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殺人鬼になるために殺人鬼になった少女 【完結!】
日時: 2011/10/25 16:42
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: b1kDOJaF)

こんにちは!orこんばんは!奈美です!!
短い話でしたが、この小説は完結いたしました。
みなさん読んでくださり、ありがとうございました。

〜守ってほしい事〜
1,荒らしはしない。(いても無視)
2,悪口を書かない。

〜注意〜
グロいものが苦手、または嫌いな人は、読まないほうがいいと思われます。(そういう要素があるので)

〜簡単な人物紹介〜

島ノ江 沙耶(シマノエ サヤ)—————主人公

夢宮 萌乃(ユメミヤ モエノ)—————沙耶の親友

麻田 悠太(アサダ ユウタ)—————沙耶の幼馴染



では、始めます!

みなさんコメントくださいね!!

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Re: 満月の夜の殺人鬼 ☆第二話更新☆ ( No.7 )
日時: 2011/04/27 19:48
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: Rxx2J2WJ)

「おはようございま〜す」

6年2組全員の声が、教室にひびく。イスを、ガラガラガラと大きく音をたててすわる。
「着席」と言わなくても、すわることが分かっているのだから、勝手にすわる。
ここで、先生の話になった。

「はーい、今日の宿題やってきてない人が結構いるみたいなので、その人は、今日中にやるようにして下さい。そのほかは—」

長い先生の話が終わると、ほとんどの人が、算数の教科書と筆箱を持って教室を出て行った。
そう、次は算数なのだ。今回のターゲット、北条瑠璃は、一番下のクラス。
というのも、算数だけは、4つコースに分かれて勉強するからだ。
ちなみに、沙耶は一番上、萌乃は上から二番目、悠太は一番下。
瑠璃は、頭がいいと自分で言っているが、一番下。馬鹿だよね。自意識過剰ってやつ?

6時間目——
沙耶は外を見ていた。窓際だから、よく見える。
隣の中学校にある桜の木の、上らへんに残っていた花びらが、風で散って行った。

(あっ、散っちゃった。瑠璃もああなるのね。早く来ないかな、夜。)

朝、こっそりと、瑠璃の下駄箱にメモを置いた。でも、それに気づいた様子はうかがえない。
沙耶は心配になってきた。
ちらっ、と瑠璃の方を向くと、ちょうどつくえの下で、二つ折りの紙を見ていた。

(あれって・・・もしかして!?)

そう、あのメモだった。そのメモを見て、深刻そうな顔をしている。いや、深刻な顔だ。
よく見ると、決意の表情もうかがえた。きっとくるに違いない。
そう思ったとき、6時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った——

第二話終わり

Re: 満月の夜の殺人鬼 ☆第二話更新☆ ( No.8 )
日時: 2011/04/29 18:19
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: Rxx2J2WJ)

〜第三話 見えない心〜

おしゃれな街並み—
静かな住宅地—
とぼとぼと、一人、沙耶は歩いていた。
萌乃は、日直で、遅れるからと、先に帰してくれた。

(信じられるのは萌乃だけ—)

沙耶はそんなことを思っていた。
立ち止り、空を見上げると、一羽の鳥が羽ばたいていくのを見た。どんどん遠ざかっていく。

(そっか。あたしも飛び立つんだ。遠い遠いところへと—)

鳥が見えなくなっても、しばらく空を見上げていた。そこで誰かに呼ばれた。
持っていたメモを見せられて、

「ねえ、沙耶さん。これ書いたの、あなたよね?わたくし知ってるの。正直に答えなさい。」

超上から目線だった。特に最後のところ。顔を元に戻すと、瑠璃だということが分かった。
分かった瞬間、だからうざいんだよ。と言いたくなった。

「えっ、何これ。私じゃないけど—それがどうかしたの?」

沙耶はわざと知らないふりした。

「ちゃんとよく見なさいよ!どう見てもこれ、あなたでしょ!?」

「だから知らないってば!!」

最後までしらけとおし、そう強く言うと、あきらめたらしく、

「そう。また違ったのね—」

と、ぶつぶつ言いながら歩いて行ってしまった。そこに悠太が来た。

「お前も言われたか?あのメモのこと。」

「あぁ—うん、言われた。あたしじゃないのに。お前もってことは、悠
太も?」

悠太は脇にサッカーボールを抱えていた。きっと、遊びに行くつもりなのだろう。

「いや、おれは言われてない。友哉が言われたって言ってたから。そうだ、遊ぶ約束してんだ。じゃあな」

「そうなんだ—それじゃあね。」

悠太は、公園の方に走って行った。沙耶は、なぜか急にさびしくなった。

(どうして悠太には聞かなかったの—悠太が来た方向から瑠璃は来たのに—絶対会ってるはずなのに—)

