ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜参照200突破! 
日時: 2011/05/23 16:25
名前: 佑架 (ID: a6Ny8FKk)

初めまして、佑架と申します。

※注意書※
・この話は多少グロテスク・暴力的な表現があります
・大半は日常生活のギャグ系です。
・この話も続くかどうかは分かりません
 ネタが尽きて、書かなくなることもあります

上記のことを理解した上でお読みください。


アドバイス・感想などしてくだされば、踊って喜びまs(殴
下手なりに続くよう、精一杯頑張ります。

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Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 ※グロ注意※ ( No.11 )
日時: 2011/01/30 16:53
名前: 佑架 (ID: Zqou3CL2)

ヒュンッ!

「てめっ!ギロチ!避けるんじゃねぇ!!」
「おいジジィ!オメェも人の事言えねぇだろうがっ!よ!!」
「……。」


どうも皆さm(ヒュン!)。…面倒なんd(ガチャン!)省略。
ついに恐れていt(ビュオン!)事が起こりました。何でもアr(ガァン!)の物投げ合戦。

俺h(ビュン!)今、二人がぶん投g(ダァン!)ている物を避k(ヒュン!)ています。全力で。
…流石に夜なk(ドガァ!)にやらないでほs(ヒュオン!)い。
(※ 只今、夜中の二時)

さて、今夜m(ギィン!)…皆様、俺は十分我慢しました。


チャリッ…ビュオォ!!


「いい加減に…」


オォ…ギィィ…ン
「おぉっ!?」
「っ!?」

「しろっ!!」


俺だって、怒る時は怒るんです。ですので、二人には鎖に縛られてもらいました。

俺だって、<人間>なんですよ…?



    ≪第九話 昔話〜残サレタルハ殺シノ道〜≫



俺とアイツが女を見つけて二年ほど経った。
俺は8歳。アイツは7歳になった時ぐらいだっただろうか。

その日、俺はアイツの家に泊まった。
いつも通りの日々。ずっと続くと思っていた平凡な日々。

その終止符が打たれた日だった。


月が恐ろしく綺麗な夜、ふと目が覚めた。
まだ幼かったからか、アイツと一緒のベッドに寝ていた。…今思うと恥かしい。

隣を見ると、アイツは居ない。
どうせトイレだろうと思い、布団に入った。


——その時だった。


肉の切れる音が廊下でした。
当時の俺はまだ幼く、好奇心で廊下に出てしまった。

目の前には、酷い臭いを発している——


アイツの母親と父親。そして何故か俺の母親が紅い池に倒れていた。


「あ、あぁ…あ…ぁ…!」

言葉が出なかった。
優しかったアイツの母親、まるで本当の父親の様だったアイツの父親。
——そして、いつも世話を焼いてくれた俺の母親。

だが、何よりも信じられなかった。
否、信じたくなかった。



血だらけの包丁を持ち、紅い化粧を施したアイツが居たことに——


                
アイツは少し笑いながら、自分の母親の前に座って俺に話しかけた。

「■■■。しってる?
 おかあさんたちはね、アタシたちをあいしてなかったんだよ。
 いっつも『いなくなればいい』っておもってたんだよ。
 でね、アタシたちがねてるあいだに、コロしてポイするはずだったんだって。」


俺は、何故かアイツがアイツじゃなくなってくるように思えた。


「だからね、『コロされる』まえに『コロした』んだ。」
「…やめて。」
「コロされるとき、コイツらなんていったとおもう?
 『やめて…貴方達を愛してるのに…なんで…こんな事…』だって。
 だからわらってやった。『ウソツキ』って。」
「…やめろ。」
「どーおもう?アイツら。かあちゃんなんて、おなかさしたとき、ひとがかわったみたいに
 『あんたなんて、産まなきゃ良かった。』ていった。」


アイツの声がどんどん暗く、低くなっていく。


「うまなきゃよかった!?うまれなかったほうがよかった!?そんなことしったこっちゃない!!」


ドシュッ!!


刺した。自分が殺した母親の死体を。
赤い花の咲いた壁に、また一輪。また一輪と。


「アタシらをアイさなかったアンタらにもひがあったんじゃないのか!?」


ザシュゥ!!


何度も。


「コロされてたまるか!!アタシらは、アンタらのニンギョウじゃないんだ!!!」


ズプリ! ドシャァ! ザシュッ!


