ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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激動  執筆再開
日時: 2010/11/13 12:26
名前: 黒猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: yA6Y/.Us)
参照: 黒猫⇔ラグ 同一人物ッス!

こんにちは、黒猫またはラグと申します^^

長い間放置プレイをかましていた(発言注意)が、舞い戻ってきました。
ちょ、戻ってこなくていいなんてそんな…酷い事言わないでw

ジャンルはSFまたはアクションになると思います。グロが嫌いな方は戻った方がいいかもしれませんよ…
コメ&アドバイス大歓迎です!


x注意x

・更新は不定期、テスト時は更新不可
 大丈夫か受験生←
・文章が長々と続くので見にくいです
 ごめんなさいm(_ _)m
・スレ主は注意力が欠けています。
 誤字脱字あれば指摘してやってください…
・スレ主はグロ愛好家です。
 でも、シリアス≠グロという事はわきまえております

以上です、ごゆっくりどうぞ旦~



【目次】
登場人物>>10
序章>>3
1話>>4
2話>>11>>14
3話>>15>>18>>19>>20
4話>>21>>22>>23
5話>>24>>25
6話>>31>>32
7話>>33>>34

x辞書x


【“METROPOLIS”】人間が作り上げた世界最大規模の楽園にして最大の避難地。
         世界の平和の象徴として造られた人間のみの極楽京であった。

【MACHINERY(マシナリー)】人間が機械の事を呼ぶ時に使われる言葉。

【ORIGINAL(オリジナル)】機械が人間の事を呼ぶ時に使われる言葉。

【Riris】リリス。世界共通の最大ネットワーク

【ZENO】軍事基地で造られていた人型殺戮兵器。軍事的に利用されようとしていたが、
    一体のZENOの暴走によりほぼ全ての機体がフリーズされた。


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Re: 激動 オリキャラ大募集! ( No.16 )
日時: 2010/08/16 07:10
名前: agu (ID: zr1kEil0)

お話の構成が秀逸ですね。
読んでいて面白いし、ドキドキします。

これからも更新頑張ってください。

それにしても幼女は何者なんでしょうかね?
ZENOでしたら、腕を武器に変化させられるようですし・・・。

Re: 激動 オリキャラ大募集! ( No.17 )
日時: 2010/08/17 21:14
名前: 黒猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: 8I/v6BBu)

>aguさん
コメントありがとうございます^^
応援の言葉までいただき…感謝感激です!
更新頑張ります!

Σ(・д・;)ウッ!?
…どういう意味で吃驚したかは、話を読んでいただければ分かると思いますw←

Re: 激動  ( No.18 )
日時: 2010/08/17 21:17
名前: 黒猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: 8I/v6BBu)





「う……」

背の幼女が意識を覚醒させたのは、あれから五分も経っていない時だった。幼女は、一瞬自分がどの様な状況なのか理解できず、ボーッとしていたのだが…自分にカウンターを喰らわせた相手におぶられているという事に気が付くと、大げさなほど驚いていた。

「おわわっ!?な、何だ!?何なんだ!!?
 …あっ———お前かコノ野郎ォッ!何しやがるっ!離せ!降ろせぇぇっ!!さっきはよくも殴ってくれたな!本当痛かったんだぞ、こんにゃろぉッ!!」

そして、幼女はそう叫びながらセツラの背中で暴れ始めた。…さっきまで気を失っていたのが嘘のようだ。

そもそも何故この幼女は、あれだけの仕打ちを私から受けていながら私を恐れないのでしょうか?恐怖心というものが無いのでしょうか?謎ですね。
…しかし煩いですね、この幼女は…
「…体調は良好なようですね。健康な貴女を背負う理由が無くなりました、降りてください。」
パッ
「ぬぎゃあっ!」
セツラは呆れ口調でそう言うと、何の前触れも無く幼女を支える手を降ろした。すると、幼女は言うまでも無く落下し、尻もちをついた様子で、自分のお尻を「痛ったぁ〜…」と、言いながらさすっていた。

「…なぁーにすんじゃいっ!何、お前見た目に寄らず“S”なのか!?実は鞭でビシバシしたいタイプなのか!!?」
しかし、幼女は素早く立ち上がり、ブーブーとそんな事を言っていた。

