コメディ・ライト小説(新)

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明日の天気は?どうですか?
日時: 2018/03/01 17:34
名前: あんか (ID: qwjQ/00r)

 愛してるって言ってたのは、学人。私はそんな、純粋で素直な彼に憧れてた。明日の天気は学人の好きな、晴れですか?私は今日も、元気です。

 学人は、私のことが好きだって言ってた。ただ、ひたすら。そんな学人の事、私も好きだった。ただそれだけの話。それだけの話が、幸せで嬉しかった。明日の天気はどうですか?

Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.23 )
日時: 2018/05/11 11:13
名前: あんか (ID: qwjQ/00r)

 まーなと❤️

 私と学人が桜の下で、お弁当を広げはじめた頃、どこからともなく可奈さんと秋人さんが現れた。

 なんでいるんだよ。どこで知ったんだよ。

 怒る学人に、可奈さんはニコヤカな笑みを浮かべる。その顔は、すごく自分に自信があるようにみえた。 

 私は学人のことなら、何でもお見通しなのよ。 
 
 と、いう可奈さん。それに対して学人は、すごく嫌そうな顔をしてたの。

 だあぁぁ、うっとおしい。お前とは、もう別れただろ? 

 そう言う学人だけど私は、またもやショックを受けていた。そうだった。分かってはいたけど、学人は可奈さんと付き合っていたんだった。なぜか分かっていたのに、すごく、すごく落ち込んでいってしまったの。


 お弁当を広げ終わり、学人がおにぎりを食べようとしていた。 
 私は、可奈さんと秋人さんを睨まないようにと、必死になっていた。


 いっただきまーす。

 遠慮なく、鮭のおにぎりに手を伸ばす可奈さんに文句はあっても、何も言えず、言わないでいた。そんな私の事、どんどん私が嫌っていくのを感じていた。

Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.24 )
日時: 2018/05/20 13:14
名前: あんか (ID: qwjQ/00r)

 おいしいわね。このおにぎり。 

 本当かぁ?可奈。いっちょ、俺が食べてやる。

 鮭のおにぎりを頬張る可奈さん。つづいて、秋人さんが、おにぎりに手を伸ばす。あれは、確かおかかのおにぎりだ。 

 おい、お前らそんなに食べるなよ。て、いうか、いっさい食べるな。これは、花奈が俺の為につくってくれたんだから。そうだよな、花奈。

 う、うん。 

 そう。学人の為に作ったお弁当なの。食べないで下さい!と、私はどうしても、言えなかった。

 おいしいよ。これ。

 そう言って、やっと梅のおにぎりを食べだす、学人。よかった。おいしいって言ってくれて。私は、ほっとしていたの。

 でも、だけれども、私が食べ始めようとするときには、ほとんどお弁当は可奈さんと秋人さんに食べられてしまっていて、学人はほんの少し、私はひとつも食べられなかったの。


 もう・・・。


 私は心の中で、呆れながら怒っていたの。


 それから、しばらくして可奈さんが、

 そうだ!私、4月からケーキ屋さんでアルバイトしているんだ。今度是非、来なよ。このお弁当よりも、もっと、もっと、おいしいケーキが食べれるからさ。

 と、言った。

Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.25 )
日時: 2018/06/12 15:25
名前: あんか (ID: qwjQ/00r)

 ここだな。可奈の言ってたケーキ屋は!

 う、うん。

 お花見デートからしばらくして、私と学人は可奈さんのアルバイトしているケーキ屋に出掛けた。噂だと、可愛いケーキに可愛い定員がいる。しかもその上、味もおいしいと、仕事先で評判の店だった。

 いらっしゃいませ。

 店の中に入ると、ケーキの甘い香りが店全体に広がっていて、可愛らしく果物や、チョコ、生クリームで飾ってあるケーキが見えた。よく見れば、器用に細工をほどこされた、飴細工までもが飾ってあった。

 可愛い。

 私は思わず呟いた。

 いらっしゃいませ。お客様。お待たせして申し訳ありません。 

 そう言いながら、店の奥から可愛いフリルがたくさんついている、ピンクの制服を着た可奈さんが出てきた。

 ま、学人!本当に来てくれたの?

 仕方ないだろう。お前は、しつこいから。

 ありがとう。学人来てくれて。

 可奈さんは学人しか見えてないみたいに、じっと学人を見つめている。その顔はとても喜んでいて、頬が紅く染まっている。

 花奈と着たんだ。デートで、な!

