ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 星空—ほしぞら—
- 日時: 2011/01/18 17:31
- 名前: 蝶々魔 (ID: /DGSB/Uw)
蝶々魔と申します。
どうしようもないくらいの駄目文です。
亀のように遅い更新だと思いますが温かい目で見守っていただけるとありがたいです。また荒らしの方はご遠慮ください。
- Re: 星空—ほしぞら— ( No.3 )
- 日時: 2011/01/18 17:39
- 名前: 蝶々魔 (ID: /DGSB/Uw)
日記一「果たして私の頭は正常に活動してるのか?」
- Re: 星空—ほしぞら— ( No.4 )
- 日時: 2011/01/18 17:40
- 名前: 蝶々魔 (ID: /DGSB/Uw)
——カンカンカン
踏切の、電鈴式警音器の音がする。その音がもうすぐ電車が通る事を知らせてくれる。
『—————————』
——その時、別の音がした気がした。
機械音じゃなく、人の声——確かに聞こえるのにその声はこちらを生き物の目で見ていない、冷たく無機質な声【おと】。
遮断機が、ゆっくりと下がるのが見えた。
『——貴方には、何の恨みも妬みも嫌悪も悪意も敵意も殺意もありませんが、《主》の命で——貴方には死んでいただきます』
——さようなら
聞き返す暇もなく、ドンっ。と背中を押される。
強い衝撃、私は為す術もなく前に何歩か歩きながら体を傾ける。
まだ下がりきってない遮断機を通り過ぎ——線路に出る。
なんでよりにもよって今日、線路の近くに止まってたのかなぁ。
ああ、私、このままだと
——死ぬな。
こんな時でも、客観的な自分の思考には笑えてくる。
電車がだんだん近づいて来て、私は死を覚悟し目を——
「———————誰が閉じるかあぁぁぁぁっ!!!」
私は押された勢いを使いそのまま手を前について一回転。体育で言う前方倒立回転跳びを見事に決め——着地。
着地して秒単位でゴォという音と風を背中に感じ、電車が通り過ぎる音。
助かった。
しかしそんな安心もつかの間、後ろから悲鳴と視線。やばい、このままだと警察呼ばれる。私は運よく鞄を肩にかけていたためそのまま逃走。無我夢中で家まで全力疾走した。
- Re: 星空—ほしぞら— ( No.5 )
- 日時: 2011/01/18 17:41
- 名前: 蝶々魔 (ID: /DGSB/Uw)
私はあの後全くペースを落とすことなく走り続け、現在住んでいるアパート「月影【つきかげ】」にたどり着いた。
私の部屋は二〇三号室。階段を上がり、一番奥の扉の鍵を開けて中に入る。
・・・・はて、今日は厄日か何かなのだろうか・・・・・・・。
余ほど長い時間出ていたのか、扉を開けて直ぐに匂った・・・部屋に充満する《それ》。
・・・そうです。《ガス》です。
ガス管なんて普段の生活でいじらない物なのに・・・、ガス管に傷がついて漏れているのか。とにかく確認するために口にハンカチを当てて、扉は開けっぱなしのまま中に入る。死んじゃうからね。
少しうす暗いが、見えない事は無い。まず私は電気は点けずに窓という窓を全て開け、それから普段使い慣れているガスコンロに向かう。
この時電気を点けないのは理由がある。
学校の先生は言ってました。電気の火花で爆発すると・・・つまりそう言う事です。
ガスコンロは本来ガスをだし、そこに電気の火花で点火している。つまりこの部屋は今現在巨大なガスコンロ状態なのだ。そんな中そこに火を点ける馬鹿何処に居よう?
