コメディ・ライト小説(新)
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- 笑う君の還る場所
- 日時: 2018/05/05 19:00
- 名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
- 参照: .
少年の前に突然現れた少女。
でもその少女の表情は
とても悲しそうなものだった。
それを見た無表情な少年は少女を
悲しみの孤独から救った。
そして少年に救われた少女は
いつも笑顔を絶やさなかった。
でも、そんな可愛らしい少女は
普通とは違う別世界の住人のようで。
+───────+
菜瑠季です。
初めましてですね。
処女作ですので、
どうぞ適当に楽しんでってください。
……御願いだから読んでいってやってください。
……なんかすみません、
テンション低い様に見えますが……
とても物凄く高いです、はい。
下手な文しか書けないかもしれませんが、
勉強しながら書いていきたいです。
ちなみにですね、
この作品は『転生モノ』と
一応なっております。はい。
主人公は少年と少女です。
他にもキャラが出てきます。
出てくる度に作品の中で
一人一人解説していこうかなと。
ちょっと闇あるかもですが、
きっと皆さんなら耐えられます。はい。
まぁそんなこんなで
はいはい言ってる自分ですが、
お許し頂きたいです。はい。←
じゃあ、もう話も飽きられたかと思うので
ここで切ります。
お話へどうぞ、お進み下さい。
- Re: 笑う君の還る場所 ( No.15 )
- 日時: 2018/05/06 14:37
- 名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
- 参照: .
-少年視点-
「…………」
今、自分には何も聞こえない。
聞こえていない。
このわちゃわちゃした奴の声なんて。
絶対に、自分の耳に入れるものか。
だけど。
「うっひょぉぉぉぉい!
明日プール開きだってよ!
マジ嬉しーわもう!やべぇ!
なぁなぁお前らも行くよな!な!」
……無駄だ。
この男は、
完全防音と呼ばれたクラス一の金持ち野郎の
家に遊びに行ってはそこで騒ぎ散らし
彼の部屋から近隣住民への騒音被害を齎した。
それから十分も経たないうちに、
近隣住民8人ほどが家に押しかけては
まさに鬼の形相で苦情を言いつけたらしい。
その怒鳴り声がまたうるさい事うるさい事。
しかもこの男は懲りることなく騒音を立て続けた。
まぁその結果、
案の定クラス一の金持ち野郎の
家には出禁になった訳だ。
いや……阿呆にも程がある。
「……凪翔君、やめようよ」
その横の女の子は怯えた表情で
その男の名を呼んだ。
その声に
「えぇ?なんでさー!」
とまた耳障りな声を返す男。
そうだ、こいつ波月凪翔って
名前なんだったな。
はづきなぎと。
その名前はあまり全文字で
聞いたことがない。
渾名で呼ばれる事が多い。
凪兄とか、凪翔君とか、
凪ゼミとか。
最後のは完全に悪口だ。
いやでも仕方ないだろう、
本当に蝉の様に五月蝿いのだから。
と口を閉ざし嫌な顔をしている自分に、
少し不安な気持ちがあった。
それは、ミアを家に置いてきたことだ。
流石に学校に連れてくるわけにはいかない。
だが、もし彼女に何かあれば……。
──救えるのは自分だけ──
その言葉に、胸が痛くなった。
昨日本当に有り得ない事ばかりだ。
魔法なんて、尚更。
しかし彼女は神々しかった。
まるで、神そのものの様に。
光り輝き煌めいていて、
どうしてこの世界に居るのかが
疑問に思える。
彼女は何かから逃げようとしていた。
しかし追ってくる者はいなかった。
この世界から逃げようとしていた?
つまり──彼女はやはり勝手にこの世界へ飛ばされてきて、
自身も混乱している事になる。
その考えが一番妥当だ。
では何故、こちらの世界へ勝手に?
"この世界でも、ひとりぼっち"
あの言葉が、浮かび上がる。
向こうの世界でひとりぼっちだった?
つまり、あの世界からも逃げ出したかった……?
彼女は、神に何かその類のお願いでもしたのか?
そして神がそれを叶えたと?
……魔法がある以上、
神がいないなんて断言できない。
「…………ふう」
今日の自分はやけに何だか、そう……
想像力が豊かだ。
「……どうした、の?天夜君……」
横の女の子が心配そうに話しかけてきた。
名前は……無花果香音。
いちじくかのん……って、
何だか不思議な響きがある気がする。
自分だけ……か?
