コメディ・ライト小説(新)

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恋の病〜体心痛〜
日時: 2020/02/01 13:55
名前: 夜桜 (ID: 6k7YX5tj)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12060

「異性の誰かを好きになるってことは恋という名の病気なんだよ」

どこかで聞いたことあるようなセリフ。

じゃあこの世界には恋の病にかかった人が何人もいるんでしょ?

私はそんな人達とは違うと思う。

普通痛むのは心だけ。

心以外にも痛むところがあるとしたら…?






恋なんてしなければ良かったと、私を思い込ませる…



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-登場人物-

笠神かさかみ 波姫なみき
·色素が薄くハーフのような容姿を持つ
·海の幼馴染み
·しっかり者

成塚なりづか かい
·整った容姿を持ち、異性同性問わず人気者
·波姫の幼馴染み

さくらのみや 優杏ゆず
·転校生
·天使のような容姿を持つ為、異性からの人気は校内一

大原おおはら 雷樹らいき
·美しい瞳を持ち、異性からの人気がある
·誰にでもフレンドリー

宇佐うさ 優太ゆうた
·学年一の秀才
·穏やかな性格で周囲から慕われている

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-大切なお客様-

一葉千羽 様
てるてる522 様
藍 様

他のお客様もいつも閲覧頂き本当に有難う御座います!

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この作品は閲覧者の皆様に「読みやすい」の声を、
沢山頂けるように意識したものになっていますので
このような作品が苦手な方は申し訳ありません。

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不定期更新ですが見てくれる皆様の為に
日々精進していきますので、
これからも「恋の病〜たいしんつう~」
を宜しくお願い致します<(_ _)>

Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.27 )
日時: 2019/09/08 13:23
名前: 夜桜 (ID: .AVF6R.l)

帰宅した私はベッドに座り、
ゆっくりと携帯を手にする。

「……ごめんね、海」

海には明日から一緒に行けない、と連絡をした。

いつも返信の早い海だが、その日は返信が来る気配はなかった。




朝。

目覚めが悪い。

時計を見る。

「………5時って。」

うーん。

ピコンッ

携帯の音がしたので見てみると、
海からの返信だった。

随分起きるの早いんだな……
メッセージを確認する。


"そっか。"
"でも今日だけでいいから、一緒に帰ることは出来ない?"
"伝えたいことが、ある"


伝えたい、こと……って

あ、だめだめ…
返信しなくちゃ。


"おはよう、朝早いんだね"
"ごめん、一緒には帰れない"
"昼休み話せる?"


すると海からの返信はすぐ返ってきた。


"お前こそ早いな"
"そっか。昼休み、大丈夫だよ"


なにか、ぎこちない会話。
海への気持ちは変わらないが、
こんな都合の良い関係でいるのが嫌だった。

違う、怖かったんだ。


私は携帯を手放し、用意を始めた。

Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.28 )
日時: 2019/10/04 19:11
名前: 夜桜 (ID: .AVF6R.l)


海の話したいことって……

それが気になっていたら2時間もたっていた。

「っあ…やばっ」

バタバタと準備を済ませ、素早く家を出る。

すると、扉を開けた瞬間。

「…あっ…」

目の前にいたのは、桜ノ宮さんだった。

どうも、気まづい………

奇遇だね、とか、遅刻するよ、とか、おはよう、とか…声かけるべきなのだろうか。

いや、昨日私から逃げ出しちゃった訳だし、そんなの無理に決まってる。

私は目線を逸らして、早足で歩き始めた。

「…笠神さん」

えっと、私、声掛けられた…?
なんで…
私は驚きのあまり黙り込んでいると、

「昨日は、感情的になってしまって、ごめんなさい。会ったのは偶然じゃなくてゆずが笠神さんを待ってたからなの。急にごめんね。」

桜ノ宮さんの綺麗で、大きな瞳は腫れぼったくなった瞼のせいで、少しだけ弱々しく見えた。

「感情的になったのは私の方だよ。私も昨日逃げ出してしまってごめんなさい。」

「それで、話って?」と横を向くと桜ノ宮さんは近くのベンチに座った。

「学校だと騒ぎになっちゃうから…今日一緒に少しだけ、サボって私の話聞いてくれる?」

桜ノ宮さんは何かを決心したような顔をして下を向く。

私はゴクリと唾をのみこみ、「わかった」とベンチに腰掛ける。





Re: 恋の病〜体心痛〜 ( No.29 )
日時: 2019/12/10 22:52
名前: 夜桜 (ID: Rj4O5uNk)


