ダーク・ファンタジー小説

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幼き心のひと雫【更新再開】
日時: 2019/03/10 08:13
名前: 月兎 (ID: anGEJHLL)

簡単ではありますが、あらすじを紹介します!!

小学五年生の葉子ようこは3年前に殺人事件で母親を亡くし、

父親と二人暮らし。それまでは幸せに暮らしていた。

が、葉子の身に怪異が襲う!!

そこに現れたのは……

こんなあらすじとなっています。

次に登場人物の紹介をします!!

・月森 葉子(つきもり ようこ)…小学五年生の女の子。3年前に母親を亡くした。
・霜田 瑠璃香(しもだ るりか)…図書館で知り合った。オカルト女子。

更新ペース

亀の歩くスピードよりも遅い







目次(完結した章のみ)

序章(第1章)〜忍び寄る怪異〜 >>01-19

第2章 〜光と影〜 >>20-35

第3章 〜明かされた真実〜 >>36-48
その他
・第三章…グロ注意!!
・この小説はいつになったら完結するのでしょうか……

お知らせ
・とくにないと思う

Re: 幼き心のひと雫 ( No.5 )
日時: 2016/02/19 12:41
名前: 月兎 (ID: ADRuIPKx)

星空小学校には過去に何かがあった。その過去を追求するために私は夏休み中の学校の広報部を訪ねた。ある学校新聞にはこう書かれていた。


『特集!!~女子生徒の謎の変死体~
………1982年10月8日午後1時53分掃除時間中のAさんが女子生徒の体の一部を発見。同じ年の同じ月の14日またもや女子生徒の体の一部を発見した。発見された体の一部は「右腕」、「左腕」、「右足」、「左足」だ。残りは「頭」のみだ。』
(何?これ………気持ち悪すぎる……やり過ぎだよ……)
『女子生徒バラバラ死体事件の犯人は【きり子さん】ということが判明した。』
(え……きり子さん?今度瑠璃香さんに会ったら聞いてみよう。)
『1984年6月7日午前10時28分新たなバラバラ死体が発見された。この死体も「頭」のみ見つかっていない。これで心霊部の調査報告を終了する。』

「あの…何かご用ですか?」「え?あぁ……ちょっと気になる事があって……」「どうかしたのですか?」「【きり子さん】の事、知らない?」「実は私、その事に関してはあまり知らなくて…ごめんなさい……」「あ!!…別にいいのいいの!!気にしなくて……」



—1カ月後……

「よ!!葉子。」「あ…。何ですか?」「何って……葉子が呼んだんじゃん。」「あの、【きり子さん】って知ってますか?」「もちろん!!んで、それについて知りたいの?」「うん……」「【きり子さん】はね、電車にひかれて体がバラバラになってしまったの。」「どうしてひかれたの?」「遮断器が降りなくて……。その子、目が見えなかったの……そこで裁判所は会社に賠償金を命じたけど……お金で解決するものじゃないよね?女の子は強い怨念を持っていたの……それで、怨霊になっちゃた……怨霊はね、怨念が強ければ強いほどひどい悪さをしてしまうの。」「でも【きり子さん】に襲われた人たちは何もしてないよ?」「うん……そこが分からないんだよね……」「分からない……ですか?」「そりゃ、あたしにだって分からない事ぐらいあるさ!」「あ…うん……でも瑠璃香さんが分からないって珍しいですよね?」「あたしは死んだ母さんがやり残した事をやり遂げて母さんの気分を晴らしたいだけなんだ……母さん…意外にもオカルト好きでね……あたしだって最初から怪談を信じてたわけじゃないよ?でも…母さんが死んでから何もかもが上手くいかなくなって……その時ふと思いついたんだ…怪談と向き合う事で母さんと心が通じあうかもしれないって……。」「それで、怪談を信じるようになったんですか?」「だから…信じてるわけじゃない……怪談と向き合っているだけだよ……」「?」「葉子にはまだ分からないかもな…この事が……ま、大人になればきっとわかるよ!!」「辛い……んですか?」「……葉子…君はさとり妖怪なの?」「べ…別にそんなんじゃありませんけど……」「……ツンデレ?」「ちっちがいますよ!!そんなんじゃありません!!」「やっぱりツンデレ?」「……………ッ……しつこいですよ。」「あぁごめんごめん。真実を追求しすぎた。」「本当に反省してるんですか?」「本当だよ!あ、ごめん。笑いそう……」「……ひどいです……。」

