ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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戦場のジュリエット 続編スタート!
日時: 2009/10/26 20:59
名前: ☆:.:苺羅:.:☆ ◆RP4/4zHHbo (ID: fQl/VR.0)
参照: 時は昭和の戦時中、暗黒の時代の中で一生懸命生きた少女が居た——by戦場のジュリエット

 どもども(^ω^)雑談トカでお世話になってる苺羅ばいらです☆!
 今回は私が大好きな歴史ものをかいていきたいとおもいます!!
 恋愛とか青春系なのでコメディか?と思われるんですが・・・・シリアスにしました。
 そこんとこは本編で確かめてくださいな。



 †もくじ†
 >>1 イメソン >>2 キャスト
 >>3 キャラ絵 >>57 Q&A解説集

「戦場のジュリエット」
 >>4 00
 >>7 01 >>8 02
 >>9 03 >>10 桜インタビュー
 >>12 04 >>16 凛子インタビュー
 >>17 05 >>18 06
 >>19 07 >>20 08
 >>21 09 >>22 10
 >>23 11 >>24 12
 >>27 13 >>30 純也インタビュー
>>33 14 >>34 最終話
>>35 あとがき >>40 キャライメソン
 >>43-45 番外編 

「戦場のロミオ」
>>46 まえがき >>48 01
>>53 02  >>56 03


*宣伝((
http://noberu.dee.cc/noberu/love/read.cgi?no=444
㊤6人の男女
ノベル図書館でかいておりまふ(^ω^)
http://www.kakiko.cc/bbs/index.cgi?mode=view&no=7595
㊤オリキャラ学園
雑談での私のスレ

http://works.bookstudio.com/author/15390/15924/contents.htm
㊤この作品の本気ver
カキコのはあくまで、携帯小説風。こっちのは本気だお


(・ω・人)お客様(人・ω・)
・蒼空様
・シア様
・藍羽様
・絵磨様
・美桜様
・茶雲様
・銀の翼様
・ライガ様

Thank you

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Re: 戦場のジュリエット ( No.21 )
日時: 2009/10/19 13:08
名前: ☆:.:苺羅:.:☆ ◆RP4/4zHHbo (ID: fQl/VR.0)
参照: 時は昭和の戦時中、暗黒の時代の中で一生懸命生きた少女が居た——by戦場のジュリエット

*09—大和目線—



 戦場になった、満州。ここで俺は戦っていた。

 目の前で殺される、戦友達。

 俺も何人かは殺したはずだ。……これが戦場での世界。

 辛くても苦しくても、帰ることは出来ない……。

 俺は基地の中で眠っていた。

 その時、なにか物音が聞こえてきた。

 誰かに見られているような……そんなかんじがする。

 俺はその視線の方へ向けると、目を疑った。

 「……大和君……」

 そこには死んだはずの、百屋蘭子が立っていたから。

 いや、正確には浮いているといったほうが正しいだろう。

 蘭子は俺の好きな人だった……。凛子の姉でもあった。

 「らっ蘭子!? ……なんでこんなところに?」

 「大和君のことが気になって……下界にきちゃった」

 「……そうか、俺は嬉しいぞ」

 「まだこっちの世界には……来ちゃダメよ、一生懸命生きてね」

 そういうと蘭子は消えていった。

 「蘭子っ!」

 そう叫んでも、もう物音さえも何も起こらなかった。

 日本の東京では……大変なことになっていたなんて、知らずに。


 
 

Re: 戦場のジュリエット ( No.22 )
日時: 2009/10/19 14:05
名前: ☆:.:苺羅:.:☆ ◆RP4/4zHHbo (ID: fQl/VR.0)
参照: 時は昭和の戦時中、暗黒の時代の中で一生懸命生きた少女が居た——by戦場のジュリエット