…会話の70%以上の要素が理解しかねますね、頭を強くたたきすぎたのでしょうか。
「言っている事が理解不能です。よければ私が再度貴女の頭を強めに叩きますがどうします?」
「うっさい!余計な御世話だ!!…それよりお前、僕の家に何か用?何でここに来たんだ?」
と、そこで幼女が改めてそんな事をきり出してきた。
「ここが貴女の家なのですか?…まぁそれはさておき、私は“仲間”を探している所です。」
なので、セツラは淡々と自分の目的を話し始めた。

「私はこの施設に来るまでに、1年間荒野を歩き続けました。果てしない道のりを、気が遠くなるまで。」
「へーぇ、外って荒野なのかぁ。外に出た事無いから、外の事知らないんだよな」
「…ここから出た事が無いのですか?」
「まぁ無いな。…いや、それよりさっきから同じ所ウロウロしてるけどさ、本当に何したい訳?」
……………、
「地下を探しています。貴女の家なら、貴女は地下の階段の場所が分かるのではないですか?」
セツラは、事実を指摘され、何故かやけに悔しい気持ちと、恥ずかしい気持ちを感じながらも、そう感じさせないように至って普通にそう言った。

「んん〜?」

しかし、幼女はそのセツラの微妙な表情の変化を読み取り、ニヤリと笑った。
「何、教えてほしいのか?この僕に、教えてほしいのか??」
「……くっ…否定は、しません。しかしその笑みに悪意が込められているように見られます。ハッキリ言って不快です、その笑みをすぐさま止めるかまたは私に顔を潰されてください。」
「……」
おや、黙り込んでしまいました。仮にもまだ10歳の子供でしたね、言い過ぎました。
「…冗談ですよ。」
「お、おうぅ…、マジかと思った…。こ、コノ野郎!ビビらすなよっ!お前真顔でそう言う事言うから、嘘かホントか分んねーんだよぉっ!」
「ははは、すいません(棒読み)」
「棒読みだから!すげー棒読みだからっ!!」

と、いつの間にか親しくなっていた二人は、そんな会話を交わしながら地下へと向かっていった。






その光景を見た時、プログラムがショートを起こし、停止した。と、言うくらいの強いショックをセツラは受けていた。

そこには何も無かった。

強いて言うなら、私が眠らされていた空の装置があるくらいだ。それは、既に仲間が何らかの形でここにいないという事を示していた。

「…ふっ、ふふふhhhhh…」
セツラは奇声を発しながら、へなへなと力なくへたり込んだ。…今までの苦労は、一年間歩き続けた苦労が…。———ふ、天は私を見離した訳ですか。そうですか、いい度胸じゃないですか。神がいるなら降りて来てください、跡形も無く消し去ってあげましょう。この手で。


「ふーん、お前ここに来たかったのかー。何でまたこんな所に?」


と、そこへ幼女が無邪気にセツラにそう尋ねた。


「……ここには、私の仲間が居た筈なんですよ…。私と同じZENOの、ね…。」


最早抜け殻となったセツラは、疲れ切った表情でそう彼女に言った。

「え…?お前——“ZENO”…だったの、か…!?」

すると、幼女は有り得ないくらい開眼し、セツラの顔をまじましと眺めた。ああ、そう言えば言っていませんでしたね、彼女も人間の最も危険視する機体の名前くらいは知っていましたか…。
「——ええ、私はZENO、“ZN−0003”です。名は『セツラ』…」
「っ…!」
すると、幼女は俯いて肩を震わせていた。正体を知って、恐れを抱いたのだろうか。しかし、そんなセツラの考えも仲間が居ないという絶望的な気分も見事に覆す一言を、幼女は放った。


「お前っ、そう言う『嬉しい事』は先言えよなっ!!水臭いな、この野郎ォ!」


———はい?
「それはどういう意味でしょうか、簡潔に30文字以内で述べてください。」
セツラは、相手の真意がわからず冷めた口調でそう言った。すると、幼女はこれまでにない感動を現しているような、本当に嬉しそうな顔をした。

