ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

この糸が千切れるまで 
日時: 2011/01/04 12:51
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)

クリックThanks!!

初めましての方もそうで無い方もこんにちは、こんばんは、おはようございます。涼原夏目です。
懲りずに掛け持ち三作目です(( 更新は微妙です((
今回は「妖怪」が主人公の話を書こうと思いますvv

温かい目で見守ってくださると幸いです。


お客様
ポアロン様 かりん様 リア様 蜜蜂様
血液嗜好症様 夢樹様 ほし様

目次
>>01 登場人物紹介

第一話「兄=蜘蛛?」
>>06 >>13 >>24 >>25 >>28 >>29 >>33

第二話「蜘蛛の寿命」
>>54 >>58 >>59


それではどうぞごゆっくり……

Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17



Re: この糸が千切れるまで  ( No.28 )
日時: 2010/12/23 10:12
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)


そうして俺らはほのぼのと言う擬音が付きそうなほど平和に炒飯を食べていた。味はそこそこ、と言うか黒い物体よりはマシ(だと思う)。
そしてふと咲が俺の方をじっと見つめてたので、視線をそちらへと動かしてみた。

……何故だろうか。目が死んでいる風に見える。


「お兄ちゃん」
「何だよ」
「その写真の人……だあれ?」
「……はい?」


写真の人……てか、写真? 俺はふと自分を見てみると、上の方にある上着のポケットからある写真がはみ出していた。
俺と馬鹿みたいな程緩んだ顔でピースをしているやや猫目の、そして女顔のれっきとした男。名は雪芽。言ってしまえば妖怪である。
そして咲は俺を死んでいる風な目でじっと見つめていた。微妙に怖いのは、気のせいだろうか。


「安心しろよこいつおt「どうして? どうして私の居ない間に知らない人とこんなに楽しそうな顔で笑って写真なんか取ってるの?」


いや、だからそいつ男だって。
俺がそう言うのをご丁寧にも遮って咲は俺をぎろりと睨んだ。整っている顔が、憎悪と嫌悪で歪んでいる。
何てこったい。コイツ、とんでもない危ない奴だなオイ。
そんな事を思う暇すらなく、咲はマシンガンのように俺に対して質問を飛ばしてきやがった。


「この人は誰? どうして私に黙って写真を撮るの? 私が嫌いになっちゃったの? ねぇ、ねぇ、ねぇ、どうして? どうして?」
「いや、ちょっと待てって……だからコイツは……」
「答えてよ! お兄ちゃん!!!」


ガシャァァァァァン!!


咲が両手で、そして平手で机を叩いたので近くにあったコップが机から落ち、派手な音を立てて破片と化す。
しかし咲はそんな音など全く気にしない様子でまだ俺を睨み続ける。人の話を受け入れるほどの余裕は無い様子。

そして、突然心臓がドクドクと無駄に高鳴り、頭がぐわんぐわんと痛み出す。汗がどっと噴出してきた。

しまった……! 突然すぎてアレを忘れてたか!!

自分の愚に後悔しても、もう遅い。アレを忘れてしまった以上今の俺はとんでもない事になっている。



「ねぇ……どうしたの……? やっぱり、お兄ちゃんはずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとずーーーっと此処にいるべきなんだよ?」


ふざけるな。
と、反論したかったが声が出ない。今咲に目を合わせる事すらままならない。
このまま咲に包丁を出されれば身も蓋もマジで無い。何てこったい。リアルにピンチだ。

















「咲ちゃん。ごめん」


誰かがそういって、咲が突然ぶっ倒れた。

Re: この糸が千切れるまで  ( No.29 )
日時: 2010/12/23 11:39
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)


……あれ? 咲? てか……えぇっ?

