ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- 空蝉は啼かない <参照200>
- 日時: 2011/09/02 22:25
- 名前: 紫雨((元:右左 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
- 参照: http://ameblo.jp/kaenclone
「空蝉は啼かない。 啼いてはいけない。
だからキミも、もう喋るな。」
彼女は彼の腹を抉るように、右手を突き刺した。
先日一瞬鳩を自転車の車輪に巻き込んでしまった紫雨ですコンニチワ。
宿題って一気にやると辛いから気を付けてね。
そして妖怪ものになる気がするようなしないような?
○限りなく駄文
○更新遅め
○荒らし駄目絶対
●本編
prologue『雲間の月はやがて消える』 >>1
第一話『現実を見ろ、前へ進め』 >>4、>>9、>>17、>>24、>>32、>>33
●登場人物
鬼灯 >>10 篠崎朔乃 >>11
桐野桜和 >>12 執行御代 >>20
●お客様
・王翔さん ・朝倉疾風さん ・風猫(元:風さん ・朔さん
・生死騎士さん ・比泉 紅蓮淡さん ・紅蓮の流星さん
- Re: 空蝉は啼かない ( No.30 )
- 日時: 2011/08/22 18:43
- 名前: 紅蓮の流星 (ID: YZiYs9.d)
- 参照: トリップつけ忘れてた。千切れたい。
いきなりすみません、紅蓮の流星という物です。者ではなく物です。ここ重要です。
なんというか久しぶりにゆっくりカキコの小説見て回ってたらなんかとっても良いのを見つけてしまいますた。
まだ最初の方しか読んでいませんが、とても面白いです。これから読ませていただこうと思います。
更新頑張ってください、応援しています。
- Re: 空蝉は啼かない ( No.31 )
- 日時: 2011/08/22 20:42
- 名前: 紫雨((元:右左 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
- 参照: http://ameblo.jp/kaenclone
あの紅蓮の流星さんが来てくれた……だと?
あばばばば。 頑張ります(´^ω^`)
>紅蓮の流星さん
- Re: 空蝉は啼かない ( No.32 )
- 日時: 2011/08/22 21:49
- 名前: 紫雨((元:右左 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
- 参照: http://ameblo.jp/kaenclone
彼らの持つ剣が交差するたびに、俺の部屋が荒れる。
既に勉強机なんて原形を留めていないし、ベッドの所々から綿がコンニチハしている。
対峙する二人からは殺気がとめどなく溢れてくるし。
ブラックなんて、俺が組んだ胡坐の上に座り、さも自分の物であるかのように抱きしめ寝ている。
「よくやるよな……こんな一少年なんかの為に」
ブラックの頭の上に顎を乗せて、ため息を吐く。
彼らは至極嬉しそうに戦闘しているが、ここに在住しているものとして破壊はやめてほしい(が、既に半壊している)。
もう少しで壁の色がガラリと変わりそうなので、此処で静止の声をいれようと思う。
「ちょっとや」「鬼灯クン、やめな」
女性の声に遮られた。
だが、その声に覚えがあるのか二人とも戦闘をやめる。
寝ていたブラックでさえ起き上がった。 それでも半分寝ているが。
いつの間にかいた女性は黒のタンクトップにショートパンツという出で立ち。
憎らしく笑みを浮かべていて、それをみた鬼灯さんは気に食わなそうに顔を顰めた。
暫くしてその横で優しく螺旋状に風が舞い、その渦中からおっとりした眼鏡の男性が現れた。
「おや。 閻魔様もいらしてたんですね」
「おお、レーダちゃんも来てたんかい」
二人はとても仲がいいようだ。 というか、今聞き流せない単語が聞こえたような。
「え、閻魔様? こんなラフな格好なのに? しかも女性っスか!」
「真夏のお爺さんのようでしょう。 もっと言ってやってください、“見えない”と」
「ひどくね!? 鬼灯クンてばそんなに閻魔様虐めて楽しい!?」
「まあ……それなりに」
短剣を鞘に納めて、懐に入れる。
地獄側はなんか兄妹みたいなノリである。
ふと、天界側を見るとレーダと呼ばれたお偉い様らしき人にお説教を受けている。
「全く、むやみに戦闘をするなといつも言っているでしょう。 ブラックも、パートナーなら止めなさい!」
「だあって天界はお堅いやつばっかだろー? 俺だって体動かしたいワケ」
