コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 呪われ王女と、限りなくO型に近いA型勇者。
- 日時: 2015/08/12 17:53
- 名前: 雪見だいふく (ID: DcPYr5mR)
はじめまして! 雪見だいふくです。
「王女と勇者」、閲覧ありがとうございます♪
書き始めたばかりの初心者なので、まだまだ未熟な部分もありますが…応援、よろしくお願いします!
今作は、ファンタジー × 恋愛モノとなっております!w
ではでは、さっそくw↓
*あらすじ*
舞台は人間界の裏に存在する、「カルストニア王国」。この国の王位の決定は、男女問わず、すべて魔力で決まる!
「王位なんて関係ないし」。
国一番の力をもつハルル。だが、そんな彼女にとって、王位はめんどくさい存在だった。
ある日、森に迷いこんだハルル。
彼女はかくかくしかじか、魔女によって呪いをかけられてしまった!
呪いをとく条件は、心の底から誰かを愛せるようになることーーーー。
彼女の呪いはとけるのか、愛する者のいないまま死んでいくか。
運命を握るカギは、A型勇者に託された!
…と、いう風になっています!
楽しんでいただければ、なによりです♪
- Re: 呪われ王女と、限りなくO型に近いA型勇者。 ( No.15 )
- 日時: 2015/08/15 21:04
- 名前: 雪見だいふく (ID: DcPYr5mR)
なんか…ブラックなお話ばっかで
すみません…w
いや! 超ためたんですが、
やっと! この回から(もう分かると思うんですけど!!)
あの二人が運命の出会いを果たします!
ではどうぞー!!↓
*第十話*
キリサ どこか、暗いところ
「はぁっ……はぁぁっ…」
何分だろう?
何分も走ったのかな?
「はぁ……ぅ」
泣いていた。
止まらない、ぼろぼろと…
いく筋もの涙のあとが、
乾いているのがわかる。
気がつけば、知らない場所にいたし。
足も震えている。 走りすぎたんだ。
「ちょっと休もう…」
大木に寄りかかり、腰を下ろす。
「はぁ……ってか、ここ…」
…………どこ?
今更寒気がしてきた。
そうだ、もう一度死ねって僕、
言われて…
「……!?」
バサバサッ、と頭上から何か音がした。
…あ、カラス……だ…。
というかここ、暗い! 怖い!
まだ昼だった…はずなのに。
それに……何か、
おぞましい気配を感じる。
何か、禁忌の場に足を___。
そっか、そうだ。
ここ……暗黒の森だ…ッ!
過呼吸に陥る。
どうした、どうしよう、どうすればいい!?
……自業自得…だな…。
___そのとき。
奥の方から、ガサガサと。
(何か、いるっ…!)
しかも……
(とんでもない魔力だっ!!)
怖い。怖い怖い怖いッ!
立とうとするも、
足に力が抜けて…また座り込んでしまう。
その時僕は、男にしても情けなく、
助けを求めていたのだった。
(父さん、母さん…!!)
「私はあなたのパパママじゃないよ」
「……へ、ぇッ?」
変な声が出た。というか、声帯がかすれて、緊張した声しか出ない。
ていうか、なんで分かった…?
ふわっとした、甘いかおり。
なに、どうしたんだろう? 何が起こったんだ?
眼前に現れた少女。
白いワンピースは、あちこちが裂けていて。茶髪のポニーテールはぼさぼさで。
そして、何より___
___彼女は泣きまくったのだろう。
目が真っ赤に腫れている。
今にも泣き出しそうな顔で、こちらに助けを求めるような顔で。
でも、僕のほうがおかしい。
焦っているんだ。
さっきの焦りとはまた違う。
胸が高鳴る。心臓が踊る。
きっと、これは___
「あなたも、泣いてるの?」
夏。
僕は、不思議でいて、どこか魅力的なこの少女に、
一目惚れだった。
- Re: 呪われ王女と、限りなくO型に近いA型勇者。 ( No.16 )
- 日時: 2015/08/15 22:45
- 名前: 雪見だいふく (ID: DcPYr5mR)
ひょええええ、なんか先走りになっちゃいました! すみません!w
十話目にしてついに出会いましたねw
「おそっ!?」 byチルニ
どーぞどーぞ♪↓
*第十一話*
ハルル ここどこ? な、森の中
どうしよう、どうしようどうしよう!!
ここどこっ!?
どーしよう、無計画で家飛び出してきちゃったけど…
帰り方わかんない…
暗い森だなぁ…不気味だし、光も射さないし。 木と草ばっかりだし…。
どこから来たのかさえ、覚えてない。
それほどに、無我夢中だったから。
泣いてる? どうしてだろ。
涙を流したのなんて、すごく久しぶりだ……
「………はっ!」
やばい、寝てた!?
