コメディ・ライト小説 ※倉庫ログ
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- 四季達の恋模様
- 日時: 2016/06/17 20:50
- 名前: 桧 譜出子 (ID: DjQ11j/o)
皆さんこんにちは♪
桧譜出子と申します。
小説好きな普通の学生です。
コメント、大歓迎です\(^o^)/
よろしくお願いいたします。
追伸
SS小説も投稿しました!
応援してくださってありがとうございます!
<プロローグ>
拝啓
初蝶の舞い踊る季節になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。こちらでは桜の雨が降っています。そちらは別れ霜が立って大変でしょう。
藍里ちゃんも、もうすぐで一歳になりますね。
さて今日は華の十周忌の案内の為に、筆を持ちました。
高校であの子と出逢ってもう十二年になると思うと、恐ろしいです。
湿っぽいのが苦手だった華だから、笑顔で会いましょう。
紅葉も、柚姫も、鈴華も、そして私も、早く春日に会いたいです。
敬具
- Re: 四季達の恋模様 ( No.29 )
- 日時: 2016/07/06 14:41
- 名前: 桧譜出子 (ID: DjQ11j/o)
〈告白 part2〉
情報の速さというものは怖いもので告白の情報はすぐに流星に伝わった。
もちろん宙のものである。
本人は自覚していないが 紅葉はモテる方である。
クラスの男子約1/2が 紅葉に恋していると言っても過言ではない。
あの日本人形のような黒髪や肌の白さで一見か弱そうに見えるが毒舌であるというギャップが男心をくすぐるらしい。
もちろん自分もその一人であるが。
だがその中では自分が一番モテると言ううぬぼれが、こんな結果を起こしてしまった。
後悔するのは遅い。
だが遅いながらでも、自分の思いを伝えるべきだ。
これで振られたとしても、恨まないと誓う。
たとえ紅葉が自分をどう思っていたとしても、今は関係ない。
紅葉への気持ちは自分が一番強い。その工藤という奴よりも。
─ 紅葉今、君に伝えるよ。
─ずっと前から好きだった。
- Re: 四季達の恋模様 ( No.30 )
- 日時: 2016/07/22 13:50
- 名前: 桧譜出子 (ID: DjQ11j/o)
あの、すいません。
何なんですか!
正直に言うと工藤君がそんなふうに思ってるなんて知らなかったんですけど。
告白されたことのある人、教えてください!
いかん、冷静になろう。
別に工藤君のことは嫌いじゃない。
ただ好きになれるかどうか決められるほどの予備知識がない!
じゃあ好きになればいいのか?
嫌いじゃないならなれそうでもある。
いやいや待てよ、紅葉。
それはいろんな意味で工藤君にも失礼…。
あーっ!もうなんなの!!
恋愛って、むずい!!
「紅葉…。」
( ☆∀☆)
奇跡の救世主♪
「流星!ちょっと助けて! あんま面識のない人に告られた時ってどうすればい─。」
「嫌。」
「…はっ?」
「今の俺にその話題振らないでほしいんだけど…」
「… どうしたの?…なんか流星らしくないね?話してみ?聞いてあげる!」
「…じゃあ遠慮なく。」
流星が紅葉のほっぺをつねる。
「な!痛いんですけど!何よ?私に不満があるの〜?」
「…まあ、そうとも言える。」
「何?言ってみれば。」
「…俺だけ見てろよ。」
お れ だ け み て ろ ?
いやいやいやいやいや…。
いやいやいやいやいや…!
