ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

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混沌な主人公は今日も不機嫌なようです。【大切なお知らせ】
日時: 2011/11/18 21:06
名前: Spade ◆1R8FyXsIeY (ID: PMzvo2iV)

大切なお知らせ…>>119に御座います。
ご迷惑おかけして大変申し訳ございません<(_ _)>



混沌な主人公は今日も不機嫌なようです。・・・略称は『こんふき』(ぇ
アンケはこちら>>106

ぶっちゃけこの小説は、カオスと暴力表現があります。でもなんかコメディです。
ついでにRPG要素が嫌いだという方はお逃げください!


600参照突破…?マジで!?てか早く一章終わらせろし(´・ω・`)
500参照突破記念→第一章終わり次第
記念すべき>>100…なんとオイラですたorz
あぁもう早く1章終われよおおおおおおお!/(^o^)\

【注意】
・カオス(1章は自重。後酷く)
・主人公が冷めている件
・だらしねぇ小説
・続く“かも”しれない小説です。


以上です、すいませんでした。


【目次まとめました】↓

序章>>1

第一章「旅立ち」>>2->>3/>>10/>>26/>>29->>30/>>38/>>42/>>52/>>79/>>81/>>89/>>98/>>102



【オリキャラ募集中!!】>>4
勇者メンバー〆切ました!オリキャラ投稿サンクスです!
魔族は随時募集中(・ω・)~♪


【お客様】

〆瑠亜様* 〆直角水平様* 〆ヴィオラ様 〆葉紋様 〆ダイ様* 〆ライチ様 〆更紗蓮華様 〆ミルクチョコレート様

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Re: 混沌な主人公は今日も不機嫌なようです。 ( No.1 )
日時: 2011/09/10 20:25
名前: Spade ◆1R8FyXsIeY (ID: OXTNPTt9)

【序章】







その勇者は、他の勇者とは少し違っていた。




その勇者は、他の勇者と比べものにならないくらい強い。
自分の背くらいある大剣を自由自在に操って、敵を圧倒的な力でなぎ倒す。
それでもって、その勇者の使う魔法の威力は凄まじい。


その勇者は、勇者になる前から噂の絶えない男だった。
そしてその彼の話を聞いては、一国の王達は——

『将来有望な勇者になるだろう』
『きっと我が国を、いや…世界を救ってくれる英雄になるに違いない』
『彼なら魔王でさえ、いともたやすく倒してくれることだろう』

そう口々に言っては褒めたたえていた。それくらい強い男。
彼の無敗伝説なんて何度も聞くし、とにかく凄いんだ、って。




けど、何度も言うけど——彼は“他の勇者とは少し違っていた”のだ。




それを知ったのは、私が彼と対面した時。

彼はある国で勇者に採用されたらしく、少し前にその仲間の募集がされたのだ———
私は落選覚悟でそれに応募して、なんとなんと仲間の4人に選ばれたのだった!

そして対面した時というのが、その勇者を送り出す時…旅の儀式の時だった。



この世界では一国で勇者を採用して、旅の儀式を行うのは珍しくない事。
むしろ、勇者を送り出した国こそが、『大国』として世界に認められるような時代なのだ。
そしてもうかれこれ500年前から、勇者を送り出すという習慣が人々の常識となっていた。


そうしてこの国も『大国』として生まれかわるんだ。
私はその式典で、それもあの噂の勇者のパーティに入れるものだから、凄く嬉しかった。
またその国は元々大国程の規模をもった国だったから、式典も今までとは比べ物にならない程大規模なものだった。




けど…そんな式典で、初めて彼にあった時。






私はすごく、すごくこの先どうなっちゃうのか心配になりました。
なぜなら彼は、確かに強かったのですが——————









勇者とは程遠いくらいに、すっごく、すっごーく・・・性格が悪かったんです。









Re: 混沌な主人公は今日も不機嫌なようです。 ( No.2 )
日時: 2011/09/10 21:57
名前: Spade ◆1R8FyXsIeY (ID: OXTNPTt9)



