ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- シニガミデイズ
- 日時: 2012/01/09 12:34
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
- 参照: http://ameblo.jp/crack000/
——死神の大鎌は殺すための道具であり、決して誰かを守る者ではない。
初めまして、テテロです。
初めて作品を書くので至らないことが多くありますが生温かい目で見てください。
感想やアドバイスなど書いてくれたらうれしいです。
誤字脱字、疑問なども言ってください。
主な登場人物
ヤナギ Yanagi…………死神
悠 Yu…………人間
笹凪 Sasanagi…………魔女
シュウ Shu…………人間
アルマ Aruma…………猫
*お客様*
雨子様 K−10様
- Re: シニガミデイズ ( No.9 )
- 日時: 2012/01/08 18:19
- 名前: K-10 (ID: r6yRxP5o)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode=view&no=18118
私もタイトルに惹かれてやってきました!
ダークファンタジーな世界観が素敵です!
本当に憧れます!
即お気に入り決定ですねww
私も最近参照で小説を書きはじめました^^
暇なときでいいんで、立ち寄ってやってくださいw
コメントなんてずうずうしいこと言わないんで…
- Re: シニガミデイズ ( No.10 )
- 日時: 2012/01/09 12:32
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
K−10s≫
お、お気に入りでございますか……!
まさかこんなタイトル負けした作品を……。
あなたの作品、時間があるときに見にいかせて
いただきますね。
- Re: シニガミデイズ ( No.11 )
- 日時: 2012/01/11 20:04
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
いつも見ている父親は仕事を熱心にしている頼りがいのある人だった。
母親もそんな父親を慕っていて、近所の人にも人気があった。
僕自身も父親のことが好きで、だから許せなかったんだと思う。
死神に親が殺されたこと。
なにをしたんだ?
父親と母親がなにをしたんだ?
許せないと思った。
だからそのまま死神の不意をついて、近くにあった剣で狙った。
その死神の頭を。
死神は人よりもはるかに身体能力が高い。
が、たとえ最強だろうがなんだろうが弱点はある。
首から上。
死神といえど人間と変わらない。
たとえ傷が早く治っても、切った腕がくっついても頭をつけば終わり。
だからその死神もさっきまでの恐怖が嘘のようにあっけなく倒れた。
「あ、はは……」
そのときの僕は初めての人殺しでちょっと頭のネジがはずれていた。
目の前の光景を受け入れずに家を飛び出し、そのまま——。
「十一人を殺した、と」
悠は笑いも呆れもせず、淡々と答えた。
それが逆に怖くて、捕まえに来たはずなのに武器一つ持っていないのもまた。
悠は考えるように下を向いた。
今だ。
もしかしたら、わざと下を向いて攻撃してくるのを待っているのかもしれない。
後ろにいる死神となにか企んでいるのかもしれない。
けれど居間のハルカに余裕なんてなかった。
早く逃げたい。
ここにいたくない。
それだけの思いでさっきのナイフを悠に投げた。
何も企んでいなかった悠はその攻撃をかわそうとしたが、
グサ……。
一般の人間より動きはいいはずだが、ちょうどそのとき“見ていた”悠はかわすことができなかったのだ。
でてこようとしたヤナギをとめて、ハルカをみた。
そして、ナイフを取り、辺りに血が舞う。
今なら走れば……。
でも身体が動かなかった。
そして、シュウウゥゥゥという聞きなれない音を聞いた。
悠の傷が治っていく聞きなれてない音。
「私、死ねないんだよね」
笑って言う悠。
「え……」
死神だったのか?と一つの考えが浮かんだ。
だがそれはすぐに消えた。
なぜなら、死神の回復力はあそこまで強くないからだ。
人では全治一ヵ月の怪我が一週間で直る、その程度。
あんな瞬時傷が癒えるなどありえない。
「わからない?君の両親が殺された理由なんだけどな」
あ、そうか。
と悠は続ける。
「ハルカ、調べてないんだっけ。両親が殺された理由。そうだよね、だからあんな人を殺すなんて非行に走ったんだから。だって、ねぇ?分かったら嫌だよね。
そんなことしたら、君の両親は死神に殺されるべき犯罪者だったって認めなくちゃいけないもんね」
「……」
本当は分かっていた。
両親が死神に殺されること。
見たんだ、あの時。
あの実験がされているところを。
笑いながらそれをしている両親は別人みたいで。
だから全部なしにした。
なかったことにしたんだ。
両親はなにもしていない、ただの社会人だって。
「でも君があの成功作品なら……」
「うん、今追われてるみたいだよ、いろんな人に」
「……君は僕の名前を知っていますね」
「見たからね」
「ほかにはまだ?」
「開花していない能力は、あと五つ」
「開花しているのはさっきの治癒能力と」
「あと、その人の過去と未来が見える目かな」
ハルカは座り込んだ。
悠が足を向けると、いいよ、と返した。
