ダーク・ファンタジー小説

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狂精神世界での覚醒願望Ⅰ
日時: 2017/02/18 09:34
名前: 瀬良真澄 (ID: .ZWwmuJW)

    1章 日常

ここは実郷町、埼魂県の端の町だ。
放課後、一人の少年が歩いていた。
髪を後ろで束ねた長髪の少年だ。
「はぁ、寝っむ...」
給食を食べ、5,6時間目が座学だったため、少年は目を擦りながらあくびをして家路を急いでいた。
彼の名は、瀬良真澄、癒剣学園2-3の男子生徒だ。
今日発売の小説の限定版を買うため、いつもなら帰ってすぐ寝てしまうが今日は寝むらず、近場の行き付けの書店へ行くつもりだ。
 マンションのエレベーターを使い7階を目指す。自分の部屋の扉を開け自室に行き、今日、購買でパンを買ったときのお釣りと貯金した金を足して本を買っても、お釣りがくる位持って本屋へ向かった。
 路地にはいって、駄菓子屋の横に出てそのまま本屋へ続く道を小走りでたどる。が肩に重い衝撃がはしる。
「ッ!?」
 見ると金髪の少年が大袈裟に呻いていた。
「あー、痛ってぇー」
「おいおい大丈夫かぁ、ってうわぁ。これ折れてんじゃね?」
ピアスをした男が同意する。そんなに強くあたって無いけどな。
(こいつら確か学校の不良グループの奴等だよな。厄介なことになったな)
「おい、慰謝料払えよ」
凄い一般的なパターンの金の巻き上げ方をしてきた。
「すいません、僕全然お金持って無いんです」
俺はそう言ってその場を後にしようとするが、ガッ と強く腕を捕まれて止められた。
「おいおい何逃げようとしてんだよ、あ?ちょっと面貸せや」
そのまま俺が来た方とは逆の路地へ連れて行かれる。
「本当にすいませんって、でもお金持って無ッ!?」
肺から空気が絞り出される。膝蹴りされたと気付いたのは地面に倒れ付した後だった。
「あぁん、聞こえねえ...なっ!」
倒れた俺におもいっきり蹴りをいれてきた。
「ガハッ、クゥッ」
「おいおいおーい、こっちは骨折してんだぜ?こんなんじゃまだ全然足りねぇぜ。おらっ!」
無理矢理俺を立たせ殴り倒した。すると俺の制服のポケットから財布が滑り落ちた。ピアスをした男が俺の財布を探った。
「なんだ、金持ってんじゃん」
そして俺の財布から本を買うための2300円を取って空の財布を嘲笑うように投げつけてきた。そして不良達は立ち去って行った。
俺はそのまま路地で寝転んだまましばらく力を抜いていたが、しばらくして立ち上がり、路地を出た。

     2章 異常

 本屋から帰るときは、駄菓子屋の横の路地を抜けると近道なので、路地にはいって行く。もう暗くなって来たのでそわそわと家路を急いだ。
 最近何もかもついてない。今日の不良もそうだが、両親が最近離婚して、俺はそれを理由に家を出た。幸いにもバイトでそこそこ貯金はあったし、自炊も出来た。苦では無かったが、仲の良かった両親が離婚したのが衝撃だった。他にも通り魔にあったり、友達が怪我したりで他にも色々ある。正直なところ神を恨んだ。
そのまま路地を出て駄菓子屋の横の路地にはいって行く。こっちの道の方が近道だ。
 ふと、小説のことを思い出した。
「そこまで人気じゃないし大丈夫だろ」
明日また行けばいい。そう思った。
 そうして路地を抜けて正面の駄菓子屋の横の路地にはいって行く。家に帰ろうとだけ考えていた。
「えっ」
  今気が付いた
      俺は今
        一体何処を歩いてる?
 今まで同じ風景だから気付かなかった。この道は、あまり目印がない。でも今日だけで何回この路地にはいった?
 心臓の音が聞こえる。
(不味い、とにかく戻らないと)
振り返ると目の前に赤い霧を出している門があった。鉄格子の洋風の門だ。普通じゃないとしたら赤い光が門の奥から湧き出ていることだ。
「なんだ、これ」
俺は手を伸ばして指先で触れる。
         その時めが覚めた!
(何で俺、これに躊躇なく触れようとしたんだ?)
 何かがおかしい。そう思い手を引っ込める。だが指が吸い込まれる。
「!?なんだよこれ、クソッ抜けねぇ!」
大した力じゃないのにゆっくりと俺の体を呑み込もうとする。
 指、手、腕、胴体、足、そして全て流れるように呑まれた。呼吸ができない…けど苦しくない。
(何なんだよ、これ)
そして俺は意識を手放した。