何度も刺す。その度に紅い花が咲く。


「やめろ!!」


アイツがビクリと肩を震わす。
恐らく、初めてアイツに怒鳴ったと思う。
アイツが血だらけの顔をこちらへ向け、笑う。

「■■■のめ、‘ち’みたいでキレイダネ…。

 アハッ!アハハハッハハハハハハッハハハハハハアハハハハ!!アハハハアハハ!!!」



笑う。



「アハハハッ!アハハヒャひゃひゃヒャハひゃヒャひヒャハひひゃアヒャヒヒャはヒヒャヒャひ!!ヒャアヒャハひゃあひゃヒヒャアヒャヒヒヒャあヒャヒひヒャハはヒャひひヒャ!!!ひヒャヒひゃハアヒひゃはヒャひひヒャあハヒャアヒャヒヒャはヒヒャヒャアヒヒャひひヒひゃヒャヒャハフヒヒャッひゃヒャアヒヒャフひゃヒひャフひヒヒゃヘふヒャヒひゃヘヒャアヒャひヒャフヘヒャひゃアヒャハはヒャヒゃ!!!!」




——ソシテ、狂イ、壊レル。




「にしても、派手にやったなぁ。まだ餓鬼のくせに。」

突然だった。見知らぬ男が人ん家の廊下の窓に腰かけていた。
笑うのをやめたアイツが男を睨む。

「ダレダ、オマエ。」
「んな警戒すんなって。俺は通りすがりの——」

男が廊下に降り立ち、こちらへ近づく。


「ただの<殺し屋>だ。」
「コロ…シ…ヤ…?」

「そうだ」と男が答えると、アイツの母親の前に座り込み、


「少なくとも、んな酷くはやんねぇけどな。」


そう言って、アイツの母親の腕を持ち、手をプラプラさせる。
アイツが包丁を握る手に力を込める。

「アンタ、なに?」
「だーかーら、<殺し屋>だっつってんだろ。正確には、

 <お前らの親に『お前らを殺せ』って依頼を受けた殺し屋>

 だがな。」

その言葉に、俺は(あ、本気だったんだ)と思う。
そして、アイツは男に言う。


「…アタシらをコロしにきたなら、コロせば?」


「<カエリウチ>にするけどな」そう言ってアイツは笑う。


「いや、お前らを殺す気は無い。むしろ気に入った。
 それに、お前らは俺のダチを救ってくれた命の恩人様だ。」

男はそう言うと、俺とアイツの頭の上に黒い革の手袋をはめた手を乗せ、聞いてきた。


「お前ら、<殺し屋>にならねぇか?」
「「!!」」
「お前らにゃ素質がある。放って【普通の道】歩むより、【殺しの道】歩んだ方が良い。」


「どうだ?」と男が尋ねる。
突然のスカウト。だが、答えは一つ。



「「やってやろうじゃん。/…やる。」」



どうせ親は殺して居ない。
なら、新しい居場所として、やるしかなかった。

これが、俺たちの歯車を狂わせた。

———————————————————
—————————————
———————
———

…何故だ?
とてつもなく違和感がある。でも、分からない。

考えたくない。思い出したくない。

…また気持ち悪くなってきた。
という訳で、前々回に引き続き、今回もこんな形で終わります。
では、

…サヨウナラ。



    ≪第九話 昔話〜残サレタルハ殺シノ道〜≫ 完

Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 ( No.12 )
日時: 2011/02/03 15:56
名前: 佑架 (ID: uel54i.x)

「ったく、何でアタシがこんな事しなきゃブツブツ…。」
「……。」
「…まず、テメェが物をぶん投げっからんな事になっちまったんじゃねぇか。」
「ハァ?ジジィだって物ぶん投げてたじゃねぇか!!ボケたか?ついにボケちまったのか!?」
「でけぇモンぶん投げてたのはオメェじゃねぇのか!?」
「そっちだって瓶とかガラスとか危ねぇモンぶん投げてたじゃねぇか!!」
「「んだと…/やんのか?」」