*10



 空襲警報が鳴った。

 私はいつものことだと思い、すぐに去ってくれることを祈ったけど……。

 今回は違った。

 クラスター爆弾と呼ばれる、爆弾が落とされた。

 私と花と春代は防空頭巾を被って、外に出た。

 燃え上がる炎の中、必死に逃げまとう人たち。

 その多くの人々は、隅田川へ逃げていった。

 その中でも溺死する人、水温が低すぎて凍死する人がいた。

 私も必死になって逃げた。逃げて逃げて逃げまくった。

 そのときであった。聞き覚えのある声がした。

 振り向くとそこには、凛子が立っていた。

 「凛子っ! 何してるの!? 逃げないと……」

 「……いいのよ、私はここで。純也君の居ない世界なんて考えられないの……」

 「えっ!? ……どういう意味?」

 「知ったのよ……あのあと、家にいったら、純也君は特攻隊に志願したんだって」

 「…………」

 私は逃げながら、沈黙が続いた。でも話を続ける余裕なんてなかった。

 今は逃げないと……逃げないと大変なことになる。

 そのときである。凛子のすぐ傍に、炎が襲い掛かった。

 「凛子っ! あぶない!!」

 「……いいのよ、私はこれで。もう人生に飽き飽きしたわ……さようなら。あの世で純也君と逢ってくるわ」

 そのとき、凛子の体に炎が覆いかぶさった。

 その炎は凛子の体を燃やし続けた。

 「凛子————!」

 

 ——次の日。

 この日の隅田川は、死体で溢れかえっていた。
 
 それだけじゃない。道に真っ黒になった死体がたくさんいる。

 私はそれをみただけでも、吐き気が襲ってきた。

 幸い、私の家族と私は一命をとりとめた。

 昨日の……凛子が燃やされた場所に行ってみる。

 そこには、やはり真っ黒になった凛子が倒れていた。

 「凛子……」

 憎かったはずなのに、なんでこんなにも悲しいんだろう。

 私はスコップで穴を掘ると、凛子の体を埋めてあげた。

 そしてゆっくりと、両手を合わせて目を閉じる。

 「ゆっくり……お休み……ね」

Re: 戦場のジュリエット ( No.23 )
日時: 2009/10/19 16:42
名前: ☆:.:苺羅:.:☆ ◆RP4/4zHHbo (ID: fQl/VR.0)
参照: 時は昭和の戦時中、暗黒の時代の中で一生懸命生きた少女が居た——by戦場のジュリエット

*11



 1945年7月31日。
 
 アレから何度も空襲がやってきた。

 それでも生きている自分……。なんなの? 私って。

 ただただ早く戦争が終わることを祈っていた。

 郵便受けを覗きに行く。……2通の手紙が入っていた。

 1枚目は大和、2枚目は緑介からだ。

 「母さん、花、桜へ
 元気にしていますか? 俺もまぁ元気。
 東京は空襲で焼け野原になったらしいですね。
 俺は今、憎き鬼畜米英を討つために、一生懸命です

           大和より」

 「春代、花、桜へ
 元気にしていますか? 自分は今、シナで戦っています。
 毎日毎日、戦友が死んでいきます。
 それでも自分は、お国のために天皇陛下のために頑張ってまいります
      
        父より」

 こんな手紙ばっかりがくる。

 それでも生きていてくれてる、ということが確認できただけでも嬉しかった。

 でも本当は「生きて帰りたい」とか、書きたいのだろうけど。

 軍人がまず、手紙を拝見するのだ。

 軍にとって不利な手紙など、戦争を批判する手紙であれば、それは相手へ届かない。

 こうして私は毎日毎日、手紙を戦地へ送り続けた。

 今日も郵便受けを確認する……1通の手紙が入っていた。

 緑介からだろうか……大和からであろうか。

 差出人の名前は「二十純也」であった。

 私はびっくりして、手紙の封を切る。

 「千崎桜さんへ
 暑い日差しの中、いかがお過ごしでせうか。
 この度、僕はもうすぐ出撃することになりました。
 桜……今まで、18年間ありがたう。
 凛子もさぞがし、悲しんでおられるでせう。
 でも僕は、国のためになれて光栄です。
 ……最後にいいます。
 僕は実は君のことが、大好きでした。
 凛子の許嫁で、叶わぬ恋だとわかっていたので
 ずっと凛子が好きといってました。
 そうしないと、僕の心がこわれそうだったからです。
 本当は桜のことが愛しくて、溜まりませんでした。
 本当にありがたう、そしてさようなら