慌てて口元のヨダレをこすり取る。
「あーもう、何やって…」
「んのよ?」
ドクン!! 心臓が跳ね上がる。
寝起きでぼーっとしてたけど、今私の目の前には___
「ここは禁忌の森よ。こんな女が入ってきてはならない場所だわ」
___深くフードを被った、女の人。
「っ、あの……どちらさまで…?」
あれ、上手く声が…
「あなた、知らないのね。私はこの森の___『魔女』と呼ばれる存在…」
「ま、魔女…」
なんだか、圧倒される艶やかな声。
その裏側に、何か黒いものが隠されている気がする。
「ん? アンタ、普通じゃないわね…
かなりの魔力を持ち合わせている…」
「あ、はあ、どうも…」
なんでだろう。冷や汗が止まらない。
背中にドライアイスをぶちこまれたような。
そんな、嫌な感覚。
「そーねえ…数日前にブタにしてやった男がいたけど、まだマシな方ね。
うん、あなたにはもっと素敵な『呪い』をプレゼント〜!」
「はっ、え、のろ…い?」
なんで? 変な声しか出ない。
怖いから?
「そーよ。あら、あなた知らないの?
ここは私の縄張りよ。 よって、ここへ無断で立ち入りをした者には___」
___私によって、罰が下される。
今度こそ、確信じみた恐怖。
え? 呪い、呪いって? はへ…?
「あなたには___」
___15の誕生日を迎えるまでに、『運命の王子様』を見つけだすこと。
心の底から愛し、愛されねば。
待っているのは死よ。
意識が遠のく。
ああ。また、眠っちゃうじゃない…
目が覚めたときには、彼女はもういなかった。
「…夢? に、してもやけにリアリティだったし…ぃっ!?」
右の二の腕には、小さくて黒い紋章が描かれていた。
「なにこれっ…こんなタトゥー、入れた覚えないよ!?」
「ぐすっ……ひっく…」
___泣き声?
(我慢してるけど、この声男の子…)
何かに引き寄せられるよう、声のする方へ近づいていく。
「……あ…やっぱり」
木に寄りかかり、めそめそ泣いている男の子発見。 歳は同じくらいかな…。
その時、『心』の声が聞こえた。
『父さん、母さんっ……助けて…』
ああ、この人、きっと___。
少し慰めるように、茶化すように言葉を放つ。
私も君と一緒。
顔を上げた青年に恋することなんて、
まだ考えてもなかったけども。
- Re: 呪われ王女と、限りなくO型に近いA型勇者。 ( No.17 )
- 日時: 2015/08/16 12:56
- 名前: 雪見だいふく (ID: DcPYr5mR)
出会いましたww
どうぞどうぞ!↓
*第十一話*
キリサ 誰この女の子!? ここどこ!?
少女と出会ってから、僕の心拍数は上がりまくるばかりだった。
「……っあ、あのっ…!」
勇気を出して話しかけてみる。
…あれ、なんて言えばいいんだ!!?
どっ、どうしよー、どうしよー!! (本日二度目の混乱)
このままじゃ不自然すぎるし…
いや! そもそも、こういう状況が不自然なんだよ!?
普通にしていよう…!!
「え、なに?」
「いや……その、あの…」
ダメだ。やっぱムリ。
「そうだ! なな名前! お名前、なんていうんですかっ!?」
「…そ、そんながっついて聞かなくても…」
あああああ!! やってしまったぁっ…
「あははっ、ははっ…
あー、君、おもしろいね!」
…あれ? よ、よかったのかな…?
それよりも、快活に笑っている彼女はすごく可愛い。 もう僕のハートは爆発寸前だ(自分で言ってて、結構恥ずかしい)。
「私の名前かぁ。あててみてよ!」
「ええっ!!」
こ、ここはウケを狙うべきなのか!?
い、いや、正直に言うべきか…
でもっ! 笑った彼女がみたいなぁ…。
「ロウレスラー=アントニオさん?」
「……なにそれ…?」
はずれでした。
どこに着地してるんだ僕!
「ははっ、うそうそ。
私ね、ハルル=ユリーカ。あなたは?」
「……ハルル、ユリーカ…さん…」
花みたいな、可憐な名前。笑うと本当に、花が咲くような。
「えっ! 同姓同名!?」
「あっ、いえいえ! 全然違います…」
なんだよー、と言って頬を膨らませる彼女も、また可愛いらしい。
「あっ僕、キリサっていいます。
キリサ=ターライトですっ」
急に彼女は立ち止まり、僕のほうへ手を差し伸べてきた。
「よろしく、キリサくん?」
わわっ、わわわっ。女の子の手なんて、全く握ったことない…。
「は、はははいっ! よろしくお願いいたします…!」
おずおずと手を伸ばし、ハルルさんの華奢で白い手をそーっと握る。
ふんわりとしていて、柔らかかくて。
安心感に包まれる…。
「あ、あと敬語嫌だ」
「え!? で、でも…」
そうか、知らないうちに、敬語使いになっちゃってたか!