「私は、失恋してたの」

桜ノ宮さんの第一声はそれだった。
何が何だか分からない。

桜ノ宮さんは辛そうに俯いた。

私はただ、静かに頷くことしか出来なかった。


「私が突然別れようって海に言われた理由はすぐに分かったの、病気ってこと…」

「海の1番だと思ってたけど病気のことを最初に話したのは私じゃない、笠神さん。」


私は頷くことも出来なかった。
私だって辛かったはずなのに、
桜ノ宮さんの方が辛そうな顔をしている。


「それから毎日言葉にならない悲しみが私に襲ってきて、この悲しみを誰かにぶちまけてしまいたかったの…ごめんなさい、あの時かっとなってしまって。でも全て私の本当に思っていたことです。」


私は首を振る。

「もういいよ、その話は。お互い言いたいことハッキリさせられたし、お礼を言いたいくらい。」

桜ノ宮さんは微笑を浮かべ、
話を続けた。

「私が何をしてしまったのか、分からなかった。でも一時的な喧嘩、そう…すぐ解決することだと思っていたの。」



「___でも海は病気なんかじゃなかったの」




木々はザワザワと音を立て、
私の鼓動を加速させた。


恋の病〜体心痛〜 ( No.30 )
日時: 2019/11/07 23:00
名前: 夜桜 (ID: .AVF6R.l)


「私は、最初から海の彼女になった気分でいるだけだったのよ…………」

彼女は溢れる涙をボロボロと落とし、
上を向いた。


「海も、今頃になって自分の気持ちに気付くなんて…遅いよ……」

状況が整理できずにいる。
海は嘘をついたってこと?

「ごめんなさい、イマイチ話についていけない…」

すると桜ノ宮さんは口を尖らせて言った。


「___海は私が海を知る前からからあなたのことが好きだったってことよ!」




………私が何年片思いし続けたと思ってるの?今更海が私の事を好きだなんて言われても…信じられるわけがない。だってあんなに桜ノ宮さんにゾッコンだったじゃない……


「海は桜ノ宮さんのこと今でも好きだよ。あの表情見れば分か…………」
「………っっわかってないじゃない!!!」

桜ノ宮さんは大きな声を上げた。

「海から直接、言われたの。
''なみきが好きだ''って」

「''ずっと前から''って…訳分からないよね。
でも、そんな海が今でも好きなんだ。」




私は呆然としていた。
分からなかった。



すれ違っていた私たちの想い。
もしかして、今からでも遅くないのかな。


私は桜ノ宮さんの肩に手を置き、
すぐに走り出した。

恋の病〜体心痛〜 ( No.31 )
日時: 2020/01/18 16:56
名前: 夜桜 (ID: 6k7YX5tj)



っはぁ…はぁ…はぁ…

ちゃんと伝えなくちゃ…
隠してちゃ、伝わらない。

だから、あなたの気持ちも教えて………


「…っ海!!!!」
私は勢いよく教室の戸を開けた。


クラスの視線が一気に私へ向く。
すると教師は私へ歩み寄った。

「…笠神?どうしたんだ?クラス間違えてるぞ。それに遅刻だぞ〜。登校中何かあった………!?おい…!」

私はそんな教師の言葉も無視して海の腕をひっぱった。

「…一緒に来て」

海は呆然として私に引っ張られるままだった。

…ザワザワ…

「何あの二人、どういうこと?」

「成塚くんって桜ノ宮さんと付き合ってるんじゃなかった?」

「なにこれ、もしかしてヤバい系?(笑)」

クラスのざわめき…本当は気になるはずなのに皆にどう思われようが今の私には関係ない。
とめられないよ…。


「…なみき」

「…………」

「……なみき!」

「……ごめん、昼休みじゃないのに…私」

「…うん」

上手く言葉が出ない…海が私を見てる。
私の言葉を待ってる。
私の長年の片思い、ここで伝える。
今まで言えなくてごめんね。
あなたに今………




「______私、海のことが好きです」







*******************************************

新年明けましておめでとうございます。

全然投稿できなくて申し訳ないです><
これからは投稿頻度上げていきますので
末永く「恋の病〜体心痛〜」を
宜しくお願い致します!


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