ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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〜アビリティワールド 最終章〜更新再開♪
日時: 2010/05/27 20:47
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

〜第1章 逃亡の果て〜
>>1    『プロローグ』
>>2    『T,N』
>>6    『3度目の脱獄 VSトレバー』
>>10   『テロ集団 ‘ARISU’』
>>13   『新たなる脱獄者』
>>19   『ティム・シャロン』
>>22   『殺し屋‘十戒衆’』
>>24   『ペンタゴン攻撃』
>>29   『バーカス・ファイヤーサーカス団』
>>31   『新たな幕開け』
>>38   『能力者の親』
>>40   『運命の時』
>>43   『闇と光』
>>44   『本当の世界』
>>46   『ヒーローの終わり』

〜第2章 絶望の鎮魂歌〜
>>54   『みんなはどこへ・・・・』
>>61   『最後の歌姫』
>>63   『絶望の鎮魂歌』
>>65   『崩れゆく空 最終決戦へ』

〜最終章前編 人類の運命〜
>>73   『最終決戦その1 VSミラー・モンクトン』
>>74   『最終決戦その2 VSトレバー・ヴァレンティーン』
>>75   『最終決戦その3 トレバーの想い』
>>76   『最終決戦その4 VSギボン・ホプキンス』
>>79   『運命の再会 VS星風人』
>>80   『選ばれた七人のメンバー』
>>81   『空崩壊を止めろ!! VS谷瀬和馬』
>>82   『優太暴走』
>>85   『第2ラウンド』
>>86   『最後の最終決戦 VS谷瀬和馬&ラスト・アビリティ』

〜最終章後編 伝説の英雄たち〜
>>89    『5ヶ月後』

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Re: 〜アビリティワールド〜こっちが本物 ( No.1 )
日時: 2010/01/18 17:04
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

1話   『プロローグ』

暗黒歴17年 2035年

日本は暗雲の下で暗い生活をしていた。
といっても、現在日本には一般市民はいない。
日本にいるのは数万人の自衛隊員と科学者。
暗黒歴が始まる前の新聖歴20年に、東京にはある建物が建っている。
地上40階、地下20階の五角形の建物。

“超能力者隔離塔 Aー2017 日本支部”

見た目の形から‘ペンタゴン’と呼ばれるこの建物は、その名の通り超能力者を隔離している。
この建物は世界にいくつもあり、数百人もの超能力者を隔離している。
そして、地下20階に今回の主人公がいた。

‘ペンタゴン 20階 特別超能力者隔離フロア’

長い廊下の壁には、いくつもの鉄でできた硬いドアがある。
そして、その前には武装した看守たちが脱走しないように警備をしている。
このフロアの奥に、主人公はいた。

男は畳三畳半のベットとトイレしかない部屋で寝転がり、天井を見つめていた。
部屋には男の息を吐く音しか聞こえない。
男の眼は光を失い、希望も勇気も失っていた。
「彼の様子は?」
部屋の外から聞こえる男性の声。
ドアの前には大柄な男が看守と話していた。
「変化はありません。トレバー看守長。」
「そうか。まぁ、あのときみたいに脱獄しては困るからな。今回は脱獄できんだろう。あの時は仲間がいたが、今回はいない。」
看守長のトレバー・ヴァレンティーンはそう言うと、微笑してフロアを後にした。

**********

アメリカ ホワイトハウス

アメリカの空は日本とは反対に青く、活気にあふれていた。
現在の大統領、ノア・エーオースは椅子に座り外を眺めていた。
「平和だな。奴らがいないと・・・」
ノアはそういうと、デスクの引き出しから書類を取り出した。

「神宮優太」
「高橋七海」
「神崎榛名」
「須波有菜」
「ジュミール・アイリーン」
「夢界人」
「チャールズ・ウォーカー」
「クラウディア・G・ホルテミウス・ジュニア」

書類には名前が敷詰められて書かれている。
ノアは一つ一つの名前を目で追っていく。
「つまらん世界になったな。」
ノアはそういうと、書類を引き出しに戻した。 

Re: 〜アビリティワールド〜こっちが本物 ( No.2 )
日時: 2010/01/18 17:04
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