・・・まぁなんだかんだしてる内にガスコンロの管が抜けている事に気づき管をつけ、ついでにガス栓を閉めておく。
後はガスが部屋から抜けるのを待つだけ・・・取り敢えず私は外に出て時間を潰す。とは言っても、泥棒に入られては困るので玄関から少し離れた所で待機(盗むものなど無いも同然だが、知らない奴を家に居れたくない)。
- Re: 星空—ほしぞら— ( No.6 )
- 日時: 2011/01/18 17:42
- 名前: 蝶々魔 (ID: /DGSB/Uw)
立っているもの疲れので体育座りをして壁に凭れかかる。その時キィ、と扉の開く音が聞こえ見てみると、隣の二〇二号室に住んでいる向日葵【ひまわり】おばさんが出てきた。
向日葵おばさんは四十代後半の女性なのだけれども(年齢を聞いたら「女性に気軽に聞いちゃいけません」と怒られた)、その容体はまだまだ若く、見た目はどう見ても三十代にしか見えない。
「・・・あらっ、くーちゃんじゃない。どうしたの?もう六時よ?」
向日葵おばさんも気づいたらしく、向日葵の様に明るい笑顔で話しかけてきた。
「こんばんはひぃさん。えと、ガスが漏れてたみたいで・・・」
「ガスがっ!?まぁ大変!!くーちゃんは!大丈夫なの!?」
途端におばさんは顔を青くし、私の体に怪我が無いかペタペタ触ってきた。
擽ったいけれど、心配してくれた事が嬉しいので言わない。
「大丈夫です。ガス栓を閉めたので、今はガスが抜けるのを待ってるんです」
そう言うとあばさんは「そうなの・・・」とまだ不安そうな顔していたが私から離れてくれた。
「・・・でも此処のアパート多いわよねぇ。幽霊でもいるのかしら?」
おばさんは可愛らしく顎【あご】に手を当てて考える素振りを見せる。しかしおばさんの素振りより、私は気になる事があった。
「・・・多いって、此処、何かあったんですか?」
「え?ああ!そんなんじゃないの!!」おばさんは慌てた様子で手を振る。「言葉の綾よ。そうね、少し中で話さない?」
「いえ、誰か入らないか心配ですし・・・それにひぃさん、何所かに出かけるのでは・・・?」
「いいえ、そんなんじゃないわ。隣で物音が聞こえたから、くーちゃんが帰って来たと思ってね」
「あ、わざわざどうも・・・」
「気にしないで、私が好きでやってる事だから、それにくーちゃんが私の家にいてもさっきみたいに物音が聞こえるから大丈夫よ。ささ、早く御這入りなさい」
おばさんは急かす様に手を招く、逃げられそうにもないし体育座りも辛いので、私はおばさんの行為に甘えることにした。
- Re: 星空—ほしぞら— ( No.7 )
- 日時: 2011/01/18 17:43
- 名前: 蝶々魔 (ID: /DGSB/Uw)
「・・・ごめんなさいねぇちらかってて・・・そこに座ってね。今お茶を持ってくるわ」
そう言っておばさんは近くの座布団を指す。散らかってると言うけれど床に物は無く、あったとしても隅に寄せられてたりと片ずいている。 おばさん、これのどこが散らかってると言うのですか?
座布団に座りそんな事を考えているとカチャカチャと食器どうしがぶつかる音が聞こえて来て、コトンと目の前に、桜の柄の湯飲みが置かれる。
「いただきます」
中身は緑茶でした。
お茶菓子も置かれていたのでもさもさと食し緑茶をもう一口。
「おいしい?」
おばさんがニコニコと尋ねてくる。
「・・・はい、おいしいです。あの、それでさっきの話なんですけど・・・」
「あら、まだ気にしてたの?でも怖い話よ?しかもこのアパートの話しだし・・・住んです人にとっては気持ちいいものじゃないわ」
「いえ、私そういうの気にしないタチなので・・・良かったら聞かせてくれませんか?聞きたいです」
「・・・そう?」そうは言ってもおばさんは少し躊躇していたが、やがて口を開いた。「五年前の話しらしいんだけどね。このアパートに高校生が1人暮らししてたの、でもその子ある日出かけたっきり帰ってこなくって・・・・・・・暫くしてね。死体で見つかったらしいの」
「・・・・死体で?」
「・・・そう死体で、死因は撲殺。犯人はすぐ捕まったわ。ここら辺に居た不良グループで、その子とたまたま肩が当たって気に入らないからって近くの茂みに連れ込んで殴って殺したらしいの」
——高校生。自分と同じ、あるいは先輩か後輩か、まだまだやる事はいっぱいあっただろうに・・・。
「・・・でね。その子が住んでたのが、貴方が今住んでいる二〇三号室なの」
ピシッと、音をたてて空気が、いや私が凍る。
「・・・・ひぃさん。それは、言っちゃいかんでしょうに・・・・・・」
「あっ、あらやだ!ごめんなさい。つい・・・で、でも大丈夫よ!もう終わってる事件だし・・・・」
あわあわと必死に言うおばさん。はたから見れば和む光景かもしれないが、現時点で私は和むことができない、全く和めない。
「・・・いえ、気にしないでください。もともと私が聞きたいと言った事ですし」
「でも・・・本当にごめんなさい」
「大丈夫ですよ・・・・もう、終わってる事、ですしね・・・」
それからおばさんとたわいもない話しをいくつかして、私は自宅へと戻った。
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