コメディ・ライト小説(新)

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死なない君ともうすぐ死ぬ僕【完結】【感想、リク募集中】
日時: 2018/05/06 01:39
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12248

こんにちはシカライダーです。


今回はちょっとだけシリアスで非日常な恋愛ものを書いてみたいと思います。
恋愛もシリアスな雰囲気も苦手なんですが、一生懸命書きますので読んでいただけると幸いです。
感想とか頂けたら死ぬほど喜びます。


次作品のリクエストなどもくださるとうれしいです。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.10 )
日時: 2018/05/05 18:12
名前: てるてる522 ◆9dE6w2yW3o (ID: VNP3BWQA)
参照: http://From iPad@

はじめまして、てるてる522という者です←
題名が気になって読ませて頂きました( ᐛ )و

最初題名を見た時は、「主人公(僕)が病気かなにかで彼女は普通に健康な子なのかな」と思っていたのですが、彼女は彼女で死ぬことができないという設定になっていて、新しいなと思いました。
けして今、私が死にたいとかそういうわけではありませんが死ぬことができないっていうのも、怖いなって思いました。
人間いつかは死ぬ、というのは分かっているのですがどうしても自分の中でもそれは信じられないというか……。

お互いがそれぞれとらえかたは異なるとしても、「死」ということに対して私以上に色々と考えたり思ったりすることがある2人なんだろうなと読んでいて思いました((なんだかまとまりのない文章ですみません(°°;)



2人の会話がすごく爽やかで、変に固くなかったりしていて……自然体でいいなと思いました!⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝

春ちゃんの過去の話もすごく辛くて、読んでいて感情移入してしまいました。
すごく惹き込まれます。


素敵な作品をありがとうございます♡...*゜
これからも頑張ってくださいm(*_ _)m

byてるてる522

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.11 )
日時: 2018/05/05 20:09
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

>てるてる522さん

感想ありがとうございます!
てるてるさんの言うとおり、はじめはそうするつもりだったんですが、それでは普通の作品になると思ったので、『健康に生きていたいけど死んでしまう主人公』と、『死にたいけど死ねない彼女』という二人のキャラクターにしました。

死についての考え方がお互い違う中で、お互いを知り、自分自身も変わっていく。
そんな作品です。作者の文才がないので伝わりにくいかもしれないですが…


2人の会話に関しては、普通の男女のやり取りになるべく近づけていますので、そう思ってくださっているのであればよかったです!


春ちゃんの過去の話は、実は一番考えたんですよね。
その割に微妙になっていますが…


最後になりましたが、応援のメッセージありがとうございます!
これからも頑張りますので、よろしければお付き合いください!

長くなりましたが、本編に入っていきましょう!

___________________________________________________________________________________


彼との旅行は、想像していたものよりも遥かに楽しかった。
私は、まだ生きていたいと感じている。
彼とずっと一緒にいたい。
本当に彼は死ぬのだろうか。そんな疑問まで浮かんでくる。
信じられない。彼があと数ヶ月で死んでしまうなんて。
そんなことを考えてベッドに飛び込む。

「…ーい。おーい!」

考え事をして、少し眠っていたようだ。
と言っても、数分だが。

「春さーん。僕のカバンからシャンプーとってー」

風呂場から彼の声が聞こえる。
シャンプーって、女子か。と、心の中で突っ込みを入れる。

「はいはーい。ちょっと待ってねー」

私は彼に返事をしてカバンを開けた。
そして目の前の現実から目をそむけたくなる。
やはり、彼は私とは違うんだと痛感する。
そこには、色々な薬や注射器が入っていた。
彼の病は重いのだ。
今回の旅行だって、無理をしているのかもしれない。
頭がぐるぐるする。
信じたくなかった。
彼に甘えていた。
ずっと一緒にいれるなんて夢を見ていた。

「どうしたのー。はやくしてよー」

彼の声で我に返った。
鼓動が早くなる。

「ご、ごめん今行くねっ」

そういってシャンプーを彼に渡す。
その手は震えていたかもしれない。

「ありがとー」

「どーいたしましてっ」

ベッドに戻り考える。
脳はあっという間にパンクして、眠りについた。

「あ、おきた?」

目を開けると彼の顔が見えた。
いつも通り。死ぬなんて想像もできないような優しい顔の彼だ。

「ごめん寝ちゃってた」

「いや大丈夫だよ、いっぱい歩いて疲れたもんね」

「うん、神谷くんは大丈夫?」

「僕も割と疲れてるかも」

にこっとしながら言う彼。
もしも、彼と立場を変われたら…

「まぁ君はベッドで寝なよ。僕はソファーでいいからさ」

「えーダメだよ、一緒に寝ようよー」

「えーなんでだよ」

「なんでもっ」

彼は少し考えてから言った。

「まぁいいか」

「やったーーー!」

その夜は彼の暖かい背中にくっつい寝た。
まだ体温は暖かい。だがもうすぐ冷たくなるのだろう。
…死んでほしくない。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.12 )
日時: 2018/05/05 21:14
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