     3章 狂精神世界

 目が覚めると見慣れた路地だった。       壊れていなければ。
 大地が割れている。塀にひびが入り、いたるところが壊れたり、崩れている。
俺は慎重に歩いて路地を出た。そして気付いた。
「空が、黒い………」
 そこはもう、俺の知ってる実郷じゃなかった。
 気が付いたら俺は走っていた。絶望した。混乱した。世界に恐怖した。
 立ち止まって空を仰いだ。やっぱり黒だ。そして仰向けに倒れた。
      どれくらい経っただろう。一つの足音が近づいてきた。
俺は顔だけ起こしてそれを見た。目の赤い、黒い巨人がいた。3メートルほどで顔がなく、ジャミラの様だ。そして、恐ろしい顔が胴に描かれていた。
『ガヴォ…オォ………ア』
俺の思考は停止した。体がガタガタと震えている。少しずつ後ろへ後退すると巨人が腕を降り下ろした。とっさに横に飛び退いたが、俺がいたところの地面は深く抉れている。
そうこうしている合間に巨人は剛腕をアスファルトを削りながら横に振るう。両腕で衝撃を受け流し、身体を出来るだけひねり、衝撃に耐えようとしたが、俺の身体は、軽々と吹き飛び、さっきまでいた場所とは逆の方の[店だった]所の商品棚に激突。小物や、皿等が飛散し、身体全体に激痛がはしった。全身がバラバラになりそうだ。
「うわああああぁぁぁぁぁ!!…がああぁ………あ あああああああぁぁぁ!!!」
 巨人は、その巨体からは想像出来ないほど速かった。そして何よりその腕からの衝撃は並みじゃない。俺は商品棚から剥がれ落ち上から降ってきた小皿の破片が俺の頬を掠める。
 俺は身体を引きずるように店から出て路地に逃げ込んだ。あの巨体なら入って来れないだろう。しかし、巨人は塀や、壁を破壊しながら近づいて来る。
「ガハッ…クソッ、そんなの、ありかよ!」
俺は路地を痛みに耐えながら出来るだけ速く歩いて脱出。空き地を抜けて住宅地へ逃げようとした…………が…
「ッ!?なっ」
勢いよく地面に倒れた。足下を見ると形の歪んだ赤い目の怪物が、地面から上半身だけだして俺の脚を掴んでいた。そして、俺の脚を強く握ってきた。嘲笑うように、ゆっくりと。
「あああああぁぁ」
怪物を蹴りつけ脱出を試みるが、さらにきつく握りしめる。
『オォ……ア?』
怪物は、不気味な声を出し、俺をもう一方の腕で殴り付ける。
「ぐあぁ、クッ!」
そしてそこにあの黒い巨人がやって来る。そして俺を剛腕で殴るように腕を降り上げた。目を瞑り死を覚悟した。
「クソオオオオオォォォォォ!」

