ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 死にたがりやのキリヤさん。
- 日時： 2010/05/04 13:39
- 名前： アキラ （ID: BLbMqcR3）
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スギハラ
杉原 キリヤ
１７歳 自傷行為を繰り返す危ない人。
口調がつたないから、あんま喋らない。
少し天然。
サクラ ユウキ
佐倉 祐樹
１７歳 僕 キリヤと暮らし始めた
あんま特徴もなくて、普通の人間。
マミヤ フウカ
眞宮 風深
１７歳 活発運動少女。 よく笑う子。
名前の漢字が珍しい。 あっくん大好き病。
ササシモ セリナ
笹下 瀬里奈
１６歳 クラス委員。 よく話しかけてくる。
髪の量が多い。 逮捕された。
スギハラ ヤソラ
杉原 夜空
２４歳 キリヤの兄ちゃん。 かなり格好いい。
家族を家族と思ってない。 飄々としている。
裏ではかなりヤバイ事を考えてる。
アンガサキ ミカヅキ
阿賀咲 三日月
年齢は……多分15歳とか14歳。 性別は……？？？
腹黒い。 学校は行ってないみたい。 こいつも凶器持ってるよなぁ。
<<画像>>■をｐにしてください。
キリヤ htt■://l-seed.jp/patio/upl/1270433543-1.jpg
眞宮 htt■://l-seed.jp/patio/upl/1270859340-1.jpg
佐倉 htt■://l-seed.jp/patio/upl/1271552732-1.jpg
<<イメソン>>
htt■://www.youtube.com/watch?v=Vvqas5rMe1Q&feature=related
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- Re: 死にたがりやのキリヤさん。 ( No.145 )
- 日時： 2010/05/02 20:04
- 名前： アキラ （ID: BLbMqcR3）
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ⅴ
本当に病院はやだやだ。
小さい頃、妹とフザけて池に落ちて救急車で運ばれてからトラウマ。
白一面の部屋とか、消毒液の匂いとか。 アニメの有名キャラを切り取って壁に貼ってるけど、何の気休めにもならない。
なのに祐樹はキリヤちゃんに会ってから二度も怪我して病院なんて。
何の因果かしらねぇ。
「キリヤちゃん」 祐樹とは違って、キリヤちゃんだけは個別の病室にしてるのよねぇ。
何でも、精神的に少し参ってるとか。
私が呼ぶと、キリヤちゃんはくるりと振り向いた。
まー、やっぱ美人さんよねぇ。
「ママさん」 「トマト、いる？」
キリヤちゃんにトマトも渡した事だし。 帰ろうかな。
我ながら、能天気だとは思うけど。 こればっかりは、祐樹にしっかりしてもらわないと困る。
そうだ。 挨拶をしませんと。
病院から出て、車で近くの精神科病院へ。
あまりあそこには行きたくないんだけどねぇ。 挨拶しなきゃいけないし。
「失礼しまーす」
面会許可を貰って……ていうか、無理矢理押し切って病室に。
面会には、数人のナースちゃんと一緒にする事になった。
「あっくんは、見つかった？」
青白い顔の、普通な女の子にそう切り出してみた。
名前……なんだったかしら。
「あっくんを知ってるの？」
「答え難いわねぇ。 知らない人」
「……あなた、あっくん？」
「どっからどー見てもレディでしょうが」
ナースちゃんが心配そうに女の子を見ている。
「昨晩はどうも。 と言っても、あなたは覚えてないみたいね」
「私はただ、あっくんが好きなだけ」
「そう。 ならいいの」
それだけよ。
「あなたはもう、何も見えちゃいないのねぇ」
「あっくん、大好きですから」
そう。 それは良い事よ。 とてもとても良い事。
あなたがそれで良いのなら、もうそれは正解よ。
──正しい、とまでは言わないけど。
「じゃあね。 あっくん大好きさん」
「さようなら。 知らない人」
たぶん、あと一時間ほどで私の事はあの子の記憶から強制退場させられてるわね。
すぐに、“あっくん” でいっぱいになる。