「ゴールド触りたくないし言っても聞かないでしょ」
嗚呼、天原の駒にはあんなにもグダグダな奴が多いのだろうか。
「てか、レーダ……さん? って一体何者?」
言いにくそうに「さん」を付ける。
レーダさんは優しそうに笑って、答える。
「天界の長ですよ。 一番の権力者とでも言いましょうか」
大したことではなさそうに彼は言うが、それはかなりの大事だと思う。
「おさ、て……。 閻魔様と、同じような?」
「はい」
にこやかに微笑む。 なるほど、女受けがいい人だな。
じゃなくて。
「そんなに仲がいいなら、どうして戦争……? 止めればいいんじゃあ……」
「それはなりません」
「へ?」
自分でも、素っ頓狂な声を上げたと思う。
本当に彼らの世界はややこしい事ばかりだ。
「権力者である私でも、閻魔様でも、それは出来ません」
「あたしらもこう、縛られるものがあるわけ。 常人には理解できないほど強大なものに」
急にやさしそうな雰囲気やおどけた雰囲気を仕舞い、冷ややかな瞳で俺を射抜く。
鬼灯さんとゴールドとブラックは、敵同士であるにも関わらず壁を剥いで遊んでいる。
だけど、今の俺の脳内にそんな情報は入ってこない。
「キミはあたしらの何を知ってて、そんな位置にいるの?」
- Re: 空蝉は啼かない ( No.33 )
- 日時: 2011/08/23 17:44
- 名前: 紫雨((元:右左 ◆mXR.nLqpUY (ID: 8hgpVngW)
- 参照: http://ameblo.jp/kaenclone
思えば、俺は何も知らないことだらけだ。
鬼灯さんが何で俺の前に現れたかなんて知らない。
戦闘だけなら他の屈強な、大人の男性とかにすればいい。
ゴールドだって、なんで俺を狙う?
ただの地獄への敵対心なんかではないはずだ。
ブラックがなぜ俺を知っているかもわからない。
俺は、彼女と会ったことはないはず。
「んあっ!?」
“何か”に首を噛まれ、俺の皮膚に流れ出た液が染み込む。
「ちょっと、」
ブラックが“何か”を俺から剥ぎ取り、捨てる。
下を見るとそれは白蛇で、牙から紫の怪しい液体が滴り落ちる。
彼女は両腕で俺をきつく抱きしめ、閻魔様を睨む。
「わたしのもんに何してんの? 殺されたい?」
閻魔様はにこりと微笑む。
が、その笑みが一瞬で崩れ、ブラックの額に御札のようなものを貼り付ける。
ブラックは体をびくつかせ、閻魔様を一層強くにらむ。
猫のように手を丸め、爪で御札を剥がそうとする姿はなんともかわいらしいが、本人はとても必死だ。
「んー、んー! むぎっ、にゃー!」
「ブラック、諦めなさい。 天界に帰りますよ、早めにソレを解かなければ」
ゴールドはブラックを肩に担ぎ、指で天界側三人を囲むように文字を書き連ねる。
俺には何が書いてあるかなんてさっぱりだが。
「レーダちゃんまたねー。 滅多に会わんけどー」
「閻魔様も、お元気で」
ゴールドが文字を書き終わると、レーダ様が此処へ来たように、螺旋状の風が三人を包み消えてった。
「さあ。 こうなるとキミはこっち側に来るしか無くなったわけですけど……」
どーしよ。 と閻魔様が鬼灯さんに言う。
鬼灯さんは息を精一杯吸って、それを全て吐き出す。
「なにそのため息!? そんなにあたしが嫌いかー!」
「…………好きか嫌いかで言えば、殺したいほど大嫌いです」
「好きか嫌いかじゃねーし!」
全然ノリについていけないんだが。
というか二人の温度差が激しい。
「ま、帰ろうか。 篠崎朔乃だっけ? キミ、は……ちょっと自殺でもしてきなよ」
「なんでスか!? 流れ的に普通に行けるんじゃないの!」
「自殺はねー、結構地獄的に重い罪のところに行けるからさー。 まー地獄に来てしまえば生殺与奪の権はあたしにあるしー、だいじょーぶさね」
今なら鬼灯さんが「怠惰閻魔」と言った気持ちがかなり分かる気がする。
後ろから肩に手を置かれ何かと振り向くと、鬼灯さんが諦めろという顔をしてきていた。
閻魔様にクイッと爽やかに親指を窓の外に向けられ、俺の死に方は「自殺」一択となってしまった。
「なかなか面白い子だからね、キミは」
To Be Continued...
- Re: 空蝉は啼かない ( No.34 )
- 日時: 2011/08/24 18:42
- 名前: 風猫(元;風 ◆jU80AwU6/. (ID: 68i0zNNK)
えっ、純情娘? 嘘吐きですね(黙れ
成程、現実にいたら私も嫌いになるでしょうねゴールドさん。
一度死んでいる身とは言え何と軽い☆
素直に、殺したいほど嫌いだと閻魔に言う鬼灯氏の冷たさが良いですね。
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