「「こんのクs「いいからとっとと片付けろ。馬鹿野郎共が。」

「「すみません」」orz


どうも皆様。今日は昨日の後片付けです。
…こいつら人が怒ってんの知ってて喧嘩すんのか?それならとんだ馬鹿野郎だ。
知らんで喧嘩するのは大馬鹿野郎だ。

では、昔話をしましょうか。
…にしても眠い。



    ≪第十話 昔話〜新しい我が家〜≫



「「やってやろうじゃん。/…やる。」」
「…そうか。」

返答の後、俺達は何の準備も‘させられず’に外に停車してある黒塗りの車に容れられた。

が、男は車に乗る気配もなく、家の前で止まっていた。

「…何だ?」
「…くるま…のんないの?」
「あぁ、ちょっと待ってろ。直に来るからな。」

「車から出るなよ。」と男が言うと、再び血の匂いがする家に入って行った。


——…数分後


男が家から出てきた。
車に乗り込むと、アイツがソワソワしながら男に尋ねる。

「なぁなぁ、オッサン。なにしてたんだ?」

アイツの好奇心剥き出しな質問に、「あぁー…」と気怠そうに答える男。


「一寸した“細工”を、な——。」
「?」
「それと、俺はまだ‘オッサン’じゃねぇ。お兄さんな歳だ。」


車のエンジンをかけながら、アイツの問いに答え、時計に目をやる。
すると、ギョッとした様に少し慌てる。


「ヤベッ、時間が…。
 テメェ等、ちゃんとシートベルトかけろ。
 『良い』っつーまで、無駄な話をすんじゃねぇ。舌噛むんじゃねぇ。
  言いたいことはそんだけだ。以上!!」


バックミラー越しにふと眼が合う。
二年位前に出会った、傷だらけの女と眼の色が似ていた。

などと、過去の回想をしていたのも束の間。
いきなり後ろに身体が持って行かれそうになった。

それもその筈。車が急発進したのだ。

メーターの針が100を既に通り過ぎている。
それなのに、かなり静か。本当に車が走っているのかと聞きたいぐらい静かだった。

速度が少しずつ遅くなる。
隣のアイツに目をやると、楽しかったと言わんばかりに目を輝かせていた。


「良いぞ。」と男が一言。アイツの第一声が

「なにコレ!すっげーたのしい!!もっかいやって!!」
「駄目に決まってんだろ。」


男の拒否発言に、アイツは「ちぇー。」と口を尖らせる。
心臓バクバクだった俺は、とりあえず呼吸だけしていた。

…チキンで悪かったな。 チ キ ン で 。


————————————間———————————


「おら、着いたぞ。」


アイツの家から数十分ほど経っただろうか。朝日が目に染みる。
いつの間にか、人通りの少ない裏路地の様な所に来ていた。
華やかな表と違い、裏は少し埃っぽい。

「此処が今日からお前たちの“家”だ。」

そう言われ、男が指差したところへ顔を上げる。

白とも、灰色とも取れない様な壁に、アイツの髪によく似た色の屋根。
壁の色によく映える黄、青、赤などの鮮やかな花々。

屋根と同じ色のポストには、モテる男子の靴箱に入ってるチョコレートの様に溢れる手紙。
手紙。手紙。封筒。手紙。小包。手紙。手紙。…


「あーぁ。溜まってら溜まってら。」


そう言って大量の荷物をスルーし、男が家の扉を開ける。
家の中は何も飾られていない。傷一つない。

広い廊下に、色とりどりの扉が映える。

「こっちはリビング、で、向こうがキッチンで…」

男が部屋の紹介をする。言葉が右から入って左へ抜けていくのが分かる。
その中に見慣れた色の扉が二つ。
赤茶の扉に【ギロチーヌ】、隣の藍(紺?)色の扉に【コーシュジフ】と書かれてあった。


「このへや、だれかすんでんの?」
「ん、あぁそれか。その話は後でな。」
「えー、何d「あ・と・で・な・。」…へーい」

この時だったか。初めてこの男が怒ったのは。

「返事をすんなら、『はい』だろうが!!!」


バチバチバチバチバチバチ!!!


