ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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─ESP─
日時: 2011/02/07 17:14
名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)

クリックthank you♪

▽挨拶
全作品が中途半端に終わり早くも数ヶ月経ってしまいました。なので一旦作り直しました。
誤字・脱字は多いと思いますが、こんな駄作を最後まで見てやってください。お願いしますm(__)m

▼注意事項
1.この小説内での喧嘩・荒らしはお止めください。
2.パクリ・他の小説の偽装はしておりません。無意味な因縁はつけないでください。
3.私だけでなく、他の作者様の悪口や喧嘩に発展する様な言葉使いはお止めください。
        ♪では、お楽しみ♪


〜☆〜★〜☆〜遊太の連絡掲示板〜☆〜★〜☆〜
>>22 オリキャラ募集用紙





〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜〜☆〜★〜☆〜

用語集 >>039

Prologue >>001

Cast >>010 >>016 >>038

─第1章 選ばれし超能力者達─
第01話>>002  第02話>>003  第03話>>006 
第04話>>008  第05話>>009  第06話>>011
第07話>>012  第08話>>017  第09話>>018
第10話>>021  第11話>>030  第12話>>031
第13話>>034  第14話>>037  第15話>>040
第16話>>041  第17話

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Re: ─ESP─12・13話UP ( No.36 )
日時: 2011/02/05 12:22
名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)

>>035 風様
いわゆる探知能力ですね♪
ありがとうございます!!!!

小説は今度拝見させてもらいます(*^_^*)
オリキャラ有難うございました!!!

Re: ─ESP─ ( No.37 )
日時: 2011/02/05 17:37
名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)

14【拳・蹴・破】


「超能力者に欠かせない技とは、拳と蹴り、そして破に超能力を加える技だ。」


「拳と蹴りは何となく分かるけど………破って何?」


ひんやりとした空気が漂う道場の中、算介は手を組んで仁王立ちで立っている算重郎に問う。
すると、算重郎は両手を拳に変えて一瞬だけ力んだ。



「長流水空断破!!」



算重郎が叫んだ瞬間、天馬と算介は見えない何かに押され、バランスを崩しかけた。
算重郎は2人を見ると、大きく頷いた。天馬と算介は顔を合わせて理解する。
「なるほど。理論的に説明するのは難しいけど、簡単にいえば空気に超能力を加えることか………」
天馬が呟くと、算重郎は再び頷いた。すると、算介は足に全ての集中を注ぎ始めた。




「馬鹿たれ。足を水に変えた所で攻撃にならんだろうが!!!」



算重郎の怒鳴り声が道場に響き渡る。算介は集中を止め、苦笑いしながら算重郎を見た。
「お前の場合は、‘破’を特訓しろ。お前の能力は水質操作。水を氷に変えることはできん!!」
天馬は算重郎の説明を聞きながら、1人で色々と考えて理解していた。

「だが、そこの小僧は違う。炎は拳・蹴・破の全てを習得できる。まずは、簡単な‘拳’を習得させる。」

算重郎は自身の右手を拳に変え、手を水で包み込み氷で固めた。
「これで、普通のパンチより威力は数段上がる。一見、簡単そうに見えるが、いざとなれば難しい。」
天馬は算重郎のやった通り、右手を拳に変えて集中し始める。
すると、腕からメラメラと炎が燃え始め、右手を段々と包み込んで行く。
「で、出来た………」



「素質あるな。小僧。」



算重郎は天馬の顔を見て微笑む。隣にいた算介は、驚いた表情で天馬を見た。天馬も驚いている。
「小僧は自主トレで十分だろ。それぐらいなら、戦いの中で勝手に身について行く。」
天馬は算重郎を見ると一礼した。算重郎は天馬を見つめながら、薄らだが笑みを浮かべた。

「………昔のあいつみたいだな。」

「え?」

算介は首を傾げて算重郎を見る。
「算介は夕飯までミッチリ特訓してやる。覚悟しとけ。」
「うっ………分かったよ………」
算介は嫌な顔をしながら大きなため息をついた。算重郎は天馬を見ると、道場の出入り口に指を指した。
「今日は帰りなさい。倉田が家まで送ってやろう。」
「い、いえ!!自分で帰ります。今日は有難うございました。」
天馬は再び礼をすると、道場から出ていった。