「……っじゃあ、よろしく…?
……ハルル」
僕が呼び捨てしてしまったことを後悔する前に、
「よろしくぅー!! いえええいッ」
やっぱり花だと思ったんだ、君のこと。
- Re: 呪われ王女と、限りなくO型に近いA型勇者。 ( No.18 )
- 日時: 2015/08/16 15:57
- 名前: 雪見だいふく (ID: DcPYr5mR)
*第十二話*
ハルル この男の子可愛いなぁ!?
「キリサ=ターライトです…」
そう呟いた彼の、うつむきがちな顔立ちは随分整っている。
くっきりとした二重。コバルト色の瞳。 この赤中心の燕尾服は、彼の細やかな金髪をよく目立たせてくれている。
私より身長は高いな。165くらいじゃないのか。
でもなんだかこの人、さっきからずっと…
「………あっ、その…えっと……」
…おどおどしてるんだけど…?
(き、緊張してんのかな…?
まあそれもそうか。いきなり知らない人に話しかけられたら、なんだか可笑しいもんね)
目を合わせようとすれば、横を向いちゃう。顔もリンゴみたいに真っ赤。
もおお〜っ、なんなのッ!?
そんなに私が嫌!?
「くっ…今度から、リンゴちゃんって呼んでやるんだから……」
「え、あ、はあ」
……ノリが悪いのでやめた。
「ところでキリサはどーしたの? なんで、こんなとこに?」
キリサは体をビクッと震わせ、一層しょんぼりとしてしまった。
(ありゃりゃ、聞いちゃいけなかったかな…)
「うーん、私ね、罪を犯しちゃったの」
相手が息を飲む気配が伝わってくる。
「……初めて言葉で、人を殺しちゃったのかもしれない…そう思ったら、本当に自分が嫌になってきて、逃げてたの」
___ここに。それでね、変な魔女がいて……とは言えないよね。
あ。
私の『これ』、もしかして呪いの刻印…?
ゾッとする。歩いているのが右側で良かった。今日は七分袖のワンピースだし…救われた。
「……そっか…でも僕の話はっ…」
「ああ、いいよいいよ。大丈夫だから」
しばらくお互いの沈黙が続く。
別に気まずくはない。
どこか、知らないところへ歩いている。それだけで、私の胸は高鳴っていた(ホントは胸ないけど…)。
「でも僕___」
「?」
なあに、と首をかしげようとして、動きは止まった。
ついでに心臓も。
なんでかって、初めて目を合わせてくれた彼の顔が___
「いつか絶対、ハルルには話せそうだよ」
___なんだか、きらきらしてて。
「……っ…?」
ドキドキが早くなっていく。あわてて胸に手をあてる。
顔も赤い。リンゴちゃんは私の方じゃないか。
この胸の高鳴りはきっと___
___もっともっと嬉しい、なにか別のものに近い気がする。
それが何かなんて、全くわからないけれど。
- Re: 呪われ王女と、限りなくO型に近いA型勇者。 ( No.19 )
- 日時: 2015/08/16 21:53
- 名前: 雪見だいふく (ID: DcPYr5mR)
ちょっと視点が、めまぐるしく変わるのですが…お許しくださいなw
ではでは↓↓
*第十三話*
キリサ ハルルの顔赤いけど、大丈夫?
「ここっ、住みますっ!!」
「……………え___!!!!?」
事は、小一時間前に遡る…。
歩き疲れ、へとへとになっていた僕らの目の前に現れたのは、小さな村だった。
「う、うわああ!! 可愛い、ねえ見て!
ちっちゃいお家が、こんなに!」
いや、全力で僕の袖を引っ張る君の方が100倍可愛いよ!?
巨大な湖。その真ん中にぽっかりと浮かぶ、小さな島のような家の集合体。 湖の4方向から大きな橋がのびていて、目を凝らして見ると市場だってある。
「……はぁー、すごいや」
「ねえっ、ねえ……そのね、相談? なんだけどさぁ…」
「? なに?」
なんだろう。どことなく、言いづらそうな雰囲気が漂っている。
「___ここっ、住みますっ!!」
…………?
あ、そうなの? 移住のために歩いてたのかな?? ああ、なんだ。そうか、そんなこと___
「よ、よよければご一緒に……」
………
……………
……………………………
「えー!!!?」
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