「わぁ…これがヴェロンデ王国の式典かぁ…」


ヴェロンデ王国…大国でない国で最も有名で大きな国である。
城下町だけでも、小さな国が2つ程はいってしまうくらいの大きさ。
私は城下町に一歩踏み入れたところで、感嘆の声を上げました。

———今日、そのヴェロンデ王国では“あの有名な勇者”の『旅の儀式』が行われます。

私はその式典に招待された、ヴィヴィス・ラ・アクアマリン。
私は回復系及び治療系魔法の使い手——白魔導師です。

実は私、この国の王から直接招待状を受け取りました。




と、いうのも…私はこの式典の大目玉である『対面の儀』の四人の内の一人として選ばれたからなんです!




対面の儀、勇者と共に魔王を倒す仲間の着任の儀式。つまり仲間になる事。


すなわち全ての人の憧れであり、最大の名誉なんです!


……、

あ、あわわわ…そんな事言ってると、だんだん自信がなくなってきました…。
私って本当に選ばれたんでしょうか?でも、ちゃんとこうして招待状もあるし…


そういって私は招待状を取り出して、それを見てみました。





“            招待状               ”


    ヴィヴィス・ラ・アクアマリン 殿

       貴殿を我が国の誇る
    勇者『レオ・レオナルド』と共に
   魔王を倒す旅に望む事を許可致します


           ヴェロンデ王国 国王 


“                              ”



「うぅ…私なんかが選ばれちゃって良かったのかな…」


私はその招待状を見て、期待と不安でいっぱいでした。
だって、歴代の勇者様のパーティを思い出してみてください。


第Ⅰ世魔王フォルサノス討伐パーティ
…勇者   アルヴァ・フォーカー  魔王をその剣で一閃、見事に魔王を倒し世界を救った伝説の英雄
…剣師   ケント・クルトレイ   巧みな剣裁きで山もの大きさを誇るの大岩を一方両断したという豪剣使い
…黒魔導師 アリア・フロルネイト  全ての黒魔法を支配し操る大魔導師。その魔法で一国を救ったという
…龍使い  ウォーク・ミストガン  伝説の天空龍、海を支配する海龍、地を司る翼竜を統べた龍使いの王


こ、これだけじゃないです!
魔王を討伐した歴代のパーティの皆様は凄い人たちばかりで…
とにかく田舎育ちの私なんて比べ物にならないんです。


はぁ…と溜息。
きっと今回の魔王討伐最有力候補のパーティの皆さん…とても強い人達ばかりなんでしょうね…。

「うぅ、そうに決まってますよね…だって何てったって“あの勇者”さんだもん…」


私はその時、噂に聞いた事を思い出していた。




彼は勇者ではない時に、すでに彼は旅人で、そして英雄的存在でした。
その時は砂漠化の激しい地方にいらっしゃったらしく、賊が特に多かったらしいです。
でも、その地方に一か所、街があったらしいです。湖があり、緑もある綺麗な所…。
そこはいわば砂漠のオアシス…賊が狙いに来ないわけありません。
街の人々はその賊がどうにかならないものかと悩んでいたところ、彼がやってきて一人で村を襲った賊を倒してしまったそうです。

そして彼は怒らせたその賊…当時はかなり勢力が大きかったそうなんですが、数にして500人を超える大賊だったんですけど、一人でその大賊のボスを討ちとり、さらにはこの砂漠地帯から追い払ってしまったそうです。



他にも、村を荒らす巨大なゴブリンの集団をなぎ倒したり、連れ去られた少女を救いだしたりと…
様々な噂を耳にしました。
きっと、きっとその勇者さんは素敵な方なんだろうなぁと思いながら、私は『頑張るぞっ!』と呟いて両手をギュッと握ってみせました。




つづく

Re: 混沌な主人公は今日も不機嫌なようです。 ( No.3 )
日時: 2011/09/11 08:51
名前: Spade ◆1R8FyXsIeY (ID: OXTNPTt9)