         ───────




「あの子は、将来が心配だな。」



「へ?どうしてだよ?」
算介は算重郎の言葉に首を傾げた。先ほどまで素質があると言っていた人間のことを心配するなんて可笑しい。
「算介には関係ない。それより、特訓を始めるぞ!!!」
算重郎は眼鏡を取り、本気モードに入る。算介はため息をつきながら、渋々戦闘態勢に入った。



     『海藤天馬………後々、厄介になりそうだな。』



算重郎は心の中でそう思うと、算介に向かって走り始めた。



**********




「…………君を呼んだのは他でもない。手間をかけて悪いね。」



カーテンが全て閉められた大きな会議室に、腰を下ろしているスーツ姿の厳つい年配の男性。
現日本総理大臣の神龍璽光世は、目の前にいる長身の顎に無償髭を生やした男性に軽く頭を下げた。
男性はクシャクシャの不潔感がある髪を掻きながら、大きな欠伸をした。



「特殊機関の人間をあなたから呼ぶのは珍しいですね。」



男性は壁にもたれかかり、神龍璽を光がない様な眼で見つめる。
「今度プライベートでハワイに行くんだが、君について来てもらいたくてね。」
「…………超能力者が襲ってくるとでも思いですか?3年前の復讐を晴らすためにするとでも?」
男性の言葉に、神龍璽は立ち上がって壁にあるボタンを押した。



ウィィィィン



カーテンが開き始め、外の光が部屋に注ぎ込む。
「念のためだ、頼むよ。」
神龍璽は笑顔で男性の肩を叩くと、会議室から出ていった。

Re: ─ESP─14話UP ( No.38 )
日時: 2011/02/05 21:05
名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)

Cast Profile 

神龍璽 光世 / シンリュウジ コウセイ / shinryuzi kosei
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
2010年現在の日本総理大臣。50後半。厳つい顔つきで、常に黒いスーツと赤いネクタイを着用。
超能力者の存在は知っているらしいが、世間には理由があって公表していない。超能力者を怖がっている。


海藤 塔子 / カイドウ トウコ / kaido toko
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
3年前に海藤一家へやってきた現在中学3年生の養子。国立丘の風孤児院出身。15歳。
以前は虐待に遭い捨てられた挙句に孤児院に引き取られた。その後は、たまたま孤児院にいた海藤夫妻に引き取られる。
重度のブラザーコンプレックス。天馬のことを彼女の様に慕い、一番信じている。「天兄」と呼んでいる。


海藤 英明 / カイドウ ヒデアキ / kaido hideaki
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
海藤一家を支える大黒柱。防衛省で働いている役人。45歳。家族想いで、天馬と塔子の安全を第一に考えている。


海藤 恵那 / カイドウ エナ / kaidou ena
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
英明を支える海藤一家の軸ともいえる存在。44歳。温厚で優しく、見た目も歳のわりにはかなり若い。


水崎 七海 / ミズサキ ナナミ / mizusaki nanami
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
百宮学園高等学校在住。天馬とは同じクラスであり幼馴染。天馬のことを幼少時代から知っている唯一の人物。


日下部 勇人 / クサカベ ユウト / kusakabe yuto
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
百宮学園高等学校在住。天馬と同じクラス。関西出身で陽気な性格の持ち主。クラスのムードメーカー。


倉田 / クラタ / kurata
‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾‾
水茂邸で代々から使えている使用人。サングラスにスーツ、オールバック。

Re: ─ESP─用語集UP ( No.39 )
日時: 2011/02/06 14:52
名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)

         ─ESP 用語集─
【超能力専門会社‘アビリティ’】
超能力者だけしか働くことが許されない組織。
日本には九州支部、四国支部、中国支部、関西支部、関東支部、関東第2支部、東北支部、北海道支部の計8社。
どのような経緯で、どの時代に結成したのかは不明。全ての支部には共通の階級が存在する。以下の通り。

社長(支部長)……1名
  ↓
副社長(副支部長)……1名
  ↓
管理官、副社長補佐……それぞれ1名
  ↓
戦闘教育講師、その他講師……制限なし
  ↓
能力者社員……制限なし
  ↓
養護、事務、その他雑務……制限なし           



【断罪能力者集団“ジャッジⅦ”】
クライム率いる7人だけの小規模な組織。悪人を断罪するための組織だが、邪魔な存在も善人であろうと殺す組織。
勿論、7人全員が超能力者。現在抜けたメンバーは、水茂算介だけ。