            純也より」


 私は喜びが胸にいっぱいに溢れるとともに、悲しみがあふれ出た。

 純也が本当は私のことを想っていてくれたのは、すごく嬉しい。

 だけど、もうすぐ純也はこの世にいなくなってしまうのだ。

 私はその場に泣き崩れた。

Re: 戦場のジュリエット ( No.24 )
日時: 2009/10/20 13:20
名前: ☆:.:苺羅:.:☆ ◆RP4/4zHHbo (ID: fQl/VR.0)
参照: 時は昭和の戦時中、暗黒の時代の中で一生懸命生きた少女が居た——by戦場のジュリエット

*12



 1945年8月15日。
 
 この日は何か、重大な放送があるとあらかじめ教えられていた。

 そして私は朝からずっと、ラジオの前で座っている。

 「まだかなー」

 そのときであった。昭和天皇による、玉音放送が始まったのである。

 ……これは戦争が終結したという、本当に重大なお知らせであった。

 それよりもまず、天皇陛下の声を聴いたのがはじめてだったので、それにも驚いた。

 「堪えがたきを堪え、偲びがたきを偲び……」

 戦争は終わった。日本は負けた。日本は負けた。日本は負けた。

 今までの放送はなんだったの——?

 日本は神風が吹いて、勝利するんじゃなかったの——?

 圧勝していたんじゃなかったの——?

 様々な思いが頭の中で飛び交う。

 日本に騙されたという気持ちと、日本が負けたという悲しみで胸がいっぱいになった。

 春代はもう、泣いていた。


 数日後から、生き残っていた兵隊が帰還した。

 多くの人々は、自分の家族と出会えたことの喜びで、家族と抱き合っていた。

 「あっ……」

 花が素っ頓狂な声をあげた。

 緑介と……大和が帰還したのである。

 「父さん! 兄さん!」

 私は思わず叫んだ。やっぱり嬉しかったし、私は大和に抱きついた。


 1946年、日本国憲法公布(47年施行)。

 1947年、学制改革。

 女性に選挙権が与えられるなど、日本の民主化が進んでいた。

 その頃の日本を支配していたのは、GHQの最高司令官である、ダグラス・マッカーサー元帥だ。

 戦後の混乱期が幕を開けた頃、花は嫁にいった。

 「桜!」

 緑介のどすの利いた低い声が響きわたる。

 「はい?」

 「……3丁目の息子さんなんてどうだ?」

 そういって緑介は、男の人の写真を見せつけた。

 こういうのばっかりだ……。

 20歳になったから、そろそろ嫁に行かなくてはならない。

 でも私は絶対に嫁にはいきたくなかった。

 純也がもしかしたら、帰ってくるかもしれないから。

 そしたら、純也と結婚できる……!

 「いやです、私は……純也君の嫁になりたいのです!」

 「何をいっているんだ。純也君は……」

 「生きているかも知れないでしょう!?」

 「何を馬鹿なことをいっているんだ!
 純也君は特攻隊に志願したんだぞ。
 生きてるわけ……」

 「そんなことないわ! 私、今から確かめにいく!」
 

Re: 戦場のジュリエット ( No.25 )
日時: 2009/10/20 16:25
名前: 絵磨 (ID: uRjlitq/)

来たよ〜☆

文章力ヤバイほどあるwww
なんか目の奥がうるっときたよw(

また来るね〜♪
更新頑張って!
今度来た時は多分泣くかもしれない(チョ


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