2話    『T,N』

暗黒歴17年 2035年

相変わらず、今日の日本も暗雲の下でひっそりと時を過ごしていた。
東京以外の都道府県は壊滅状態、九州に至っては東京から通信もできない。
しかし、そうは言っても東京は平和ではない。
東京のシンボル、東京タワーは住宅街に派手に倒れたまま。
レインボーブリッジは中心から破壊され、橋の中心はなにもない。
どの被害も、能力者が戦った痕跡だ。
能力者ではない一般市民は海外へ逃げ、残った能力者は懸命に闘った。
能力者VS政府という、前代未聞の大バトル。
無論、すべての人間は政府が正義だと思っている。
だが、この戦いの裏にはあることが隠されている。
それはとても複雑で、悲しくつらいものであった。

**********

“超能力者隔離塔 Aー2017 日本支部”

‘ペンタゴン 20階 特別超能力者隔離フロア’の奥の部屋に収監されている男、神宮優太。
現在31歳。‘元’能力者である。
彼は政府と戦った能力者の一人。
彼自身は正義のために戦ったはずだが、今の世界では悪者とみられている。
それも無理はない。
彼の犯した罪は公に公開されたのだ。

‘ローラックス刑務所崩壊の主犯’
‘ラットイスケイプ刑務所での初脱獄者’
‘政府に反抗した10人の一人’

彼には数々の汚名が着せられた。
そんな優太は、最愛の友をなくし、仲間も大半失った。
優太は今日も、ベットに寝転がり何もない天井を見つめている。
「神宮!!おまえに面会だ!!」
突然、ドアから聞こえた看守の声。
「なに・・・?」
優太はベットからとび起き、看守に言い返した。
「俺のことを知っている仲間は死んだ。面会なんてありえない。」
「いいから来い!!」
看守の声に優太はため息をつき、静かにドアへ近づく。
手錠に足枷をされ、前後に看守二人をつけられる。
優太の服装は全身黒のジャージ。
優太はそのまま、地上へと向かったのだった。

**********

1階 面会室

優太は面会室に着くと、防弾ガラスの向こうに謎の女の子が座っているのが見えた。
ショートヘアーで顔つきがよく、白いパーカーに青いジャージというボーイッシュな服装だ。
「誰だ?」
優太はそう言いながら女の子の前に座る。
年齢は20後半。大学生か?
優太はそんなことを思いながら女の子を見ている。
「あなたが、神宮優太さんですか?」
「あぁ。おまえは誰だ?」
女の子はその言葉で持っていたバックからとある紙切れを取り出した。
「私は、ある人からあなたへの伝言をもらってきてます。」
女の子はそういうと、紙切れを優太の目の前に置く。
「口ではいえません。これを読んでください。」
優太はそう言われ、紙切れに書かれていることを読んだ。

「神宮優太さんへ。今から書かれていることを行ってください。まず、自分の収監されている部屋に戻ったら、看守を倒してフロアにある赤いドアに入ってください。そうすれば、あなたに希望の光が見えるでしょう。   T,Nより」

優太は紙切れから女の子に視線を向けた。
女の子は頷く。
「保証できるんだろうな?」
「もちろん、これを書いた人からも信じろと。」
優太はその言葉を聞いてニヤリと笑った。
「わかった。ここの生活が退屈だったんだ。」
優太はそういうと、立ち上がり戻ろうとした。
その時、あることを思い出した。
「そういえば、名前は?」
「私は早見鈴香。それじゃ。」
2人は背を向け、その場を後にした。
そして、優太は作戦を実行しようとしていた。

Re: 〜アビリティワールド〜こっちが本物 ( No.3 )
日時: 2010/01/18 17:22
名前: right (ID: zuIQnuvt)

初めまして、rightです。
読みました。とてもいい内容ですねえ。
続きが楽しみです。
頑張ってください!応援してます!

Re: 〜アビリティワールド〜こっちが本物 ( No.4 )
日時: 2010/01/18 19:55
名前: 遊太 (ID: EWcIN/Ij)

>>3
rightさん、コメありがとうございます♪
これからもよろしくです(^O^)/


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