ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
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- シニガミデイズ
- 日時: 2012/01/09 12:34
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
- 参照: http://ameblo.jp/crack000/
——死神の大鎌は殺すための道具であり、決して誰かを守る者ではない。
初めまして、テテロです。
初めて作品を書くので至らないことが多くありますが生温かい目で見てください。
感想やアドバイスなど書いてくれたらうれしいです。
誤字脱字、疑問なども言ってください。
主な登場人物
ヤナギ Yanagi…………死神
悠 Yu…………人間
笹凪 Sasanagi…………魔女
シュウ Shu…………人間
アルマ Aruma…………猫
*お客様*
雨子様 K−10様
- Re: シニガミデイズ ( No.1 )
- 日時: 2011/12/21 12:24
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
プロローグ
この世界での死神は、仕事の一つである。
公務員みたいに資格を取れば誰だってなれる。
そしてこの仕事をしている人は数少ない。
一つは資格を取るための試験がとても難しいこと。
もう一つは、やはりこの仕事は人殺しと同等だからだ。
死神の仕事はただひとつ。
魂を身体から離すこと。
つまり人殺し。
それ故に試験に受けようとする人がいない。
世界には死神反対の人がいる。
主に死神に大切な人を奪われた人たち。
いつも死神反対の旗を掲げている。
でもみんな始めは誰が死神かわからない。
死神に色は決まっていない。
普通は黒なのだが、赤だったり青だったり、相手を落ち着かせるために白い服を着ている人もいる。
顔も同じ人間の顔。
たとえ街中を歩いていても誰もわからないだろう。
「でもヤナギはちがう」
少女は言った。
「真っ黒な服にフードまで深くかぶって、おまけに鎌が丸見えだよ。これじゃ誰がみても死神だってわかるよ」
少女の言ったとおり、道行く人は端によけ、周りの人はジロジロ見ている。
反対組織はみんな武装して、襲ってこないかオドオドしていた。
少女はその様子を面白げに見ている。
「これでいいんだ」
死神は歩く。
片手の鎌を持つ意味のために。
- Re: シニガミデイズ ( No.2 )
- 日時: 2011/12/21 13:22
- 名前: 雨子 ◆N0LvqHQqO2 (ID: b5YHse7e)
タイトルに惹かれてきました。
おもしろそうです!これからもがんばってください^^
…偉そうかな…すみません
- Re: シニガミデイズ ( No.3 )
- 日時: 2011/12/21 13:36
- 名前: テテロ (ID: bQbYMR0G)
一話「たとえば」
「そんなんで泊まれるところがあるわけないよね」
笑いながら言った。
もちろん口調はきつい。
「俺に言うな」
「……っべつに誰にも言ってないよ。ただヤナギがそんな格好してなかったらあったのにねって言ってるだけだよ」
「じゃあ一緒にこなかったらいいだろう」
「……っ」
「すまん」
さっきまで吠えていたのにあの話題になったらこれだ。
涙を出さずにかみ締めるから余計にいやだ。
なにかしてあげようか、という気持ちになる。
だからといって宿泊場所が見つかるわけもなく、今日も野宿になりそうだ。
死神はなにも食べなくとも生きられる。
歳も五年に一度歳をとるだけだ。
ほぼ不老不死と同じである。
ただ銃で撃たれるなどの攻撃ではあっさり死んでしまう。
それでいうとあいつは最強かもしれない。
「悠」
「なに」
「……いや」
「……後悔は、してないから」
「そうか」
「いらなくなったら、重荷になったら殺せばいいから」
「ああ」
見えない壁に押さえつけられているような圧迫された時間が続く。
数時間経って。
いつのまにいなくなってたのか、悠が人を連れてきた。
「この子、お坊ちゃまなんだって」
「……………」
「そんな怖い顔しないでよ。分かってて連れてきたんだから」
死神にとって貴族は敵だ。
特に死神を嫌っているところは。
どこから仕入れてくるのか、多彩な武器で殺そうとしてくる。
恨まれる理由は知っている。
貴族がいろんな伝手や悪徳でやっと手に入れた地位は死神とそう変わらない位置だからだ。
死神の年収は、仕事によって変わるが貴族を軽く超える。
死神の仕事はやめることはできないが、表の仕事が貴族をしている死神は多い。
「この子、家に泊めてくれるんだって」
「貴族は嫌いだ」
「そうじゃなくって……」
「僕の親は死神です」
急に口を開いた。
「僕の父親が死神なんです」
少年の目は死人のようだった。
死神に子どもは産めない。
なのでこの少年はきっと養子か。
「泊まるところがないって言ったらねー」
「父はたくさんの死神さんたちを家に泊めているから」
「やっぱり聞いてみるものだね」
悠はヤナギのほうを向く。
こっそり笑った。
「またみたのか」ヤナギが声を小さくしていうと
「勝手になっただけだから」と言い訳気味に答えた。
やはりまだ扱えないのかもしれない。
大きな力を制御するにはまだまだ小さすぎる。
せめて、ばれないように隠し通すことが今の課題だろうか。
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