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駄菓子屋てる
日時: 2011/09/24 20:00
名前: さゑ (ID: s3nHTWkq)

  

  てるてるぼうずは莫迦な奴、
  金の鈴などほしゅうない、甘い酒などほしゅうない。
  自ら首を掻っ切った、口無し外道に御座います。








こんにちわ、さゑと申します、一スレお借りして小説を投稿させていただきます。
亀更新になりますが、よろしくお願いします<m(__)m>
そして、超短編です。

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Re: 駄菓子屋てる ( No.5 )
日時: 2011/09/25 18:24
名前: さゑ (ID: s3nHTWkq)

夜になっても、てるは、かごの菓子が無くなるまで、雨愉通りを歩き回ります。
人間様に好奇の目で見られながら、肉刺まみれの足を痛めながら、鬼子の醜態を目に焼き付けながら、
てるは今日も、菓子を売るので御座います。
夜になると、下品な売女や、それを目当てに寄ってくる性根曲がりの助平がそこらに、ぽつぽつ、ぽつぽつと。
人の道を外れた外道共は、昼夜限らず、そこらに溢れているので御座います。
てるは、そんな外道を、見下ろしながら、無表情のままに、そろそろと道を歩いて行きます。
すると、昼頃、すでに来たはずの双子がやってくるではありませんか。
よくよく見るとそれは、妹のまいをおぶる姉のひなで御座いました。
目の上は赤く腫れ上がり、歯が数本抜け落ち、髪はぼさぼさとしています。
手の指が1〜2本折れて、血を流しておりました。
「わぁら、川辺でザリガニを獲っていたら、路地裏の沼市の悪野郎にやられたんだ!
 てるにもらった菓子や、あまった金も全部掠め取られたんじゃ!
 畜生っ・・・!まいも頭を打ち付けてのびちまった!てるの家で看てはくれないか!」

Re: 駄菓子屋てる ( No.6 )
日時: 2011/09/29 17:21
名前: さゑ (ID: s3nHTWkq)

てるは、無表情のままこくりと頷き、家へと案内してやる事にしました。


「あぁ、助かった、助かった、わぁの傷の手当てまでしてくれて、ほんに気の利く奴だなあ」
てるは、まいとひなの傷を手当てをした後、まいを布団に入れました。
山のふもとにあるてるの家には、ほうほう、ほうほうと、梟の声がやかましく響くので御座いました。
てるが、ぱちぱち、ぱちぱちと音を立てる囲炉裏に薪をくべて、飯の仕度を始めた時で御座いました、
あの強気なひなが、ぽろぽろと、目から涙を垂らし始めたので御座います。
てるの鮮やかな紅葉色の着物のすそを、ぎゅうっと握り締めて、口を開きました。
「なあ、てる、わぁら、そんなにおかしいか?」
「わぁらはただ、双子に生まれてきただけじゃ、孕ませたのは母っちゃで、わぁら、何も知らない」
「父っちゃに捨てられねばならぬ程の事を、わぁらはしたのか?
何故、母っちゃの乳も飲ませてもらえないのか?
二人で生まれた事に何か罪があるのか?
何故双子じゃいけぬ?何故、盲じゃいけぬ?何故、口無しじゃいけぬ?
生まれながらに指がないのが、どれほどの罪だと言うんだ!
生まれながらに歯が揃うとるのが、どれほどの罪だと言うんだ!」
わんわん、わんわんと、泣き叫びながら、ひなは言いました。
「人間様は何が嫌なんだ?五体満足で脳みそもつまっていて、それ以上に求めるのは何だ?」



切ります( ∀

Re: 駄菓子屋てる ( No.7 )
日時: 2011/09/26 22:52
名前: ryuka ◆wtjNtxaTX2 (ID: gb3QXpQ1)

はじめまして。不審な者ですwww(嘘です)
作品読ませていただきました。こういう書き方できる方には本当憧れます(´∀`*
鬼子とか、人間様とか、言葉遣いがお上手ですね。
どす黒い……、ってところが特に好きです。

てるさんの生い立ちとか、なんで駄菓子屋なのかとか、超気になります。
更新、楽しみに待っています。頑張ってください!

Re: 駄菓子屋てる ( No.8 )
日時: 2011/09/27 07:46
名前: ダイ (ID: oUY4LzoD)

怖いですよw
でもとっても面白いです!
双子のまいとひな、可愛そうです・・・。
良ければ俺の小説も見て頂けると嬉しい限りです。

Re: 駄菓子屋てる ( No.9 )
日時: 2011/09/27 19:15
名前: さゑ (ID: s3nHTWkq)

ryuka様
おまわりさん!不審者!不審者!
警察「な、なんだってー!?」((
改めまして初めましてです、コメントを初めて頂いて、はしゃぎまわっているさゑです。
昔から、こういう古い時代背景で小説を書くのに憧れていましたので、ついやってしまいました( ∀
嫁の生い立ちはおいおい書いていきたいと思います(ちょw
生きる糧になりました!(ぇ 更新頑張ります!

ダイ様
怖いですか、フヒヒwwサーセンwwww((
双子ちゃんは、一応今回の物語の主要人物ですから、出来るだけ不幸のどん底に突き落としてみました(待て
この話の中でも、嫁の次に気に入っているキャラです(だから待て
ダイさんの小説、覗かせていただこうと思います、コメント有難う御座いました!


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