ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 紅の花が舞う
- 日時: 2010/05/31 19:01
- 名前: ユエ (ID: Am5TIDZx)
こんにちはー☆
【絶対少女!!】を執筆中のユエです。
これは、妖怪や鬼などがたくさん出てくるお話です!!
(個人的に、妖怪・鬼が出てくるお話書くのが好きw)
誤字などがあまり出ないよう、頑張りますっ!!!
*主な登場人物>>1
*用語説明>>3 >>20
*第一章 百花繚乱!
>>2 >>11 >>14 >>17 >>22 >>23
【お客さま】
*くれはさん *沖 誠さん *こたつとみかんさん
- Re: 紅の花が舞う ( No.10 )
- 日時: 2010/05/23 20:51
- 名前: ユエ (ID: WwOXoFC5)
沖 誠さん
コメントありがとうございますー!!
和風大好きです〜(*´ェ`*)
あぁ、分かります! 日本刀とか・・・☆笑
お互い頑張りましょう!
くれはさん
ありがとうございますー(*^^*)
- Re: 紅の花が舞う ( No.11 )
- 日時: 2010/05/23 21:23
- 名前: ユエ (ID: WwOXoFC5)
「出でよ、朱雀っ」
真桜が自分の血を付けた白い紙を舞い上げる。
すると、白い紙は大きな朱雀へと形を変える。
朱雀は怨霊に向かって、光のように飛んでいく。
「そういえばッ、紅葉はいないのかよっ?!」
日本刀で怨霊を攻撃しながら、総悟が叫ぶ。
少し離れた場所から真桜が、
「知らないわよー」
とか呑気に答えやがる。 畜生。
紅葉っていうのは、おれたちの仲間的存在だ。
「はあああっ!」
おれが高く跳び、上から斬る。
これで真っ二つに割れて、ハイお仕舞い。
───となるはずだった。 だって、いつもそうなるし。
だが、今日は違った。
怨霊は黒いもやもやした腕で、おれの体を掴む。
「ぅわっ?!」
上では、真桜の式神でもある朱雀も捕まれている。
ぐい、と引き寄せられるとそのまま、
「うわあ─────ッ!」
思い切り、近くの壁に叩きつけられた。
朱雀はただの紙切れに戻ってしまったらしい。
背中が痛み、額からは血が流れてきている。
だが、刀は手放さない。
「……ってェ」 「総悟!」
遠くから真桜の叫ぶ声がする。
あ、ヤベ。 頭くらくらしてきた、かも……。
◇ ◇ ◇
「総悟!」
私は総悟の名を呼んだが、相当なダメージを受けたようだった。
瓦礫の陰で、よく見えないがヤバそう。
ゆっくりと怨霊が総悟に迫っている。
私がもう一度、式神を呼ぶための準備をした瞬間だった。
「やっぱりここは、わたしの出番だよねっ」
ふわり。 音もなく着地する一人の少女。
肩までの明るい茶髪に、大きな二重の瞳。
そして、右手に握られた日本刀。
「も、紅葉!」
藤堂紅葉。 私と総悟の仲間である。
平安時代から続く、最強の鬼の家系の娘である紅葉。
鬼とは、
人間以上の身体能力と回復力を持つ、最強の妖怪。
その中でも藤堂家は最も最強なのだ。
「総悟の治癒、よろしくねっ」
そう言うと、地面を軽く蹴った。
◇ ◇ ◇
総悟が相当なダメージ受けたっぽい。
真上から、それが確認できた。 痛そうだな……。
さて、ここはわたしの出番だよね。
わたしは屋上から、軽くジャンプして着地した。
真桜が驚いた顔で見ている。
「も、紅葉!」
「総悟の治癒、よろしくねっ」
それだけ言うと、わたしは地面を軽く蹴る。
鬼は人間以上の身体能力を持つ。 あとは回復力。
なので軽く地面を蹴るだけで、一瞬で怨霊の目の前に来ることが可能。
ちなみに、軽くジャンプすると建物と同じくらい跳べる。
「桜木を乱す怨霊、このわたしが退治する!」
静かに鞘から、代々伝わる刀を抜く。
鬼刀・百花。
怨霊がわたしを掴もうとしたが、わたしは軽く避ける。
わたしは後ろに回りこみ、背後から斬りつけた。
- Re: 紅の花が舞う ( No.12 )
- 日時: 2010/05/23 21:50
- 名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)
只今絶対少女を読んでいる所なのですが、更新されていたのでコメントを(*´∀`)ノ
も、紅葉ちゃんカワユス…!
軽くジャンプするだけで建物と同じくらい跳べるってうらやましいです><
- Re: 紅の花が舞う ( No.13 )
- 日時: 2010/05/24 20:11
- 名前: ユエ (ID: 4to6kJuE)
くれはさん
絶対少女も読んでいただき、ありがとうございます!