「わばばばばばあ゛あ゛あ゛ああああい゛い゛い!!!」


「分かりゃいいんだよ。」と男が満足そうに腕を組む。
この時、この男の辞書に「容赦」の言葉が無い事が良く分かった。


——数分後

「で、テメェ等、此処の構造分かったか?」
「「全z「そうか、そうか、よぉく分かったか。」…」」


「強引・傲慢・理不尽」この言葉が良く似合う人である。
因みに、只今リビングにて質疑応答の時間。


「で、何か質問はあっか?」
「まず、オッサンのなまえ、おしえてくれよ。」
「あ、オレか?オレはライオネルだ。宜しくな。」


——「ギロチーヌ、コーシュジフ。」——


「「ぎ、ぎろちーぬ?/コーシュ、ジフ?」」
「言い忘れてたな。今日からテメェ等は今までの名を捨て、新しい名で生きる。
 で、テメェ等に付けさせるのとロクな名前になりゃしねぇと思い、勝手に付けた。」
「…(おうぼうだ)」
「じゃあさ、あのドアにあったのって…」
「テメェ等の新しい名前だ。その部屋がテメェ等の部屋になる。自由に使え。」

飛び上がって喜ぶアイツ。俺はどちらかと言うと嬉しくない。

後、ライさんについても良く分かった。








ネーミングセンス0だあの人。



    ≪第十話 昔話〜新しい我が家〜≫ 完



反省
そろそろ終わらせないとな…。
皆様流石に飽きちゃいますヨネ。

予告:次回、ついに三人衆結成の時……多分!

Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 ( No.13 )
日時: 2011/02/10 20:40
名前: 佑架 (ID: 4vtppfc1)

ドンドンドン! ドン! ドドンドン! ドンドドドドドン!

「おいコーシュ!!テメェもう30分は籠ってんじゃねぇか!!聞こえてんのか!?ゴルァ!!」
「……。」


ども。食事中の方が居たら失礼ですが、今、俺はトイレに引き籠ってます。

理由?そんなの簡単。…俺(と作者)は極度の便秘である。
つまり、週に五回未満位の調子で出ている為詰まった量が凄まじい。
そして何より…


「…痛い…。」


裂けそうな痛みが毎度毎度やってくる。
…だから毎回憂鬱だ。
…てかアイツ、何気にリズム取りながらドア叩くんじゃねぇって何回言えば分かる!


…こほん。さて、では今日も本題へと移りましょうか…。



    ≪第十一話 昔話〜【斧】と【鎖銃】と【雷】と〜≫



ぎゅるるるるるるううううぅぅぅぅ…

誰かの腹の音が豪快にリビングに響く。これは紛れもなくアイツの腹の音だ。


「ハラへった〜!おっさん、メシまだ!?」
「あ゛?もうそんな時間か?…しゃぁねぇ、なんか作っか。
 …それと、まだ二十代のオレに‘おっさん’たぁいい度胸してんなぁ?ギロチ。」
「アタシらからみれば、‘にじゅうだい’でも‘おっさん’ですぅ〜!!」
「ンだと、てめっ!!」


キャーキャー言いながら走り回るアイツこと【ギロチーヌ】。
アイツを本気で追いかけているのに捕まえられない【ライオネル】さん。

そして、そのやり取りを無言で見つめている俺こと【コーシュジフ】。

俺たちが此処に来て、三日ほど経った。
初日はライさんに捕まるのが早かったアイツだが、動きが読めたのか
この三日間で初日と比べ、三十秒ほど逃げる時間が増えていた。

…獣かアイツは。


「そういやコーシュ。お前今日何食いたい?」
「え、……………………………………………………………………………。」


ライさんがアイツを抱え上げ、俺の目の前に来た。
急な質問に戸惑いながらも、幼い俺は小声で答えた。


「…………………………ハ、ハンバーグ。(ぼそり)」
「おー、そーかそーか。頑張れ。」
「…おれが作るの?」
「つくってくんねぇの?」


「冗談だ」と笑い、アイツをカーペットの上に下ろす。
そして、エプロンを持って一回転、二回転、三回点目の時…。


「もう、ライオネルったら。自分がやらないで人に押し付けて…。
 ハンバーグね、分かったわ。直に美味しいの、作ってあげるからね。」

「「!!?!?!!!?!!????」」




—————————   女  に  変  わ  っ  た  。   —————————


———————   俺  の  人  生  オ  ワ  タ  。   ————————



「すげー!!おっさんすんげーもっかいやって!!」
「コラコラ、私は‘おっさん’じゃ無いわよ。ちゃんとした‘女’よ。」
「……。」


オレは絶句した。そして真っ白になった。
理由は…




この時から既に(アイツ以外の)女が嫌いであったから。




しかもこの女、あの時(※八話参照)助けた女じゃねぇか。
…果てしなく後悔する。 助けなきゃよかった。


「さぁて!美味しいハンバーグ作るわよ!!」
「がんばれー!!」
「…ギロ…。」
「??なに?」
「おまえ、あいつのこと、おぼえてる?」


アイツはしばらくの沈黙の間、笑って言った。






      ——シラナイヨ?——






ギロは覚えてなかった。
あの日、あの公園で会った、血まみれの女を。

なぜ……?

