ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 届かない? そんなの最初から分かってる。 完結
- 日時: 2009/03/06 20:14
- 名前: 転がるえんぴつ (ID: hKAKjiZ3)
あたしとあの子はあんたを好きになった。
普通だったら、取り合いが始まるかしら?
でも、あたしはそんな事しない。
あたしは黙って身を退くの。
幸いなことに、あんたもあの子もあたしの気持ちに気付いてない。
何故身を退くかって?
だってあんたは——……
そしてあたしは——……
でもね。最後に意地悪してあげる。
あの子には、ある事を伝えない。
あんたには、この花束を、贈っちゃう。
さあ、いつ、本当のことに気付くかな?
+届かない? そんなの最初から分かってる。+
よろしくお願いします! 最初から悲恋&シリアスまっしぐらなので、苦手な人はUターンお願いします。
- Re: 届かない? そんなの最初から分かってる。 ( No.8 )
- 日時: 2009/01/22 17:22
- 名前: 石動 (ID: VozPDcE.)
こんにちは。
のぞきに来ちゃいました。
これからもがんばってください。
ps、大魔神
- Re: 届かない? そんなの最初から分かってる。 ( No.9 )
- 日時: 2009/01/23 19:42
- 名前: 転がるえんぴつ (ID: hKAKjiZ3)
鈴は教室に鞄を置いた後、職員室へと向かった。そして、とある教師に話しかける。
「先生、これを受け取って下さい」
少し寝惚けていた教師だったが、渡された紙を見た途端、一気に覚醒した。
「! お前、正気か!? 何でこんなモン……」
その紙は、退学届けだった。
「お前の学力なら、一流大学だって夢じゃないのに、何で……」
そこで言葉は止まった。鈴があまりにも悲しそうな顔をしていたからだろう。
「あたしだって……、普通に生活したいですよ。しょうがないじゃないですか、明後日入院しなきゃいけないんですから」
鈴の真剣な説得に気圧されてか、教師は退学届けを受理した。だが、それでも鈴は真剣な顔つきで教師を見ていた。
「何だ?」
「あの、あたしがOKするまで退学したって事は言わないで下さい。あまり友達を傷付けたくないんです」
教師は少し悩んでいたが、やがて頭を掻きながら、
「……分かったよ」
と、小声で言った。
翌日。鈴は、風邪ということで学校を休んだ。
だが、本当は入院の準備をしていた。
なのに、鈴はなぜか花束を買った。
続く
石動さん、コメントありがとうです! 応援これからもお願いします^^
ps.やっぱり大魔神
- Re: 届かない? そんなの最初から分かってる。 ( No.10 )
- 日時: 2009/01/24 12:48
- 名前: 石動 (ID: VozPDcE.)
わーお。更新されてる(*^_^*)
あ、タメ語でいいかな(汗
ウチも小説アップしたから、よかったらみてね♪
ps、大魔神がミジンコになっちゃう〜(-。-)y-
- Re: 届かない? そんなの最初から分かってる。 ( No.11 )
- 日時: 2009/02/07 18:20
- 名前: 転がるえんぴつ (ID: hKAKjiZ3)
更に翌日。その日は、土曜日だった。
鈴は、もう既に病院の前にいた。着替えなどを詰め込んだ紺色の鞄と、少し豪華な花束を持って。
「今日からここが『あたしの家』か……」
独りで呟いてみる。誰も聞いていないなんて、分かりきったことなのに。
と、そこに。
「鈴っ!!」
卓の声が聞こえた。見ると、卓が走ってくる。
実は昨日、卓に連絡はしていた。それこそ、全てを。
「どういう事だよっ……。あのメール!」
卓は鈴に詰め寄るが、鈴はその言葉を無視し、卓に花束を押しつけた。
「!」
「はい、コレ! あげるよっ」
卓が驚いている間に、鈴は入り口の方へ歩いていく。
「これ……、黄色いチューリップ?」
「卓ー!」
鈴が大声で叫ぶ。卓が見れば、鈴は満面の笑みを浮かべていた。
「卓ー、じゃあね! また『いつか』ー!」
卓はどうすればいいかも分からず、ただ鈴を見送っていた。
続く
もうメッチャ変な文ですみません。石動さん、タメ語でいいよ。これからもよろしくネ。
ps.残念ながら大魔神はミジンコになりました
- Re: 届かない? そんなの最初から分かってる。 ( No.12 )
- 日時: 2009/02/19 19:40
- 名前: 転がるえんぴつ (ID: hKAKjiZ3)
入院して数日が経った。学校には『風邪だと思ったら軽い肺炎だった』と言っておいた。
今日は、椿がお見舞いに来た。
「椿っち、お久! わぁ、プリント持ってきてくれたの? ありがと〜♪」
「えへへ。退院しても鈴っぺが授業についていけるように、ねっ☆」
椿は鈴にウィンクして見せた。そして笑顔になる。鈴もつられて笑う。
「あ、そうだ。椿っち、これあげる」
鈴が渡したのは、紫色のチューリップだった。
「うわ、すごく綺麗……」
椿は思わず溜息を洩らした。
暫くして、椿がそろそろ帰ることになった。
「あ、最後に一個。何かね、私には『双子の姉』がいるらしいよ。行方は分からないんだけど、いつか会えればいいなっ♪」
鈴は満面の笑みで、
「……そうだね♪」
とだけ言った。
続く
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