その青紫の目と自分の目が合う度、
自分の血の気が引くような感じがする。
吸い込まれてしまいそうで、
でも何だか美しくて。
どこか、悲しげだ。
西へと少し傾いた陽に当たった茶色い髪が、
腰のところで結ばれている。
結構下の所で結んであって、
でも案外落ちない。
さらさらと、手ぐしで整える事が簡単に出来そうだ。
まるでそれは、ミアの髪の様に。
「……いや……別に」
無愛想な返事をする自分に、
彼女は少し悲しげな顔を見せた。
「…………そっか……」
まずい、彼女に心配させてはいけない。
「……い、いや……なんか今日の授業難しかったな……なんて」
そう自分は、独り言かの様な言葉を並べて
彼女をちらりと見た。
難しかった問題の事をちらつかせれば、何とかいけるかも?
しかし、
その顔は恐ろしく疑惑に満ちた表情をしている。
な、まさか……。
自分とした事が、こんなミスを……。
「……天夜君、クラスで一番頭良いのに……
それに今日、全部の授業はほとんど全員が楽々と正解してたよね……。
……凪翔君は除いて」
ひっ……。
と、自分は目を見開いた。
そうだ。自分はいつも授業では
クラス一と呼ばれる秀才を誇っている。
そこまで自信がある訳では無いが。
……だが……この子は洞察力が非常に鋭い。
まるで、この柊天夜という人間の全てを
見透かしている様だ。
「…………俺にだって間違える事はあるし、懸命に頭を捻り回転させることだって──」
その瞬間、その目に恐怖した。
「…………おい、お前……」
横で騒ぐ凪翔なんて、
視界の端にも入らなかった。
彼女の周りだけが、ぼやけて見える。
それとは対照的に、
彼女がくっきりと自分の目に
焼き付かせられる。
青紫から赤紫へと変わるその
宝石の様な目が、怖い。
そもそも目の色は、変わるものではない。
「……嘘ついたら許さない」
震えるような手。その指先に
彼女の手が添えられ、それに包まれる。
今日の彼女はおかしい。
いつもはこんなのではない。
優しくて、臆病で、ちょっと心配性。
そんな彼女が、今──自分に疑惑の眼差しを向けている。
何故だ?
考え事をして、何が悪い。
「…………やっ、やめろ……」
彼女の手を振り払って、その言葉を冷たく言い放った。
「……何だよ、香音こそどうしたんだよ」
二人の間に起きる沈黙。
8拍ほど間を置いて彼女は……
一つ、瞬きをした。
「…………え……!?
……あ、その……
何か、あった…………?
そんな顔して……」
驚いた様に見開かれたその目。
こちらも驚いた。
だって、人が変わった様にこんなに表情が変わったのだ。
その言動も、先程のことがまるで無かったかの様。
「…………や、やだ、
私……変な事言っちゃった……かな。
ごめんね、天夜君……」
微笑むその顔。
白く透明感のある肌だ。
唇は健康的に色が赤い。
その微笑みが天夜という存在に
失望したという感情に思えて、
それがますます恐怖を誘う。
「…………ああ。
……別に、なんて事無い」
そう無感情に返事をした自分。
その目に映った彼女の目は、
美しき青紫色に輝いていた。
- Re: 笑う君の還る場所 ( No.16 )
- 日時: 2018/05/06 22:00
- 名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
- 参照: .
-少女視点-
「……まだかなぁ」
そう呟いた私は、
台所で料理を作っている。
何だか、この家すごい!
だって、昨日教えてもらったコンロって物は
この黒いのを左に回すだけで火が出てくるし、
冷蔵庫って物は勝手に食べ物が冷やされる。
私達は、そんなのない。
いくら魔術師でも、魔術を使い過ぎては寿命を削る。
だから、こういう事は全部自分たちの手でしなきゃいけない。
なのに、この世界は……全部が無駄な手間無しで済む。
なんて凄いことなんだろう。
そう思いながら、私はまだ慣れぬ包丁で
野菜を切っていた。
机の上には天夜君に貰った菜の花がある。
私が、いつか何処かで見たはずの花。
とても可愛い、可憐な花。
貰った時、とても嬉しかった。
チョコレートも貰った。
でもそれは、置いておこうと思う。
食べた事が無いから、お楽しみ。
天夜君によると、とっても甘いらしい。
私は甘いの大好き。
レリアちゃんも確か甘いもの大好き。
でも、リサ様は甘いものは嫌い。
だって、大人だから。
そう、リサ様が言ってた気がする。
でもリサ様、苦いのは大の苦手じゃなかったっけ……?
