ダーク・ファンタジー小説
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- トランプゲーム。 実.況.者
- 日時: 2015/10/05 21:11
- 名前: 泉 (ID: H9DI71mW)
こんにちは、泉と申します。
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さぁ、命がけのゲーム……start→
- Re: トランプゲーム。 実.況.者 ( No.10 )
- 日時: 2015/10/12 20:15
- 名前: 泉 (ID: H9DI71mW)
〜スペード:3〜
「なんで!?起きて、起きてよつわはすさん!!!」
酷く混乱していた。
何故此処につわはすがいるのだろう?
ふとつわはすの身体に何かが着いているのが見えた。
その時。
ジジッ……
[どうも皆さん!この度はトランプゲームへの参加ありがとうございます〜!]
……は?
そうだ、確かに僕らはトランプを持っている。
[皆さん揃った様子ですので第一回戦を始めたいと思います!]
「ふざけんといてや!!!」
レトルトが叫んだ。
レトルトが声を荒らげるなんてそうそう無い。
相当怒っているのだろう。
「まずは説明しろよ!!俺らのつわはす君返せ!!」
キヨまでもが机を叩き叫ぶ。
[おっと、反抗は許しませんよ?『鍵』を御覧なさい?]
鍵………?
「つあはす君……?」
レトルトの声に全員が箱の中身を見る。
身体には…そう、『ダイナマイト』。
「あ……あ……!!」
自分自身でも分かる間抜けな声。
「外せ……外せよ!!」
キヨが音の出ているスピーカーを睨む。
[外して欲しいならゲームをクリアして下さい?]
こうして、僕らの命懸けのゲームがスタートした。
- Re: トランプゲーム。 実.況.者 ( No.11 )
- 日時: 2015/10/13 19:14
- 名前: 泉 (ID: H9DI71mW)
〜ダイヤ:3〜
[一回戦は『絵合わせ』でございます!トランプカードの絵柄を皆さんで合わせて下さい?]
俺らの意見は聞き入れる様子も無くゲームはスタートした。
ルールは単純だ。
ただ絵柄を合わせれば良い。
話し合いも禁止されていない。
だが時間制限がある。時間が無くなれば………
つわはすごとバンだ。
[禁止事項はカードを見せる事です。見られたら…殺します★]
「なっ………!?」
レトルトが目を見開く。
つまり、此処に居る全員の命が懸かっている。
[ではではスタートッッ!!!]
- Re: トランプゲーム。 実.況.者 ( No.12 )
- 日時: 2015/10/13 19:29
- 名前: 泉 (ID: H9DI71mW)
〜ハート:4〜
威勢良く響く声で俺らのゲームが始まった。
手元にはトランプカードが5枚。
「とりあえず……手持ちを教え合おうか?」
P-Pが言う。
「そうだな。俺はハート3枚にスペードとダイヤが1枚ずつ。レトさんは?」
「俺はハートが1枚でダイヤが3枚。スペードは1枚やで。」
「え……!?」
P-Pが焦った様な声を上げた。
どうした?と聞いてみる。
「可笑しいよ…コレ!」
P-Pの手元をよく見る。
持っているのは………6枚。
「……どういう事や。説明せぇ。」
[誰も5枚だなんて言ってませんよww]
……そうだ。
誰が5枚と決めた。
「お前は何を持っているんだ?」
キヨが問う。
「えっと……ハート1枚、スペード3枚にダイヤが1枚。それと……クラブ。」
これでは合わない。
「どうしよう……!!?」
冷や汗をかいているP-Pの顔は青ざめていた。
何か……何か策は無いんかな……!?
- Re: トランプゲーム。 実.況.者 ( No.13 )
- 日時: 2015/10/18 08:16
- 名前: 泉 (ID: H9DI71mW)
〜ダイヤ:4〜
全く種類の違うカード。
とりあえず、揃う物だけ揃えた。
どうやらカードは、揃うと消えるらしい。
「問題は……コレやね…。」
テーブルの上にはクラブのカードが一枚。
このカードが当たった本人のP-Pはカタカタと震えている。
「大丈夫。何か考えよう。」
そんな事を言って落ち着かせる。
制限時間はあと18分だ。
「どうしよう……どうしよう…!!」
ますます焦るP-P。
つわはすは依然目を覚まさない。
特殊な薬か何かで眠らされているのだろう。
此処にいる4人の命を救うには…。
このクラブのカードを消す以外に方法は無い。
「このカードは消せばゲームクリアになるんかな…?」
レトルトがそう呟いた瞬間、スピーカーから音がした。
[そうです、ハート。いやぁ流石ですね。カードが無くなれば終了です。では頑張って…!!]
そう言い残してスピーカーの音が消える。
消せば終わりなのはわかった。
俺らが知りたいのは消す方法だよ……!!
- Re: トランプゲーム。 実.況.者 ( No.14 )
- 日時: 2015/10/15 18:45
- 名前: 泉 (ID: H9DI71mW)
〜スペード:4〜
裏返して置いてあるクラブのカード。
これを消さないともう生きられない。
この4人で遊ぶ事だって笑う事だって出来なくなる。
……そう思うと涙が溢れて来た。
「大丈夫やで、心配いらへんで。」
そう言って頭を撫でてくれるレトルト。
流石歳上だけある。
そうだ、ちゃんとしておかないと。
何時しか涙は止まっていた。
「コレ…消せば良いんだよな…。」
キヨが絶望した顔で呟く。
合うカードすらも無いのに、どうやって消せば良いんだ。
方法何て無いじゃないか。
ダイナマイトの残り時間はもう1分。
クリアするなんて無理に等しい状態だった。
その時だった。
「消せばええんや。」
声を発したのはレトルト。
手にはライターが握られていた。
「レトさん…!」
キヨも気付く。
「P-P、燃やすんや。俺らのカードじゃないから見る事出来ひん。P-Pがやるんや。」
目を見て言ってくれた。
残り時間10秒。
ダイナマイトのタイマーは止まり、
つわはすが居る箱には『クリア』の文字。
椅子のベルトは外れ、テーブルの上にある鍵で箱を開ける。
つわはすが泣きながら
「ありがとう…ありがとう……。」
と言う。
「レトさんのおかげ。ありがとうね、レトさん。」
レトルトの方を見ると、ニコッと笑いかけてくれた。
「レトさんよく思い付いたよね…?」
キヨが訊く。
「あれはつわはす君のおかげやで。あの時、つわはす君の声が頭ん中に響いたんや。『燃やせ』って。」
つまり…それは……。
「つわはす君が『鍵』って言うのはこういう事やったんやな。」
レトルトが嬉しそうにする。
「なんだ、結局全員の協力かぁw」
こうして、一回戦が終わった。