ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- retaliate〜報復〜
- 日時: 2009/12/22 20:14
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
どうもこんにちは!蠍君です!
初めて小説書いてみました!
内心超どきどきですが(爆
感想よろしくお願いします!!
白夜から題名かえましたw
—プロローグ—
寒い夜だった。
恐ろしく寒い夜だった。
口からは白い吐息が漏れ
白い手袋についた血が
その場の残虐さを物語っていた。
寒い夜だった
恐ろしく寒い夜だった
———初めて人を殺したのは。
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.20 )
- 日時: 2009/12/01 18:02
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
「小松君、君をそろそろ教育推進会議の理事にしても良いと、俺は思っているんだ」
創作イタリア料理のおしゃれな店の中で、理事長は語った。
「君は、とてもよくできる。オモテでも、ウラでもだ」
「そんなことないですよ…ハハ」
小松は頭をかきながら言った。
「詳しい話はあとだ。飲もう。ヴァルノーサの20年ものだぞ」
「はい」
その後、理事長に散々話を聞かされて、気がつくともう11時になっていた。
小松は家に帰る時には散々酔っ払っていた。
家に帰ると、コップに水道水を注ぎ、一気飲みした。
そして、自らのPCを開くとページのトップに
「血の観覧車事件 犯人ついに釈放」
と書かれていた。
小松はそのページを開くと、そこに書いてある内容をよく読んだ。
【11月13日、本村 春被告が東京拘置所から釈放された。本村春被告は母親を殺したとされる「血の観覧車事件」の…】
そこまで読んで小松は読むのをやめた。
11月13日?竹之内先生が亡くなった日じゃないか。
まさかな、と思い検索サイトで「本村春」と打って検索した。
えーと
motomura haru
あ、いけないいけない、まちがえた。
MOTOMURA HARU
これじゃないよ
もらからもなすち …
そこで気づいた!
その瞬間
「うっ」
小松は嘔吐した。
「こ…呼吸が……できない………だれ…か…」
そこで小松は気づいた
後ろに感じていた不可解な気配に
「よせ………くち……すな……いや…」
「は……………る………」
ザクッ!!
ビチャビチャビチャ……
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.21 )
- 日時: 2009/12/01 18:03
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
第二章 「タカダ ヒ」
テレッテレテレッテレテレテレ〜♪
陽気な音楽とともに朝のニュースが始まった。
「東京 70歳の男性殺害」
トップニュースは竹之内先生の話題だった。
そして、よくわからない相撲や芸能のニュースを見て
高田が家を出ようとしたとき
太い眉毛をしたキャスターが早口で
「速報です。東京六本木のマンションで 30歳の男性が遺体で発見されました。」と言った。
高田はもう一度テレビの画面を見る。
「調べによりますと、遺体は独立行政法人『日本いじめ撲滅推進会議』理事の「小松剛」さん30歳のものと見られます。遺体は腹が引き裂かれて足と指と頭が切断されていた模様です。」
高田は固まった。
「また、小松さんの遺体からは微量の青酸カリが検出され、家の水道の蛇口からも同様の物が検出されたそうです」
高田は野々宮に電話をかけた。
「もしもし!?野々宮か??今ニュースで…小松が……小松が殺されたって!」
「あぁ、それは俺も見た。もしかしたら…。
「もしかしたら?」
「ほら、昨日竹之内先生の奥さんに紙、見せてもらっただろ。そこに『コマツ ミズ』って。あれはもしかして殺され方を書いてるんじゃないか」
「ってことは…俺達…」
「殺されるってことか?」
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.22 )
- 日時: 2009/12/01 18:11
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
「そんなことありえないって!」
高田が状況を打開しようとして言った。
「そんな簡単に人が殺せるのかよ!」
「……だがな、高田。」野々宮が電話越しで言う
「もし、俺達が殺されるとしたら…それはきっと春にだ。」
「なんだって!!だってあいつはまだ拘置所に…」
「昨日のgahooニュース、見なかったのか?」
高田は急いでパソコンをアップしてgahooニュースを開く。
【血の観覧車事件 犯人ついに釈放】
「な、なんだって…」
「しかもだ。この前渡された紙、あっただろ。」
「あぁ。くちすな って」
「お前今パソコン開いてるんだろ。だったら打ってごらん。キーボードに書かれたひらがなで『くちすな』って。」
高田は恐る恐るキーボードを押す。
カタカタ…くち
カタカタ…すな
gahoo検索エンジンの所にははっきりと
「はる」
と書かれていた。
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.23 )
- 日時: 2009/12/01 18:07
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
高田は携帯電話を投げ捨てるとパソコンをなぎ払った
「うわあああああああああ!!俺!!死ぬのやだ!!死ぬのいやだ!!もっと生きていたい!!!もっと、もっとだぁあああ!!!」
電話の向こうでは野々宮が電話を切った。
「なぁ、助けてくれよ!!野々宮!!!小松も、先生も、みんな殺されちゃったじゃねえかよおおおおお!!!」
ツーツーツー
悲しげに電話の耳元で音が鳴る。
ガチャン!