それにあの女の笑顔、何処かで——


「二人共、出来たわよ〜!」
「「はーい!/……。」」


あれこれ考えてるうちに、夕飯が出来上がっていたようだ。
俺達が席に着くと、女は俺達に真剣な顔で話してきた。


「私は、貴方達二人の勉強やトレーニング内容を伝える役割を
 担うことになったパラース。
 あと、貴方達をここに連れてきたガラの悪い男が
 貴方達の訓練や実戦を見守る役割を担うわ。」

「ふぇ〜。」
「……。」

「そして、私達二人は一つの身体を共有している。
 だから私達二人をまとめて【雷の者】と言われてるわ。」


ふと、あの衝撃が頭を過った。
共有出来るからなせる技…なのか?


「ふぁいふぇんふぁんふぁふぁ(たいへんなんだな)」
「それなりに、ね。」

…よく分かるな、今の。

「あ、言い忘れてた。


 ギロチーヌちゃん、貴方はこれから【斧の者】
 コーシュジフ君、貴方はこれから【鎖銃の者】として
 私達と一緒に‘チーム’を組んでもらうことになったの。」







「「ふぁ?」」


「因みに拒否権は無いってライオネルが。」


突然の『私達とチームを組みやがれ』宣言(拒否権無)
その後パラースが一日の予定やら俺達の武器やらなんやら言っていたが、


そんなの右から左へ聞き流した。


俺はまだ知らなかった。
俺たちの持つ武器が、化け物の様な奴だったのを…



    ≪第十一話 昔話〜【斧】と【鎖銃】と【雷】と〜≫ 完




反省
結成にしたかったですけど…
長くなりそうなんでカットしましt(我儘
すみません…orz

(期待はずれな残念な)次回!
二人がそれぞれの武器とご対面!
武器の化け物の様な力に、二人はどう立ち向かう!?

Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 ※グロ注意※ ( No.14 )
日時: 2011/02/27 12:16
名前: 佑架 (ID: VMvMkRLZ)