こうして私と瑠璃香さんの雑談は盛り上がっていった。









しかし…2人の様子を陰でこっそり見ている[何か]がいた………











To be continue ……

Re: 幼き心のひと雫 ( No.6 )
日時: 2016/03/06 16:37
名前: 月兎 (ID: ADRuIPKx)

私達をこっそり見ていた[何か]は次第に私達との距離を詰めてきていた。 しかし、私は[それ]に気付かなかった。ある恐ろしい事が起こるまでは… それは学校で起きた。私が荷物整理をして帰ろうとすると………… 『た……て………か……』 (?) 『だ…か………けて……』 (誰かが助けを…呼んでる?) 『いたいよ…たすけ…て……』 (やっぱり誰かが助けを呼んでる!) 『はやく……しんじゃう……おねがい……たすけて……』 (でもどこにいるんだろう…) ガタンゴトン…ガタンゴトン…… (電車の音?) ガタンゴトン…ガタンゴトン…… (でも電車なんてなかったはず……) ガタ、キキー!!ドン!グシャア…… (うぇ……今の音…何だろう……) 私は今の音を聞いて嘔吐とめまいに襲われた。そのまま床に座りこんで精神の回復を待った。 (人が……ひかれた?) 『つギニしヌのはだぁレ?』 (…!?) 『フフ。カクれテモむダだヨ。すグニみつけルカラ。』 (ね…狙われてる!?) 『あハハ。どコニいるノかナ?』 (そ、そうだ!携帯…携帯で助けを……ってここ学校か……どうすればいいんだろ……) 『月森 葉子、みーツケタ。』 声はしたが、そこには誰もいなかった。それとも見えない[何か]が私をじわじわと追い詰めているのだろうか…… 『ねェ…どこカラ切られタイ?』 (ま…まさか……【きり子さん】?ど、どうすれば……) 『ジャあ、わタしがえラブね。』 (このままじゃ…殺られる!!) 『フフフ……』 「やめなさい。」 (?) 「怖がっているのが分からないの?」 私が左をむくと赤いワンピースの女性が立っていた。 『ちっ……』 「お願いだから二度と現れないでちょうだい。」 女性はきっぱりと言った。 『……………………………』 (消えた?) 「大丈夫?」 「は…はい……」 女性は優しそうに微笑んでいる。 「暗くならないうちに帰ってくれる?」 私は女性の視線に押されるようにして教室から出た。 女性は校門まで送ってくれた。 私は女性に礼を言おうと後ろを振り向いてみたけど女性の姿はもうどこにもなかった……

(あの先生、どこに行ったんだろ……)
「葉子!何してたの?ずっと待ってたのに…」「あ…ごめん……実は【きり子さん】に会っちゃって……」「訳の分からない事を言わないで!!正直に言ってよ……」「だから本当に「もういい!!葉子の事なんて知らない!!」



その夜、静香が電車にひかれて亡くなった。



(私のせいで…私のせいで静香は死んだんだ……私があの時謝っていれば…静香は死ななかった……)

静香の葬式で静香は遺影の中で微笑んでいた。だが、その表情にはどこか悲しげなものもあった。
弓美に続いて静香まで死んでしまった…私の心は再び大きな闇の渦に飲み込まれてしまった。



「……………。」「あの……?」「葉子…【不幸を呼ぶ女】って知ってる?」「何ですか…それ…」「元気ないね…大丈夫?」「……。」「本当に大丈夫?」「受け入れられなくて……」「…最初は辛いことなんて受け入れなくていいよ。」「……え?」「だって…辛いんでしょ?」「そりゃ…まぁそうだけど……」「【不幸を呼ぶ女】はね、結局全てを受け入れてしまったせいでたくさんの不幸を呼んでしまったんだ…葉子もそんな風になりたくないでしょ?」「それもそうだけど…少しは辛いことも受け入れた方がいいんじゃ……」「その小さな積み重ねで辛くなってしまったんだ……」「………。」「…狙われてるんじゃないかな……」「え?」「怪異に狙われてるんだと思うよ……」「どういう意味ですか?」「葉子、生まれたときから不幸だったりして……」「ちょ…ちょっと……変なこと言わないでくださいよ!!」「…だとしたらどうしてそんなに怪異が起こってるの?」「それは………」「それは?」「………」「葉子、受け止めてみなよ…あたしの言うこと。」「……そう…ですか……」「うん。そっちの方がきっと気が楽になるよ。」「でも私、怖いです…」「どうして?」「だって…怪異ばっかり起こってるから……」「そうだよね…普通の人は信じれる訳ないよね……ねぇ、葉子…心霊写真って知ってる?」「まぁ私は信じてませんけど…」「まぁ…信じてない方が幸運だよ。」「どうしてですか?」「もし、ある写真を心霊写真と決めつけたとしたら……決めつけた人はどんな気持ちになると思う?」「心霊写真を見つける事ができたという嬉しい気持ちですか?」「でも、それが本当に心霊写真だとしたら?」「……あ!その人は心霊写真じゃないって言い張る!!」「大正解……。」「だから、信じない方がいいんですか?」「ただ……。」「ただ?」「怪異を信じた方が身のためだということもあるんだ…。怪異に狙われていたとしても……」「それ、遠回しに私の事言ってますよね?」「……葉子、自分が怪異に狙われてるって思ってるの?」「べ、別にそんなんじゃありませんけど……」「そんな事を言ってられるのも今の間だけだよ……怪異はどんどんふくらんでいくんだから……」「そんな……どうすれば……」「じゃあ、また今度会おうか。」「…はい……。分かりました……」


