コメディ・ライト小説(新)

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死なない君ともうすぐ死ぬ僕【完結】【感想、リク募集中】
日時: 2018/05/06 01:39
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)
参照: http://www.kakiko.info/profiles/index.cgi?no=12248

こんにちはシカライダーです。


今回はちょっとだけシリアスで非日常な恋愛ものを書いてみたいと思います。
恋愛もシリアスな雰囲気も苦手なんですが、一生懸命書きますので読んでいただけると幸いです。
感想とか頂けたら死ぬほど喜びます。


次作品のリクエストなどもくださるとうれしいです。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.5 )
日時: 2018/05/04 23:26
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

彼女と遊んでから一週間ほどたった。

「…うん。最近調子がいいね。この調子なら海に行くのも大丈夫そうだ」

「本当ですか!」

「ああ。だが、気を付けるんだよ」

僕は今、いつものように病院で検査を受けている。
ただ、いつもと違うのは…

「お待たせ」

「おかえりっ。で、どうだった?」

…彼女が病院についてきていることだ。
彼女がいる。それだけで監獄のようだった病院が、全くの別世界に見える。

「大丈夫だってさ」

「ほんとっ!?やったぁー!」

「大袈裟だなぁ」

僕のことなのに、自分のことのように喜んでくれている。
彼女のおかげで僕の白黒だった人生に色が塗られていく。
やはり僕は…

「あ、それでね、海のことなんだけど。泊りで行かない?」

「え、泊り…?それって…」

「そ、そういうのじゃないよっ!…神谷くんのばかっ」

顔を赤らめて怒る彼女。

「ごめんごめん。で、なんで?」

「ちょっと遠いしいっぱい遊びたいから泊りのほうがいいかなって」

「そういうことね。先生に聞いてみるよ」

「うん!」

今日は久しぶりに家に帰れる。
病院から出るのは久しぶりだ。

「送ってくよ」

「あはは、神谷くんにそんなこと言われるなんてね」

病院を出た僕らは二人でいる時間をかみしめるようにゆっくりと歩いた。
そして僕の手が優しく彼女の手を包んでいる。

「神谷くんは私のどんなところが好きなの?」

「僕、君のこと好きなんて言ったことないけど」

彼女はあははと笑う。
夕日に照らされたその笑顔は反則級だ。

「まぁ、間違ってはいないけどさ」

「お、照れるなぁ。で、どんなところっ?」

「んー…強いていうなら、馬鹿みたいに明るくて元気なところとかかな。君を見ていると考えるのが馬鹿らしくなってくるし」

「それ褒めてるの?」

「さぁね。そっちは?」

「私、君のこと好きなんて言ったことないけど」

僕は笑う。
彼女も笑う。

「何で好きなんだろうね。自分でもわからないよ。…ただ、私が生きたいと思えるようになったのは君のおかげだよ。君が、私の生きる意味なんだよ。死ねないけど」

「…そうなんだ」

少し照れてしまう。
彼女のことなんか嫌いだったはずだ。
なのに今は僕の一番大切な人。

「いま照れたでしょ」

「うっさい馬鹿」

「ひどっ」

そんなくだらないことを話しているうちに彼女の家に着いた。
楽しい時間はすぎるのが早い。

「今日はありがとうね。海、可愛い水着買ったんだからしっかり体調整えててよねっ」

「分かってるよ。楽しみだね」

「それじゃあまたね」

やはり僕は、君が好きだ。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.6 )
日時: 2018/05/05 00:05
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

【番外編~死ねない少女の人生~】

私は不老不死だ.つまり死ねない。
と言っても、生まれつきではない。
中二の秋の話だ。

私はいじめられていた。
クラスのみんなに。はじめはふざけていただけだったらしい。
私は嫌なことがあっても笑ってしまう。
そのせいでいじめは段々エスカレートしていった。

内容は思い出したくもない。
自殺もしようとした。手首にはたくさんの傷があった。
さらに親に暴力も振るわれていた。
私の心はボロボロだった。

ある日。親に連れられ、食事に行った。
突然トラックが突っ込んできた。
両親は即死。
私は確かにはねられたのに傷ひとつなかった。
それだけでなく、今までの傷も消えていた。

学校では気味悪いと言われ、さらにいじめは悪化した。

何度も何度も手首を切った。
首も吊った。薬を大量に飲んだりもした。

どれも効果はなく、死ねなかった。

私は遠くの高校に入った。
そこからというもの、いじめはなくなり、クラスの中心になった。
だが、私の心は満たされなかった。

しばらくして、病院で君に出会う。
白黒だった私の世界に色を付けてくれた君に。
なぜか私はあなたに惹かれた。
私の一番望むものを持っているからだろうか。

君と過ごして私の心は満たされていく。
他に何もいらない。あなたがいれば。

死を知っている冷たい目。
たまに見せる暖かい笑顔。
すべてが好きになった。

明日、世界が終わるとしても。
やっぱり私は、君が好きだよ。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.7 )
日時: 2018/05/05 01:59
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

