ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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Black Fox:48
日時: 2011/04/29 19:45
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: http://www45.atwiki.jp/blackfox48/

       「始まりは、終わった。」




━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
参照URL、小説のwiki 誰でも閲覧出切る様にしたい…

Prologue【>>1
Country【>>2
Cinema.【>>23


First Session【>>3】【>>4】【>>5
Second Session【>>6】【>>10】<>>15>【>>17】【>>18】【>>19
Sard Session【>>20】【>>21】【>>22】【>>24】【>>25】【>>26】【>>27

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Re: Black Fox:48 ( No.16 )
日時: 2011/04/21 22:35
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: この物語では色々事実との相違があります。

>>14

korowebというので出来ますよー。

Re: Black Fox:48 ( No.17 )
日時: 2011/04/22 18:05
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: この物語では色々事実との相違があります。




 AM.1:30


今回、アメリカの政治家がロシアのレストランで食事を行うという情報がどこかから漏洩した事によって、野次馬が蛆の様に沸いている。

「相変わらずアメリカの野郎は悪い顔ばっかりしてんなぁ…」
「アイツが敵対している国のレストランでノンキに食事?ふざけたものだわ。」
「てめえら退け!政治家如きで騒ぎすぎなんだよ阿呆が!」
野次馬の様々な怒号や呟きが混じった店内に、民間人に変装したテロリストが足を忍ばせる。

「おい、そのバッグに皆の武器を隠せ。 ばれたらシャレにならないし、せっかく練った作戦もエンドだ。 トイレに向かって武器を持って民間人を一掃する。 政治家への流れ弾には充分に気を付けろ、OK?」
リーダー格の男、イワン・グリンベルクがメンバー1人ずつに指を指し、スルタンが手に持つ少し大きめのバッグを貸せと要求している。

「くそ…さすがにアメリカ製とかの武器は使いたくなかったが…武器を手にする事がかなり制限されている時代だ、仕方ねぇ。」
イワンはアメリカを倦厭しているそぶりを見せながら、政治家に集る野次馬を一睨みした所で、トイレにへと向かった。

Re: Black Fox:48 ( No.18 )
日時: 2011/04/22 18:23
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: この物語では色々事実との相違があります。


 AM.1:50


「用意は出来た、行くぞ。」

ドアの開く音、武器を構える音。
店内の民間人は音のする方向に振り向いた瞬間、斃れた。

「喋るな、撃て。」
イワンは小さな声でメンバーに告げた。全員は何の問題も無く了承する。
その後会話は続かない。誰かが小さな声で喋ったとしても、他のメンバーはただ無表情で視界に入る民間人に照準を合わせ引き金を引くだけだ。
発砲音が店内で反響する中、逃げ惑う民間人は次々に体を赤くして床に斃れ、動かない。

「……護衛者もやったな? よし、裏口から少し歩いた所にバンが止まってある。 そこへ政治家を運ぶぞ。」
イワンは、手に持たれた銃をリロードして、右で青ざめた顔で体を震わせるアメリカの政治家 ウィリアム・シャーザンに銃を向けた。

「あんたがターゲットか。 さ、こっちに来るんだな。」

「なあリーダー。 ロシアはこの政治家を連れて何を仕出かすつもりなんだ?」
ヴィクトルがイワンにそう質問する。 店内は半壊したテーブルや椅子が散乱しているだけだ。
中には食べかけの料理が床に零れている。 スープ、ステーキ…種類は様々だ。



「アメリカ全土を震わせ、俺たちはこの政治家を連れて大統領を脅す。 今すぐロシアに平伏せなければ、この男の頭がはじけるぞ!…となぁ。 フーッハッハッハ!ハーッハッハッハッハ……!」

「(正気じゃねぇ…早く米軍基地に帰りてえもんだな…)」

Re: Black Fox:48 ( No.19 )
日時: 2011/04/22 21:50
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: この物語では色々事実との相違があります。




 AM.2:14


「イワン、てめえ遅かったじゃねえか。」
真っ黒なバンの後ろ扉から顔を覗かせる男がそう言い放った。

「政治家が騒いで面倒だった。 さっさと運ぶぞ
イワンは冷静に返事をすると、政治家を連れてゆっくりとバンに乗り込む。
他のメンバーも次々に乗り込み、最後に残ったのはヴィクトルだけとなった。
悲鳴が反響していた店内とは違い、真っ黒なバンが止まっている路地裏は妙な静けさに包まれている。

「ウィリアム・シャーザンはアメリカで結構重要なポジションについていた政治家だ。 これはアメリカにとって大きなダメージとなる。」
真っ黒なバンの運転手と思われる男が、訝しげな顔でそう言う。
妙な静けさと共に次は気味の悪い寒さが全身を駆け巡る。

「さて、終わりだ。 これで任務を終了する。」
イワンがそう言った瞬間、運転手以外のメンバー全員が一斉に銃を構えた。

















「アメリカで有名な政治家、ウィリアム・シャーザンが誘拐されました。 犯人は以前不明であり、レストランでは顔を見たと思われる民間人全員が殺されているとの事です。 死者は少なくとも40人程で、ガードマンと思われる人の死体も見つかった模様です。 また、裏口から少し離れた場所で銃を持った男の死体も見つかり、以前犯人を捜索中です。」


何故人間は生きるのか。 何の為に生きる?
生まれた瞬間、人間は何を思う? それとも何も思わず、ただただ生まれた事に感謝するだけなのか?
米軍の兵士として、戦いに生涯をささげた男は死んだ。
潜入作戦という重荷を背負い、最後に 死んだ。
銃一つで頭を撃てば死ぬ。 それほど命は安物なのか。
世の中は不憫だ。
そして科学の暴走というのは、大切な命を意図も簡単に消す事が出来る。
世の中は不憫だ。

Re: Black Fox:48 ( No.20 )
日時: 2011/04/23 17:32
名前: X4 ◆DnM7GZ7i7Q (ID: BL8fZ.Pl)
参照: 適当にこの作品の絵とか描いてくれる方募集中


第三節 吹雪の中のパラノイア


アメリカ とある部屋にて。

「クソッ! ニコライが死んじまった! ふざけやがって! ハーゲン率いるテロ集団もウィリアムを連れてモスクワに逃げた! どうすりゃいいんだよ!」
50人ほどが入れるスペースの隅っこで机を叩く兵士が居た。
彼の名前はアーロン・ヴィアン。 大して有名でも無い、ごく普通の兵士だ。
ニコライの“数少ない”友人であり、性格も温厚ながら、周りに好かれていた。

「アーロン、一回冷静になれ。 人の死を悔やんでも戻ってくる事なんか無い。 俺たちは前を向くしか無いんだ。」
アーロンを落ち着かせようと、声をかける男の名前はシリングスキー・シャルディ。
特殊工作員として働き、ロシア軍艦への潜入、爆破などを手がけた“有名人”である。

「……ああ、そうだな……クソッ……一人にしてくれ!」
アーロンはリシングスキーを涙潤む目で睨むと、違う部屋に移動する。
妙に足の動きが遅いのは、戦友の死のせいだろうか。
勢い良くドアを開け、壊れそうな勢いでドアを閉めるアーロンの後姿は、とても悲しいものだった。
何か、寂寥感を感じさせる様な。


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