瑠璃香さんの一言で私の不安と絶望は一気に倍増してしまった……これから先、私はどうやって生きていけばいいのだろうか……未来の予測が全くできないまま、生きていくのだった……










To be continue……

Re: 幼き心のひと雫 ( No.7 )
日時: 2016/03/04 17:42
名前: 月兎 (ID: ADRuIPKx)

「今日は転校生がいます。みんな、仲良くしてくださいね?」

「では、自己紹介をお願いします!」「…… 影異怪華(かげいかいか)です。 よろしく……」

ドアから入ってきた女の子は、おとなしそうだった。

「好きなものは怪談です……」

髪の色は銀髪で、私たちと一緒になれば目立ちそうだった。

「何だあいつ…」「さぁ…」「よりによってこのクラスだなんて…」 教室中で野次が飛び交った。 「みんな、落ち着いて!この子は普通の女の子だから!」




放課後……

「ねぇ…さっきは…ごめんね?迷惑かけて…」 「別に…」
(この子…冷たい……)
「ねぇ!今度…一緒に遊ばない?」「私…遊びは嫌いなの……」「え……そうなの?じゃあ……おしゃべりは?」「それも嫌い……」
(この子といると、何だかこっちまで元気なくしそう……)
「じ…じゃあさ、何だったらいい?」「…怪談話。」「え?」「だから怪談話って言ってるでしょ?」
怪華ちゃんは怪談のときだけは明るい声で話してくれた。怪談のときだけは……
「ねぇ葉子ちゃん…」「何?」「【四隅の怪】って知ってる?」「?」「知らないんだね…まぁいいや……じゃあ【薔薇殺人】 は?」「それも知らない…」「ふぅーん…何も知らないんだね……」「し…しょうがないでしょ!!私にだって知らないことはあるよ……」「あ、そう…」






怪華ちゃんは謎が多かった。だが、ある出来事で私と怪華ちゃんの仲を深めていく事になった。






To be continue……

Re: 幼き心のひと雫 ( No.8 )
日時: 2016/03/05 07:47
名前: 月兎 (ID: ADRuIPKx)

その出来事は、旧理科室で起こった。
私達は理科室で実験の準備をしていた。しかし、顕微鏡が足りなかったので理科係であった私は北校舎の旧理科室まで取りに行くことになった。
けれど北校舎にまつわる怪談がいくつかある。
例えば、壁の中に何かが潜んでいる、解剖模型が動く、謎の話し声が聞こえる、などたくさんの怪談がある。
そして、私は体験した怪談もこの中のひとつだ。
(あそこ行きたくないな…)
「どうかした?」「あぁ…怪華ちゃんは知らないと思うけど、北校舎は何かがあるんだよね……」「?」「あはは…行けば分かると思うよ……」「どうして元気がないの?」「…今の話聞いてた?」「うん!」「…言ってる意味も分かったの?」「うん!」「怪華ちゃん…まさか、怖いの平気なの?」「まぁね!」「別に自慢する事じゃないと思うけど…」「そう?」「あ…もうすぐ着くみたい……」「…………。」


「ええと…これだっけ?」
(何で怪華ちゃん入って来ないんだろ…まぁとるもの取ったし戻ろう!!)





(………)





(…………?)





(あれ…?)