燦々とした太陽が、いつも以上に僕の体を焼く。
熱された砂浜は足の裏を焦がし、僕の胸は高揚している。

「おまたせっ」

声のした方向を見る。

「…っ」

そこには肌をいつもよりも多く露出して、かわいらしい水着に身を包んだ彼女がいた。
その姿はビーチ中の視線を奪うものだった。

「どう?似合う、かな?」

くるりと回る彼女。
熱いことなんか忘れてしまいそうである。

「似合ってるんじゃ、ないかな…」

「…ありがと」

彼女は微笑む。
いつもの反則級の笑顔は犯罪的に見えた。

「さ、泳ごうよっ」

「ちょっ…」

無邪気に僕の手を引く彼女。
勢いよく海に飛び出す僕ら。

「いきなり何するんだよっ」

「ちょっ、やったなぁ!」

子供のように水をかけあいはしゃぐ僕ら。
このまま時間が止まればいいのに。心からそう思う。

「熱いねー」

「夏だからね」

「むぅ…塩対応だねぇ…かき氷食べようよ」

「ん、君にしてはいい提案だね」

「ひどっ!?」

笑いながら売店に向かう。
香ばしい香りが食欲をそそる。

「イチゴ味で」

「じゃあ私はブルーハワイにしよっと」

2人で砂浜に腰掛け、かき氷を食べる。
冷たい食感が頭に響く。

「ねぇねぇ」

「ん?」

「あーん」

そう言って口を開ける彼女。
目を閉じてあーんをする姿は子供のようだ。

「はいはい」

「ん…えへへー」

「かき氷ってホントに全部同じ味なのかな」

「あー…どうだろうねー。同じって言われれば同じかな?神谷くんもどーぞ。」

そういってスプーンをこちらへ向ける彼女。
僕は口を開けて氷を口に入れる。

「…よくわからないや」

「だよねー。まあいいや、泳ごうっ」

それからしばらく遊んだ後。
予約していたホテルに向かう。

「よし、じゃあ私がチェックインしてくるから神谷くんは待っててね」

「はいはーい」

少しして戻ってきた彼女の手には部屋のキーが握られていた。一つだけ。

「…えと、もう一つのキーは?」

「ん?部屋はひとつしか借りてないよ?」

「…はぁー」

「え、え?だめだった?」

「いや、付き合ってもない男女が同じ部屋って…」

「何をいまさら。もう付き合ってるようなもんじゃんっ」

「はぁ。まぁいいよ」

ちょっと嬉しいと思ったのは彼女には黙っておこう。

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.8 )
日時: 2018/05/05 09:31
名前: sara (ID: xStpW3P0)

こんにちは。
先日は私の小説に来ていただいてありがとうございました!

うんと、感想を書かせていただきます。
読ませていただきましたが、全体的に僕の気持ちの描写がステキだなぁと思いました。
2人の設定もしっかりとできていて尊敬です。
これから話がどのように進んでいくのか、すごく気になります……!
これからも応援してます。
また時々お邪魔しますね。

sara

Re: 死なない君ともうすぐ死ぬ僕 ( No.9 )
日時: 2018/05/05 13:16
名前: シカライダー (ID: SsbgW4eU)

>>>saraさん

感想ありがとうございます!!
僕の気持ちの描写は特に力を入れているのでそう言ってもらえて嬉しいです。
2人の設定は、なかなかいいと思うのですが自分が文才ないので残念な感じになってます…
よくよく考えたら、急に恋愛に発展しすぎだし、やってることが無茶苦茶ですね…笑

これからはシリアスな感じを増やそうと考えています。
自己満足な小説ですが、よければ応援よろしくお願いします!

____________________________________________________________________________________


ホテルの部屋に入る僕ら。
キレイな内装で、真ん中にはベッドが一つ置かれている。

「神谷くん、お風呂とご飯どっちにする?…あ、別に私でもいいんだよっ?」

「ご飯で。最後のは聞かなかったことにするよ」

「えぇっ!?私ほどの美少女にこんなセリフ言われたら普通飛びついてくるでしょ」

「自分で言うな」

そんなくだらなくも暖かい話をしながらレストランに向かう。

「さて、何食べようかな」

「じゃあ私これにしようっと」

「じゃあ僕もそれで」

「えぇっ何で同じやつ頼んじゃうのっ?」

「どーせあーんしてほしいだけでしょ」

「な、なぜわかった…」

彼女は大袈裟なリアクションをして言う。
…やっぱりもっと生きていたいな。
彼女とずっといたい。もっと思い出を作りたい。
そんなことを考えていると、料理が運ばれてきた。

「わっおいしそう!」

「そだね、じゃあ食べようか」

「うん!」

その料理はとても美味で、僕に生きていることを感じさせる。
彼女と一緒だからだろうか。
前の僕ならここまでおいしいと感じなかったかもしれない。
…死にたくない。

「いやぁー。おいしかったねー」

「そうだね、あんなにおいしいもの食べたの久しぶりだよ」

食べ終わった僕らは部屋で休んでいた。

「じゃあ私はお風呂入るね。覗いてもいいよっ」

「覗かないよ!」

にひひ、と笑う彼女はお風呂へ向かった。
僕は彼女の体など興味ないので覗いたりしない。
…いや興味ないことはないけど。
しばらくすると、彼女が出てきた。
濡れた髪が色っぽい。

「じゃ、僕も入ってくるね。覗かないでね」

「えーー!」

僕は風呂場に行き一日の疲れをとった。


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