それはそれで良い事よ。
……正しい、とは言わないけど。
ⅴ
「ありがとう、夜空くん。 “あっくん”の事を教えてくれて」
「いえいえ。 またキリヤ達病院送りなようで」
「今回は、数日経ったらイケると言われたから」
「そうっすか」
「夜空くん、案外優しいんだね」
「……どっかの高校生すか、あんたは」
「ふふふ。 恋する鏡花ちゃんと言って下さい」
「あんた、四十代だろ」
「それを言っちゃダメでしょ」
本当に、生意気ねぇ。
これだから子供は嫌いなんです。
- Re: 死にたがりやのキリヤさん。 ( No.146 )
- 日時： 2010/05/02 21:08
- 名前： wdwa （ID: ScWyjXSP）
httｐ://l-seed.jp/patio/upl/1270433543-1.jpg
あｗ
- Re: 死にたがりやのキリヤさん。 ( No.147 )
- 日時： 2010/05/03 10:48
- 名前： アキラ （ID: BLbMqcR3）
あwwwwwww？
＞wdwaさん
- Re: 死にたがりやのキリヤさん。 ( No.148 )
- 日時： 2010/05/03 13:11
- 名前： アキラ （ID: BLbMqcR3）
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ちょっとした番外編。
ある雨の中
母さんは、雨が嫌いだった。
それだけは覚えてるんだけどなぁ。
「……止まないねぇ、雨」
空は灰色。 冷たい雨。
「俺も雨は嫌いだなー」
「謎さんも？」
謎さんが頷く。 よく分からないけど、謎さんは謎だ。
いつも灰色のフードを深く被ってるから、目、表情がまるで見えない。
前髪も長いから、口で笑ってるのとかを判断するっきゃない。
声も……男と女の境目っていうか、どっちかっていうと男の子よりの声だし……。
「謎さんって、謎ですよね」
「え？」
「いや、だって俺より年上って事しか分かってないですし」
謎さんが、不思議そう……なのかな。 そういうふうに首を傾げた。
さっきから雨にもろ当たってるから、二人ともズブ濡れだ。
「俺もお前の名前しか知らない。 それでいーじゃん」
「ですね」
謎さんがクシャクシャと俺の頭を撫でる。
……もう俺も１０歳だからさ、ガキ扱いは止めて欲しいんだけども。
「謎さんのお母さんじゃないですか？ あれ」
「……ホントだ。 そろそろ行くわ。 んじゃな、平和」
「さよなら、謎さん」
……。
初めて、名前で呼ばれた気がする。
今まであまり好きじゃなかったんだよなぁ。
未来乃 平和って、どんだけ平和重視なんだか。
「……ばいばい、謎さん」
- Re: 死にたがりやのキリヤさん。 ( No.149 )
- 日時： 2010/05/04 11:37
- 名前： アキラ （ID: BLbMqcR3）
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第１４章
心が欠けてる三日月さん
母さんが、死んだ。
……ああ、いや。 そういうんじゃないんだ。
別に、僕の母さん……鏡花さんが死んだわけじゃない。
僕の、本当の母さんが死んだ。
行方不明で、今までずっと音沙汰なしで、死んだとすら思っていたあの人が、
殺された。
「…………………」
葬式には行かなかった。 僕は眞宮襲撃でヒットポイントをかなり損傷しているせいもあったけど。
それ以上に。
………なんだろ。
この、ドロドロした感覚は。
僕の産みの親が殺されたってくらいで。 捨てた、親なんか知らないけど。
「…………哀しいの、かな」
「かなしー？」
僕のベッドの上に座ってるキリヤ姫様。
「ううん、なんでもないよ」
にしてもキリヤ。 腕の穴から血出てる。 また点滴自分で抜いたのか。 後で看護婦呼ぼう。
「キリヤ。 人って死んだらどこ行くんだろうね」
「……分からないから、やってみる」
ああ、そっか。
そういう事か。
人は死んだら天国だとか地獄だとか言われてるけど、何の根拠もない、ハッタリじゃないか。
「…………」
なら、あの人はどこに行くんだろう。
殺されて、それから行く先は──
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