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手作りジョーカー
日時: 2011/12/25 22:31
名前: 藤田光規 (ID: 7gBpjPib)

中2のガキが考えた小説です。
中二病として多目に見て下さい
その他アドバイス感想どしどし!!!

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Re: 手作りジョーカー ( No.3 )
日時: 2011/12/24 15:03
名前: 藤田光規 (ID: OXm6els4)

授業がおわって長い休みに入った。僕と前野は学校の屋上に来ていた。凛が命を絶った場所だ。ここに来ると何故か鳥肌がたつ。
僕には双子の妹がいた。それが凛だ。鈴は1年前あいつからのいじめを苦に自殺した。
そう、三上慎一に。
その1ヶ月前に三上は凛に告白したらしい。答えは当然NOの返事。
それから三上は取り巻き3人といじめという、人間として最低最悪のことをし始めたというわけだ。
亡くなる1週間前に凛は僕と前野に助けを求めた。
私は三上にいじめられていると、机の中に悪口をかかれた紙を入れられると。
そのときに見た青い痣は一生忘れられない。
次の日、僕と前野は三上を問いつめた。
何故あんな事をするのかと、もう二度とあんな事はするなと。
すると三上は驚いた。そして・・・
笑ったのだ。僕の質問を。凛の涙を。
「関係ないさ。修には。もうほっといてくれ。」
もう僕は自分をおさえられなかった。目の前が真っ赤に染まった気がした。
無意識の内に三上を押し倒して馬乗りになった。三上の醜い顔を何度も何度も殴っていた。
三上の顔は脹れあがっていた。歯に当たったらしく右手が切れていた。
「お前のエゴのせいで凛は酷いことになったんだぞ!!」
「修、修!!こっち向け!!」
僕は振り返ると前野におもいっきりぶっ飛ばされた。
「修が冷静を失ってどうするつもりなんだ!!今は話を聞く事が先決だろうが!!」
三上の方を見るといつのまにか立ち上がっていた。
「俺だって・・・俺だって!!」
三上はプライドを傷つけられたらしく走り去っていった。屋上にはそのときの血痕が残っている。
その1週間後、凛は屋上から飛び降りた。家の引き出しに2枚の遺書を残して。
僕は遺書は一枚目しか見ていない。母さんが見せてくれなかったのだ。
「なあ修。」
「なんだよ。」
「凛ちゃんの遺書どんなことがかいてあった?」
さっき言いたくないこと云々言ってた割には剛速球だ。
「修今までありがとう。楽しかったよ。でももう耐え切れません。さようなら。だってさ。」
本当はもう一文あったのだ。だがあえていわなかった。今度は僕が聞いた。
「拓実、あのとき殴っていなかったらなにかかわっていたか。」
「ああ変わっていたよ。」前野が頷いた「だって・・・」
「だってそのせいで滅多に怒られない修が怒られたんだ。まわりには暴力者のレッテルを貼られてまでね。それだけで名誉の負傷さ。」
その言葉で僕は少しだけ救われた気がした。
「さてと・・・ほんじゃ僕は法事があるから帰るよ。じゃあね。」
ああ、と前野が言った。足下をみると、落ち葉があった。踏んでみるとぱりぱりと心地よい音がした。

Re: 手作りジョーカー ( No.4 )
日時: 2011/12/24 18:47
名前: みらーさうんど。 (ID: BUG11FhX)

一気に更新しましたねww
なんだか興味心をくすぐられる様な文面ですね☆
続きが早く読みたいです。

Re: 手作りジョーカー ( No.5 )
日時: 2011/12/25 14:00
名前: 藤田光規 (ID: 7gBpjPib)

