ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜参照200突破! 
日時: 2011/05/23 16:25
名前: 佑架 (ID: a6Ny8FKk)

初めまして、佑架と申します。

※注意書※
・この話は多少グロテスク・暴力的な表現があります
・大半は日常生活のギャグ系です。
・この話も続くかどうかは分かりません
 ネタが尽きて、書かなくなることもあります

上記のことを理解した上でお読みください。


アドバイス・感想などしてくだされば、踊って喜びまs(殴
下手なりに続くよう、精一杯頑張ります。

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Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 参照100突破! ( No.16 )
日時: 2011/04/30 14:50
名前: 佑架 (ID: OfqjeFpF)

静まり返る空間。
鎖共は攻撃を止め、だらりと床に落ちる音だけが響いた。




    ≪第十四話 昔話〜化ケ物武器ハ俺達ノ相棒〜 後編≫




ライさんとアイツが此方を見る。
ライさんに至っては、銜えている煙草が落ちそうで怖い。
アイツは呆然と、何かに驚いたように動かない。

……そんなに俺が怒鳴るの吃驚した?


数秒後、ライさんがハッとしたと思ったら、俺の近くに来る。
しゃがみ込んで鎖と俺を交互に見た。


「……コーシュ」
「何……ですか……?」
「コイツ等の声、聞こえるか?」
「……」

意識を鎖に集中させる。
……が、声も反応も何一つ無く、俺は首を横に振る。

「そう、か……」
「……ごめんなさい。」
「謝んな。お前の所為じゃねぇ。
 ところで、もう一回お前の腕を思い出せ。」
「……やってみる。」


再び意識を集中させる。
腕にあった掠り傷、深爪の指、筋肉の無い細い腕……

鎖を見ると、太い鎖や細いワイヤーが繋ぎ合っていくのが見えた。
肌の色も、顔や体と同じ褐色。

数分後、ようやく出来た数時間ぶりの腕。
思うように指が動くのに、とても喜ばしく思う。


「でも……なんで?」
「コイツ等は完全にお前に服従している。
 お前は試練に合格して、コイツ等を扱える器だと確定された。
 それだけだ。」
「そっか……。」

ふと、体中に穴が空きそうな程グサグサ突き刺さる視線を感じる……
俺は 完 全 に 忘れていた。
アイツの存在を……


「ズルイ。」
「………………。」
「ズルイズルイズルイ!なんでコーシュのぶきはしゃべれて
 アタシのぶきはしゃべんないの!?」
「オメーの場合は試練無しで扱える器だって認められてんだ。
 ギャーギャー騒ぐな。」
「アタシもしゃべりたい〜!!」


今日は、其々の武器を扱うための試練を無事クリア。
明日からは戦闘に慣れるために森で修業らしい。

夜、ライさんに呼ばれソファで待っていた。


「悪ぃ。遅れた。」
「べつに……かまわない。」
「そうか。」


少し笑って、煙草を灰皿に押し付け真剣な顔で俺に聞いた。


「ギロチの事で相談がある。」
「……なんですか。」
「アイツ……





    人を殺したことはあるか…………?」

「……え……?」
「オレ達が出会う前に、人を、それも惨たらしく殺した事はアイツにあったか?」

「…………。」


無い。と言えば嘘になる。でも、ある。と言っても嘘になる。




この時出した答えを俺は覚えていない。
これ以降の事は俺は覚えていない。

そろそろ夕飯だ。
それじゃ、又どこかで。




    ≪第十四話 昔話〜化ケ物武器ハ俺達ノ相棒〜 後編≫ 完




Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 参照100突破! ( No.17 )
日時: 2011/05/04 14:39
名前: 佑架 (ID: iGvI5nur)

「……。」
「だぁ〜かぁ〜らぁ〜!!
 今日の夕飯はハンバーグっつってんだろ!!」
「オレの今日の夕飯は生姜焼きの気分じゃこの糞餓鬼が!!」


昔話の後、リビングで夕食……かと思いきや、いつもの二人が今日の献立で
大喧嘩をしていた。
またか……懲りないよな、この二人。


「いい加減に…………しろっ!!」





    ≪第十五話 斧と鎖と学校≫




今日の夕飯はバランスを考えて野菜の餡をかけた肉団子にした。
この二人野菜だけは全然とらないからな……。
そこんとこだけはは本当にそっくりだ。


「……ライさん、人参を除けない。」
「う゛っ……。」
「やーいやーい怒られてやんの。ププー。」
「……お前も、どさくさに紛れて俺の皿に野菜“だけ”除けない。」
「う゛ぅ……。」


前言撤回。思考回路まで同じだった。


「……そーいえば、おっさん話があるって言ってなかったっけ?」
「…………………………あぁ、あったあった。」


絶対忘れてた。ライさんも歳だかr
「オイコラコーシュ、なんか変な事思ったろ。」
「イイエ、ナンデモナイデス。」

「だが、話があるっつっても、あんのは俺じゃなくて……」


ライさんは立ち上がり、障害物の無い所を確認し、
一回転、続けてもう一回転、最後に大きく……一回転。

奴が……来る!