あふれだしそうな悲しさと、あふれだしそうな涙をこらえ、家へと走って行った。
走っていく姿が、なんだか、ふらついているようにも思え、しっかりしないとということにも思えた——

第三話終わり

Re: 殺人鬼になるために殺人鬼になった少女 ( No.9 )
日時: 2011/05/12 16:55
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: Rxx2J2WJ)

〜第四話 サヨウナラ〜

夜空に輝く満月——
沙耶は、ベットにすわって満月を見つめていた。

「沙耶、起きてるの。もう出かけなくちゃいけないから、言ってくるわね。」

ママだ。

「はーい、いってらっしゃーい」

とだけ答えておいた。
夜、こっそり抜け出しているのをママは知らない。ママは、仕事をしているから。
パパはいない。沙耶が小さいとき、離婚してしまっていたから。
ママが見えなくなって、白いワンピースに着替え、ポケットには、ナイフと家のカギを入れた。


誰もいない住宅地を通り抜け、あの公園へと向かった。
そこには、瑠璃がいた。ベンチに座り、周りをそわそわと見回し、落ち着かない様子だった。
沙耶は、ゆっくりと公園に近づいた。物陰に身を隠しながら、タイミングを見計らっていた。
瑠璃は沙耶の顔を知っている。慎重に行かなくてはいけない。
フリフリでピンクのリボンがついた、ハデハデバッグを瑠璃がのぞいている間に、沙耶は、足音を立てずに近寄った。

「瑠璃さんじゃない!どうしたのこんな夜遅くに。」

突如話し出した沙耶に気づき、瑠璃が立ち上がった。

「ちょっと散歩よ。そういうあなたはどうなのよ?」

瑠璃は、腕を組み、くるりと半回転して沙耶に背を向けた。沙耶はポケットに手を突っ込んで、

「あたしも散歩よ。ついつい起きちゃうのよね。」

言いながら、ナイフを取り出し、

「さようなら」

瑠璃の背中にナイフをふり下ろした。音をたてて倒れた瑠璃のフリフリピンクのドレスが、血で赤く染まっていく。
ゆっくりとナイフを抜き、たたんでポケットに入れると、そのまま家に向かった
返り血がほおにベットリとついていた。
雲に隠れていた満月が、また見え始めた——

********************

四話の途中ですが切ります。

Re: 殺人鬼になるために殺人鬼になった少女 ( No.10 )
日時: 2011/05/15 14:11
名前: 奈美 ◆a00JQBXv3o (ID: Rxx2J2WJ)

朝起きると、でっかいテレビがついていた。

「最近の世の中は物騒ねえ、あんたも気おつけなさいよ。あらッ」

ママが朝食を作りながらテレビを見ていた。テレビには、瑠璃の写真が映し出されている。

「これ瑠璃さんでしょう。たしか・・・あのフリルドレスの子だったわ
よね?クラスメートの」

お皿を白いテーブルの上に置いた。きれいな白い食器とテーブルが、太陽の光で光っている。

「あッ、うん。し、しんじゃったの?」

「そうみたいね。」

自分が殺したことを悟れられないように、ビックリしたように、信じられないというように言った。





「おはよー」

「あッ、オハヨー」

「おはよーございまーす」

「はよーっス」

「ねえ、今日のテレビ見た?」

「見た見たぁ」

「アレ見たか?」

「瑠璃死んだんだよな」

「チョーうれしーし」

「だよねぇ」

「そうそう」

6年2組では、こんな会話が飛びかっていた。他のクラスでも、こんな話で盛り上がっていた。
沙耶と萌乃も、例外ではなかった。

「ほんとよかったぁ、でもさぁ、誰が殺したのかな?他殺だって言ってなかった?」

萌乃が窓から空を見る。それにつられて沙耶も見る。

「誰だろうね、でもほんとによかったなぁ、あッ、センセー来たよ。」
前方のドアから先生が入ってきた。

「ハイ、みなさん。知っていると思いますが、北条瑠璃さんが昨日、亡くなりました。それについてなのですが、お葬式に、2組が出ることになりました。そのことについて——」