 しかし、いつまでたっても衝撃は来ない。恐る恐る目を開けると目前まで拳は迫っていた。だが、そこで時が止まったように静止している。
すると俺の斜め前に黒い木製の扉が出現する。そして『キィ』と言う音と共に中から一人のコートを着たロングヘアーの女性が現れた。
「あら?ずいぶんかわいい子ね」
 女性は俺を見ると微笑み大人っぽい声で言う。
「あの、俺男なんですけど。ってそんなことより助けてくれたんですか?」
「助かった訳じゃないわ。私の力じゃ時間を遅くするので限界だから」
そう言って扉のドアノブに手を掛ける。
「話は中でしましょう。大丈夫。その距離と速度なら40分位余裕があるわ。私の力で1秒を12000秒にしているから」
 さらっと凄いこと言ってるな。とりあえず俺も身体を起こしてついていく。俺の身体は剥がれるように別れ、二つになり、一つは脚を掴まれ殴られる寸前だ。そして俺は女性と共に扉の向こうへ入っていった。

     4章 覚醒願望オーダー

扉の向こうは、少し暗い雰囲気のお店のような場所で、一見アンティークショップのような宝石店だ。だが普通の宝石店とは大きく違うところがある。ガラスケース等で覆わず丸出しの所だ。
「随分堂々と置いてるな。って顔ね」
 女性がクスッと微笑む。
「………すいません、名前は?」
「そういうのは普通、男性が先に名乗るものよ」
「真澄、瀬良真澄です」
俺はしぶしぶそう答える。
「瀬良君ね。解った覚えたわ。私は倉崎結羽くらさきゆうよろしく。見たところ学生ね。高校生?」
「そうです。そう言うあな…倉崎さんは?」
「23よ」
 想像以上に若かった。
 部屋を見渡してあることに気付いた。どの宝石も剣や、斧などの中世風の武器にはめられている。しかし、どの武器も木製だ。
「此所にある宝石は全て武器に変化する。その木は変化後の武器の形をしているの」
 俺の考えていたことを簡単に答え、俺は少し驚いた。
 話によると宝石はマインドジェムと言い、それぞれ違う人間の精神の形。スピリットが宿るらしい。そして使用者と、精神の形(性格)が似ているマインドジェルを使えるらしい。そして、一度契約すると、死ぬまで契約は続く。契約したマインドジェムを使い、武器を顕現させるとその武器で怪物を倒すことができる。
「さあ、選んで。あなたのスピリットはどれ?」
「………」
 同じ武器でも形や、ブレードの大きさが微妙に違ったり、マインドジェムの色が違ったりする。
 黒いダガー、が目に止まった。軽装備の方が攻撃を交わすのに良い。元々筋力は少ないので、あんな化け物と剣で肉弾戦なんてする気は毛頭無い。
「あっ、いい忘れてたけど一度マインドジェムに触れたら契約開始して、もし精神の形が合わないと死んじゃうから」
 それを聞いて俺は慌てて手を引っ込める。(そう言うことは早く言って欲しかった)
「そ、そうですか。は、ははは」
(ねェ、きコエる?)
「!?だ、誰だ!」
「どうしたの?」
倉崎さんが心配そうに聞いてくる。
「!えっ、聞こえないんですか?今の声」
「声?まさか」
(ここ、いる)
変化後の武器の無い黒いジェムがあった。
 続く

狂精神世界での覚醒願望Ⅱ ( No.1 )
日時: 2017/04/01 15:07
名前: 瀬良真澄 (ID: OkvG1Pxs)

     1章 入学

「ここか」
 俺は巨大な石レンガで出来た建築物を見上げた。
 ルスペル魔導学院
 狂精神世界にいる人々が集まり、俺が会ったあの巨人などに対抗する技術を育成する機関だ。どうやってここまで来たかと言うと………

