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ミサイル。
日時: 2010/09/02 19:11
名前: 神酒 理 (ID: QCkuis7p)

はじめまして。こんにちは。……こんばんは?
神酒 理と申します。
コメディ・ライト小説でも小説を書かせていただいております。。。

え〜っと、広い心&温かい目で見ていただけると嬉しいです。
あと、コメントしていただけると、家の周りを一周してくるぐらい嬉しいですww

では、始まります。よろしくお願いします!!≧△≦

ミサイル。

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Re: ミサイル。 ( No.1 )
日時: 2010/09/02 19:22
名前: 神酒 理 (ID: QCkuis7p)

主な登場人物

秋野 照(あきの てる)高校1年生。男。
主人公。
喜怒哀楽の哀が抜け落ちてしまっている青年。2学期の始業式の日、自分の死を告げられる。

高木 亥留(たかぎ いる)? 男。
主人公に死を告げる、「死神」的存在。
姿形は小学生だが、子供のような印象を与えない言動が多い。
審査員。

櫻井 頤使茄(さくらい いしな)中学2年生。 男。
主人公の死因をにぎる、少年。
喜怒哀楽の喜怒が抜け落ちてしまった。
謎が多い。

Re: ミサイル。 ( No.2 )
日時: 2010/09/02 19:24
名前: 神酒 理 (ID: QCkuis7p)

<問題1>
【突然ですが、あなたは死にました。そういう場合、どういった行動をすべきか、簡潔に答えなさい。】

第1話 突然ですが、あなたは死にました。

「こんにちは。初めまして。高木 亥留(たかぎ いる)と申します。」
 僕の意識が戻ってきた。荒れたベッドの上で右手で携帯を持ち、呆けた顔をしている。
 学校の教材と趣味の画材道具で散々に成り果てたこの部屋で、僕はベットの上でいつとったのか、携帯電話を持っていた。
「えーと、今電話にでている貴方は、秋野 照(あきの てる)さんでよろしいでしょうか?」
 まだ頭がぼやっとしているので、とりあえず相手にあわせることにした。
「はい……そうですが……?」
 通話口の向こうから、安堵の息が聞こえる。そんなに大切な用件なのだろうか?僕はふと時計を見ると、朝の5:34だった。
「突然ですが、あなたは死にました。」
 僕の頭の霧が一瞬にして晴れた。意識が覚醒する。体の上にかかっているタオルケットを剥いで勢いよく体を持ち上げる。……気持ちが悪い。だが今はそんなことを考えているときじゃない。
「すみませんが、もう一度言ってもらってもよろしいですか?」
「はい。では、よく聞いてくださいね。」
 明るく弾んだ声で、僕の鼓膜を言葉の波が振動させた。
「あなたは死にました。」

Re: ミサイル。 ( No.3 )
日時: 2010/09/02 19:25
名前: 神酒 理 (ID: QCkuis7p)

「……。」
 言葉を失ってしまった。あまりにも唐突過ぎた。
 だが、冷静になって考えてみると、ただの冗談にしか聞こえなかった。
「えっと、高木さん……と言いましたっけ?」
「はい!高木 亥留ですが?」
「悪戯でしたら、やめたほうがいいです。僕に電話したのが運が良かったのかもしれませんが、普通だったら怒鳴られてます。」
「そうですね!」
 はあーっと僕は溜息をついた。言葉の意味がわかっていないのだろうか?
「そういう悪質な行動はやめてください!!」
 僕は勢いよく電話を切った。悪戯電話は初めてだ。気がつけば撲は脂汗を浮かべていた。
 ドサッと僕はベットに体を預ける。
———なんだったんだ。あの電話。「あなたは死にました。」なんて……。
 まともな人間じゃない。他の人間にもあんな電話をしているのだろうか?通報されてもおかしくはない内容だ。
 天井に右手を伸ばし、握ったり開いたりを無意識に繰り返す。
「高木……亥留……。」
 声からして、僕よりももっと年下だ。小学6年生か、中学1年生くらい。やけに言葉がなまっていたけど……。
「あ。」
 思い出して、僕は思わず声を上げた。今日は学校だ。高校の始業式。2学期の、始業式。
「面倒くさいな。もっと夏休みが長ければいいのに。」
 そうは言っても、部活も入ってないから、惚気た日々を送っていたけれど。
「にしても、学校の始まりが、あんな電話で始まるのは僕くらいだろうな。」
 さっきのことがどうも忘れられない。頭をスッキリさせてこようと、散らばった物を踏まないように、間を進みながらドアの前にたどりついた。
 開けてはいけないような気がしていた。でも、僕の思い違いだと信じ、ドアを開けた。

「普通だったら怒鳴られてますって、貴方も怒鳴ってますよね。」
「え。」
 見知らぬ子供がいた。小学生くらいの、ランドセルを背負った男の子。
「初めまして。高木 亥留です。お迎えに上がりましたよ、秋野さん。」

Re: ミサイル。 ( No.4 )
日時: 2010/09/02 19:25
名前: 神酒 理 (ID: QCkuis7p)

「えー、本来ならばお客様のご自宅に訪問をするなんて事は無いのですが、貴方の場合、2,3問題がありましてですね。」
「……。」
「まず、貴方の死因が普通の人間じゃありえない死に方をしているんですよ。はい。」
 勝手にぺらぺらと喋り始める少年———高木を僕は無表情で見ていた。しかし、頭の中は相当混乱している。相手の言葉は雑音にしか聞こえない。
———高木 亥留って……さっきの電話の!?何でここにいる!!?
「あ……あぁ……。」
「?どうかいたしましたか?」
 高木は上目遣いでこちらの顔を覗き込んでいる。黒髪だが、目は青い。人間ではないみたいだ。
 と、そのとき、高木はポンッと手を打った。思わず僕は身を引いてしまう。
「ああ、これは失礼しました。身だしなみが、まだ整っていなかったので焦っていたのですか?大丈夫です!僕は気にしませんから!」
「そういうことじゃないよ!!!」
 確かに僕はパジャマ姿だが、僕が混乱しているのは、そういうことではない!君の存在だ!!
おれの存在ですか?なるほど納得しました!えー…己はですね、俗には『天使』とか、『死神』とか言われてるもんです。」
「し……死神……!?」
 そこで高木は照れたような表情を浮かべる。この表情だけ見ていれば、ただの普通に可愛い小学生だ。
「あー、そう言われているだけです。本来己達は『人参』と呼ばれています。」
「人参……?」
 一気に気力を持っていかれてしまった。なんという間抜けた名前だろう。ニンジン。
「そうです、そうです。で、己達『人参』の役目は……。」

「死んだ人間を試験にかけて、生きかえさせるか、そのままあの世に連れて行くか、判定することなんです。」


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