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summons! 閲覧数100超感謝です!
日時: 2015/12/17 17:40
名前: しずく (ID: LTX6Bi5r)

こんにちは。しずくです。
まだ何も書いていなくてすみません。
一応本作の主人公の名前を書いておきます。

汐瀬 拓斗(しおせ たくと)

超現実派の高校生。


…です。
カオスな設定ですが、よろしくお願いします

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Re: summons! ( No.9 )
日時: 2015/11/27 21:35
名前: しずく (ID: LTX6Bi5r)

色々ぶっ飛んだ話だが、実際に来ちゃってみると、意外にあっさり納得できるんだな。知らなかったよ。
しかしな、この状況を画面の向こうの人々にはどう説明を———
「—————ていうか拓斗、帰る家ないよね?」
突然思考回路を破ったリンの言葉に、非現実のオンパレードで半ばやさぐれていた俺は我に返る。
「そういやそうだな。どっかの単細胞にいきなり誘拐されたから、携帯も金も持ってないし」
「…イヤミな奴」
イヤミな奴で悪かったな。
リンはしばらく考え込んでいたが、不意にぱっと顔を上げた。
「————そっか。私の家に来ればいいんだ!」
「一番問題ありそうなの選択してるけど!?」
俺のツッコミに、「なんで?」ときょとんとするリン。
こいつ…マジで単細胞なのか?
少なくとも俺が今考え付く問題点は、

1 女子の家に見知らぬ奴が入ってもいいのか
2 リンの親の許可は?

等々、かなりの数考え付くぞ。
俺がそれをリンに言うと、
「私はそういうの気にしないし、うちは親一緒に住んでないから」
と、ちょっと悲しそうな顔で言われてしまった。
…悪いことを聞いた感が「まじぱねえ(涼太が言っていた宇宙語)」な。
「えーと…なんかごめんな」
「え!?いや、そういう意味で言ってないし!大丈夫大丈夫!」
俺の謝罪に、慌ててバタバタと手をふるリン。
「そういう風に謝られた方が、こっちも罪悪感マジパネェし」
「宇宙語普通に使ってる!?」
こ…これは凄い。涼太とクラスメート数人以外は誰も使用していないと思っていた宇宙語を、こいつはサラッと言えるほどにマスターしている!
「…お前凄い奴だったんだな。見直すよ」
俺の言葉に、「何が?」と変な顔をするリン。…強者だ。

Re: summons! ( No.10 )
日時: 2015/12/06 14:46
名前: しずく (ID: LTX6Bi5r)

————————まぁそんなこんなで、俺達はリンの家にやってきたわけである。
え?どうやって移動したかって?
そりゃ決まってるだろ…ベタもベタ、リンが持ってたあの木彫りの「長杖」に乗って飛行してきたんだよ。
なぜそこを省略したかって言えば、どうでもいい部分だからだ。
どうせ空飛ぶ杖なんか誰も信じないんだし———
「何屁理屈言ってんの?拓斗が高所恐怖症で何も覚えてないからでしょうが」
「リン…頼むからそれ黙ってて」
——————うん。今のは気にしないでくれ。
まぁ、とりあえずリンの家に来たわけだ。
こんなに変な奴だから、結構変わったものとか置いてあるかと思ってたけど、案外そうでもなかった。
普通の、殺風景な一人暮らし部屋である。
…相変わらずクローゼットの中の服はセンスを疑いたくなるがな。
「よーいしょっと!」
どこかから持ってきた客用のふとんを、リンが掛け声とともに敷いている。
「いいよそんなの、俺床で寝るし」
「それじゃ風邪引くし、読者の人が私に非難の目を向けるでしょ。はいこれ」
さらっとタブーを言いつつ、リンが俺に白いチョークを渡してきた。
そう———学校とかで教師が使ってるような、真っ白いチョークだ。
「…どうしろと?」
「それ、召喚系が召喚魔法陣を書くときにつかうらしいよ」
召喚系?魔法陣…?
—————————ああ。
そういや、俺サモナーだったな。

Re: summons! ( No.11 )
日時: 2015/12/06 15:06
名前: しずく (ID: LTX6Bi5r)


「さぁ、早速なんか召喚しよ!」(byリン)