「誰だ!一体何なんだよ!」
 俺は頭に響く声に向かって叫ぶ。
(ここ、いる。ここだよ)
 声のした方に勢いよく振り返ると一つのマインドジェムがあった。
「お前か?お前が俺を呼んだのか?」
 武器の模型が付いていないジェムだった。
「倉崎さん、これは?」
しかし彼女は下を向いて考え込んでいた。
「倉崎さん?」
「えっ、えっと何?」
彼女は慌てて答えた。
「このジェムについてです」
「あぁ、それね。それは云わば不良品よ」
「不良品?」
 どう言う意味かわからず聞き返す。
「触れても反応しなかったジェムよ。もしかして声ってそれから聞こえたの?」
「はい、間違いないです」
「恐らく契約を申込まれてるんじゃない?」
 彼女はジェムを見ながらそう言う。
 俺はゆっくりと手を伸ばし指で触れようとする。
「本当にいいの?今まで一切反応しなかったジェムよ。何があるか分からないわ。」
 俺は無言で頷く。
「そう。なら止める筋合いもないし後は自分でやりなさい」
 彼女は優しく微笑んだ。
 指を伸ばし指先でジェムに触れる。すると黒い炎が吹き出した。

 真っ暗な世界に一つの箱があった。
「開けるしかないよな」
 ゆっくりと俺は箱を開けた。
 寒気がした。絶望 怒り 憎しみ 妬み 嫉妬 哀しみ
 嫌な感情が頭の中に流れ込んでくる。ポジティブな思考を上書きされる。
(苦しい、気持ち悪い…)
 息が詰まるような負の感情に心が折れそうだ。
 頭の中にパノラマ映像のように何か流れ込んでくる。
 巨大な黒い炎を纏った竜や、黒い巨人など、どれも有り得ない程巨大な怪物だ。
 意識を持っていかれそうになり、大きく息を吸って吐く。
 すると黒い炎が集まり俺の右中指に絡み付く。そしてそのあとから急激に体が楽になり、意識を手放した。

 目が覚めると、倉崎さんのお店にいた。
「瀬良君!?大丈夫?」
「はい、問題ないです……あの、どのくらい寝てました?」
「5分くらい。普通より倍近く長いし、魘されてたから心配したよ」
 自分では一時間以上寝てたと思った。あんなものを見せられた後だからあの映像が頭の中に残るかと思ったけど、以外とすっきりしている。
 右中指に違和感を感じ見てみると、黒い指輪がはまっていた。その指輪の中心には、あのジェムがはまっている。最初に見たときより小さくなっている。3ミリ位だ。
「契約完了ってことか」
 俺は小さく呟き立ち上がる。
「もう行くの?」
「はい、長居すると悪いので」
俺はゆっくりと出口の扉に手をかけた。
「あっ、忘れてたけど」
 俺は振り返る。
「何ですか?」
「相手は怪物、人とは違うわ」
「えっと、どういう意味ですか?」
「上位兵士なら5人、中級兵なら7、8人下級兵や、訓練兵なら12人以上は欲しいわね。」
「へ?」
「1対1じゃあ勝てないってこと」
 俺は口を開けたまま固まった。
「北西にずっといった先に大きな建物があるからそこに行きなさい。多くの貴方の同類がいるわ」
 それから1拍おいて笑いながら
「頑張ってね(笑)」
「…………はい(泣)」