「私から貴方達に、次の仕事について話があるの。」
「次の仕事!」
「…………手短に、お願いします。」


今も昔も、アイツ以外の女は嫌い……というか苦手だ。
アイツはどちらかというと男みたいだからな……。


「次は何だ?大富豪の暗殺か?密輸組織の壊滅か?」
「どれも違うわよ。次の仕事は……



 “情報収集”



 それも結構危険な所の、ね。」

「おぉ!」
「……何処の情報を仕入れる?」


パラースに尋ねると、嬉しそうに資料を俺とギロに渡す。
多分俺が乗り気だ、とでも思っているが……全く乗り気ではない。
逆に今すぐにでも降りたい気持ちだ。
……ま、そんな事分からないと思うが。


「因みに、拒否権とかは無いからね。」

……分かっていたようだ。

「依頼者は<リオルファミリー>の頭、ルダ=リオル。
 情報を仕入れるところは大手企業<館蔵カンパニー>
 実はココ、表では商品開発に努めてるけど裏じゃ悪い噂が絶えないのよ。
 裏社会の人間と繋がってるみたいで、麻薬売買・武器の密造とか色々とやらかしてるわ。
 ……で、私たちが集める情報は大体二つ。
 一つ目は『いくつの裏社会の人間と知り合っているか』
 二つ目は『ファミリーの情報の漏れ、及び情報の売買』
 
 ……あと、もしこの二つが分かって、ファミリーに支障が出るような情報があったら、


 殺しても構わない、とのこと。」


資料に目を通しながらパラースの話を聞く。
隣に座っているギロは既に机に突っ伏して寝ている。
……後で簡潔に伝えるか。


「……質問。マフィアが何で俺達にこんな事を頼む?
 それ位、諜報部隊とかが調べれば済む話じゃ……。」
「そういう訳にもいかないの。
 諜報部隊に任せたいのは山々なんだけど、もしバレたりしたら
 他のファミリーや大手会社からの信頼性に欠ける事になりかねないし、
 あっちもこんな事に人手を割くの嫌そうだから。」


しょうがないの、と目の前の女は溜息を吐いた。
あぁ、そろそろ寝るか。そう思って席を立とうとした時
ちょっと待って、と呼び止められた。


「三日後に、その<館蔵カンパニー>の社長の娘さんのいる高校に
 貴方達二人転入することになったから。」




グッバイ、俺の日常。
ハロー、俺の非日常……




    ≪第十五話 斧と鎖と学校≫




Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 参照100突破! ( No.18 )
日時: 2011/05/06 21:06
名前: 佑架 (ID: QpE/G9Cv)

「コーシュ!!“学校”ってどんなトコだろうな!」
「……。」
「二人とも、そろそろ着くわよ。」


『学校行け』と言われたあの日から三日が経ち、今俺達は任務遂行の間、新しい家になる所へ
向かっている。
そこは標的の娘の通う学校からおよそ十分で着く所だそうだ。

……正直言って人気が多いところは嫌いだ。
五月蠅いし臭いし、何よりも排気ガスやら何やらで空気が汚い。


「……シュ、コーシュ、着いたわよ。」
「あ……あぁ。」
「なんか悪いモンでも食ったか?」
「いや、何でも無い……」


いつの間にか着いていたらしい。
ボーっとしている間に寝ていたとは、恥ずかしい。

現在時刻——午前四時




    ≪第十六話 斧と鎖と準備≫




「荷物は其々の部屋に運んで、学校に行く支度しなさい。」
「ソファとかテレビは?」
「後で、よ。」
「……飯。」
「朝御飯は作るけどお昼はコンビニでパンか何か買って行って。」
「「りょーかい」」


眠い目を擦りながら二階にある自分の荷物を部屋に運び、整理をする。
学校の制服、本を入れる鞄、筆記用具に……

アイツは学校に行くのが楽しみでしょうがない様だったが、俺は全くの正反対。
友達なんかいらない。俺は、アイツさえ居ればいい。
他の奴ら死のうが苦しもうがどうでもいい。
アイツさえ、笑っていてくれれば——