紅葉ちゃんは凄い子ですよー^^
私もうらやましいと思います。笑
- Re: 紅の花が舞う ( No.14 )
- 日時: 2010/05/24 21:18
- 名前: ユエ (ID: 4to6kJuE)
すう、と軽く下ろすだけで怨霊は真っ二つ。
何も叫ばずに、怨霊はサラサラと消えていく。
そして、桜の花が舞っていた。
これが鬼刀・百花。 斬った後は、桜の花が舞う。
藤堂家に伝わる、藤堂家の家宝の一つだ。
ちなみに、この世界に鬼刀はもう一つある。
よく分からないんだけど、ね。
「総悟、大丈夫……っ?」
わたしが駆けつけると、総悟の怪我は完全に治っていた。
真桜が治癒をする式神を出したからだろう。
ムスッとした表情で、総悟は座っていた。
「あーぁ、もっと強くならなきゃなあ!」
そう叫ぶように言うと、立ち上がる。
すると、真桜が総悟の前に立ちはだかった。
「だからってね、そんなことしたら駄目なの!」
怒っている為、真桜のまわりの空気が冷たい空気に変わった。
流石、陰陽師の娘だ。 怒らせると怖いんだよね。
「いつも最後は紅葉じゃないか。
おれの家は、怨霊を退治する家なのに」
その証拠である日本刀を強く握る、総悟。
さらに、真桜のまわりの空気が冷たくなる。
そろそろ止めなきゃな、と思った瞬間だった。
「───これ、クレハ!」
しゅんっと、上から小さな老婆がやって来た。
音もなく着地し、わたしの目の前に立つ。
乱れた白髪に、黄金の瞳。
そして、二つの鬼の角。
これが真の鬼の姿。 白髪に黄金の瞳、角。
(わたしもやる気になれば、この姿になれるはず。)
「つ、月さん……」
急いで総悟と真桜が頭を下げる。
藤堂月。 わたしの母の母。 つまり、わたしのお祖母ちゃんね。
藤堂家第二代目の当主である。 ちなみに年齢不明。
鬼って長生きするからね。
「お前はまーた、人間の姿で退治したというのかッ!」
お祖母ちゃんは、鬼の姿で退治するように、とわたしに言う。
でも個人的に、鬼の姿は嫌いなので人間の姿で退治するのだ。
お祖母ちゃんなんか、年中鬼の姿だ。
「別にいいでしょ! 退治できたんだからッ」
「当たり前じゃッ、この子鬼め。
藤堂家が退治できなくてどうする!」
藤堂家、藤堂家って五月蝿いんだよ。 まったく、もう。
隣では、総悟と真桜が呆れた表情で見ていた。
「わたしは人間の姿が好きなのーっ」
それだけ言い残して、わたしはビルの屋上へ跳んだ。
総悟と真桜も連れてくるんだった。
下からは、
「これ、クレハーッ!!」
と鬼婆の声がする。
だからわたしは叫んでやる。
「クレハ、じゃなくて。 もみじ、だってば!」
再び地面を軽く蹴り、屋根を跳んで帰る。
クレハ、は紅葉と書く。
もみじ、は紅葉と書く。
わたしの名前は、とうどう、もみじ、だ。
クレハというのはわたしの鬼名。
お祖母ちゃんはよく、クレハと呼ぶ。
それが嫌だった。
◇ ◇ ◇
「しかし、相変わらずだな。 鬼ばーちゃん」
総悟がオレンジジュースを飲みながら言う。
隣にはわたしと真桜。
沈んでいく夕日を見ながら、三人で学校の屋上にいる。
「藤堂家って五月蝿いんだから、もう……!」
「でも、それは誇ることなんじゃないの?」
「全然。 平安から続く鬼の家系なんて……」
真桜は平安から続く陰陽師の娘。
総悟は代々怨霊を退治してきた息子。
わたしは平安から続く鬼の娘だ。
誇ることなのか、よく分からないや。
「でも、桜木四守護家なんだから仕方ないだろ」
そうだよね。 桜木町を護る家の一つだもんねー。
鬼と鬼と陰陽師と、退治屋。
怨霊なんか、いなくなっちゃえばいいのに!
なんて。 いなくなるわけないんだけどね。
「また愚痴ですかぁ、先輩たち?」
明るい声がした。
わたしたちは屋上にある扉の方を見る。
そこには、黒髪をワンサイドに縛った少女がいた。
セーラー服で、中学二年生。
「水巳ちゃん……!」
椎名水巳。 言霊使いの少女。
たまにわたしたちと遊んだりする子だ。
「水巳は誇ることだと思いますよ?」
にゃはっ☆ と笑う言霊使い。
やっぱり誇ることなのかな。
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