ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Shotstory...。 
日時: 2009/12/27 19:44
名前: らりえもん (ID: qc1RdKQl)

これは暗い感じの話ばかりです。意味がわからないのもあるかも。更新はかなり遅めになるかと思います。
他のシリアス、社会問題系の小説とはかなり?違う感じです。



現在在るショートストーリー。


一話。
『「無」と「あった」』(友達とのお題小説)

二話。
『悲惨にも組み込まれた』(友達とのお題小説)

二、五話。
おまけで『「無力」と「無力」』

三話。
『疑心暗鬼①』

四話。
『デッサン人形』

五話。
『猫』

六話。
『冷たい唇』 (お題小説)

七話。
『ペット』(十二月九日更新)

八話。
『明日』 (未完)

九話。
『死に目』

十話。
『リストカット』

十一話。
『母の愛』

        <お知らせ>
*今週から来週中に八話「血」を更新予定。
若しくは同じく八話、または九話として「明日」を更新する予定です。
前者はおかしい感じ。後者は悲しい感じです。
最近は自分ではあまり納得のいくものが書けてはいません・・・orz。

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Re: Shotstory...。 ( No.8 )
日時: 2009/12/04 19:02
名前: RADELLE03 ◆X6s/dtSC5A (ID: QYM4d7FG)

初めまして(^ω^ )
早速、読ませて(?)もらいました

何だか、一つ一つの文章に意味があり
奥深い感じがよかったです。
特に『無力と無力』は一番気に入りました。

これからも再新楽しみにしています。

Re: Shotstory...。「猫」。 ( No.9 )
日時: 2009/12/05 10:15
名前: らりえもん (ID: qc1RdKQl)

・・・途中から遊びになってしまいました・・・。
これは解説を読んでくださいね!




———買い物を済ませ、家に帰る。

その帰り道、暗い夜道を歩いていると、

数十メートルほど先の方で、黒いモノが飛び出してくるのが見えた。

          猫だ。

私は立ち止まった。

私は猫が大嫌いだ。きまぐれで、不吉で。

もし私が通る時にまだ猫がいれば、蹴ってやろうか。

猫かとおもったものの、それは二本足で立っていた。

どうやら人のようだ。

暗がりの中、僅かに外灯があたり、みえる。

鈍く、ぎらりと光る、歯。

暗い中、更に暗い、黒い、服。

二本足で立っていることと、しっぽが生えていないことを除けば、猫にしか見えない。

そのどこか・・・なぜか惹かれる姿に、思わず近寄ろうとした。

じゃり。私の足音が響く。

すると、それはよく見ることもかなわないうちに、

何処かへ逃げていった。

追いかけていきたい、衝動。不思議だ。

私はその気持ちを抑え、諦めて家へ。

いくらなんでも人を追いかけるわけにはいかない。



家は、もうすぐそこだ。

「ただいまー。・・・誰もいないの?」

いくらただいまと言っても、誰も返事をしない。

灯りもつけていない。

さっきから、靴下が何かに濡れていて気持ちが悪い。

灯りをつける。

すると叫び声とも奇声ともわからぬ音が聞こえた。

誰の声。

誰の音。

正体不明の音は、全く聞いたことのない音。

でも、どこか聞き覚えがあって。

赤、黒、黒、赤、赤、赤、黒、黒黒黒黒・・・。

私の音。私の音。

鼓動、呼吸音、喉から出る音。

・・・さっきの人は。

やっぱり、猫だったんだ。

私の大切な人の命を、奪っていった、泥棒猫。

私の、双子の妹を殺した、獣。

私の悲鳴は近所に響き、しばらくして警察が駆けつけた。



私は悔しくてたまらなかった。

なんで、妹が殺されたの。

・・・・・・なんで、私は捕まっちゃったの?

絶対に、ばれないと思っていたのに。

妹は、私が殺すはずだったのに。

誰が殺したの・・・?