「僕は、お前の仲間だ!!お前も僕の仲間で、とにかく嬉しい事だ!!」


そして、幼女は未だに喜びで肩をフルフルと震わせている。
…セツラは、その時息を飲んだ。まさか、もう目の前に居るだなんて…この幼女が私が一年間負い求め続けた————


「僕は『ZN−0079』、名前は『リリィ』。————ここに眠っていたZENOは僕だよっ!」


…『仲間』——————…


Re: 激動  ( No.19 )
日時: 2010/08/17 21:28
名前: 黒猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: 8I/v6BBu)




「…そう言う事は先に言いなさいリリィ。今、私は絶望から一気に絶頂に喜ばしい気分に駆け上がったせいで感情変化が追いつきません。どうしてくれるんですか。」

「あだだだだだだだだっ!痛い痛い!セツラ、頼むから止めてくれぇっ!頭がっ、頭が割れるゥ!」
セツラは、嬉しさのあまり思わず目の前にいる幼女、リリィの頭を両手でグリグリしていた。照れ隠しというのもあり、段々手に力がこもる。リリィはというと、悲鳴を上げながら必死にセツラに止めるよう訴えていた。

数分間そんな繰り返しをしていると、セツラはようやく溜息をつきながら手を離しリリィを解放し、一つある装置に近づいて行った。


「……ここに、貴女は眠ってた訳ですねリリィ。———貴女はどうやってここから出る事が出来たのですか?」
「んー?どうやって出たって?」
リリィは、首を傾げていた。セツラはおそらく、リリィも装置の老朽化で管理システムが壊れ、出る事が出来たとふんていた。

しかし、リリィはここで気になる一言を呟いた。


「何かな、男が出してくれたんだ。ちょうど1週間前に」


「———男?」
セツラは、信じられないという様子でそう言った。

ここに人間が来る事も、機械も入る事が出来ない程頑丈で厳重な造りだ。私みたいに、ドアをぶっ飛ばしてしまうか建物を破壊してしまうかぐらいしないと入ることなど不可能だ。

それに、なぜZENOを解放した?連れ去りもしていないし、なんらかに利用しようとしている様子はない。

「おう、人間のな。そいつは“親”って名乗って、自分の事を“おじさん”っつてたなぁ。でも、言ってる程あんまし年はとってなくて————髪は確かに白かったけど、二十歳くらいだった」

「…詳しく聞きたいですね。」
セツラは真剣な顔で言うが、リリィは「いや…それがな」と言葉をつづけた。

「その“親”って名乗った奴な、僕を解放しただけで何もせず出て行ったんだ。上の機械を少しいじったと思ったら、ドアが開いて——出てった。僕も出ようと思ったけど、その時には既にドアが閉まってて開かなかった。で、一週間後の今、ようやくお前が来たって事だ!」

「…そうだったのですか」
と、言ったものの、セツラは納得できなかった。その男の目的は何だったんだ?それに、システムを解除して外へ出た?…少なくとも、ただ者ではないですね…。


「ま、そんな事はほっといてさ、出会いに感謝しなきゃなっ!——僕も寂しかったんだ。でも、こうして仲間に会う事が出来た!それだけで十分だ!」


と、その時、セツラがただ黙々とそんな事を考えていると、リリィが足元をピョンピョン跳ねながら、嬉しそうにそう言った。

「んな辛気臭い顔せずに、喜べよなっ!お前も、仲間に会いたかったんだろ?」

『——————…』
そこで、ようやくセツラは自分が押し黙ったような、難しい顔をしている事に気が付いた。
『…そうですね、リリィの言うとおりです…ね。』
セツラはその時、自然と頬を和らげ——笑った。

「そうですね、貴女の言うとおりです。何はともあれ、今、こうして仲間に逢える事が出来て…本当に良かった…。」

セツラは、そう言ってリリィをギュッと抱きしめた。———久しぶりに誰かと会話を交わした。久しぶりにこうして笑った。そして、仲間に出会えた。本当に、今日は——良き日だ。
「もう、大袈裟だなぁ…そこまで喜べって言ってないぞっ」
と、言いながらもリリィの声も嬉しそうだった。



