コメディ・ライト小説(新)
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- 明日の天気は?どうですか?
- 日時: 2018/03/01 17:34
- 名前: あんか (ID: qwjQ/00r)
愛してるって言ってたのは、学人。私はそんな、純粋で素直な彼に憧れてた。明日の天気は学人の好きな、晴れですか?私は今日も、元気です。
学人は、私のことが好きだって言ってた。ただ、ひたすら。そんな学人の事、私も好きだった。ただそれだけの話。それだけの話が、幸せで嬉しかった。明日の天気はどうですか?
- Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.18 )
- 日時: 2018/04/08 13:37
- 名前: あんか (ID: qwjQ/00r)
私はそんな・・・。
なに?いいわけ?
私は本当に可奈さんに、いいわけをしようとしていた。可奈さんに言われて、恥ずかしくなって口をつむぐ私。
あんたって、いいご身分なんだよね。私は学人のことが好きです。でも、告白はしません。でも、両想いです。あ~ん、学人。告白、早くしてくださ~い。だったでしょ。
そんなこと・・・。
そうだって言ってるでしょ!
そう言って可奈さんは、私の頬を強くひっぱたいた。
痛い。
私は心の中で、呟いた。
大っ嫌い!!!あんたなんか!!!
そう言うと可奈さんは、私から去って帰っていった。
痛い。
私は可奈さんの帰っていく姿を見ながら、ひっぱたかれた右の頬を、右手で押さえていた。
頬だけじゃなく、心が頭までもが強く痛かった。
- Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.19 )
- 日時: 2018/04/12 16:21
- 名前: あんか (ID: qwjQ/00r)
私はもう、今日はコンビニに行くのをやめようと思って、家の中に入ることに決めた。でもその時。
ダァァンッッ!!!
よう、あんた・・・。
えっ・・・。
家のドアを開けて一歩、家玄関に足を跨ごうとしている時、私の顔近くを手がすごい早さで押しとおり、壁ドンをされたかのように腕が、目の前に映った。
な、何?
私はすごく驚いて、心臓がドキマキしていた。だけど、その腕をどけ、腕の先の体から顔にかかる部分をおそる、おそる、覗いてみた。
あ、秋人さん!
よう、あんた。なんで言い返してくれなかったんだよ。
壁ドンをしたかのようにしたのは、秋人さん。秋人さんということが、分かった。だけど、秋人さんは、この間の時よりも何10倍も怖い顔をしていた。
なんで、可奈に言い返してくれなかったんだ!
そう言いながら、秋人さんは今度は思いっきり玄関のドアを1発殴った。
なんで、なんで、なんだよ。
そう言って泣き崩れてしゃがみこむ秋人さん。私はその秋人さんを見ながら、疑問と恐怖でいっぱいだった。
可奈。俺は可奈のことが大事なのに・・・。
私はまた、どうしたらいいか分からなくなっていた。
- Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.20 )
- 日時: 2018/06/12 15:15
- 名前: あんか (ID: qwjQ/00r)
可奈と俺は中学を卒業してすぐに、引っ越して来たんだ。親どうしが仲が良かったからさ、可奈の家が引っ越すときに、俺ん家もついてきたんだ。お前らと一緒で、家まで近所だった俺らは保育園から中学まで、いつも一緒だったんだ。一緒にいるのが当たり前だったんだ。
だけど、高校の入学式の時、可奈は学人に一目惚れしやがった。
その日あんたと学人が、運動場の桜を見てるときだった。急に俺と話すのをやめた可奈は、学人見つめ、頬を染めながら、あんたを睨み付けた。
そして可奈が俺に言った言葉は、何だと思う?
一目惚れした。私はあいつに恋したんだ。あんな瞳が澄んだキレイな奴を見たのは、初めて。あいつと私は付き合う、って言ったんだ。
それを、聞いたときの俺のショックな気持ち、分かるか?分かんないだろ?