「ヒィッ!」
ちょっとした物音にも過敏に反応する高田。
「こえーよ……助けてくれよ……」
その場に伏せる高田。
「お願いだから…いじめか?いじめをやったことを憎んでるのか?なぁ、おい。そうなのかよ!!」
もちろんこの部屋には誰もいない。
「返事しろよぉおお!!うわああああ!!」
「ごめんよおおごめん!!すまん!!金ならいくらでもあるんだ!!一億だって十億だって…会社に来れば地位も名誉も全部くれてやるから!!頼む!!俺を殺さないでくれ!!!!」
ピーーーンポーーーン
「ぎゃああああ!!」
「高田さーん。郵便でーす」
ガチャ
「あ、お届け物…」
グサッ
「え?」
「お前が春なんだろう。だったら俺が殺してやる!!」
高田はその場にあった包丁で思いっきり宅配の人の腹を刺した。
「なん……で………」
「きゃははははは!!!何が火だ!!!!おれが死ぬかよ!!!お前はどうせいじめられっ子だ!!いじめられッ子はそのまま底辺でくらしてりゃあいいんだよ!!!ハハハハハ!!」
高田は罪のない郵便局員の胸やわき腹を刺してコンクリートを真っ赤に染めた。
ザクッザクッザクッザクッ
ビチャビチャ
「だれ……か………」
ボワッ!
「え?」
「ゴミはそっちだ。消えろ。」
「なんだよ、こいつじゃねえのかよ…」
高田の後ろにウインドブレーカーを着た春がいた。
「やめろよ…刺すよ?」
「……」
「ハハハハハハ!!!」
「死ね。」
ボウワッ!!
「うわあああああああああ!!!!やめろおおおおお!!熱い!熱いじゃねえか!!うわあああ!!!」
高田の髪の毛に火が燃え移り、高田の顔を亡き者にしていく。目玉の周りの皮膚が削げ落ち目玉がむきだしになっている。
「ああ…アア…」
さっきまでの騒がしさとは打って変わって小さい呻き声をあげると、高田の服、体、足へ燃え移る……
春はガスバーナーをポイとなげるとその場を立ち去った。
- Re: retaliate〜報復〜 ( No.24 )
- 日時: 2009/12/01 18:11
- 名前: 南天の蠍よもしなれ ◆SmDA1ZrdnQ (ID: C0UsoifF)
第四章 ノノミヤ チ
「ただいま速報が入りました。東京丸の内の一軒家で株式会社タカダコーポレーションの社長、高田竹尾さんが自宅の前で焼死体として発見されました。調べによりますと、高田さんの遺体は原型をとどめていず、また高田さんの遺体の下には何者かに切り裂かれて亡くなったとされる●●運送の山田丈道さんが遺体となって発見されています。高田さんは株式会社タカダコーポレーションの社長として……」
そこまで見て、野々宮はテレビを見るのをやめた。
「春…どうせ見てるんだろう。最後に言いたいことがある。これだけは言わせてくれ。」
小さな書斎の中で野々宮は言った。
「人間、生きていくうちで上に上がるには誰かが犠牲にならなきゃならない。能力の低い者が蹴落とされるのもそうだし、中には能力が高い者がだまされるのもそうだ。いじめについてもそうだった。いつも勉強ばかりされていた俺、いや俺達はお前をいじめることで、お前を犠牲にしなきゃ生きていけなかったんだ。」
そこまできて野々宮はワインをすする。
「…お前がどうあがこうと、俺達には近づけなかった。それはお前が弱者だったから。弱かったから。お前がストレスのはけ口としてぴったりだったからだ。」
野々宮はギリシャ製の椅子に手を置いた。
「なぁ、知ってるか。ライオンはな、子供が二人生まれたらどっちか弱いほうをかみ殺すんだよ。誰が…親がだ。いまやこの社会、強い者しか生きられない。街を歩けば道に座るアウトサイダーの群れ。公園へ行けば鳩にまぎれたホームレスの群れ。そいつらは俺達みたいなやつらの犠牲となるべきなんだ。いや、なって当たり前のことなんだ。それが自然。それが世界、それが生きていくってことだか…」
ブサッ
「ら……って、人の話も聞けよ」
「吐き気がする。」
「残念だったな。警察へは通報済みだ。」
「……」
「どうだ、俺の話、反論もできないだろう。」
「…お前は弱者が犠牲となる世界が当たり前と言ったな」
「あぁ。」
「だがな…そんな世界だからこんな下種な人間が生まれるんだよ」
血がマットの上にボタボタとこぼれる。
「ハハハ、自分のことよくわかってるな」
「下種はお前のことだ。バーカ」
「いつでも悪あがきするがいいさ。だがその悪あがきは残念ながら俺へは届かない。」
「それはどうかな」
トゥルルルルル
電話が鳴った。
「はい、もしもし。野々宮です」
「野々宮雄大 か?警察だ。」
「はい、ご苦労様です。今殺されかけです。」
「馬鹿を言うな。」
「え?」
「お前を殺人の容疑で逮捕する。」
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