ダーク・ファンタジー小説
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- ★パンやの剣士さん!★~朋友(パンヤオ)物語~
- 日時: 2015/05/16 22:59
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: wJ5a6rJS)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2a/index.cgi?mode=view&no=3618
↑凛花と恐怖のゲーム(原作?)
●凛花と恐怖のゲームで、連載していた外伝が
遂に、一つの小説にさせていただきました。
●スピンオフ?的なものです。
●題名は、少し変わるかもしれません。
●凛花、外伝だけ読みたいのに、
めんどくさい、という方は、コチラをご利用ください。
題名について
朋友→友達(中国語)
登場人物
●市村紅(雲雀さん)
●千光寺青 (オリジナル)
●飛前緑
紅の、子供時代のお話です。
というわけで、新しく始めました!
温かい目で、ご覧ください。
次回から、スタートです。
よろしくお願いいたします。
また、親小説の『凛花と恐怖のゲーム』も、よろしくお願いいたします。
《目次》
>>3>>4>>5>>6>>7>>8>>9>>10
3/21執筆開始
《お客様》
とらじ様
裏の傍観者様(凛花での連載時)
雪花菜様(凛花での連載時)
- Re: ★パンやの剣士さん!★~朋友(パンヤオ)物語~ ( No.15 )
- 日時: 2015/05/16 21:54
- 名前: 通行人 (ID: FSosQk4t)
みーこさん
私は、この美しい小説が埋もれる事の無いように
ずっと願っています。
オリキャラには、産みの親と育ての親がいて
それぞれのキャラには、
もう魂が宿って、しっかりと歩んでいると
思います。
産みの親は、我が子を送り出したら
「とやかく」言うモノでは無いと思います。
勿論、育ての親は責任を持って
しっかりと育ててあげなければなりません。
ただ、そのプロセスは黙って見守ってあげて欲しい
ですよね。
私は、多分皆さんの中では年輩者なので
そんな風に思います。
小説を本当に愛してあげましょうよ!
- Re: ★パンやの剣士さん!★~朋友(パンヤオ)物語~ ( No.16 )
- 日時: 2015/06/21 18:20
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
- 参照: 飛ばします
バスを降りて、田舎道を進んでいくと懐かしい道場が見えてきた。
少し、吐き気が襲うがまだ歩ける程度だった。
抜け落ちた髪の毛の代わりに、今はカツラを被っている。
これなら、人目も気にならなかった。
「紅に、あいだい」
そう、思っても紅は帰ってこない。
まだ、戦争は終わらないのか…
いつ、死ぬのか分からない自分の元へ飛んできてくれないのだろうか。
「ぐっ………」
また、碧は胸を抑える。1日に何回も心臓が痛んだ。
血を吐き、貧血気味になる。
そんな自分が嫌だった。
あと、何年、何日生きられるのか分からない。
もしかすると、明日死ぬかもしれない。
また、もしかすると今日なのかも知れない。
「ゲホッ……」
また、口から赤い液体が飛び出した。
あと、4年。紅が帰ってくるまで、4年。
それまで、私は保つのだろうか。
いや、保たないだろう。
保って……………あと1年弱。
碧は、苦しみに耐えながら道場へ向かい歩き続けた。
「帰る………から」
外は、雪が降る銀世界だった。
碧は、数日で生涯を終えようとしていた。
結局、容態が急変して手術を行いやっと、生きている感じだ。
体には、何本もの管が繋がれている。
食事も、管から。
目は、もう開かなかった。
声だけで、来客を知っていた。
今、隣にいるのは《翠》。紅ではない。
くれないに、きて欲しかった。
紅は、戦地で敵兵を倒していた。
降伏まで、残り数日の日。
このままでは、碧の元へ向かう事は不可能という事。
しかし、何も知らない紅は敵を次々と斬って行っていた。
丁度、20000人目を倒した時仲間から無線機が渡された。
「電報、送れよ。大切な奴、いるだろ?」
「ああ……」
紅が電報を眺めていた時、いきなり仲間の姿が消えていた。
「え?……」
目の前には、肉片が飛び散っていた。
いつ、自分も死んでもおかしくない状況にいるんだ。
紅は、岩陰に身を隠し電報を打った。
「イママデアリガトウ