「……そういえば、お前等とも……長い付き合いだな」


何時も愛用している【ゼッディア】(鎖)と【ピリオド】(ワイヤー)。
たまに使う縄や、近距離戦用に使う短剣のついた鎖など、多種多様の俺の武器。


こいつ等は俺の身体の一部の様に動いてくれる。

まぁ、現にこいつ等は両腕の役割を担ってくれている。身体の一部も同然だ。



こいつ等は、俺の望んだ物に形を変える。

ギロの肩を撃ち抜いた(※五話参照) 銃、【レイル=ゼロック】——通称‘レイ’は
こいつ等が成した“俺の想像上の銃”である。


……因みにギロは自分の武器と風呂に入っているとパラースが言っていたが

   興  味  な  い  。


……今回は、武器との出会いを話しましょうか。



    ≪第十二話 昔話〜化ケ物武器ハ俺達ノ相棒〜 前編≫



あのパラースから『チームを組む』と話された次の日
二人きりの夕食の後、ライさんが大きな紅い箱と蒼い箱を持って帰ってきた。


「今日はテメェ等に『相棒』という名の武器を授けてしんぜよー。」

「あい?」
「…ぼう?」

「そうだ。とびっきり強ぇモンを持って来てやったからな。
 包丁なんかじゃ味わえねぇ感覚が掴めるぞ。」



「感謝しろよ。」と仁王立ちするライさんを無視し、アイツは蒼い箱を開けようとする。

…が、ライさんの拳がアイツの脳天にクリーンヒットし、断念。


「ギロチ!テメェはこっちの紅い箱だ!! 勝手に開けようとすんな!」
「う゛〜。」
「それと、人の話は最後まで聞け!!」
「う゛〜う゛〜。」


痛そうに…というか絶対に『痛い』と言わんばかりに唸るアイツ。
…それでもちゃんと相槌打てる所は成長したと思う。



「んじゃ、テメェ等の今後の仕事道具のお披露目会だ。」
「いえぇ〜い!」
「……。」

「まずはギロチだ!」
「おぅ!」


ライさんが紅い箱のふたを開ける。
中には、斧の様な、大きい剃刀の様な不思議な形の大振りの武器。
でも、独特な刃の形には見覚えがあった。


「ぎろ……ちん?」
「んぉ、良く分かったなコーシュ。」


そりゃ嫌でもわかる。
アイツは処刑道具の図鑑の様な本を持っていた。

その中で、アイツが特に気に入っているのがギロチン。
刃が斜めに傾いているのが妙に特徴的だと、アイツが笑顔で話していた。


「おぉ……!」

「いいかギロチ。ソイツは世界で一本だけの貴重な大斧。【ギロックス=クワール】だ。
 戦闘用に改良したギロチンで、重量はざっと百数㎏。
 思いどうりにぶん回せる様に、精々頑張れよ。」

「はーい!」


「次、コーシュはコレだ!」


ライさんが蒼い箱のふたに手をかけ、ふたを開ける。
中には大量の鎖、透明度の高いワイヤーに、頑丈そうな縄など、兎に角たくさん詰まっていた。


「これ…ぜんぶつかうの…?」

俺が蛇の様な鎖達を指差しながら問う。
ライさんは力強く頷いて、俺と蒼い箱を肩に担いだ。

「お前の場合、色々と準備が必要だ。その為にちょっと医務室に行くぞ。」
「なん「言っておくが、拒否権はねぇぞ。」……」

「ギロチ、お前はついて来るな。」
「えー。なん「冷蔵庫にプリンがあるからそれ食って待ってろ」はーい!」


人の意見を聞きもしない。
利己的で自分のしたい様に生きる人。

でも、俺もアイツもこの人が好きだ。
恋愛対象じゃなく、人間として好きだ。
どんなに自分勝手でも、何も言わずに何処にも行かない。


俺達を一人にしない。

優しい人。


「おら。着いたぞ。」
「……。」


ライさんの煙草の匂いと混ざり合って、良い匂いとは世辞でも言えない薬の匂い。
綺麗にガラス張りの棚に並べられた薬、包帯。
中心に置かれた大きなベッド。

「……。」
「んじゃ、ベッドに横になれ。」
「なん「いいからなれ。あと、シャツ脱いどけ。」……」
「直に終わるからな。」


大人しくベッドに上半身裸で横たわる。
頭から下はビニールが敷かれていてヒンヤリする。
ライさんは煙草を灰皿に押し付けジャケットを脱いだ。

代わりに椅子に掛けてあった白衣を羽織ると、銀縁の眼鏡をかける。


瞬きをした瞬間。
次に視界を開く頃には、ライさんが俺に覆いかぶさっていた。
薄黄緑の眼の色と白銀の髪が、俺の顔のすぐ前にある。

幼い俺は頭の上にたくさん‘?’を浮かべたが、
今思うと恥ずかしい。

必死に頭を回転させていたが、ふと、腕に何かが刺さる感覚がした。


「いっ…!?」
「安心しろ。ただの麻酔だ。」


いつの間にか腕に注射の針が刺さっていた。
少しずつ、確実に腕の感覚が無くなっていく。
指を動かそうにも動かない。


「なにを、するの……?」
「……今から、」



————両腕ヲ切断スル————



「なん……で?」
「そうでもしないと、こいつ等が操れないからだ。」
「どう……して……?」

「こいつ等は使用者の思いのままに動かせることが出来る。
 だが、その代償に使用者の両腕を差し出し、代わりにこいつ等がお前の腕になる。
 そうする事で、初めてこいつ等が使用者の武器になる。」