お前らと違って、俺は何度も可奈に告白してたんだ。後は可奈が、イエス言ってくれるだけだったのに。それなのに、それなのに。あいつは、学人は俺から可奈をとってこうとしてたんだ。
もう、ダメだったんだ。可奈は、あいつに学人に夢中で。可奈は言い出したら聞かない奴だから。
だから、俺は学人のことが嫌いなんだ。大っきれいなんだ。
そう泣き崩れながら、秋人さんは私に向かって怒鳴った。
- Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.21 )
- 日時: 2018/04/24 15:41
- 名前: あんか (ID: qwjQ/00r)
私に怒鳴った後、秋人さんは泣くのをこらえるようにしながら、ポツリ、ポツリとまた話しだした。
可奈からさ、可奈から別れたがったんじゃないんだよ。実は、な。学人でもねぇ、俺から別れさせたんだ。
可奈は学人と別れたがらなかったんだ。俺が何言ったて、な。学人なんか、嫌なヤロウで、好きじゃない、好きじゃない。本当は全然・・・。本当はホントに。とか言って、心であんたと付き合いたがって、うっとおしかったんだ。
それで俺言ってやったんだ。
可奈になんか、勉強教えてやんねぇ。学人と別れなきゃ、なって。
秋人さんの話を、ポカンとなって私は聞いていた私。心は動揺している。
可奈ってさー、バカなもんで。勉強全然できねぇの。昔からそうだった。宿題も課題も、追試も全部俺が教えてやった。こう見えて、俺は勉強できる方なの。可奈よりはでなく、な。
私の方をみて、ニカッと笑いながら、グッとポーズを決める秋人さん。その目は笑っていても、どこか怖い。
これも可奈にもてる為、付き合うため、結婚する為って頑張って、勉強してたんだ。
可奈の奴、困ったと思うよ。昔からいつでも勉強なんて、俺頼みだっただけだから。そしたら、親に相談したんだ、あいつ。それで親は何って言ったと思う?高校卒業できなかったら、今までの俺に感謝して、俺と付き合って、結婚しなさいって言ったんだぜ。笑えたさ。俺でも。可奈に高校、一人で卒業できる頭ないから、さ。
私は真剣に、秋人さんの話を聞いていた。もちろん笑わずに。
それでなんだ。一人で高校卒業できる可能性がなかった可奈は、今の所、学人と別れたんだ。俺との約束でな。
俺に感謝しろ。そして、学人をちゃんと、見張ってろ。可奈が学人とまた付き合おうと、たくらんでるから。
そう言って涙がとまった秋人さんは、強く私の家のドアを押して、足早に帰っていった。
私は自分ではすぐ気づかなかったけど、頬をなぜか涙が伝うのを感じた。それは、学人が私のものじゃなくなってしまう事がある、ということが、分かったからだった。
学人・・・。
私は心で学人を呼んで、叫んでた。
- Re: 明日の天気は?どうですか? ( No.22 )
- 日時: 2018/06/12 15:18
- 名前: あんか (ID: qwjQ/00r)
秋人さんが帰って、一週間もたたない4月の頃だった。私と学人は、公園にお花見デートに出掛けることにした。
高校を卒業して私は、近所の本屋へ。学人はスーパーへと就職していた。お互い全国チェーンの会社へと就職したものの、給料は月十五万前後。お金のかかることはしたくない。なにせ私と学人は、結婚の約束をしているんだから、と思っていた。可奈さんと秋人さんのこともあるし、さっさとお金を貯めて結婚の準備をしていこうとしていた。
お弁当を作るというと大袈裟だし、失敗したときアレだから言わないでおいた。だけど、私がお弁当を作ってみたの、と言うと、学人は満面の笑みをつくって喜んでくれた。その笑顔を見て、心から可愛いと想い、愛しいと思ったの。
公園に着くと、満開の桜が私達を待っていた。
きれいね。
あぁ。花奈みたいだな。
そう言う学人を私は直視できなかったけど、私は心では本当に本当に喜んで、幸せに浸っていた。
でも、・・・
ところがだったの。
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