ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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木漏れ日の姫。
日時: 2010/12/02 21:20
名前: 栞。 ◆KsWCjhC.fU (ID: Omr4T4uD)

 こんにちは。栞。(シオリ)といいます。

†注意書き†
 ※更新遅いとかありえない!
 ※駄文とかマジ無いわ〜
  以上にあてはまる方は読まない方がいいと思います。

 あ、コメントは大歓迎です♪

 それではよろしくお願いします。

〜目次〜

 >>01 プロローグ      >>39 第十一話「母親」
 >>06 第一話「森」     >>43 第十二話「神獣」
 >>07 第二話「人」     >>45 第十三話「海」
 >>13 第三話「王国」    >>56 第十四話「聖騎士達の仕事」         
 >>17 第四話「聖騎士」   >>80 第十五話「ユエの存在」       
 >>21 第五話「王女」    >>83 第十六話「ユエとレオ」   
 >>22 第六話「リョウの決意」>>89 第十七話「ユエの思いとレオの思い」
               >>94 第十八話「王女セリシア」
 >>25 第七話「外」
 >>29 第八話「独立」
 >>34 第九話「出発」 
 >>37 第十話「新しい世界」

オリキャラ募集用紙…>>47


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Re: 木漏れ日の姫。 ( No.4 )
日時: 2010/11/08 17:33
名前: 浅葱 ◆jnintUZIrM (ID: m26sMeyj)

早速来ましたよ〜^^
もう一作書くと言うのはこの小説の事でしょうか?
題名とプロローグからしてもう素敵ですね(笑

も●のけ姫とか思い浮かんだ浅葱は想像力の翼が折れてしまった様です←
あ、頑張ってくださいねvv 応援してます。

Re: 木漏れ日の姫。 ( No.5 )
日時: 2010/11/08 17:37
名前: 栞。 ◆KsWCjhC.fU (ID: MCbMbFoh)

>>浅葱様
 そうです。この小説のことです♪
 もの◯け姫っぽくなるかもしれませんね(汗
 でも、途中から別物になります!(なるはず…!
 がんばりますね〜

Re: 木漏れ日の姫。 ( No.6 )
日時: 2010/11/08 18:42
名前: 栞。 ◆KsWCjhC.fU (ID: MCbMbFoh)

第一話「森」 

 目覚める時は必ず鳥のさえずり。
 木の隙間からは木漏れ日が差し込んでいる。
 ユエは木漏れ日に目を細め、リョウのもとへ走った。

 リョウはこの森の神。
 この森に住む全ての生き物を統べる存在。
 普段は人間の様な姿で、翡翠の髪と瞳。
 その姿は神にふさわしい。
 リョウという名を知っているのは、ユエとユエの血の繋がっていない兄、アルだけだ。

「母様、おはよう。今日は何をすればいいですか?」
 ユエは湖のほとりに立っているリョウに問う。
<鹿の親子の様子を見てきておくれ。私もすぐに行こう>
 ユエはリョウに頷いてみせると、鹿の親子がいるはずの方向へ向かった。

「鹿、何かあったのか?」
 ユエは困惑している様に息を荒げている鹿に声をかける。
 すると、鹿は鹿の子に目を落とした。
 鹿の子は苦しそうに身を歪め、息は荒かった。
<蜂に刺された様だな>
 ユエの隣には、いつの間にかリョウがいた。
 リョウは鹿の子の身体を抱き上げ、傷口を探した。
<左前足に蜂に刺された後があるな…、恐らく後2日程で元気に走りまわれる様になるだろう>
 リョウが鹿にそういうと、鹿は至極安心した様だった。
<ユエ、行くよ>
 リョウがユエに声をかける。
「どこに?」
<山犬の群れさ>
 ユエはリョウから「山犬」の名前が出た瞬間、自身の身体が強張るのを感じた。

 山犬は普段、大人しい生き物だが、出産の時期等、気が立っている時に群れに足を踏み入れると、狂った様に嘶き、襲いかかってくるのだ。

 ユエは昔、山犬に襲われ、骨折したことがあった。
 それ以来ユエは山犬が怖いのだ。
<ユエ、何も心配することはない。私がついている限り、襲いかかってくることはありえない>
 怯えるユエを気遣う様にリョウが優しく声をかけた。
 ユエはリョウの顔を見上げて、その後ろについていった。