(足が……)





(動かない…)



私が恐る恐る下を向くと……………………
























[肉]が足をつかんでいた。そして、顔がこちらを覗きこんでいた。

(ひっ………か……………解…………解剖模型…………)

「いっ……いやーーーーーー!!」

ーガラッ

「葉子ちゃん!!どうしたの!!」


「た……助けて……」


「ちょっと待ってて!!今助けるから!!」
(どこかに鋭利な刃物は……)




(あった!!この解剖バサミであいつを……)
「葉子ちゃん!!目を瞑って!!」

「え……」

「いいからはやく!!」

「あ…うん………」

怪華ちゃんの持っていた解剖バサミの刃が解剖模型の筋肉に近づき……

むごい音がした…その後も何度も何度も……
ドチャ…グチェ……
こんな音が5分くらい続いた……


「葉子ちゃん、もう終わったから目をあけていいよ。」

穏やかな声がした。そして私は目を開けた。

「危うく解剖模型になるところだったね。」

「……ありがとう…助けてくれて……」

「ううん…いいのいいの。」

「そういえば、あの解剖模型は?」

「解剖模型?それならゴミ箱に捨てたよ。」

「え…」

「あの解剖模型、強大な霊気が宿ってたみたいなの。だからあのゴミ箱には決して近づかないでね?」

「そんな事言われても…ゴミはゴミ箱に捨てるものだから……」

「あの解剖模型、レプリカじゃないよ…」
怪華ちゃんが低い声で言った。
「昔の校長先生の肉を加工してできたのがコレでしょ?」

「どうして…そんな事…知ってるの?」

「この学校、何かあると思ってね…昨日調べてみたんだ。」

「それで?」

「この学校の教師は許可なく校長先生の遺体を解剖して……念が解剖模型に入っちゃたみたい……」

「それで生徒や先生を襲うようになったの?」

「うん…そうみたい…」




この学校にあった過去、それが今日まで受け継がれていく怪談となった。葉子たちはこの先どうやって怪異を乗り越えていくのだろうか。









To be continue……

Re: 幼き心のひと雫 ( No.9 )
日時: 2016/03/10 07:45
名前: 月兎 (ID: ADRuIPKx)

「今日は葉子にプレゼントがある。」「……………」「どうした?葉子。」「別に…………」「あのな、父さん思ってるんだが…お前はどうして外に遊びに行くんだ?」「良いじゃん別に……」「どうして分かってくれないかな……」「で、何?」「冷たいなー……そんなんだったら立派な大人になれないぞ?」「もう学校行って来るから……」「お、おい…もう少し話をし「行ってきます。」「……………。」













「葉子ちゃん、おっは…」「お、おっは…」 「今日は何する?」「うーん……何で私に振るわけ?」「私は昔の城に行きたいな…」「はい?」「だめ?」「い…いいけど……」「やったー!!」「………。」「どうしたの?」「普通そんな所行きたくないよね!?」「えっ…そう?」「そもそも行く時間ないよね!?」「じゃあ日曜日は?」「えー……」「よし!!決まり!!」「……。」










日曜日……

「葉子ちゃん、この城…〔出る〕らしいよ?」「…はい?」「だから、〔出る〕の!」 「もう一回言って?」「……今のは聞こえてたはずだけど…」「ごめん…」


私は怪華ちゃんに心を見透かされていたのかもしれない。だけど、もう遅 かった。今更引き返してもここからは〔出られない〕のだから……


ーギギィ……バタン!

「ねぇ、ここの扉…自動だった?」「さぁ?」「ねぇ…やっぱり帰ろう?」「……試しにその扉を開けてみて………」「…開けていいの?」「早くしないと、その内この城に取り込まれるかもよ?」「……。それってどういう意味?」「モタモタしてないで!!早く!!」「ぇあ…うん…」

私は扉を押したり引いたりしてみた。でも、全く扉の開く気配はなかった……

「…開かない……どうすれば…いいの?」「この城、結構〔ヤバい〕場所なのかもしれない……」

怪華ちゃんは低い声でそう言った。

「警戒した方がいいよ…この城、何が起こるか分からないから……」「………」「大丈夫?」「怪華ちゃん…私どうすればいいの?私怖い……」「…大丈夫。私が葉子ちゃんの事、必ず守ってみせるから。」「……ぇ…」「だから、安心して?」「うん…分かった…。」

今度は怪華ちゃんが穏やかな口調で言ってくれた。





好奇心で城に入った二人。そこに待ち受けていたのは、怒り、憎しみ、悲しみなどの負の感情ばかりだった。はたして二人は無事この城から出る事はできるのだろうか……


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