「やはり、だめですね」
「なにが」
「いや、逃げようと思ったんです。ですけど、そう、だめですね」
「今さら後悔してもおそいよ」
「……死神のかた、きてもいいですよ」
「終わるの?」
「もう、いいでしょう?ってそのために追ってきたんでしょう?」
「……うん。そだね」
ヤナギが鎌を構えた。
悠は立ち上がり、巻き込まれないようにハルカと距離をとる。
死神が人を殺すのは簡単。
それは鎌で命の繋ぎ目を切るだけ。
死神にしか見えない繋ぎ目を。
「何か残す言葉とかはないか」
「ありませんね」
悠は笑っていたけど、釈然としない顔だった。
ハルカは何がいけないのか考えた。
そして、ハッときずく。
——このままだと笑えないまま死んでいくんだ。
ああ、本当にそのとおりだ。
やはりあの子は未来が見えるのか。
ヤナギは鎌を振り下ろす。
釈然としないまま顔の悠を向き、
「バイバイ」
笑った。
そこにあるのは冷たくなった少年の身体だけ。
「やっぱり感動の終わりかたはこうでないとね」
「……お前は」
「いや、でもあのまま死んだ目で死なれても困るよ、みんな」
「みんなって誰だ」
「私とヤナギと読者」
「俺はそうでなくてもよかった」
「照れんなよ」
「どこに照れる会話があった」
ぶー、とふくれっ面の悠はハルカを向き直った。
もう、ここでお別れらしい。
「バイバイ、“ハルト”」
- Re: シニガミデイズ ( No.12 )
- 日時: 2012/01/23 20:46
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
二話「黒と紫」
人間は誰もがみんな魔力を宿して生まれてくる。
その魔力は誰もが扱えるものではない。
そもそも、自分に魔力があることさえ感じない人間は扱うことができないのだ。
その魔力を感じ、扱える者が存在する。
魔力を扱える者は全員女性であり、それは魔力を扱う精神が男性より強いからだと言われている。
そういう彼女らのことを魔女と呼んだ。
魔女はこの世界にある魔力を感じ取り、それ相応の魔力で好きに扱うことができる。
ただ魔力の強弱やその人間の器でそれが決まる。
魔力が弱すぎたら、ただの人間とそう変わらない。
笹凪もその魔女の一人だった。
紫の着物をまとった小さな姿はただの子どもにしか見えない。
「ここにはいないみたいです」
少女の下から声が聞こえた。
そこには黒い猫がいる。首につけた鈴がリンと鳴った。
「なら次に行こうか、アルマ」
「はい、お嬢様」
少女は黒猫をつれて人ごみの中に消えていく。
「ヤナギが消えた……」
ここは大きな国だった。
城壁をくぐると、もうそこはお祭り騒ぎ。
なんの祭りがあるのかきいてみると「いつもこんなだよ」と。
出店からいいにおいがしてきて、つらつらしているとヤナギがいなかった。
というか勝手に悠が迷子になっただけなのだが。
ふと。
その子に目がいった。
ただ街中を歩いていただけなのだが、その子に目がいった。
紫の服を着た女の子。
たしか、和服……着物と呼ばれるものだろうか。
どこかの国に寄ったとき、この服をきている人をなんどかみかけた。
そんな服を着ていた少女は、洋服を着込んだこの国の中ではとても目立った。
それだけではなく、なにか違う、と。
見たわけでもないけど、他の人となにかが変だ。
知らずのうちに話しかけていた。
「ねえ、紫の子」
「……?」
女の子は振り返り、きょとんとした顔でこちらを見る。
黒髪で緑と黄色のオッドアイ。
自分より少し年下であろうその少女はやはり他のだれかと違う感じがした。
「小さいこが一人で危ないよ」
「危なくないが」
か弱そうな見た目とは裏腹に、気の強い口調で返ってきた。
きっと気の強い女の子なんだよ、年頃の女の子だもんね、と自己解釈。
見たら一発だろうけど、無闇につかうとヤナギに怒られてしまう。
「いやー、なにがあるか分からないし。ほら、もしかしたらあのおじさんがナイフを持って襲ってくるかも……ん?」
おじさんの手がキラリと光った気がした。
たとえどんなに離れていてもみえるはずなのだが、人が多すぎてはっきりと見えない。
でも、まさか。
「……まじかっ。紫の子、逃げて」
「逃げるなど無用だ」
「え」
懐から小刀を出して構えた悠より速く、風が動いた。
他の人がわからないようにひっそりと、それでも速く。
その場所だけ時間が違うように、ナイフに向かって風の矢が飛んだ。
カラン……。
弾かれたナイフは道におちて、悠のところまで転がってきた。
それを拾い上げて男に向き直ると、もう姿はなかった。
「あー……」
「なんだ」
「なるほどね、うん」
危ないなんて言葉が必要ないはずだ。
確かに、強い。
「魔女だったんだね」
「そなたもかなりめずらしいではないか」
「……どこまで知ってるの?」
「さあな。知ってるとこまで知っておる」
その魔女は子どもとは思えない笑みをはなった。
- Re: シニガミデイズ ( No.13 )
- 日時: 2012/01/25 19:46
- 名前: K-10 ◆f62.Id/eYg (ID: r6yRxP5o)
- 参照: トリップつけました
また来ちゃいましたw
一時、ロックかかってたんで
しばらく更新止まってしまうのかと思いましたよ^^;
続きが気になります!
がんばってくださいね。
P.S この小説って一話完結なんですか?
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