「コーシュ!この“制服”ってやつ、やたらとスースーするぞ!」
「……おい、制服あんま汚すな。怒られるぞ。」
「だって着てみたかったんだもん。」


そう言って頬を膨らませる。
スカートを履くのは初めてらしく、違和感に少し顔をしかめているが、なかなか似合っている。


「……そういえば、何しに来た。」
「あ、そうだったそうだった。パラースが呼んでっぞ。」
「そう、か……。」


時計を見ると、そろそろ六時になる。
腹もそれなりに空いてきた。
窓から見える空は少しずつ明るくなってきている。

階段を下り、リビングで一息ついているパラースが此方に気づく。


「ご飯が出来たから、早く食べなさい。」
「ほいほーい」
「……。」
「ギロは制服脱いでから。」


えー、と頬を膨らませる。汚したらどうする気なのだろうか。
そういえば……


「俺の腕はどうにか出来るとして……ギロの縫い目はどうする?」


俺の腕は変形可能で大丈夫だが、ギロの体中にある無数の
縫い目はどうしようも無い。


「そこなのっ!……で、この間考えた結果、包帯とかガーゼでどうにかするしか無いわ。」
「……変装とかのマスクは?」
「プールの授業の時隠しきれない。」


ガーゼでも無理があるとは思ったが、アイツの事だ。咄嗟に言い訳するだろう。
……言い訳の内容によるが、な。


「二人共。分かっていると思うけど、自分が殺し屋だって誰にも言っちゃダメよ。
 コーシュは絶対に腕の変形をしない。
 ギロはガーゼを剥がさない。武器になりそうな物を振り回さない。
 気に入らない人をやたらと殺そうとしない。
 歳上には敬語を使う。良いわね?」

「ほっほほーい」
「……」
「あ、それと……」


まだあるのか。本当に女の話は長い。だから女は嫌いだ(ギロ以外)。


「コーシュは十八歳だけど、ギロと同じ二年生よ。
 貴方の頭と背丈なら先生だけどね。」
「……了解。」
「それと、ギロは学校にいる間は“戯浪 斬葉”
 コーシュは“佐筒 絞”って名乗ってね。」


また名前を変えるのか。
……というか俺の名前『絞』じゃなくても良いんじゃ……。




    ≪第十六話 斧と鎖と準備≫ 完




Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜  ( No.19 )
日時: 2011/05/11 19:40
名前: 佑架 (ID: 7jEq.0Qb)

「ほう、この二人が……。」
「私の姪と甥です。二人共親を早くに亡くしたものですから……。」
「それはそれは……お可哀想に……」


オッス!ギロチーヌだぜぃ!今、学校の中にある『コウチョウシツ』っつーとこでこれからの事を
話してるらしい。ま、興味ねーけど。

アタシとコーシュはパラースの『姪』と『甥』って事らしい。
パラース嘘泣きしてるよ。あの狸みてーな奴も泣いてるよ。

学校生活かぁ……楽しみだぜぃ!




    ≪第十七話 斧と鎖は転入生≫




「それでは、私はこれで。」
「お二人の事は我々が責任を持って指導します。」


話が終わったみたい。パラースが扉を開けて外に出た。
コーシュは……すっごい眠そう。


「では、佐筒君と戯浪君。私が此処の校長“大門”です。これから宜しく。」


目の前の狸改め大門が軽く頭を下げる。
えっと、敬語敬語……二日前にみっちり教え込まれた敬語……


「こ、こちらこそ、宜しくお願いします。」
「……宜しくお願いします。」
「君たちのクラスは2‐Bで、担任は涼夏先生だ。
 もう少ししたら来ると思うから、それまで待っているように。」


へぇ……涼夏っつーんだ。アタシ等の先生。
女かな?女だったらコーシュ学校サボりまくるぜぇー。絶対。


「……コーシュ。担任男だといいな。」
「……全くだ。」


コンコンッ


軽いノックの音が響く。どうぞ、と狸が扉に向かって言う。


ガチャリ


「失礼します。新しく転入する生徒二名と顔合わせに来ました。
 2‐B担任“涼夏 良介”です。」
「おお、涼夏君。丁度君を待っていたんだ。」

「男でよかったな。」
「……あぁ。」


二人でコソコソと小声で話す。
爽やかな黒の短髪で、灰色のスーツを着た感じの良い男。

第一印象 おばさまにモテそうな爽やか男

涼夏良介がアタシ達の前に座った。


「戯浪斬葉さんと佐筒絞君だね。君たちの担任の涼夏良介です。宜しくっ!」
「よ、宜しくお願いします。」
「……宜しくお願いします。」
「別に無理して敬語でいる事はないよ。僕の事は“近所のお兄さん”程度で
 考えていいから。」
「んじゃ、お言葉に甘えて……りょーすけセンセ、宜しくぅ!」
「……俺はこのままで良いです。」