旅行から帰り、いつも通りの日常に戻される。
僕は病院でいつものように検査をしている。
この日から、僕の、いや、僕らの人生が大きく変わる。

「神谷くん、君の病気の容体がみるみる回復している」

「え…」

「なぜか分からないが…君は完全な治療を一度もしていないのに…治ってきている、みたいなんだ…」

「ど、どういうことですか…」

突然の報告は衝撃的なものだった。
僕の人生そのものがひっくり返されるような、嘘みたいな話だった。

「本当にわからないんだ…」

「そうですか」

「まぁここは素直に喜ぶところだよ」

「…そうですね」

僕は心から喜んだ。
まだ生きれるかもしれない。
まだ彼女といられるかもしれない。
彼女に伝えようと電話をかける。

「もしもしっ!どしたの神谷くん!?なにかあったの!!?」

携帯電話のスピーカーから彼女の大きな声が聞こえる。

「いや、それが大変なんだよ!とにかく会って話したいっ!!」

「わ、わかった!」

彼女には、勘違いをさせてしまったようだ。
病院についた彼女は、相当急いだのか、息を切らしていた。

「で、どどど、どうしたのっ!!?神谷くん死んじゃうのっ!?」

やはり勘違いしていた。
あの伝え方だししょうがないか。
僕は説明する。

「いやいや死なないよ」

「な、なんだよかったぁぁぁ…」

ホッとため息をつく彼女。

「で、どうしたの?」

「僕、容体がよくなってきて、まだ生きられるかもしれないんだ」

そういうと彼女は一瞬止まり、僕の言っていることを理解すると、僕に飛びついてきた。

「それってまだ神谷くんといられるってことだよねっ!?しんじられないっ!!」

大はしゃぎする彼女。
だが、この後起きる最悪な出来事を僕らは知らなかった。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.13 )
日時: 2018/05/06 01:03
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

さて、そろそろこの物語も終わりに近づいています。

え?はやい、だって?
…すいません。もとから短めにするつもりだったんですが言い忘れてました(((

とりあえず、最後まで応援していただけると幸いです。
感想などもどしどしお寄せください!

次回作のリクエストなどもお待ちしております!


___________________________________________________________________________________


僕の容体はみるみるよくなった。
彼女と一緒にいられる。
僕は少し前からは想像もつかないほど幸せだった。

…そしてついに。

「神谷くん」

「はい」

僕は容態がよくなったと言われてから二か月後、彼女と一緒に病院へ来ていた。

「…君の病気が完全に治りました。よく頑張ったね。本当におめでとう!」

医者は言う。

「…よかったね神谷くん」

僕の瞳からは涙があふれてた。
ついに完全に治った。
彼女と生きていける。
僕は生まれて初めてこの世界に感謝した。

「…はいっ…っ…ほんどによがっだ…!」

泣きながら喜ぶ僕、彼女も泣いて喜んでくれている。
僕はついに『一番欲しかったもの』を手に入れたのだ。

それからしばらくして彼女と泣いてから、笑いあった。
病院の中庭のベンチに二人で座り、話している。

「神谷くん、日曜日、どーせ暇だよね?遊びに行こうよっ!ふたりでっ。決定ねっ!」

彼女はあの日と同じセリフを言った。
ただ、違うのは、彼女が満面の笑みで言っていることだ。

「…楽しみだね」

僕もあの日と同じことを言う。
2人で顔を見合わせて笑った。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.14 )
日時: 2018/05/05 23:15
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

「来週、東京の本社まで行ってくれないか?」

あれから二年。
僕はいたって健康に生きている。
就職もして、充実した生活を送っている。

「はい。分かりました」

「ありがとう。じゃあ仕事に戻ってくれ」

仕事が終わり、それから家に帰る。
自分の家に毎日帰れるというのは幸せなことである。
そして…

「ただいま」

「お帰りなさいあなたっ。ご飯にする?お風呂にする?それともぉ…」

「お風呂で」

「せめて最後まで言わせてよぉぉぉぉ!」

彼女が家で待っている。
本当に幸せだ。

「来週、東京の本社に行くことになったから一日留守にするよ」

「はーい」

彼女に来週のことを伝え、風呂に向かう。
ささっと風呂に入り、ご飯を二人で食べる。

「あーん」

口を開けて目を閉じる彼女。
昔と何も変わらない。
比喩ではなく、本当に何も変わっていないのだ。

不老不死。永久に若く死なないこと。
つまり彼女は二年前から何も変わっていない。
正確には中二の時から。
僕の病気は治ったのだが、彼女は何も変わっていない。
不老不死のままだ。

「はいはい」

彼女の口におかずを運ぶ。
モグモグとおいしそうに口を動かす彼女。

「えへへぇ…」

幸せそうな彼女の顔を見て僕も笑顔になる。

それから一週間後。
僕の体に異変が起きた。
突然、高熱が出たのだ。めまいもする。

「大丈夫?むりしないでね?」

「あぁ…なんとか大丈夫…」

そういい終わる前に倒れた。


起きると病室だった。
目の前には彼女の顔がある。

「神谷さん、あなたは…」

医者が僕に地獄の始まりを告げる。

「白血病が再発しました」

僕の幸せが壊れてしまう。
信じたくなかった。

窓から入ってくる日差しがこれは現実だと僕に伝える。
死にたくない。


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