ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- retaliate〜報復〜
- 日時: 2009/12/22 20:14
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
どうもこんにちは!蠍君です!
初めて小説書いてみました!
内心超どきどきですが(爆
感想よろしくお願いします!!
白夜から題名かえましたw
—プロローグ—
寒い夜だった。
恐ろしく寒い夜だった。
口からは白い吐息が漏れ
白い手袋についた血が
その場の残虐さを物語っていた。
寒い夜だった
恐ろしく寒い夜だった
———初めて人を殺したのは。
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.5 )
- 日時: 2009/12/01 17:50
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
4
親孝行なんてのは、何年ぶりだろうか
いじめが始まる前はよくやっていたのだが
ましてや、親と一緒に歩くのも久しぶりだ。
「ねえ、母さん」
「どうした?春」
「俺さ…実は……」
「なに?」
「……いや、なんでもない」
いじめを受けている、なんていえなかった。
もちろん母に心配かけたくないからだ。
「ねぇ、観覧車のらない?
「……いいよ。」
高一にもなって親と観覧車は少し照れたが、乗ることにした。親孝行なのだから。
ガチャン。
「……きれいだね。」
「……うん」
もうすっかり暗くなり、時間は閉園時間ギリギリだった。そのくらいになると、宝石のように輝く夜景が目にまぶしかった。
「ねぇ…春…。」
「ん?」
「あなた、いつも私の財布からお金とってるでしょう。」
「……」黙りこくる。いきなりそんな話されたからびっくりした。
「私、知ってるだから。あのお金使って小松君や高田君や野々宮くんと遊びほうけてること」
「!」
小松、高田、野々宮、みんな俺のことをいじめてくる奴等だ。
どうしてあんな奴等といっしょにされなきゃいけないんだ。
「あれはね!お父さんとお母さんが汗水たらして働いてやっとのことで稼いだお金よ!!それをあんな風にして!ふざけるんじゃないわよ!!」
「何も…知らないくせに……」
「え?」
「何も知らないくせに!!!!!」
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.6 )
- 日時: 2009/12/01 17:52
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
ガスッ!
「うっ!」
ゴスッ!
「やめて!春!!」
「黙れ!!」
観覧車の密室空間の中で
俺は母を殴っている
「うぉら!」
バシッ!
「やめて!!」
ドスッ!
「ぐッ……」
母はその場に倒れこんだ。
観覧車のさび付いた鉄の匂いと
血の匂いが混ざり
鼻をつく
母の口から血が噴水のようにふきでて
あばら骨が折れる音が聞こえる
「は…春……」
「……」
「あいして…る」
ガチャン!
「お疲れ様でしたー。楽しい空の旅…えっ?」
「お姉さん、どうしよう。 母さん、殺しちゃった」
夜の遊園地に叫び声が響く。
僕の口から白い息がこぼれる。
「ハハッ、ハハハ!!」
「お前のせいだ!小松!高田!野々宮!!」
復讐してやるさあああああああああああ!!!!!
手袋の赤い血が地面にポタリと落ちた。
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.7 )
- 日時: 2009/12/01 17:54
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
〜〜〜〜〜〜〜〜登場人物紹介
本村 春 (30)
主人公。いじめられっこだった。
母親を殺す。
「血の観覧車事件」の罪で22年間刑務所で過ごす。
小松 剛 (30)
元いじめっこ。
現「いじめ撲滅推進会議」理事
高田 竹尾(30)
同じくいじめっこ
現「タカダ・コーポレーション」代表取締役
野々宮 雄大(30)
同じくいじめっ子
現アーティスト
竹之内 義春(70)
本村、小松、高田、野々宮の担任。
春に暴行を加えていたという。
本村 春の出所した日に遺体として発見される。
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.8 )
- 日時: 2009/12/01 17:55
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
第一章 「トッカータとフーガ」
本村 春 (30)
通称「血の観覧車事件」こと母親殺人の実行犯。
罪名 殺人
判決 懲役22年
内容 被告は、自分の母親を殺すという残虐な行為を一般大衆の……
そこまで見て、小松は書類をとじた。
まさか、あの春が母親を殺すとは思わなかった。
あんな弱っちくて馬鹿だったあの春が殺人を、しかも自分の母親を殺すなんて…思いもしなかった。
コンコン
「先生、お時間です。」
「あぁ。」
小松はコーヒーを飲み干すと
「いじめ撲滅運動2009」
と掲げられた看板の元に歩いていった。
「みなさん、この世にいじめほど残虐な行為はありません……」
公演が終わると、秘書の娘が
「先生、先ほどお電話がありました。」
「誰から、どういう内容で。」
「竹之内様という方から。」
「竹之内?…あぁ、先生か。で、用件は。」
「それが、竹之内先生が亡くなったらしく…。」
「そうか。竹ノ内先生…。」
竹之内先生はとても優しい先生だった。
僕みたいな良くできる生徒をきちんとほめてくれた。
できない生徒には厳しいと有名だった。
「それで…」
「それで?」
「そのことでご遺族の方がお話をしたいと…。」
「わかった。いつどこで?」
「明日 午後二時から 旧軽川中学校で…」
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.9 )
- 日時: 2009/12/01 17:55
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
「明日 午後二時から 旧軽川中学校 会議室で、です。」
「はい、わかりました。この度は本当にご愁傷さまでした」
ガチャ
ツーツーツー
高田は受話器を置くと、ふぅとため息をつき、社長室から出た。
「社長、このインターネットデザインは…」
「あぁ、それなら●●君に聞いてくれ」
「はい。」
先生が亡くなった…。
高田はオフィスを歩きながら考えた。
竹之内先生はとても優しくて性格に良い先生だった。
春が事件を起こした日、全校集会で涙したのもあの先生だった。
「先生は、二度と、このような愚かな生徒を出したくはありません!」
涙ながらにそういっていた。
ブー、ブー
携帯電話が着信を告げる
ピ「もしもし」
「もしもし、いつもお世話になっております藤崎商事の三ツ矢です」
「あぁ、三ツ矢君。どうしたんだい」
「いえ、実は先日の契約の件なのですが…こちらの事情が変わりまして…」
「いいよ、好きにしてくれて。」
「あ、あちがとうございます!さすが世界のタカダ・コーポレーションの社長さんですね!」
「はっはっはっ」
天高く聳え立つガラスの塔の中心に
「タカダ・コーポレーション」
と書かれていた。
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