顔色一つ変えずに淡々と話し、大きな鋏の様な物が腕に当たる。
プツリと肌が切れ、血が流れる。
麻酔をかけているとはいえ、流石に痛い。

「イ……タイ。」
「我慢しろ。」

涙が一筋、ベッドに染みを残す。
ブチリと音をたてて、完全に右腕が身体と離れた。
ライさんが左腕に麻酔をかけ、右腕同様に化け物鋏で腕を斬る。

「…っあ…くぅ…。」
「あと、少しだ…。」
「うっ…く…。」

数十分の奮闘の末、ブチン、と左腕が切れる音がする。
ライさんが安心したように深呼吸する。

「…よし。」
「ライ…さ……」
「コーシュ、お前はこれ飲んで寝てろ。」
「はい……。」

ライさんに涙を拭われ、差し出された錠剤を飲もうとする。
……が、両腕が無いことを自覚する。
更にライさんが上に跨っているので起き上がれない事に気づいた。

「……あの。」
「あ?……ったく、しょうがねぇな。」




 ま だ 何 も 言 っ て い な い 。

でも、俺の言いたいことが分かったのか、ライさんは俺の上から退いてくれた。
少しだけ体を起こす事が出来たが大量の血が抜けた為、ふらつく。

ライさんが俺の口に錠剤を入れて、水も飲ませてもらった。
何時もこれ位優しかったらと今でも思う。
…………こんな事、本人の前で口が裂けても言えないが。


数分後、耐え切れない程の眠気が襲った。
当初は、死ぬんじゃないかと少し不安になり、ライさんの名前を呼んでいた気がする。

頭をガシガシと乱暴に撫でられ、たった一言が嬉しかった。




————————「あとは、任せろ。」————————




この言葉を最後に、俺の意識は途絶えた。



    ≪第十二話 昔話〜化ケ物武器ハ俺達ノ相棒〜 前編≫ 完



反省
一部書き直しました。
あんな描写を書いてしまったことを、深くお詫び申し上げます。

Re: 斧と鎖と銃と雷〜処刑三人衆〜 参照100突破! ( No.15 )
日時: 2011/02/27 12:17
名前: 佑架 (ID: VMvMkRLZ)

「あ、おっかえり〜!」
「おお、」
「……。」

俺は、あの時の手術がどうなったかは分からない。
分かるのは、俺の腕が肉から一変して大量の鎖や縄と替えられていた事だけだった。



    ≪第十三話 昔話〜化ケ物武器ハ俺達ノ相棒〜 中編≫



「コーシュ〜。だいじょ〜ぶかぁ?」
「大丈夫。じゃない。」


鎖が重すぎて思うように歩けない。
歩けたとしても、足を引っ掛けて転ぶ可能性大。

ライさんが呆れたようにこちらを見ている。
……というか、既に呆れている。


「コーシュ、お前の頭の中でお前の腕の細かい所まで思い出せ。」
「え……。」
「いいからとっとと思い出せ。」


『細かいところまで思い出せ』って……
無理あり過ぎだろ。

でも、その後の制裁が恐ろしいのでとりあえず思い出す。


『オ、…ニ……ガ、ツ…エ……カ、メ……セ…ウ…。』


………………言…………葉……?


「……きこえ、ない。」
「コ、コーシュ?」

『オ前ニ、我ラガ使イコナセルカ、見極メサセテ貰ウ…!』

「!?」

突然の、一瞬の出来事だった。
鎖の一本が動き、俺の頬にかすり傷を負わせた。

「なっ……!?」
「おっさん、どうなってんの!?」
「やっぱりか……。
 コレは一つの試練だ。」
「しれん?」

「あぁ、お前のギロックスも、コーシュの鎖共も、不思議な事に
 自分の意志を持つ。
 この試練は、<使用者が自分たちを扱える器なのか>を調べる。
 今までアイツ等を自分のモンにしようとした奴らの殆どが、この試練で
 命を落としている。
 だから、アイツ等の最後の使用者が、アイツ等を俺に預けたっつー訳だ。」

「ふーん……おっさんも‘しれん’やったの?」
「オレは興味なかったからな。やんねぇよ。
 んな面倒臭ぇモン。」


鎖を避けている最中、頭をガシガシ掻いているライさんが一瞬だけ見えた。

数が尋常じゃないほど多い。
動きを見切られたのか、どんどん傷が増える。
頭の中にアイツらの声が響く。


『ソンナモノカ、オ前ノ力ハ……アマリ此方ヲガッカリサセルナ、小僧!!』


嘲笑うように響く声。
男の声、女の声、老人の声、子供の声、色んな声が入り混じって響く。

苛立つ、いらだつ、イラダツ……!


「……さい…。」
『ナンダ小僧!モウ諦メタカ!!』
「う……い…………に……え……!」
『聞コエンゾ!小僧!』




俺は、この時初めて





「うるせぇ!!!とっとと俺に従え!!!」





叫んだ。



    ≪第十三話 昔話〜化ケ物武器ハ俺達ノ相棒〜 中編≫




反省
只でさえ更新遅いのに更に遅れました。
次回、昔話編終結…かも。


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