渡辺の後ろ姿を見送った。
☆
- Re: レン・アイ追いかけっこ→ ( No.18 )
- 日時: 2015/05/19 06:47
- 名前: 伊吹吹雪 ◆u2YjtUz8MU (ID: t5nfvz02)
愛と渡辺は、話しながら自転車に乗り、運動公園に向かっていた。
「でね、今日びっくりしたんだよ。女子の先輩が蓮先輩にお菓子とか持ってきててさ、食べさせてんの。間接キスとかしまくりほーだい。」
「へえ。」
こんな変な話したのに、反応薄っ!
と愛は思っていた、渡辺が次の言葉を発するまで。
「やっぱり本当だったんだ、噂。」
「?、何の噂?」
「新堂先輩が、たらし、だっていう噂。」
「新堂先輩は、中学に入ってから、女子と遊びまくっているらしい。彼女は何人もでき、今もいるらしい。それでは飽き足らず、部活の女子とも遊んでいる。」
一切の間を置かず、ただ淡々と話す渡辺。
ボロボロ。
自分の中で、蓮の「お兄ちゃん像」が崩れていくのが、愛は分かった。
「ちょっと、鈴木!信号、赤!」
「うわー!」
慌てて急ブレーキ。
「どうしたんだ鈴木!?」
「いや、何でもないー!り、陸上クラブ、楽しみだねー!」
「何で急に大声!?」
「う、うわぁぁー」
愛は泣き出した。
お兄ちゃん像が崩れたからではなく、
蓮に彼女がいることにショックを受けたのだ。
自分の気持ちに気付けなかった。
愛は、蓮のことがずっと好きだったことにたった今気づき、たった今、失恋したのだ。
一瞬の恋だった。
「私、どうすればいいんだろうー!」
「何がだよ!もしかして、」
「新堂先輩のこと?」
「そう、蓮先輩のことー!」
ねえ、渡辺、私、どうすればいい?
「もう、信号青。行かないと。」
渡辺に言われて、自転車を愛は発進させる。
【新堂先輩。先輩の大事なお姫様、奪っちゃっていいですか???】
☆
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