ああ、ああ。



私は、殺人罪と死体遺棄で捕まった。

今は、警察にいるわ。

とてもじゃないけれど、居心地が悪い。

ても荒れちゃったしね。

もう限界。

くるしい。

やむことのない、刑事の追及。

しずかにしてほしいわ。

いっぺんに色々言われても、困るじゃないの。


(*解説。
彼女にはよく顔の似た妹がいた。妹とは住む所は違うけれど、とても仲が良かった。
そして、彼女には彼氏がいた。

彼氏は優しく、よく彼女の家に遊びに来てくれた。
そのうち、妹とも仲が良くなった。

妹は彼には姉がいるからと興味はなかったが、彼氏は彼女よりも明るく愛嬌のよりある妹へと気がうつった。

彼女はそんな彼氏に怒り、彼を殺してしまった。
彼は、三人でよく行ったところに埋められた。

そして、しばらくして彼女は妹を殺すことにした。
買ったばかりの催涙スプレー、睡眠薬、そして包丁・・・色々手にして。

彼女は、彼を奪った泥棒猫の妹が許せなかったから。

すると、妹は殺されていた。

彼女は悔しがった。

私が殺すはずだったのに、と。

妹を殺したのは、彼の父だった。

妹と彼女を、勘違いしたのだろう。

なにせ彼女と妹は、顔だけはよく似ていたから。

彼の父は彼の変わり果てた姿を見つけ、犯行に至ったと思われる。

彼が三人でよく行くんだ、と楽しげに話していたところで。

彼の、悲しい姿が。

・・・それから、文中で立て読みができる部分がありますので、探してみてください。彼女の今の気持ちがわかるはずです。)

Re: Shotstory...。 ( No.10 )
日時: 2009/12/04 19:44
名前: らりえもん (ID: qc1RdKQl)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12632

RADELLE03さん、初めまして^^。
読んでいただき光栄です!
『無力と無力』は、友達に「ひぐらしっぽい!」と言われたので、ある意味黒歴史かな〜とおもっていたのですが・・・良かったです。

ちなみに「神が無力」というのは、有名な『鋼の錬金術師』という漫画の十五巻のキング・ブラッドレイ大総統の台詞から思いついたものです。

ショートストーリーはなかなか書けないので書ける時に書こうと更に一話追加をしたので、今のうちに楽しんでいただければなと思います。
意味が無さそうで実はある、そんなものを書いていきたいと思います。
コメントありがとうございました。

Re: Shotstory...。 お題『冷たい唇』。 ( No.11 )
日時: 2009/12/05 10:11
名前: らりえもん (ID: qc1RdKQl)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.php?mode=view&no=12632

お題小説 『冷たい唇』

割とふつう、ですね・・・orz。やっぱり恋愛っぽいのは駄目だよウチは!
あまり意味はこめていません。
ある意味ありそうな話。
今度はもう少しダークにしたいです。






彼と、唇を交わした。

大人みたいな、キスじゃないけどね。

彼の唇は、とても冷たかった。

きっと冬だから冷たくなっているんだよねと、

私は彼の腕を抱きしめ、寄りかかる。

少し歩きづらいけど、そんなのは気にしない。

彼があたたかくならなきゃ、

彼はきっと寒くて辛いだろうから。

彼はとても顔が良い。

初めは、顔とルックス目当てで付き合ったの。

でも、結構性格の方も良くって。

ますます好きになってきちゃった。

「ねえ、今夜私の家でご飯食べない?親はいないけど、変なことはしないでね?」

冗談交じりに笑う。

「ごめん。実はオレ、これから用事があるんだよ。
ごめんな。あっ、でも、十時くらいだったら行けるかも。」

時計を見ると、今は七時。

丁度、夕飯時。

「うん。じゃあ、いつもより手間をかけて、腕をふるって美味しい料理を作って待っているから! 
遅刻しちゃダメだよ? 冷めちゃうからねっ。」

彼は微笑み、「ありがとう。」と言って、

行ってしまった。

「さて、頑張らないと!」

私は家の台所で戦いを繰り広げた。

彼のために頑張らなくては。



鐘の音。

彼が来た!

