コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 【合作】極炎の惑星
- 日時: 2017/06/24 17:03
- 名前: 『極炎の惑星』制作委員会一同 (ID: GfbO1Kzf)
僕らの勇気は、極炎のように─────。
◆スレッド作成者・責任者
クーゲルシュライバー
◆協力してくださる作者様
・アンクルデス様
・四季様
・オオミノガ様
・夜月様
ご協力、本当にありがとうございます!
◆更新順番
1.クーゲルシュライバー
2.四季様
3.夜月様
4.オオミノガ様
5.アンクルデス様
《INDEX》
一章 世界の危機からの挑戦状
>>1-8
二章 眠る宝石を求めて
>>9-
三章 集いし炎の戦士達
>>
四章 氷の世界の支配者
>>
五章 極炎の勇気
>>
六章 全てへの帰還
>>
後書き
クーゲルシュライバー
>>
四季
>>
夜月
>>
オオミノガ
>>
アンクルデス
>>
- Re: 【合作】極炎の惑星 ( No.4 )
- 日時: 2017/04/03 09:31
- 名前: オオミノガ ◆RgF.6MREXo (ID: wSTnsyhj)
この星の名は春星。名の通り春、夏、秋、冬の四季が無く何時も何時も春の星だ。人と姿形が変わらない鬼と人が暮らしていた。
そんな平和な星の中で少年は逃げていた。真紅の角を生やした少女から。少女は明らかに人間離れした動きで少年を追っていた。
「捕まえましたよ。水蓮君」
「やめろ、離せ。銀朱」
朱色の髪に名刀のように鋭く真っ直ぐな真紅の角、燃え盛るような紅い瞳をもった可愛らしい少女が銀朱。黒髪黒瞳の特徴的な所がない少年が水蓮。
水蓮はなんとか銀朱の束縛から逃れようと身をよじるが、銀朱は鬼、水蓮は人間腕力では話にならない。更に付け加えると、この星の鬼の力は角のねじれで判断できる。ねじれが少なければ少ないほど、強く。多ければ多いほど弱い。真っ直ぐな角を持つのはこの星でも彼女のみで、この星きっての実力者だ。
「ちょっと待て。銀朱」
「離しませんけど、待ってはあげます」
空から光が二人へ向かって降り注いでくる。二人ともその異様な光景に呆然とする。
「ハッハッハッ、俺様の急激な登場に腰が抜け」
「た、訳無いじゃないですか。バカなんですか?それにあなた誰です?」
謎の声を遮り、問いかけを投げるのは銀朱だった。全く物怖じする事なく謎の声を罵る。
「なっ、俺様は宇宙の精霊様だぞ!俺様はお前達にある事を伝えにきたんだ!」
「聞くからさ、精霊様。助けてくんない?」
「その程度容易い」
光が銀朱に当たるとさっきまでの怪力が嘘のように非力になる。体を少しよじり、束縛から抜け出す。
「これは、信じるしかねぇな」
「うぐぐ、力がぁ」
「あと一時間は力抜けっぱなしだぜ。俺様を罵った罰だ!」
「それで、伝えたい事って?」
「この星は滅ぶ。残された時間は少ししかない。残された方法はただ一つ……」
「行くぞ、銀朱」
水蓮は嬉しそうな銀朱を担ぎ上げ、冒険へと旅立つ。
__________二人が旅立った頃他の星では
- Re: 【合作】極炎の惑星 ( No.5 )
- 日時: 2017/04/12 19:15
- 名前: クーゲルシュライバー (ID: GuSqVW3T)
「な、なな、なんですとぉ!!!?」
思いっきり声を張り上げたレンとナッツ。そして、ギャーワーと騒ぎ始めた。
「おいおい、そんな大げさに騒ぐなよ…。そんな事より、この優しい俺様が、この星の危機から逃れられる方法を『特別に』教えてやろう!」
その精霊の腹が立つ言い方に、三人はこれ以上にないほどの殺気を覚えた。
「まぁ…教えてよ、早く。」
怒りが支配した声を吐き捨てるレン。
「はいはい…。えーっとだな、この危機を救うには氷の惑星『アイスウェイト』に行って、氷宝石ファイアバニッシュを手に入れる。それだけだぜ!」
めんどくささを確実にアピールしている精霊。
すると、レックスが何かを思い出したかのように言った。
「アイスウェイトに行くんなら…ファイアパール、ウォーターパール、テラパール、ウィンドパール、ライトパール、ダークパール、ホーリーパール、イビルパール、ヒートパール、アイスパール、ポイズンパール、サンダーパールが必要らしいな。」
「いろいろあるね…。」
あまりのパールの多さに脱帽するレン。
「ただし、そのうちの九個はここにはねえ。」
ええ!?と目を丸くする三人。
「安心しろ。三つのパールはここにある。そのパールさえ集めれば、アイマックスを救えるぜ。それに、九つのパールの場所も、ここのように消滅する場所にあるはずだ。そいつらも、今動いてるぜ!」
笑うかのように説明する精霊。その声は、やはりふざけている男子のようだ。
「よぅし…。ナッツ、レックス!」
レンがナッツとレックスの方を向く。二人はもちろん、行く気がある。
三人はうなずくと、スタスタと走り始めた。
- Re: 【合作】極炎の惑星 ( No.6 )
- 日時: 2017/04/15 07:37
- 名前: 四季 ◆7ago4vfbe2 (ID: 4mXaqJWJ)