その後いろいろと話に花が咲き、丁度良いところでチャイムが鳴った。
もっと話したかったな〜。


「今日のHRは二人の自己紹介と質問コーナー。今のチャイムは予鈴で、五分後にまたチャイムが鳴る。
 そのチャイムでHRや授業を始めるんだ。」
「なんか……めんどっちーな。」
「それが学校だから、ね。」


今まで俺たちが学校に通っていなかったことは
校長を通じて、他の先生たちも知っているらしい。

質素な廊下に飾られた花。綺麗に掃除された窓。
教室までの道程色々と話をしていたが、ギロにいたっては周りを見回してばかりだった。


「さ、着いたよ。」


2‐Bと書かれたプレートが扉の前でぶら下がっている。
廊下まで聞こえる生徒の話声。
昨日見たドラマの話、漫画の話、アイドルの話……ざっとこんなところだろうか。


ガラガラッ


「おーい、お前ら席つけぇー。」
「せんせーぇ、転入生来るって本当?」
「男?女?」
「どんな子ー?」
「外人?もしかしてグラマー?」


俺たちのクラスメイトになる奴ら、か……可哀想に。
ま、どちらにしろ楽しみだ。

俺、ギロの順に教室に一歩踏み入れた。




    ≪第十七話 斧と鎖は転入生≫ 完




Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜  ( No.20 )
日時: 2011/05/12 20:58
名前: 佑架 (ID: t/vbI.OY)

ギ「作者のネタ切れの為、これから出てくるキャラの紹介だぜぃ!!」
コ「全く、あのアホは……」
パ「まぁまぁ、さっさと始めましょ。」



戯浪 斬葉(ぎろう きりは)
我らが主人公。本名はギロチーヌ。
情報収集の為澄ヶ音高校に潜入した殺し屋。
赤茶色の髪と青い眼の、少し(?)イかれた転入生。


佐筒 絞(さつつ こう)
冷静無口な主人公その二。本名はコーシュジフ。
斬葉と共に済ヶ音高校に潜入した殺し屋。
紺の髪と褐色の肌、紅い眼の女嫌いの転入生。


—澄ヶ音高校の関係者—

涼夏 良介(すずか りょうすけ)
斬葉曰く、『おばさまにモテそうな爽やか男』
2‐B担任の若い男で、誰とでもフレンドリーな近所のお兄さん的存在。
生徒からは『良ちゃん先生』と呼ばれている。


相原 将人(あいはら まさと)
2‐B一のお気楽者。運動能力は良いが勉強はまるで駄目な子。
休み時間の度に騒いではその反動か授業(特に五教科)ではぐっすり寝ている。
雪峰、笹井とよく一緒に居る。女子にモテる。


北条 水月(ほうじょう みつき)
2‐Bで少し孤立した子。
友達は居るが、何時も一人で絵を描くか窓の外を眺めている。
運動が苦手な引っ込み思案。


雪峰 壱夜(ゆきみね いちや)
2‐B一の秀才君。体が少し弱い眼鏡の学級委員。
相原、笹井とは幼馴染の関係。
相原の計画性の無い行動に振り回される可哀想な人。女子にモテます。


館蔵・A・彩華たてくら・アリス・あやか
2‐Bの生徒であり、二人の標的の人物。
北条とは中学からの仲らしい。
北条とは正反対なクラスの中心的存在。


笹井 流夏(ささい るか)
2‐Bで最も小さい身長が故、中学時代はいじめられていた。
女っぽい名前だが正真正銘男である。
運動よりも絵を描くのが好き。(母性本能くすぐられる的な意味で)女子にモテます。



ラ「とまぁ、ざっとこんなもんか。」
ギ「そのうち更新するらしいからな〜。」
コ「それじゃ、本編はいつか書くって言ってどっかに行った作者の代わりに……」

将「俺がしめさせてもらうぜ!」
壱「本編で会いましょう」
将「壱夜!テメェッ!!俺の出番(強制終了

流「まったね〜。」


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