コメディ・ライト小説(新)
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 作家異世界物語
- 日時: 2019/02/21 14:11
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
作家、泉美也子は眠った。その時、彼女は異世界へ転送されてしまった!?
新たな名前ミヤを名乗り、セットでついてきたスライムと共に
異世界での生活を始める。この転送はたまたまか、それとも何かの
運命か!?
【転送編】
1.転送、泉美也子 >>01
2.森の村へ >>02
3.植物を宿す種族 >>03
4.そっくりな男を知る人物 >>04
5.そっくりな男に負けた人物 >>05
【森林乱闘編】
6.鬼 >>06
7.鬼の事情 >>07
8.赤い目の男と仮面の男 >>08
9.竜人の交渉 >>09
10.開戦そして加勢 >>10
11.スライム&ミヤvs白オーク >>11
12.戦後の活力 >>12
13.今までを振り返って >>13
【】
14.魔王たちの談話 >>14
15.ミヤを調べた男 >>15
16.戦闘中止 >>16
17.建国リグミル >>17
18.雇われた傭兵 >>18
19.カルメンが見た素顔 >>19
20.
- Re: 作家異世界物語 ( No.18 )
- 日時: 2019/02/19 21:14
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
ソウゲツ『ミヤ様、一人の男がミヤ様とお話がしたいと来ているのですが
どうしますか?』
ミヤ「(=え?えっと…何方?=)」
ミヤにソウゲツは離れた場所から念話してきた。
ソウゲツ『傭兵だと言っています。それ以外、口を開こうとしないので…』
ミヤ「(=分かった。通していいよ=)」
門の近くでは赤髪の男をソウゲツがミヤのいる場所まで案内している。
その男ルイは「誰に雇われたのか」という質問は受け流す。そして
目的も「傭兵って言ってんだから分かるだろ」などと言って詳しくは
言わない。
ソウゲツ「ここにミヤ様がいる。彼女に何かしてみろ、お前の首が
飛ぶことになる」
ルイ「それだけの人物ってワケか…まぁ何もしないから。それとそのミヤと
俺だけにしてくれ、中に誰も入るな」
ルイはそれだけ言って部屋に入った。
ルイ「傭兵ルイ、まぁよろしく頼むよミヤさん?」
ミヤ「あ、はい。あの私にどんな用があるんですか?雇った覚えも無いし…」
ルイ「俺を雇ったのはアンタじゃないのは当たり前だ。俺を雇ったのは
アンタそっくりの男さ」
その言葉に微かにミヤが反応する。その人物には少し探りを入れていた。
ミヤ「その男の人って…」
ルイ「ネタ晴らしはするなとキツく言われている。細かくは言えないが
アンタの敵ではない。なんたって依頼内容は期日無しの仕事だからな」
いつの間にか太陽は沈みかけていた。赤い夕日の光が二人を照らしている。
ルイ「アンタのサポート及び護衛…あ、勘違いするなよ?別にアンタが今
従えている奴らが能無しとは思っちゃいねえからな?」
ミヤ「わ、分かってるって!寧ろそれが本心だったら私は堪忍袋の緒が切れ
てるだろうし…」
ルイ「ってことでこれからこの辺りに住まわせてもらうから」
- Re: 作家異世界物語 ( No.19 )
- 日時: 2019/02/20 18:42
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
メリッサの治める国にはカルメンが来ていた。
メリッサ「珍しいわね貴方がここに来るなんて…あの男に言われたの?」
カルメン「あぁ、しかしあの赤目の男は誰だ。どことなく何処かの誰かに」
少し時間をさかのぼって…カルメンの前に突然ガーネットが姿を
現した。
カルメン「…ふーん、お前の名前は分かったが何のためにここに来た?