突然やって来た事に頭の周りに雛が回りそうな感じがする。いや、実際にはそんな事無いけど。
とりあえず状況を整理すればえっと雪芽の写真が見られて咲がもの凄いキレてコップが割れて俺が体調崩して、咲が倒れてる。
幸いな事に先ほどまで俺を襲っていた頭痛も消えていたのでとりあえず台所まで走り、戸棚のノブに掛かっていた青いタオルで汗を拭く。
一応はすっきりして、一応は冷静になって机に突っ伏すようにして倒れた咲に近づく。

咲は眠るように、と言うか静かな寝息すら立てて、気絶していた。突然ぶっ倒れた割には机があったおかげか傷一つ無い。

……今起きられても困るのでどうすれば良いものか。

そんな事をボーッと考えていたら、涼しい夜風が俺の首筋を掠めた。あぁ、涼しい
……って、え?
ドアはさっきまで鍵を閉めて開いてる筈が無い。風が吹いている筈も無い。
……あるぇ?


「あのー……無視してるの、わざと?」


いえいえ……ってうぇっ?


「いえ……って貴方は?」
「あ、忘れちゃった? ……私、木之元夏苗なんだけど……覚えてないかな? 悠」
「はぁ…………」


咲の横で、首だけ動かしてドアの方を見るとこの家の鍵らしき鍵を持っている女、木之元夏苗がにこにこと笑っている。

……覚えてるも何も知らねぇし。

そんな事を思いつつ、でも悠の知り合いだとは確信できたので曖昧に返事をしておいた。
すると夏苗は遠慮無く玄関へと上がり、履いていた白いスニーカーを脱いでペタペタと裸足でこちらへと歩いてくる。変人かよオイ。


「咲ちゃん、針に睡眠薬塗りこんでおいたから当分起きないよ……って事で話さない?」
「当分起きないって犯罪じゃないんですか」
「え? いや、生きれてば犯罪にならないでしょ?」


夏苗はキョトンとした顔で俺を見てくる。俺と夏苗では犯罪のレベルの受け止め方が実に違い過ぎる事が分かった。

……と言うか今気付いたけど吹き矢で咲を殺すつもりだったのかコイツ? 

でさ、何で悠はこう言う天然女(仮)と何か関係深いんだよ。
とか思いつつ、とりあえず話すことにだけは同意しておいた。

……とりあえず、咲を放置しておくのは悪いのでソファーにあった黒い
毛布をかけておいた。

そして台所へ行き、棚に入っていたインスタントコーヒーで熱々のコーヒーを作り、俺と夏苗の二人分のコーヒーを机に置く。
この狭い家には机が一つ、椅子は四つしか無いので俺は炒飯の置いていない椅子の方に座り、真理は俺の正面にある椅子に座った。


気分は保護者面談……何て事は無い。


「じゃあ、話すけど……」


あ、そう言えば何話すんだろう。
そんな事をボーッと考えていると、夏苗が勝手に話を始めた。




「咲ちゃんね、悠が居ない間に……物凄い壊れたんだ」



……はい? ……えぇ? 


飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。

Re: この糸が千切れるまで  ( No.30 )
日時: 2010/12/23 12:00
名前: ポアロン (ID: rb3ZQ5pX)

人間関係について、おkおk。じゃ、雑談掲示板(だったっけ?)にスレ立てるから、そこで話そうぜ。ここで話しても他の読者の方に迷惑だかんね。

そして咲ちゃああぁぁん!!?ヤンデレ発動か!←いやもう最初からされてたし ヤンデレに殺されたi←え?やだなぁ、私Mなんかじゃry
そして夏苗ちゃんは一体何者!!?

Re: この糸が千切れるまで  ( No.31 )
日時: 2010/12/23 15:02
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)

ポーちゃん
りょーかい。早速行ってきやすb
咲ちゃんは元々ヤンデレっ子だよww 
夏苗は……もうちょいしてから分かると思う((

Re: この糸が千切れるまで  ( No.32 )
日時: 2010/12/25 11:14
名前: 涼原夏目 ◆YtLsChMNT. (ID: m26sMeyj)

あげます((


Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17