「はいは〜い! 丁度出来たところだよ・・・!?」

「うん、ちょっと走ったから疲れちゃった。
何作ったの?」

「ちょ、ちょっと! 左腕怪我してるよ! 手当てするからソファに座ってて!」

「え?ああ・・・ありがとう。」

「えーと救急箱を・・・。」

「・・・あの女め。」

(え・・・?)

「・・・今、何か言った?」

「ううん。」

彼の手当をした。

爪か何かで引っ掻かれたような傷だった。

彼と夕飯を食べていると。

「ねえ。」

彼がまっすぐに私を見つめる。

「なに?」

「君は・・・オレのどこがすき?」

「顔・・・かな?」

「他には?」

「ルックスとか・・・。」

「他には。」

「えーっと・・・動物好きなところ。」

「他には。」

「ええ?そんないきなり言われても思いつかないよ〜。ていうか、どうしたの?」

私はおどけて誤魔化した。

だって、彼を選んだ理由は———・・・。

「やっぱり。」

彼は立ち上がると、笑った。

「え?」

「・・・やっぱり、誰もオレの中身までは見てくれないんだな・・・。
・・・君は、違うと、思ったのに。」

「ごっ、ごめん! そんなつもりじゃ・・・!!」

「夕飯のお礼。オレが、料理を作るよ。」

彼は台所にあった包丁を取り出すと、私を刺した。

「な・・・んで・・・。」

彼はこの状況で、何故か私にキスをした。

いつものように、子供のような、軽いキス。

彼の襟元には、微量の血痕。

ああ、そうか、彼の唇が冷たかったのは———。

「ねえ、君はオレのどこを見ていたの?」

彼は悲しそうな顔で、涙を浮かべていた。

彼の目は、子供のように純粋だった。

それが、彼の好きなところの一つなのかもしれない。

彼の頭に伸ばそうとした手は、力なく床に倒れた。





(*解説。彼は中身を見ない女性たちに嫌気がさした。彼女と会う前、彼は女性を殺してしまった。
彼は顔を洗い、手も洗った。上着も替えた。幸い、上着を脱ぐだけで済むほどの返り血だった。
彼の唇が冷たかった理由の一つである。
彼は自分のことをみてくれないから、寂しかったのかもしれない。)

Re: Shotstory...。 「ペット」 ( No.12 )
日時: 2009/12/09 20:08
名前: らりえもん (ID: qc1RdKQl)

「ほら、餌だよ。」

俺が飼い犬にドッグフードをやると、犬は美味しそうに食べた。

水槽の魚にも、餌をやる。

こうしてみると、かわいいもんだよな。

癒してくれる。

ちなみに名前はナミ。

ドッグフードを平らげると、舌なめずりをして俺を見つめる。

「なんだよ、まだ足りないってのか?」

上目遣いのその顔も可愛い。

俺は観念して、ナミに昨日の残飯をやる。

ナミはすぐに完食した。

「さて、寝るか!」

ナミは何か言いたげだったが、俺は明日早いので放っておいた。



・・・そういえば。

昔人面犬っていうのがいたな。

人の顔みたいな顔をした、犬。

怖がられていたっけ。

他にも、人面魚とかもいたっけか。

実は、俺のところにいる。

水槽には、人面魚がいるし、

檻の中には人面犬。

どうだ、羨ましいだろ?

そうだ、今度同僚の青葉にでも見せてやろうか。

男は眠りに就いた。


その隣の部屋で、一人出してくれと檻から手を出し、うめき声を上げる女。

水槽の中でもがき苦しむ女。

水槽の中には、さらに人面魚だったものが浮いていた。

もうとうに、朽ち果ててはいたが。

男は、きっと今日も心地よい眠りに着くことだろう。

明日も、明後日も。

いつまで続くかは、わからないけれど。


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