ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- Black Fox:48
- 日時: 2011/04/29 19:45
- 名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: http://www45.atwiki.jp/blackfox48/
「始まりは、終わった。」
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参照URL、小説のwiki 誰でも閲覧出切る様にしたい…
Prologue【>>1】
Country【>>2】
Cinema.【>>23】
First Session【>>3】【>>4】【>>5】
Second Session【>>6】【>>10】<>>15>【>>17】【>>18】【>>19】
Sard Session【>>20】【>>21】【>>22】【>>24】【>>25】【>>26】【>>27】
- Re: Black Fox:48 ( No.21 )
- 日時: 2011/04/23 18:25
- 名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: ウィリアム48歳。
「えー… 偵察班からの情報によると今夜、政治家ウィリアムはロシアの貨物船でウクライナにへと運ばれるそうだ。 ここからは秘密の話なんだが…ウィリアム殿は裏で兵器開発に携わっており…」
「アドルフ大佐。 これ以上情報を漏らさない様に。 それほど大事な人物という事を全員に理解させたいのは分かりますが、下手に情報を漏らすと此方の立場が危うくなります。」
狭苦しい部屋に集まった40人の米兵。
簡潔に言えば政府直属の傭兵。
ニコライの死から10日経った今。 テロ集団は予定通りアメリカに脅しを仕掛ける。
しかしそう簡単に引っかかる筈も無く、同時に要求された大統領の死も悉くスルー。
ウィリアムのこめかみにデザートイーグルを当てて、ビデオをホワイトハウス宛に送るなど最近のテロリストはマメである。
「貨物船潜入、リシングスキー、ベルデット、クリア、アルバート、スリディア…お前らは米軍兵士と共に貨物船へ潜入してくれ。」
- Re: Black Fox:48 ( No.22 )
- 日時: 2011/04/24 13:14
- 名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: ウィリアム48歳。
「ASUから派遣されたライギーと、ヴェッフェンです。」
体中重そうな防具で固めた男が2人、リシングスキー達の前で敬礼している。
ここは船底。 沢山の兵士が海中から貨物船に忍び込み、武器の準備を整え、話をしている途中だ。
と言っても、貨物船の地図を手渡したり、武器の整備を行っているだけで、大した事はしていないのが現状。
「ロシアの貨物船は駄目だな。 潜水艦を収納するスペースが何故か存在しており、そこから貨物船内部に入れてしまう。墓穴を掘った以上俺達の勝利は確定した、ほら、行くぞ。」
リシングスキーはまるでロシアの貨物船の事に知悉の様な口ぶりを見せる。
妙に冷え切った船底に米兵とASU兵以外の人影は見当たらない。
辺りには貨物や巨大な箱…貨物船独特の雰囲気が滲み出ている。
「船底貨物倉から船底機械室にへと移動する。 ベルデット、クリア、スリディア、ライギーは待機しろ。」
リシングスキーがそう言うと、名前を呼ばれた兵士達は辺りを警戒しながら、ゆっくりと銃を下ろす。
「アルバート、ヴェッフェンは俺に続け。 行くぞ。」
そう言うと、三人は銃を構え進んだ。
- Re: Black Fox:48 ( No.23 )
- 日時: 2011/04/24 14:49
- 名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=zpBOJMGHr6A&feature=related
参照曲:戦場のメリークリスマス
山下愁 ◆kp11j/nxPs様が作成した映画風宣伝を、この曲と共に見てください。
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始まりは、終わった。
人とは一体何のと為に生きる?
この世界で、人は何を意味するのだろうか?
何のルールもない無秩序の未来で起こった戦争——。
「敵軍が撤退しています! 我らの勝利です!!」
「よし! 追跡しろ、私はここに残る!」
「了解しました!」
彼らは一体何がしたい?