 ああ、そうですか。それはそれは、私は不幸せです~。

 なんだとぉ。せっかくきてやったのに。

 そう言うと可奈さんは、やっと私が目にはいったのか、 

 ありがとう。あんたも来てくれて。

 と言った。

 


 それから学人と私が、せっかくだから私の家でケーキを食べようと思い、どれを買って帰ろうと迷っている時だった。


 かな~。かな、かな、可奈~~~!

 と、店の外遠くから、すごい早さで店にやってくる人が見えたの。 

 な、なに・・・。だ、誰・・・?

 私は慌てふためいていた。

Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.26 )
日時: 2018/06/12 11:35
名前: あんか (ID: qwjQ/00r)

 秋人!

 店の外から、すごい早さでもう突撃してくるのは、どうやら秋人さんのようだった。

 痛っ!!

 勢いあまって、店の自動ドアにぶつかる秋人さん。学人も可奈さんも呆れ顔のよう。正直私も、とても驚いていたの。

 秋人!またあんたは~!!店壊さないでって、いつも言ってるじゃない!私がクビになったら、どうしてくれるの! 

 そうだよ~。可奈~。店が壊れでもしたら、うちは赤字で破産。経営できないから、可奈はクビだよ~。

 そんな!お父さん!

 店の奥から、中年っぽい男の人が出てきて、そう可奈さんに言った。慌てふためく可奈さんに、私まで動揺。それにしたって、お父さんって・・・。 

 可奈~。可奈に会いたくて、急いでやってきたんだ。昨日はコンビニでアルバイトで、少ししか寝てないんだ。でも可奈に会うために、わざわざやって来たんだぞ!可奈~。許してくれよ~!

 そう秋人さんは、言った。

 そんなこと私は、しらないわよー!いいから、大人しくしてて!!!

 可奈~~~。

 泣きわめきながら、絶叫する秋人さん。悪いなと思ってもその姿に笑いがこもる。

 あら、あら。可奈、いじめちゃだめよ。いつも言ってるじゃない!

 店の奥から今度は、40代くらいの女の人が出てきて、そう言った。

 でも、お母さん!

 可奈さんは、その人をお母さんと呼んでいた。
 

Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.27 )
日時: 2018/06/21 11:44
名前: あんか (ID: qwjQ/00r)

 お母さん。だってこいつ、いつもぶつかって来て壊そうとするんだもん。うっとおしくって。

 あら、あら可奈。お客様にむかって、うっとおしいはないでしょう?それに、こいつだなんて。口が悪いわよ。

 うっとおしいそうに、秋人さんを指さす可奈さんを、可奈さんのお母さんらしき人が叱る。

 口を尖らして悔しそうにしている可奈さんは、いつもより子供っぽいような気がしたの。 

 ごめんなさいね。いつも可奈と仲良くしてくれてるのに。あら、そっちの子は、初めてみるわ。えっ、学人君のうわさの好きな子ってこの子なの。あら、本当ね。家の可奈より可愛いわね。ごめんなさいね。可奈がわがまま言って、学人君盗っちゃってたの。悪い子じゃないんだけど、昔からわがままで・・・。 

 お母さん!!! 

 怒る可奈さん。私が学人の今の彼女だというと、そう上機嫌に可奈さんのお母さんは話してくれた。

 可奈は、本当は秋人君のこと好きなのよ。だけどあの子、わがままだけじゃなくて、昔から少しひねくれてるの。何度も正直になりなさい!って、言ったんだけど。

 はぁ・・・。

 私と学人が同時に呟く。

 ちょっとお母さん!何言ってんの!

 慌てふためく可奈さん。それを見ても、私は可奈さんのお母さんが言った台詞が、本当かどうかは分からなかったの。


 なぁ、可奈~。俺のこと本当は好きだよな~。愛してるよな~。

 愛してなんか、いない!!!

 怒りつづける可奈さん。でも秋人さんは、これでも真剣なよう。


 その後、適当にケーキを私が選んでみて、私と学人は家に帰った。帰り際に、


 可奈はね~、本当に本当は秋人君のことが好きなの~。お願い、あきらめずにお願いね~。できたら、可奈が秋人君と仲良くなれるように、キューピットしたってちょうだいね~。お願いよ~。

 と、可奈さんのお母さんが言っていた。

 お母さん!!!

 どんどん怒る可奈さんを見ながら私達は、

 は~い。

 と、返事をした。

 その声に、秋人さんも混ざっていた。


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