コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 私の夏〜2015〜
- 日時: 2015/09/02 21:28
- 名前: 小花 (ID: Wx.cjsE7)
あの夏は特別でした
戻れるなら戻ってみたいけど
今はまだ思い出でいい…
- Re: 私の夏〜2015〜 ( No.16 )
- 日時: 2015/11/29 20:16
- 名前: 小花 (ID: Wx.cjsE7)
「いや〜あんな顔するんだね、夕樹って」
「おぉー俺も初めてみたぞ」
嘘だろ、そんなにやばかったんか?
「まぁ俺らが心配するほどでもなかったな」
「そうだね」
「誰も心配してくれなんて言ってねぇ〜よ」
「「はいはい」」
声を合わせられるとちょっと俺にはきついな
キーンコーンカーンコーン
それからの授業は今までで一番長かった
*************
「夕樹くん、帰ろー」
と、ウサギのようにぴょんぴょん跳ねながらやってくる
「おう、行くぞ」
教室を出るときの男達の残念そうな顔がやけに気持ちよくて
同時にうっとうしかった
もちろん女子達も…
「…なんか視線がすごいね…」
「うん、ごめんな」
「ううん、大丈夫だよ。
別に何かされるって訳じゃないし」
「……」
周りの奴が異常にうるさい
「おーい、小夏ちゃーん、夕樹ー」
あぁー、特にうるさい人もいたな
って、こっちに来るし
「あ!どうも!」
「いやー、二人で帰るなんて水くさいね
俺も呼んでよ」
「何でですか」
「冷たいな〜」
「ふふふ」
小夏も何が面白いんだ?
面倒くさくないのか?
- Re: 私の夏〜2015〜 ( No.17 )
- 日時: 2015/12/09 21:12
- 名前: 小花 (ID: Wx.cjsE7)
「はやとさん」
「お!なんだなんだ?」
「今日は二人で帰るんで
さようなら」
はやとさんは驚いている小夏とは対照的に一瞬真顔になった
その一瞬が見間違いかと思うほど満面の笑みを見せた
「分かったよ
じゃあお二人で楽しく帰ってくださ〜い」
「では」
そう言い残すと小夏の腕を引っ張ってあの人が見えなくなるまで
俺の歩幅で歩いた
「夕樹くん!ちょっと!」
「!ごめん…」
早く早くあの人から逃げたくて小夏のこと考えてなかった
守るなんて…どの口がいってんだか
- Re: 私の夏〜2015〜 ( No.18 )
- 日時: 2015/12/12 14:18
- 名前: 小花 (ID: Wx.cjsE7)
「夕樹くん、ちょっと疲れてない?
顔色悪い」
「大丈夫だから」
そう言いながらまた前を歩き出す
“大丈夫”…無理するのは癖なのかな
「夕樹くん」
「なんだよ、大丈夫だって…」
「私何にも言ってないよ?」
やっぱりおかしい
- Re: 私の夏〜2015〜 ( No.19 )
- 日時: 2015/12/23 17:12
- 名前: 小花 (ID: 4yuxSnKU)
「ごめん…」
そうか、私にはまだ何も話せないくらい距離が遠いんだ
でもさぁ〜
「何で黙るの?話聞けるよ?私
夕樹くんが納得するまで話聞いてあげるから!」
なんでしんみりした顔してんの?教えてよ…
「言わない、でもちゃんとするわ俺」
「…は?ちゃんとって「あぁ〜もう!」
わざわざかぶせたな
「行くぞ」
そう言うとさっきよりもゆっくりした歩幅で…
私の右手をつかんで歩き出した
手汗とか私大丈夫かな?
ちゃんと女の子らしい手してるかな?
なんてさっきまで怒ってたのが綺麗さっぱり吹っ飛んだ
「…うん」
- Re: 私の夏〜2015〜 ( No.20 )
- 日時: 2016/01/01 17:20
- 名前: 小花 (ID: 4yuxSnKU)
*******************
これが私たちの出会ってからの二日間
私たち何に縛られてたんだろう
「ねぇ今日買い物に行きたいんだけど」
「昨日食材いっぱい買ったけど、小夏」
「ちがう。この子の服とか見に行きたいの!」
「あぁーはいはい」
そう言って彼は準備を始めだした
あの日から出会って8年
早かったなぁ〜
「小夏〜、準備せんの〜?」
「あぁ〜ちょっと待ってね」
もうとっくに準備を終えた彼はまだかなと落ち着かない足で
私に準備してと言っている
「も〜お父さんはせっかちねぇ〜」
なんてまだ少し話し出したばかりの息子に同意を求めると
「ねぇ〜」
と分からないなりに分かったふりをしながら相づちをうっている
少し幸せの量が増えた気持ちのまま準備を始めた
もし私があの時あの道を歩いていなかったらこの子は産まれてない
それは……嫌だな〜
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