「世の中とは、不憫な物だな」
大ハードな軍事小説が新たに登場。未来の戦争が今、始まろうとしている————。
———— Black Fox:48 ————
最初で最後の、戦い。
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- Re: Black Fox:48 ( No.24 )
- 日時: 2011/04/25 18:18
- 名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: ライギーはコーヒーがお好き
「……静かだ。」
ただでさえ静かな通路で、静寂を煽る様な発言をするリシングスキー。
「隊長。 やめてくださいよ。 そんなゾンビとかミュータントとか出るはず無いっすよ。 ごく普通の軍事国家の貨物船なんすから。」
アルバートはヘラヘラと笑いながら、リシングスキーの発言を見事に打ち消す。
ヴェッフェンはその光景を呆れた様な目で見ており、尚且つ怪物の存在にも怯えていない。
「おいアルバート。 ASU隊員のヴェッフェン君はまったく怯えてないぞ? 日本ではこう言う。 爪の垢を煎じて飲め、と。」
「隊長。 戦場で沢山の死体を見てきましたが、それがトップクラスで気持ち悪いです。日本のイメージが完全に崩れました。」
リシングスキーの発言はアルバートによって完全に打ち消され、もはや喋っても無理という雰囲気。
「ハーゲン・ライヴァーも貨物船に乗っている様ですね。 政治家奪還と、テロリストの長ハーゲンの殺害が今回の目的です。」
「殺害と言っても、俺たちには消音銃と普通の軽機関銃しか用意されていない。 増して貨物船だ。 ロシア政府が必死で死守している、とっておきの貨物船だ。 今や人質と化したウィリアムの野郎は、貨物船のブリッジに居る。 偵察班も良い仕事してくれるもんだ。」
「隊長。 静かだからってペラペラ喋らないでください、うっさいです。」
「あー分かったよ。 さっさと行くぞ。」
- Re: Black Fox:48 ( No.25 )
- 日時: 2011/04/25 21:26
- 名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=LPj5iEoEIeY&feature=related
参照の曲を聴きながら小説を読むと臨場感が増すかもしれません。
船底機械室にて。
「……制圧。」
重い声とは裏腹に、異様な静寂が周りを囲む。
誰も居ない。自分達以外に人間が居ない。こんな恐怖心、感じた事が無い。
戦争というのは団体で戦うものだ。 決して一人vs一人では無い。
増してや戦場には死体が溢れている。
死体によって自分以外に人が居ないのと、本当に何の存在も無いのを比べるのなら、どちらが嫌であろうか?
それは人それぞれだが、私は後者を選択する。
寂寥というのは恐ろしいものだ。
「機械室到着。 以前人は見当たりません。」
通信機に話しかけるリシングスキーを他所に、機械室に設けられた機械の数々を眺めるアルバートとヴェッフェン。
よく分からないボタンを押したら爆破しそうな威圧感を誇る機械に軽々と触れる2人はどこか狂気に満ちている。
「此方ベルデット、この貨物船には食堂がある。 そこで食事を楽しんでいた兵士を全員倒した。 ブリッジにはすぐ到着する。 3F中央フロアにて待っている。 さっさと来いよ…?」
「待て、何故待機命令を出したのに私たちよりも先に動いている。 これは違反だと思うが?」
「通信機でお前よりも早く、米軍本部からの通信が行われた。 リシングスキーには悪いが、先に行動したほうが効率的、との事だ。」
「前例の無い行いだな。 あとで本部を白燐手榴弾でパーティーにしてやる、だから早く政治家を奪還して、ハーゲンの頭を撃ち抜くぞ、良いな? 俺たちが全滅するまでこの任務は続く。」
「いつもより熱心だな。 了解した。」
3F 中央フロア
「……リシングスキー達め、いつまで俺達を待たせるつもりだ?反吐が出るぜ。」
「落ち着いてくださいよベルデット兄さん。 スリディアは探索に行きましたし、ライギーはロシア兵士との接触で肩に怪我を負いました。 深くは無いですが…大量出血で死ぬ可能性も否めません。止血剤を持っているのはシリングスキーさんのみ…早く…早く…」
クリアは怖気ついた表情を露わにし、目には涙を浮かべている。
「お前が落ち着けクリア。 悲しんだ所で何も変わりゃせん。 戦場に情は入らない。 いちいち同情する暇があるなら、殲滅でもしてろ。」
「……ごめんなさい……」
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