「はっ?」
「 いや、だから、その…。 好きってこ─。」
「私に時間をください…。」
「えっ?」
「…出来れば一生分くらいの…。」
「…それは…困る。」
「ですよね…。」
「うん。」
「1週間!一週間だけ頂戴!」
「…わかった。」
─〈告白Part2〉End─
- Re: 四季達の恋模様 ( No.31 )
- 日時: 2016/07/22 17:08
- 名前: 桧譜出子 (ID: DjQ11j/o)
〈7日の短さ〉
「えっ?何?急に何?みんなどうした? 大丈夫?もしかして私、はめられてたりする? 何?サプライズ?だったらありがた迷惑だけど!表立って嬉しくないしね?おかげさまで私、すっごく寝不足だけど!」
「どうどう。 世の中の句読点はね、疑問符と感嘆符だけじゃないんだよ。」
春日になだめられるとさらに腹が立つ。
「知っとるわ!」
「まあ、見てれば分かるよなもんだけどね。 両方とも紅葉に恋してるのなんて。なんで紅葉ってそんなに恋に関して鈍感なの? 日常生活ではすんごい勘がいいのにね。」
「春日あんた知ってて黙ってた?」
「うん。」
さらに腹が立つ。
「春日よお前も同罪だ。てか何でお前工藤君の事知ってんの?」
「知ってるよそりゃあ。工藤君すんごい有名だもん。」
「そう、なの?」
「 嘘!紅葉、工藤君の噂知らないで気持ちに応えようとしてたの?」
「…うん。」
「まじか〜。紅葉も好き者だな〜と思ったけど、そういうことだったのね。」
「噂ってどんな?」
「 数学とか理系の成績は学年で1位なんだけど、なんでか5教科になるとすごい順位が落ちるの。それでクラスの男子が気づかないように通知表を見たら 国語と古典の所が1だったんだって!」
「国語と古典で1とるなんてどうやればできるの!?」
「数学で1取ってる紅葉も 異常っちゃ異常だけどね。」
ぎくっ。
数学が性格に合わないだけですー。
「で?どうするの? 工藤君と流星どっちとるの?」
「どうしよ。」
「徹夜したのに答え出てないの?」
「うん…。」
「聞いて呆れるわ。」
「 だって…とても私の中では遠すぎて…。二人とも。」
紅葉の頭の中で、宙と流星の告白が浮かぶ。
─ 僕は君が好きだ。
─…俺だけ見てろよ。
苦手な日本語を使って私に告白をしてくれた工藤君も好きだし…。
ずっと前から私を見てくれていた流星も好きだし…。
私は選べるような人間じゃない。
もっと二人にはいい人がいるはず。
そういえば…。
「ねえ、春日?私好かれるようなキャラだったっけ?」
「…殴るよ?」
「えっ、なんで?」
「 あんた相当鈍感だから言うけど、クラスの男子の2分の1はあなたに恋してますよ?」
「はっ?なわけ〜。冗談もほどほどにしてよ春日。だってクラスの男子を半分にしたら10人ぐらいよ? 奇跡があったとて学年で二人だわ〜。」
「…。」
春日の殺気立った目に嘘ではないと気付く。
「嘘でしょ!?」
「この男たらしが!」
「だまれ!」
「いやだ!」
「はるひのばーか…。」
返事する日まであと6日…。
吹く北風はだんだんと冬の香りを帯びてきた。
- Re: 四季達の恋模様 ( No.32 )
- 日時: 2016/07/28 13:28
- 名前: 桧譜出子 (ID: DjQ11j/o)
困った時は歌に没頭するのが紅葉のスタイルだ。
「秋の夕日に照る山紅葉〜♪ 濃いも薄いも数ある中に〜♪
松を彩る楓や蔦は〜♪ 山のふもとのおるにしき〜♪」
「綺麗な歌声ですね。」
「五十嵐さん!どこくらいからそこにいたんですか?」
「曲の頭から。」
「お恥ずかしいところをお見せしました…。」
嚇映が尋ねる。
「何か、困ってることでもあるんですか?」
Σ( ゜Д゜)ぎくり。
「そんな大した悩みじゃないので…。」
「なるほど、工藤のことで悩んでるんですね?」
Σ(・ω・ノ)ノなんで!
「超能力か何かですか!」
「いいえ〜。」
どうかなぁ〜。そうしか信じられない。
「いきなり工藤君に告白されたんです。」
「本人的にはいきなりではなかったみたいですけど?」
「えっ?」
「普段占いを信じない工藤が調べてその日に告白したんですよ。だから、いきなりではないです。」
「…可愛いですね、工藤くん。」
「伝えときます。」
「やめてください!」
「それでどうするんです?どっちにするんですか?あなたのクラスの 真白 くんと工藤。」
「それも話してないです!」
「ふふっ。迷った時は自分の本能に従うんですよ。」
「本能…。」
「そう、 今の状況だと工藤が優勢です。」
「何でですか?」
「だってかわいいって言ったでしょ。」
「…いいました。」
「じゃあ、頑張ってくださいね。」
嚇映は立ち去って行く。
すると1枚の紙が落ちた。
「五十嵐さん!これ。」
行ってしまった。
そこに書いてあったのは…。
─本能に従うんですよ。
─By月姫
もしかして月姫って…?
五十嵐さんのこと?
五十嵐さんは謎の多い人物だ。
- Re: 四季達の恋模様 ( No.33 )
- 日時: 2016/08/18 10:25
- 名前: 桧 譜出子 (ID: DjQ11j/o)
おまけ♪
流星の憂鬱
1週間は短いようで長い。
初めてそんなことを思った気がする。
── 一週間!一週間だけ頂戴!
紅葉にそう言われて、もう3日がたつ。
なんのこれしき!あと4日!
いきなり告白された紅葉に比べたらこんなの痛くも痒くもない!
ちょっと1週間は長すぎだけどな。
いやいや、OKしたのは俺なんだから。
むーっ。
こんなことになるくらいなら、工藤より先に告白しておけばよかった!
─ 〈7日の短さ〉End ─
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