「————ってぇなテメェ!!謝りもしねぇで…ナメてやがるな?」
「あぁ?何か言えよゴルァッ!」

と、そんな時でした。
前方で二人組の男が、ある男の人に絡んでいたんです。


…絡んでいる人は怖そうな人でした。

絡んでいる人の方は、剣も持ってて、外見が凄く怖かったんですけど…

絡まれている人は、何だかやる気の無さそうな人でした。
絡まれている人は真黒な髪に、真黒な瞳。眼つきは鋭いけど、どこか面倒くさそうな目でした。
肌の色はとっても白くて、首は紅のネックチーフを巻いています。
そしてその人は、武器を持ってませんでした。


どうやら、絡んでいる人たちに絡まれた人がぶつかって来たと言いがかりを付けてるみたいでした。

「別に…知らねぇけど」

「はぁ?テメーがぶつかって来て俺の大事な防具に傷が着いたんだろ!!どうしてくれるんだぇぇ!?」
「そうだよ、金払え、金。だったら痛い目見ないで済むんだぜ?あぁ?」

…この人がぶつかったせいで傷がついた、それは嘘です。
だって、私には分るんです。




あの人の傷は、傷というより燃えた痕。
火系のモンスターのブレスで傷ついたものだろう。
言いがかりにも程がある。




「…」

「チッ、シカトかぁ?痛い目に遭いてぇみたいだな…」
「あぁ、じゃあ散々痛めつけた後に金はもらうとするか」


…最低だなあ、と思いました。

『二人で、しかも言いがかりでそんな…!』

私はそれを声に出しかけて、飲み込みました。

その直後、男は彼を殴りました。
しかし彼はその場から微動だにせず、ゆっくりと視線を彼等に戻しました。
が——彼の目線だけは…たしかに鋭いものに変わっていました。

「テメー…調子乗んなよ!」

それが気に入らなかったのか、ついに一人の人がその人の胸倉を掴みかかりました。
反対の手には、剣。
その剣を上にかざして、その瞬間男は彼に向かって振り下ろし———————




———ゴシャッ!


周りに、鈍い殴る音が響き渡りました。
でも…倒れたのは、胸倉をつかんだ男でした。

『え————』

ふと彼を見た瞬間、彼は鋭い眼つきで倒れた男を見下げていました。最初の眼つきとは大違いでした。
ちょうど男のお腹の所くらいの高さくらいの位置で彼は拳を握っていました。


「っ!この野郎ォ…ナメやがって!」

「黙れ」


しかし彼は一言そう言うと、倒れている男から剣を奪い取り、もう一人の男が剣を振り下ろすより早く剣先を彼の首に突きつけました。

それは、一瞬。

ほんの少しだけ首が剣先に触れ、首の皮膚が少し切れている様で、血が出ていました。
男は小さく悲鳴を上げて腰を抜かしてしまいましたが—————


「寝てろ」


彼はそんな男にも容赦なく頭をゴシャッと蹴り込んで昏倒させてしまいました。
い、いくらなんでもとは思いましたが、私は言葉に出せませんでした。
そして彼は極めつけに男の側でおもむろにしゃがんだと思ったら、おもむろにお金を全部抜きとり始めたんです!(もちろんもう片方の人のも…)

「ちっ、散々態度でかく言っといてこれっぽっちか。ならアイテムアイテムっと・・・」


私は茫然として眺めていましたが、何食わぬ顔で男を追剥ぎし、そしていくつかアイテムをポーチに入れて去ろうとしました。
けど、ふと彼の去り際にある事に気が付きました。




「あ、あのう…」

私は彼にそう声をかけると、彼は「げ」と、バツが悪そうに私を見ました。

「あの…」
「———何だよ」
「あ…あの……け、怪我…」

なので私はもじもじしつつも、彼の口元を指差しました。
すると彼は『あぁ、なんだこっちか』と言いながら頬に手を当てました。
なので私はニコッと笑って彼に言う。




「あの、よければ直しますよ?私、白魔導師なんです…」




彼は意外そうに私を見ました。




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