—————ってなわけで俺、現在召喚魔法陣に挑戦中です。
「57レベルだったら、もう色々できるもんね〜♪」
鼻歌を歌いながら、さっき敷いたふとんを移動して魔法陣を書くスペースを作るリン。
———————さて、ここで読者の方々は気になっただろうから説明をしておく。
冒険ゲームとかでは、たぶんある程度のレベルがないと無理だったと思う(涼太から聞いたことがある)のだが、なぜか俺は召喚系としてのレベルがもう57もあった事についてである。
「この世界では、その歳によって達するレベルの平均があるの。で、拓斗は高校生だから、その年齢に通常達しているレベルがもうそのまま与えられたってわけね」
…つまり、リンも俺と同い年だから…。
「うん。58だよ。まぁ多少の誤差はあるけど、平均は57だからね〜」
俺よりちょっと上なのが嬉しいらしく、自慢げに長杖を振り回している。……器が小さいと思うが、ちょっと悔しかったな。
「えーと。まずは…使い魔を初級魔法陣から選んで決めるらしいな」
「召喚系のマスターになろう!入門編」という怪しげな本(リンより贈呈)をめくって、見本を見つつ床にチョークで書き写す。
…うー。数学が苦手な俺は、意味不明な記号を見ただけでもクラっと来るぞ。
しばらく、地味な作業が続く。
「…なぁリン。このめんどくさい形状の記号とか文字って、どこの言葉なんだ?」
「んー。あんまし召喚系には詳しくないけど、確か古代ブルメライ語だったような」
———————————何語だよ。
そんなたわいのない会話をしつつ、ようやく魔法陣を書き上げた。
経過時間、じつに56分。
「まだ初めてだから遅いけど、たぶんそのうち早くなるでしょ」
チョークをもてあそびながら、リンがそう言ってニコッと笑った。
そんな楽観的な——と反論しようとして、リンから不意に立ち上ったハーブの香りに黙り込む。
リンは製薬系だから、製薬するときに色々な植物を扱うのだろうか。
「さぁて…早速、使い魔を選ぼうか!」

Re: summons! ( No.12 )
日時: 2015/12/07 22:08
名前: しずく (ID: LTX6Bi5r)


「召喚って…何か呪文とかいるの?」
「ん?どっかのページに書いてない?」
リンの言葉にテキストをパラパラめくると、おお、確かに。

「『我、天地の神より与えられし命に従い、此処に汝を欲す』————へぇ…」

…なーんかクッサい呪文出てきたぞー。
これ毎回言うのかなー。
———————————————————————…死にてぇ。
「リン…俺これから、こんなヤバそうなやつ言うのか…?」
涼太なら喜びそうだが、残念ながら俺はこういうのがあまり好きじゃない。
「ん…まぁ。ドンマイ」
リンが微笑みと共に突き放してから、あっ!という表情で手をポンと打った。
「でも拓斗、街とかで召喚してる召喚系よく見るけど、誰もそんなの言わないで『召喚!』で済ませてるよ」
「そーゆーの早く言おうよ!?」

Re: summons! ( No.13 )
日時: 2015/12/14 22:01
名前: しずく (ID: LTX6Bi5r)

「でも拓斗、街とかで召喚してる召喚系よく見るけど、誰もそんなの言わないで『召喚!』で済ませてるよ」
「そーゆーの早く言おうよ!?」
なんだよ、何でもテキスト通りって訳じゃないなら早く言えよ!
———というわけで、気を取り直し。
「なんか不安だな…本当に召喚って言うだけでいいんだよな?」
「大丈夫だって!私が買ったテキストもあるし、私がいるし!」
お前が買ったテキストの内容が、たった今否定されたばかりだから心配なんだろうが。
魔法陣の横に片ひざをつき(テキストによるとそうするらしい)、俺はついにサモナーっぽい事をすることとなった。
「じゃあいくぞ———————————————————————召喚!」
ブウゥン、という変な音とともに魔法陣が光り出し、古代…なんとか語とか言う文字が地面の上でくるくる回転した。
信じられねぇな、この光景。
ただチョークで書いただけのモノなのに、まるで最先端のアートのように輝きながら回ってるんだぜ?
まったく————ここまできたらもう、



信じないといけねぇってことかな…異世界の存在、ってのを。



なんてぼんやり考えてる間にも、魔法陣は忠実に作動していたらしい。
「ひゃぁっ!た、拓斗っ!」
リンに腕を引っ張られ我に返った俺は、魔法陣から何かがズブズブと出て来ているのに気がついた。
…うわ。ついになんか召喚しちゃった。
変なのじゃなきゃいいけどな。





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