オレハシヌカモシレナイ
タクサンノオモイデヲアリガトウ
カラダヲタイセツニ
シナナデイナ
タイセツナヤツダカラ」
そう打って他の仲間へ渡し、前線に戻っていった。
また一人、知り合いが倒れていった。
即死だった。
頭を撃ち抜かれている。
腕利きの狙撃手がいるもんだ。
スライドを前後させマガジンに弾丸をセットする。
ガチャ
ババババババババ……
弾丸を敵陣に撃ち込み、また岩陰に隠れる。
向こうで人が叫び声をあげて倒れる音がした。
ふと、辺りを見ると血の海と化していた。
仲間、計50名は全員倒れていた。
頭から血を流していたり、地雷を踏んで下半身を無くしていたり。
目玉を撃ち抜かれて即死していたり。
ガスで殺されたり………と、酷い有様だ。
前線では、死亡率が高くなる。
紅は、手榴弾を投げて一気に敵を吹き飛ばし残った奴らは、5名。
岩陰から飛び出し、紅は敵を切り刻んだ。
ブシューーーーーー
血の噴水が上がり、敵は、全員倒れた_____
紅は、血の海となった島を泳いで脱出した。
荒波に揉まれながらも、島を目指す。
本島までは、何千キロもあるが呪術を使い距離を縮め4日ほどで本島へ到着した。
本来であれば、数ヶ月はかかる距離なのだが。
本島では、高い警備体制が置かれ戦争は無いらしい。
これは、戦友からの情報だ。
近くの港から陸へ上がり、血塗れの服を脱ぐ。
そして、洗濯物の服を奪いバスを使い田舎の道場へ向かっていった。
「……碧」
途中で新聞を買うと、大きな記事が目に入った。
「天皇、降伏」
その4文字に、紅は目を奪われた。
日付は、今日。号外である。
近くのテレビでも、その映像が流されていた。
「なんだよ………これ」
紅は、新聞をポケットにしまい田舎道を急いだ。
碧……
病院に着くと、まず初めに看護師に碧の病室を聞いた。
「碧の病室……!」
「碧ちゃんの………ですね____」
紅は、教えて貰った病室へ走っていった。
しかし、碧様と書かれたプレートは見当たらない。
どこだ……
数時間後
病室は見つかった。
千光寺碧様と書かれている。
病室に飛び込むと、そこには翠の姿があった。
隣には、碧が眠っていた。
「碧………」
その時、
「紅!遅いんだよ!なんで………なんで……もっと早く!」
碧は、口を開いていた。
「や・・・・・め・・・・て。くぅ・・・れぇ・・・ない、あり・・・・がと」
碧は、変わり果てていた。
痩せて、髪は無くなっていた。
「碧……?」
うん、と小さく頷く。
碧は、笑った。筋肉が動きずらくなっている顔を動かして。
「きて………くれぇ…………て、………………あり………」
最後の「がとう」を言おうとした碧の口は固まり、代わりにあの音が部屋に響いた。
ピーーーーーーーーーーー
心臓は、完全停止したのだった。
開いていた口は、もう閉じており碧は笑顔のまま眠った。
永眠したのだ。
二人は、何も喋れなかった。
最期の願いを叶えた碧は、ついに旅立ったのだ。
たくさんの楽しい思い出と一緒に。
紅に会えた喜びと共に、去っていった。この世から。
「碧………」
目から大粒の涙をこぼしながら二人は泣いた。
泣いた
泣いた
泣いた
医師が、口を開いた。
「ご臨終です」
ぐっと、悲しみをこらえていた。
碧は、耐えた。
紅が来るまで。
余命を大幅にオーバーして。
待っていた。
そして、紅が来た時碧は、思い残すことを無くしたのだ。
だから________
おわり
- Re: ★パンやの剣士さん!★~朋友(パンヤオ)物語~ ( No.17 )
- 日時: 2015/06/21 18:24
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: pmOIN4oE)
飛ばしすぎてごめんなさい。
完結です。
碧は、最後の死んじゃいました……。・゜・(ノД`)・゜・。
なんとか、完結させたくて……
すみません。
- Re: ★パンやの剣士さん!★~朋友(パンヤオ)物語~ ( No.18 )
- 日時: 2015/10/03 06:55
- 名前: 雪花菜 (ID: R3ss0lfj)
わわああ今更見つけました‼((((
面白かったです!!
もっと早く見つけてれば…
- Re: ★パンやの剣士さん!★~朋友(パンヤオ)物語~ ( No.19 )
- 日時: 2015/10/03 19:47
- 名前: みーこ ◆jdHxHHqZ4A (ID: tFYUr38V)
久しぶりに見に来ました。
雪花菜さん、読んで下さりありがとうございます。
感想も、ありがとうございます。