<山犬よ、怪我をしている者がおるだろう。前に来い>
 リョウが威厳のある声で言う。
 山犬はユエを襲った時とは正反対に大人しかった。
 一匹の山犬がふらふらとリョウの前に出てきた。
<腹に傷があるな。浅いが、あなどってはならん。薬草を食べれば4日で治るだろう>
 リョウは山犬達にそう告げると、どこかへ去っていってしまった。
 ユエは、リョウの背中を眺め、自分の寝床に向かった。
 つい先日まで、山栗鼠の看病で徹夜続きだったのだ。

Re: 木漏れ日の姫。 ( No.7 )
日時: 2010/11/11 18:20
名前: 栞。 ◆KsWCjhC.fU (ID: PRmCvUEV)

第二話「人」

 ユエは馬の蹄の音で目を覚ました。
 そしてユエは、その音がする方へ駆けた。
 そこには馬に跨った男がいた。
 年は16,7で、ユエと同年代くらいだ。
「お前は誰だ…!何故こんな所にいる…!」
 男は困惑しか表情でユエを見ていた。

 <『人』よ、早くこの森から立ち去れ>

 男の後ろから声が聞こえた。
「お前は…犬神か…!」
<『人』よ、聞こえぬのか。私は去れと言っておるのだ>
 リョウが男に苛立ちの色を見せる。
「俺はレオという。ここに危害をくわえようとしているわけではない」
 男はなおもリョウに抵抗する。
<私はお前達『人』の様な汚れた者がこの森に足を踏み入れるのが嫌なだけだ>
 リョウは冷静に男を見据えたまま言った。
「ならば何故、その娘はここにいる」
<この娘は私の子だ>
「人ではないかッ!」
 男がリョウに向かって叫ぶ。
<この子は『人』ではない。人の形を成しているだけ。この子はお前達『人』の様な自堕落な生活をしたこともないし、『人』の様に自分勝手なことをしたこともない>
「しかし、いくら『人』の生活をしたことが無いといえど、『人』は『人』。その娘はいつか、『人』の生活に、憧れる時が、“外”に憧れる時がくるのではないか?」
 男はリョウに問う。
<この子を捨てたのはお前達『人』ではないかッ!!>
 リョウが怒りをあらわにした。
<髪の色が、瞳の色が他者と違うというだけで、尊い命を捨てたのは『人』ではないかッ!そのような無情な『人』の元にこの子を返せというのかッ!!>
 リョウは男に向かって叫んだ。
 激しく、強く、怒りを男へぶつけた。
 男は目を伏せ、森から出ていった。

 ユエはしばし呆然としていた。
 あらゆる考えが頭の中を通り過ぎていった。

———私は捨てられた哀れな子だったのだ

———私は人だったのだ

———いくら暮らしが獣であろうとも、森の神に認められようとも、この事実は変わらないのだ

 ユエは自分の頬に涙がつたうのを感じた。
「ユエ」
「兄様……」
 ユエはカイの胸に顔をうずめて泣いた。
 静かな森にユエの泣き声だけが響いた。

「ユエ、俺もお前と同じだ」
 カイはユエを胸に抱いたまま静かに言った。
「俺も瞳の色が他者と違うという理由で捨てられた」
「そんな理由で…?!」
「だがな、ユエ。お前も、もしこの森に人が来たら、追い払うだろう?」
 ユエは無言で頷いた。
「獣も人も己と違う者がいると恐怖を覚える者だ。だから、お前はお前を捨てた者を憎んではいけない」
 カイの目には遠い過去が映っていた。
「兄様…」
「さぁ、ユエ。仕事に行こうか」
「はい」

Re: 木漏れ日の姫。 ( No.8 )
日時: 2010/11/08 22:02
名前: 鏖 ◆TeAoSh7Hf6 (ID: OPVNjM8g)

やっほー! 鏖だよっ(←変換ヤバい……ww
なんか神秘的でいいね! 森、素敵だ……!!


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