【刀】
超能力者が所持する一般的な武器。



【百宮学園高等学校】
天馬が通う公立高校。世田谷区にある。



【水茂邸】
水茂算介の自宅。敷地は日本国内で5本指に入る程の広さ。中には道場や巨大な木造屋敷がある。

Re: ─ESP─用語集UP ( No.40 )
日時: 2011/02/06 16:23
名前: 遊太 (ID: BZFXj35Y)

15【白銅 葵】



翌日



学校を終えた天馬は、家に帰らず‘アビリティ’へと向かっていた。理由は、亜樹のお見舞いだ。
三郎が死んだ日に精神が壊れた亜樹は、あれから‘アビリティ’で治療を受けていた。大体は回復している。
‘アビリティ’の前に着くと、そこには見たことのない腰まである髪の女性が立っていた。


「おっ!海藤天馬君?」


女性は天馬の気配に気がついて振り向き、天馬に向かって手を振った。天馬はどうしていいか分からず、とりあえず会釈する。
「初めまして、私は白銅葵。……本井さんのことは………残念だったわ。」
「………会社の人?」
天馬は三郎の死を知っている白銅に首を傾げながら聞いた。すると、白銅は笑顔で頷く。
「そうだよ。普段は諜報係で働いているから、あまりあなた達とは合わないからね。」
白銅はそう言うと、天馬を連れて社内に入った。天馬はついつい、白銅に見とれる。
スタイルはモデル並みに良く、顔立ちも凛として美しい。着ている黒いジャケットとスカートが似合っている。



「5階に亜樹ちゃんはいるわ。私は用があるからこれで。」



白銅は天馬に手を振ると、そのままエントランスにある受付の方へ行ってしまった。
天馬はエレベーターに乗り、5階のボタンを押す。そして、亜樹のいる5階へと向かった



        ───────



エレベーターを降り、紺色の絨毯が敷かれた廊下を歩いていると、‘治療室’という札がある部屋に着いた。
ノックをして入ると、中に設置されたベットに座っている亜樹の姿が見えた。


「亜樹さん、大丈夫ですか。」


「やぁ天馬君。お見舞いありがとう。」


亜樹は天馬に気付くと、笑顔で天馬の顔を見た。天馬はベットの横に会ったパイプ椅子に座る。
「すみません。学校の帰りで何も持ってこれなくて………」
「いいよ。それより、あれから彼らに動きはあった?」
亜樹は天馬の質問に首を横に振る。すると、亜樹は寂しげな表情になって俯いた。
「タワーを襲撃してから、パッタリと彼らの目撃情報さえなくなりました。情報が入ったら、知らせますよ。」


「ありがとう。」


亜樹は再び笑顔になり、立ち上がって窓を開けた。窓から心地の良い風が入ってくる。亜樹は背伸びをしながら、天馬を見た。
「タワーで三郎さんの遺体と私を助けてくれてありがとう。まだ、お礼言ってなかったよね。」
「いえ………あの時、僕と算介は何もできなかったから………」
天馬が暗い声で言うと、亜樹が天馬の頭を撫でながら言った。


「弱いのは恥ずかしいことじゃない。誰だって、弱い時はあるんだよ。」


亜樹の言葉に、天馬は何度か頷いて立ち上がった。
「亜樹さん、早く元気になって下さい。また来ます。」
「うん。ありがとう。」
天馬は亜樹に礼をすると、治療室から出ていった。


**********


会社から出て家に帰ろうとした天馬に、聞き覚えのある声が後ろから聞こえた。振り向くと、白銅であった。
「やっほー!!亜樹ちゃんとは会った?」
「はい。………何か?」
天馬は駆け寄ってきた白銅を見ながら言う。白銅は頷き、会社の前に泊まってあるバンに指を指した。


「実は、さっき例の‘ジャッジⅦ’についての情報が入ったの。」


「え!?」


天馬はその言葉を聞いて表情を変えた。白銅は振り向き、黒いバンへと向かう。
「まずは乗って!!現場に急行するわ!!」
「は、はい!!」
天馬は白銅を追い、黒いバンの後部座席に乗り込んだ。運転席には、すでに男の人が乗っていた。
「よお。俺は竜崎親也、白銅と同じ諜報係の者だ。君のことは聞いてるよ。」
「は、はぁ………」
角刈りにサングラスをかけたヤクザの様な竜崎は、低い声で天馬に言う。しかも、花柄のシャツだ。
助手席に白銅が乗り込むと、白銅は竜崎の方を見る。

「さっさと車出して!!」

「はいよ。」

「………なんか、異色だな。」

天馬は苦笑いを浮かべながら、とりあえず現場へと向かったのだった。


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