喧嘩でも売りに来たのか」
ガーネット「そこまで俺は喧嘩っ早くない。お前には一つの契約を
してもらう。それは新たにできた国リグミルについてだ」
その国名はカルメンも聞いたことがあった。ゼルドから聞いた少女が
治めている国。
ガーネット「その国に攻撃をしないことを約束してもらう」
カルメン「王でも無いお前と、か?ふざけてるのか」
ガーネット「お前も俺の正体が気になるだろう。ならこうしよう」
ガーネットが口元を隠していた黒いマフラーを取った。その素顔を見て
カルメンが目を見開く。
カルメン「お前…まさか―!?」
- Re: 作家異世界物語 ( No.20 )
- 日時: 2019/02/21 15:57
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
リグミルから離れた一つの国【ルナザイド】に二人の仮面の男が来ていた。
片方は赤い目の男ガーネットと共に行動していた人物。もう一人は顔の
右半分を仮面で隠している。彼らは国の王をそそのかしリグミルに人間の
王がいることを話した。その王の名はルナゼル・クロア…その男が人間に
復讐するべく動き出した。
一方リグミルでは…。
ミヤ「マミ?どうしたの?」
マミ「何か感じるの…」
不安そうに話すマミの言葉にミヤも不安に感じた。その不安は的中する。
影を使って来たのか突然ソウゲツが現れる。珍しく彼が焦っているようだ。
ソウゲツ「100程の魔力を感知しました」
ルル「100?それぐらいなら焦ることはないんじゃ…」
ソウゲツ「ち、違います!個体自体の数は100ですが合計魔力は我らを
軽々越している吸血鬼だ」
ミヤは外を見た。太陽が昇っているから吸血鬼なら外に出れないはず…。
クチナシ「ここら一帯に日光を遮っている透明な結界が張られてる。
解くことは吸血鬼にしかできねえよ」
ツツジ「彼らは老いることはありません。だけど痛覚が無いわけでも
無い。気絶することもある、個体によっては死なない場合もありますが…」
シーナ「でも必ず弱点はあるでしょう?」
ツツジ「えぇ」
- Re: 作家異世界物語 ( No.21 )
- 日時: 2019/02/21 18:00
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
それぞれが散り散りになった。吸血鬼100体のうち主戦力は
3人、そのうち1人は彼らをまとめている人物だ。それぞれがすでに吸血鬼と
対峙していた。ツツジは同じ剣士の吸血鬼リガルドと対峙していた。
パワー型のリガルドとスピード型のツツジ、お互い弱点同士だ。
リガルド「速度が自慢の剣士か…」
ツツジ「そちらは速度が鈍い分、力で補っているみたいですね」
大剣が地面に叩き落され地面が大きく揺れる。その揺れにツツジが
少し油断ができる。
気付けばツツジは地面に倒れ伏し彼の首筋には短刀の刃が当てられていた。
最初からこれが狙い。本来の武器はこっちだった。
シェイルは赤髪の吸血鬼サウラスと殴り合いをしていた。互いの拳が
互いの頬を掠っていた。
シェイル「まさかここまでとはな…久しぶりに楽しいわい」
サウラス「仕事が残ってる…ちゃっちゃっと倒れてもらうぞ」
シェイル「できるものなら」
互いの貫手がシェイルの右肩サウラスの左肩を貫いた。
ソウゲツとコージの前には吸血鬼では無くガーネットが姿を現していた。
ソウゲツ「…仲間、だと?」
ガーネット「あぁ、少しミヤに会いたくてね」
ガーネットが一歩踏み出すと同時に地面から火柱が上がり彼を呑み込んだ。
コージ「…ッ!?」
ソウゲツ「コージ、さがれ!」
コージの顔をガーネットは掴み持ち上げる。
ガーネット「力の差は分かるはずだろ?」
手を放しコージを解放する。二人の額に冷や汗が流れる。
ソウゲツ「(ミヤ様と同等もしくはそれ以上の実力…)」
- Re: 作家異世界物語 ( No.22 )
- 日時: 2019/03/02 13:18
- 名前: azuno* (ID: s00TEuml)
ミヤはルナゼルと対峙していた。白髪に不気味な紅い瞳白い肌、右目の周りに
黒い植物のような痣が浮き出ている。
マミ「も、もしかすると何かの術にかけられてる…かも」
ミヤ「じゃあ不本意かもしれないってこと!?」
ミヤは剣でルナゼルの剣を弾きながら聞いた。
ルナゼル「驚いた。まさか本当に人間が魔人たちを統率しているとは…
だが人間故純粋な力は俺には勝てまい。諦めて死ね」
ミヤ「残念、そこまで私は自殺したくないし死ぬ気はない。それに利用
されてる気がするよ。誰かにね、無理矢理でも良いから衝動を抑えて」
ルナゼル「ウルサイッ!元はと言えば貴様ら人間のせいだ。俺から宝を
奪った者と同じ輩の言葉など…」
ルナゼルは怒りに震える。そのうち何か黒い魔力が放出される。
ミヤの勘が危険信号を出す。ルルが大きく膨らみその場にいたマミや
シーナたちを包む。
その魔力は国全体に広がった。戦っている場合ではない。
マミ「あ、ちょっとミヤ!何する気なの!!」
ミヤ「これ退魔の能力もあるんでしょ?だったらあの魔力を断ち切る!」
ミヤが地面を蹴り大きく跳躍する。黒い魔力の中に飛び込む。
これはルナゼルの過去…傷だらけの少年、あれが幼い頃のルナゼルで隣に
いるのは彼と何かの関係がある少女だろうか。その少女の首を人間たちは
撥ねた。
ミヤは目を開いて剣を振り下ろした。黒い魔力が白に変わる。ルナゼルの
黒い痣が消えた。
すぐあとに扉が開きコージたちが帰って来た。その後にガーネットが姿を
現した。