「二組だけですか?他の人たちは?」

「質問は後にしてください。瑠璃さんのお母様がいらっしゃいます。どうぞ。」

一人の女の人が、教室へはいってきた。

「瑠璃の母です。瑠璃がお世話になりました。ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした。」

瑠璃の母は、深々と頭を下げた。先生が質問に答える。

「私たちが葬式に行っている間、他の生徒は、体育館で、黙とうを行います。二組は、代表です。」

興味津津で聞いてきたのは、東孝雄だった。頭のいい方で、クラスで井ノ川優亜と一二を争うほどの秀才だ。
それに負けじと、

「ハイ!瑠璃さんを知ってるのは、六年全員ではないですか?全員が出席すべきです!」

クラス中がざわめいた。みんな本当は、でたくないからだ。でも、六年全員なら、少しはましだ。
ここで、また孝雄が手を挙げた。

「ハイ!井ノ川さんの意見ですが、私は、六年になるまで、瑠璃さんを知りませんでした。もしかしたら、知らない人がいるかもしれません。その意見は、撤回してください!!」

「そ・・・コホン、ハイ!それはないと思います。瑠璃さんは、学年中で有名でした。あなたが知らなかっただけじゃありませんか?その意見
こそ撤回すべきです!!」

急いで反論しようとしたのか、小さなせきをしていた。

「ハイ!それは——」

孝雄が反論しようとしたとき、先生が中間に入った。

「ちょっと待って。今は、何の話をしているの?瑠璃さんのお葬式の話よね、先生の話よね。話し合いはいいことだけど、二人だけの話し合いじゃないの。」

先生が話し言葉で、特に、『しているの』『じゃないの』というところが強調されているように思えた。
そこで、一人、手を挙げた者がいた。優亜だ。

「ハイ!いいですか?」

意見を言ってもいいか、先生に聞いた。先生が、コクン、とうなずいた。イスを静かに後ろに引き、瑠璃の母の方を向いた。

「失礼を承知の上でお話しいたします。だったら、みんなでなくていいんじゃないんでしょうか。テレビや新聞、ネットでは、北条家には、夫がとても金遣いが荒いというような記事があります。その中に、そのせいで貯金がないということも書いてありました。葬儀は、お金がかかるものです。火葬だけというなら、少しは安くなるでしょう。葬式の仕方も、いろいろ種類がありますし、違うものでもいいでしょう。ですから、黙とうだけでもいいのでは?」

言い終わると、イスに静かにすわった。教室の中は、異様な空気が流れていた。瑠璃の母が、口を開いた。

「ええ、そうです、お金はありません。あのときは、娘を失った悲しみで、病院から紹介された葬儀屋と契約を結びました。高いなどと思わず。もう一度考えてみます。」

瑠璃の母は、ドアの方へ向かった。先生が、

「あー、みなさんはここで静かに待っていてください。すぐ戻ってきます。」

先生と瑠璃の母は、一緒に教室から出て行った。
一番後ろの、ドア側に座っていた子が、二人が見えなくなったことを確認すると、手でグーサインをした。

「イエーイ!」

「よッしゃあ!」

「やった—!!」

「これで出なくていいんだぁ—!!」

「ありがと、優亜!」

「井ノ川やるなぁ!」

「言っとくけど、でなくていいと決まったわけじゃないから。『考えて
みます。』だから。」

「そんなこと言うなよなぁ」

「そうだよ、言わないでよ!」

グーサインしたとたん、クラス中が騒ぎ出した。沙耶と萌乃も、話し始めた。

「沙耶、やったね!でなくて済むもん」

「ほんとー、よかったぁ!」

沙耶が後ろを向く。後ろの席は萌乃だ。
グーサインした子が、

「来た!!」

と叫ぶと、そこにいるかわからないほど、教室はシーンとなった。ガラッ、ドアの音。先生が教室に入ると、

「ハーイ、では、もうすぐ一時間目なので、次の、家庭科の用意をし
て、並んで、家庭科室まで行きましょう。」

教室は、イスを引く音、歩く音、話し声がちらほら、で包まれた。
数秒後、教室には誰もいなかった。いたのは、みんなで飼っているメダカだけだった。


第四話 終わり

Re: 殺人鬼になるために殺人鬼になった少女 ( No.11 )
日時: 2011/05/16 18:00
名前: ゆか (ID: vx9vqVej)

こんにちわ〜

ちょっとグロイですねぇ〜

でもおもしろいですねぇ〜〜

瑠璃さんのような子、ゆかのクラスにもいるよぉ〜

めっちゃむかつかわぁ〜

これからお願いしますねぇ〜



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