食べる時はとても嫌そうなのに、
食べてない時は自信満々で
"大人だから全然平気だ"
みたいな事言ってる。
変なの。
でもみんなそれぞれ違う。
それが、面白い。
天夜君は、今日の料理気に入ってくれるかな。
夕暮色に染まる空を窓から見上げて、
私はそう秘かに微笑んだ。
- Re: 笑う君の還る場所 ( No.17 )
- 日時: 2018/05/06 22:36
- 名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
- 参照: .
-少年視点-
「……あ、その……
昨日親の命日だったな……
……なんか買わないと。
だから……先に帰る」
固唾を飲むと、そう適当な訳をつけて
ふたりの前から立ち去った。
香音のあの目が、
未だに自分を震え上がらせる。
2人の返事なんて、待っていられなかった。
あの時、何故彼女に
心配させてはいけないと思ったか。
それは彼女は重度の心配性だからだ。
病気と言ってもいい。
ストーカーなんじゃないかというくらい、
人の事はよく知っているし……
いつ何の事で恐喝されてもおかしくない。
まぁあの彼女の事だからそんなことは無い。
もう、今日は帰ろう。
そう強く思いながら、
足を前へ前へと進める。
自分がおかしいだけだ。
昨日、魔法の様なものを見たから
今そうなっているだけだ。
疲れている、だけなんだ。
ようやく着いた家の扉。
それを優しく開いては
「…………ただいま」
いつも通り冷たい声音でその言葉を
安心しながら吐いた。
「おかえりっ!」
顔をぱっと明るくして応える彼女は、
魔法使いであり天夜という人間の
存在意義だ。
そんな彼女は、
この世界でたったひとり──
俺だけの目にしか映らない。
そんな、不思議な少女だった。
- Re: 笑う君の還る場所 ( No.18 )
- 日時: 2018/05/07 00:16
- 名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
- 参照: .
-神視点-
*薄暗い見知らぬ部屋の中*
「……どうして……」
月明かりだけで照らされた部屋の中。
少女が泣いている。
その場に崩れ、
顔を手で覆い涙を受け止めた。
茶髪の髪がその床に垂れ、
それは長く広範囲に続いている。
「……なんで、君は私を見てくれないの……」
か細く、小さな声が響く。
彼女も魔術師らしく、
身を青いマントで包んでいる。
その姿は、美しく……
こっちが狂いそうなほど魅入るものだ。
「……君だけが、私を見てくれない……」
月光に照らされ、零れ落ちる雫。
彼女は、不意に顔を上げ窓を見た。
「そうだ。あの子がいけないんだ。
そうよね、あの子さえいなければ
全てが予定通りに上手くいく。
………ならば、消しちゃえば良い」
そっと、愉悦の笑みを浮かべる。
ナイフを袖口から取り出し、
それをじっと見つめては目を細めた。
「それがこの世界にとっても……
一番最善な事なのでしょう?」
愛するが故に、
その者を手に入れたいが為に。
それを邪魔する者は排除する。
それが例えどんな者であろうと、
彼女は構わない。
それが例え、
"最凶の魔術師"と言われ
畏怖されてきた者だったとしても。
全ての者を魅了し、
心を壊し殺める魔術師、アザレア。
- Re: 笑う君の還る場所 ( No.19 )
- 日時: 2018/05/07 00:57
- 名前: 菜瑠季 (ID: V9u1HFiP)
- 参照: .
+────*予告*────+
は~い、レリア様だよ。
……ん?何しに来たって~?
まぁねぇ~……ほら、あれだよ!
あぁ~れ!次回予告!
夜が明ける前に明日の予告するの!
嫌だ早く小説書けよ作者
って声が聞こえるなぁ~……
うんうん。
でもあの人今寝てるから……
…………無理っ!
私が機器乗っ取っちゃったもんねぇ!
だ、か、ら……大人しく聞いてね~!
明日の予告!
ちょ~っと、修羅場になりそう?
だけど天夜君はその事に
まだ気付かないみたい。
ミアちゃんがメインになるかな。
まだコメディ出せそうにないや……
ごめんね、コメディを愛する読者さん!
でも、私たまにこ~やって
出てくるからね!
明日の予告当番は……えぇっと。
まぁとりあえずお楽しみに~!
+───────────+
作者です。はい。
レリアちゃんに
機器乗っ取られました(嘘付け
……どうですかね、これ。
続けていくつもりですけど、
まぁ宜しくお願いします……。
日替わりでね、予告のキャラが
代わってくれますよ。
まぁ楽しみにしててくださいな。
……そんな訳で、今日は
破滅の魔術師レリアちゃんでした。