僕は夢を見ている。すぐにそれが分かった。まず現実味がゼロなのだ。凛がいる。ひいじいちゃんがいる。大好きだった先生もいる。僕の中でこれは夢だ、夢に決まっているというリアリズムと、もしかしたらこれは現実で、今までの別れの方が夢なんだ、というありえない願望で満ちる。
夢の中で凛達は何か言うでもなく何か動くわけでもない。全く何もしないのだ。
やっと凛が何か口を開く。うまく聞き取れない。何だろう。
「き・・・ろ・・・も・・・だ・・・め・・・」
凛達はゆっくりと歩いていった。僕は追いかける。
「待ってよ・・・待ってよ!!凛!!」
すると凛ははっきりとした口調で言った。
「来ちゃ駄目!!」
僕は思わず立ちつくしていた。
「まだ修は生きているんでしょ!!まだこっちに来ちゃ駄目だよ。」
凛達はゆっくりと消えていった。するとどこからか僕の名前を呼ぶ声が聞こえる。
「修〜。修〜。お〜い。」
目を覚ます。目の前に人がいる。眼は鋭く、鼻筋はきれいに通っている。そうだ。いつか本で見た、土方歳三に似ている。
「修。分かるか?俺のこと?」
ああ、思い出した。いとこの荒石英だ。
「悪夢を見てたんだな。何っ回も凛、凛、て呼んでいたぞ。」
いつから夢だったのだろう。左膝が痛い。そういえば学校からの帰り道、落ち葉に足下をとられて転んだんだ。ということは無意識の内に家にかえって寝ていたらしい。
「もうお経はよみおわったよ。ほら起きろ!飯の時間だ。」
時計を見るとちょうど12時だった。一時間ほど寝ていたみたいだ。
部屋を出て居間に行く。もちろん英も一緒にだ。
居間には10人ほど親戚がいた。全員もう酔っぱらっている。子供も数人いたが、浮かない顔をしていた。当然だろう。人が亡くなった日に笑ってなんかいられないからだ。
「修、利斗。外に行くぞ。」
英が我慢できなくなってしまったらしい。利斗とは僕より5つ下の親戚だ。習って僕たちは立ち上がった。


Re: 手作りジョーカー ( No.6 )
日時: 2011/12/25 14:26
名前: 藤田光規 (ID: BUG11FhX)

潮風が冷たい。僕たち3人は海沿いの道を歩いていた。
「凛姉ちゃん今天国で何してるかなぁ。」
純粋な利斗は天国の存在を本気で信じているらしい。
「大丈夫だよ。心配しなくとも凛ならひいじいちゃんやお父さんと楽しく過ごしているはずさ。」
利斗のお父さんは3年前に交通事故でなくなった。当時4歳だった利斗はすごい勢いで泣いていたのを覚えている。だが何より英の優しい言葉に僕は感心していた。
「そうだ!英、利斗。この先に見せたいものがあるんだ。」
僕は走り出す。目に見えない何かに引っ張れられてるかのように。
思い出したのだ。このさきに皆の憂鬱を消し飛ばせてくれるようなものがあることを。
英と利斗も走っていた。彼らの興味がわいてくれたことが単純にうれしかった。
数分走ると岬についた。そこにあった物は・・・
太陽だった。海に映る巨大なライトだ。宝石のようにキラキラと光っている。
腕時計を見る。1時5分。最も綺麗に見える時間だ。
利斗を見ると感動して泣いてるようだ。英は感嘆の声を漏らしている。とりあえずは憂鬱を消し去る事はできたようだ。
「よしっ。家に戻るか。」
英の口には微笑があった。僕の作戦は大成功のようだ。

Re: 手作りジョーカー ( No.7 )
日時: 2011/12/26 07:08
名前: 藤田光規 (ID: rYvWlEkT)

「何だ?そこにおいてあるピエロは?」
英が僕の机の横にある人形を指さした。
「ああこれね。凛が選択家庭科の授業で作った物だよ。名前はトリフィーっていうんだ。今は凛の形見なんだ。」
「シスコンもここに極めたり、だな。」
英はジュースを飲みながら言った。結構痛いところを突かれた。よく言われるのだ。
「英兄ちゃん。シスコンって何?」
「シスターコンプレックス。略してシスコン。お姉ちゃんや妹が大好きで仕方ない人のことを言うんだ。」
ばかばかしいことになっている。あわてて僕は言葉を挟む。
「えっ。えーっと。ときどき、トリフィーに向かってその、願いを言うと叶う時があるとかないとか・・・・」
英はジュースを噴き出して笑った。無論、ここは僕の部屋だ。汚してもらうと本当に困る。
「じゃあ叶えてもらおうぜ。じゃあ何にしようか。とりあえず金がほしいんだよ。」
三人とも笑った。ぼくは口から出まかせを言っただけだ。二人とも信じていない。
すると、ポケットに何か入ってくるような気がした。
他の二人も感じたらしい。僕たちは顔を見合わせる。
「・・・じゃあ・・・せーので見てみようか。せーの!」
三人は一気に取り出した。すると本当に一〇〇〇円札が入っている。
「本当だぜこのピエロ!あはは・・・ありえないけど・・こんなことありえないけど本当だったんだよ!すげえぞこれは!」
英は完全に興奮しているようだ。利斗は見ると目をぱちぱちさせている。
「まだまだいろいろお願いしようぜ!!さあ 次は何をする?」
それから五時になり、二人が帰るまでずっと遊んでいた。


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