「さて、私は今から再び仲間を助けに旅に出ます。ZENOは私たちを合わせて92体存在します。…全員は流石に壊されていたするす者もいるので無理ですが——助けられるだけ、私は仲間を助けます。」

一階、今はもうないドアの前に立ち、荒野を見つめながらセツラは口を開いた。
「———そこでリリィ、貴女に質問があります。」
「ん、何だ?」
リリィは、物珍しげに荒野を見渡しながらそう言う。…リリィは、外に出るのは初めてだった。造られてからも、一度もあの装置から出た事がないらしく、人間を見たのも機械を見たのも、例の男と私が初めてだった。無論、この荒野を見るのも初めてなので、珍しげに見るのも仕方のない事だった。
「貴女は今から、どうするつもりなのですか?」
「ん〜…どうするって言われてもなぁ…」
リリィは、うーんと唸りながら、腕組をした。そして、決心したかのように「よしっ」と呟くと、改めてリリィはセツラの方に向き直った。

「別に行くアテなんて無いし、どうせならセツラに付いて行こっかな。外の事あんまり知らないけど、セツラなら色々知ってそうだしなっ!仲間探しも悪くないし、それに———セツラ、実は僕が来る事期待してるでしょ?」

リリィは、悪戯にそう言うと、セツラの顔を見上げた。

「ふふ…まぁ否定はしませんよ。ついて来なかったら全力で貴女に『ついていく』と、言わせようと思っていたのですがね…。」
セツラは妖艶な笑みを浮かべながら、楽しそうにそう呟いた。
「…おおおお前っ!?“全力”って何だよ!まさか暴力?——マジか!鬼、鬼畜ゥ!!」
「冗談ですよ。(笑)」
「いやいや、“かっこ笑”って言っちゃってるから!マジかと思うじゃんかよっ!」
「ふふ…。あぁ、そう言えばリリィ、あの時何故木の棒なんかで襲ってきたんですか?」
「え?あぁそりゃあアレだ!僕は普通のZENOと少し違うんだよ、性能が」
「?よくわかりませんがまぁ…リリィの言う事ですしね。」
「なんだその言い方は!こんにゃろーめ!!」
————…

いつの間にか目の前の大荒野の先に向かって歩きだしていた二人は、絶えぬ笑い声と共に地平線へと姿を消して行った。

Re: 激動  ( No.20 )
日時: 2010/08/17 21:31
名前: 黒猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: 8I/v6BBu)







「…シオン、今の見たか!?」
「あぁ、確かに見た」

と、そんなセツラとリリィの背中を見つめる二人組が居た。彼らの傍らには黒いバイクが停車してあり、たくさんのガラクタが積まれてる。
「ふっふ、商売人魂が燃えるってやつだよなぁ?この目撃情報…MBAにいくらで売れるかな!?」
ゴーグルをつけた青年は不敵に笑い、指を折って何かを数えていた。傍らでそれを見守るもう一人の紅髪の青年は、呆れ口調でこう言う。

「ジャック…、お前“情報屋”でもないクセにそう言う危ない橋を渡ろうとするよな。あくまで自分が“売人”だという事を忘れるなよ?俺はマシナリー(機械)からお前を守る事は出来るが、法律とMBAからは守ってやれねぇぞ…」

「HAHAHA!No problem!あくまでこれも商品さ、情報っていう名のな。——俺様をただの売人だと甘く見ない事だな!結構名の知れてる野郎なんでね」
「……」
『本当に大丈夫かよ…』と、シオンと呼ばれた人物は腕組みをしながら溜息をつくが、ジャックという少年を止めようとは思わなかった。

そして、ジャックは再度不敵に笑うと、MBA本部に違法回線を瞬時につくり…電話をかけた。一般人はMBA本部に連絡をかける事が出来ないためだ。

電話の回線がつながると、ジャックは不敵な笑みを絶やさないまま、こう言った。


「おっはよーございます、MBAサン♪“Jの売人”ですよっと。———たった今、見ちゃったんですよねぇ、貴方方が追っている『ZENO』って機体を。この情報を5万$で買ってくれるなら、無料でおまけの情報も教えちゃいますよォ?」———…


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