「よし、気を取り直して」
しばらくしてから精霊は口を開いた。どうしてこの二人のところへ来てしまったのか後悔しつつも、今から別の者に命じるというわけにはいかない。
「もういいのよっ!帰ってほしいの!」
千紗季は頬を愛らしく膨らませる。しかし、可愛らしさとは裏腹に明らかな殺気が漂っており、今にも精霊に殴りかかりそうな勢いだ。
「別に帰っても良いぞ。ただこの星が滅ぶだけのことだ!」
など言いつつ、精霊はしっかりと居座っている。帰りそうな様子は見受けられない。
その時、しばらく黙っていた凛が唐突に言った。
「……話せ」
少し前まで興味がないと言っていた凛だったが、なぜか気が変わったようである。
「よぅし、良いだろう。この優しい俺様が説明してやることとする!『特別に』な!」
凛は精霊をじっと見詰め、何も言わず頷く。それを見た千紗季は不満そうな面持ちのまま黙り込んだ。
「危機から逃れるには、まずは『アイスウェイト』に行かねばならない。そのために必要なテラパールとポイズンパールを手に入れろ!」
「テラ……パール?それに、ポイズンパール?そんな真珠、聞いたことないのっ!」
「真珠ではない。敢えてもう一度言おう。アイスウェイトへ行くのに必要なものだ」
こうして精霊はどこへともなく消え去った。その場には凛と千紗季だけが残る。
「凛!何なのーっ!?あんなくだらない遊びに付き合うつもりなのっ?」
顔を真っ赤にした千紗季がギャアギャアと騒ぐ。凛は近くの柱に掛けてあった黒い羽織のようなものを着る。
「……退屈していたところだ。少しは暇潰しになるだろう」
「千紗季は嫌なのっ!!」
彼女に猛反対されても、凛は少しも動揺しない。
「なら来なければいい。私は暇潰しに出かけてくる」
凛が黒い羽織をはためかせ歩いていこうとすると千紗季はそれを追いかける。
「ち、千紗季も行くのっ!凛!置いていかないでなの!」
晴れた空の下、目的もよく分からず行くあてもないまま歩き出した。
- Re: 【合作】極炎の惑星 ( No.7 )
- 日時: 2017/04/21 17:14
- 名前: 夜月 ◆p5CHNX570g (ID: mmFLxLPE)
「まてまて!まだ話がある!」
精霊はガシッとカイトとミコの腕をつかみ、ひっぱった。
だが、ミコはとっさに腕をはずした。
「うお!」
カイトだけがひっぱられ、部屋の床にぶつかる。
「だっさあ。」
ミコがクスクスと笑いながら、カイトのもとに近づく。
「う、うるさい。」
埃にまみれながら立ち上がる。そして、精霊のところにいくと、顔に向けてストレートを放った。
「うごっ!」
精霊が吹き飛ばされ、部屋の壁にぶつかる。
「だっさあ。」
ミコはクスクスと笑っている。
「で、話は?」
バキバキと指を鳴らしているカイト。その顔はまるで鬼のようだ。
しばらくすると、埃にまみれた精霊が出てきた。
頬にはしっかりとストレートの跡が残っている。
「いったたた・・・。」
その跡をさすりながら、話し始める。
「この世界を救いたいなら、氷の惑星 アイスウェイトに行って、氷宝石ファイアバニッシュを手に入れなければいけない。」
いままでの感じとはうって変わり、とても真剣な目をしている。
「だが、アイスウェイトに行くには、ホーリーパール、イビルパールを集めないといけないのだー!」
沈黙の時間。
「・・・なに、それ。」
「この星にはないぞ。その宝石は。」
「し、知っている!だから旅に出るのだ!その宝石を求めて!」
『ロマン』『夢』という言葉がカイトの頭の中をおどる。
「さあ!今度こそ行くぞ!宝石を求めて!」
「うるさい。」
またずるずると引きずられていくミコ。
その光景を見ながら、精霊は天にもどっていった。
口元を緩ませながら。
- Re: 【合作】極炎の惑星 ( No.8 )
- 日時: 2017/04/23 09:01
- 名前: オオミノガ ◆RgF.6MREXo (ID: wSTnsyhj)
「あの偉そうな奴の言った事本当なんでしょうか」
怪力のお前を縛った時点で、信憑性高いと思うんだけどなぁ。信じられないのは、宇宙の精霊様(自称)が放った言葉だ。
『この世界は早かれ遅かれ滅ぶ。この世界を救うには、アイスウェイトに行かなければならない。その為に必要な『ウィンドパール』、『サンダーパール』を取ってこい』
今思い出しても、悪質な詐欺グループにしか聞こえない響きだ。もし、嘘だったならば単なる徒労になるだろう。
「そんなに信じられないなら、この星1の物知りに尋ねてみよう」
小さな町の小さな図書館。其処にこの星1の物知りは居る。
彼女はパラパラといかにも古そうな本を読んでいる。
「ウィンドパー……」
「ウィンドパール、サンダーパールに関する書物は、5番の棚左から数えて12番目」
「お……おう」
彼女の言う通りの所にしっかりとあった。本を開き、ウィンドパール、サンダーパールのありかを調べてみると、其処まで阿保みたいに遠くにある訳ではなく、結構近場だった。
本を元の位置に直し、彼女に礼だけ述べて旅に出る。
「また来てね。いつでもここで待ってるから。いつでも」
図書館を出で、本から写した地図を持って冒険の旅に出る。