 それから3時間近く一人マラソン大会やって今に至る。
 正面玄関から入る。下駄箱がないので土足OKなのだろう。靴のまま入る。
 玄関を抜けると、エントランスがあった。最上階まで筒抜けだ。
 取り敢えず声のする方に向かった。
 教員室と書いてあったのでノックして入った。
「失礼します。あの…」
 やってしまった。何て言えばいいんだ。すると一人の20代半ば位の男性教師が歩いてきた。
「見ない顔だね、ひょっとして新入生かな?まぁ、取り敢えずこっちに来てください」
「は、はい」
 奥の部屋へ案内され、椅子に座った。
「私は水島斗真みずしまとうま。取り敢えずこれが手続き書、これに記入漏れの無いよう書いてください」
 渡された紙には、名前、年齢、どうやってここに来たのか、マインドジェムの所有しているかなど細かく書かれていた。
 全て書き込み、一度見直して男に渡した。
「ジェムは持っているんだね、見せてもらえるかな?」
 優しく微笑みながら俺に問い掛ける。俺はゆっくりと右中指を見せる。
「ほう、指輪とは珍しい」
それだけ言うと彼は立ち上がり、
「この学校は、通い方が二種類あるんだ。現実の学校に通いながら通う方法。もうひとつは、こっちの学校にだけ通う方法。どっちがいい?」
 俺は少し下を向いて顎に手を当てて考え込む。
「決まりました。こっちの学校だけ通います」
 向こうの学校にもともと友達は居無かったし、未練もなかった。
「わかりました。では今日はこの学園の宿舎で休んで下さい。授業は明日から。朝7:30頃にまたここに来てください」
 そう言って彼は宿舎までの道のりと学院の大まかな作りを教えてくれた。
 俺の部屋の扉にはすでに俺のネームプレートが入っていた。
 扉を開けると畳六畳程の部屋があった。ベットと机、本棚がある。
 俺はベットに寝転がると直ぐに眠りについた。

  続く

 用語集

狂精神世界   この世の裏側。心の大きな乱れによって開いたゲートから行ける。

マインドジェム スピリットが宿り、人に闘うための力を与える武器となる。

スピリット   友好的な狂精神世界の住人。戦闘力自体は低い。

タイラント   獰猛な狂精神世界の住人。巨人や、虫など形は様々。人間の負の感情
        によって出現する。

魔導学院    世界に15校存在する。スピリット使いの育成機関

Re: 狂精神世界での覚醒願望Ⅰ ( No.2 )
日時: 2017/05/14 17:55
名前: 瀬良真澄 (ID: eH6OJcrU)

    1章 始動

 目が覚めると見慣れない天井、違和感のある枕があった。
「あぁ、そっか。俺この学園に入学したのか」
 ルスペル魔導学院。世界に15存在するスピリット使いの育成機関だ。
俺はゆっくりと体を起こし、時計を確認する。時刻は4時。慣れないベットで少し早く起きてしまった。辺りはまだ暗く、所々破壊されている。と思ったが、学院はほとんど無傷だ。少々疑問に思いながら部屋にあるクローゼットをあさる。昨日はここに来てそのまま寝たので制服のままだ。中を見ると俺の服が全てあった。シャツにパーカー。ジーパンにジャージ等全て俺のものだ。すると中に一つの手帳があった。どうやら生徒手帳の様だ。中にはメモのようなものが挟んであり、そこにはこれからの手順が記されていた。
「水島さんが入れてくれたのか」
 俺は手を合わせ感謝しつつメモのとおりに支度する。
 制服は色自由のシャツを着て、その上に白のワイシャツ。黒のスーツジャケットを着用。ズボンを含めスーツジャケットも支給されたものを着ること。制服は動きやすさを重視しているので、薄地。何か羽織ることも可能です。
 その為、俺は制服の上から愛用の黒のロングパーカーを着て部屋を出た。
 黒いカーペットが床に敷き詰めてある。朝早いが、これからはタイラントと戦う必要がある。体力作りのランニングをする為に外へ向かう。外の広場は、縦60メートル、横70メートル程の広さで、そこには10程の生徒がいる。この学園では、早朝練可のようだ。こんな朝早くから学生寮の廊下の電気が点いている理由がやっと分かった。
「……なんか恥ずかしいな」
 俺は茂みの方へ歩いて行く。奥の方に開けた場所あったのでここを練習場にすることにした。幸いここには誰もいない。軽くストレッチして走り出そうとしたが一つの声によって遮られた。
「おい、お前!」
振り返ると一人の少女がいた。身長は俺よりやや下。165センチ弱ってところだろう。髪は紺色で長い。大人っぽいが、どっちかと言うと倉崎さんより少し子供っぽいような人だ。ズンズンとこちらに向かって来る。あぁ、怒ってる。スッゴい怒ってる。
「何ですか?」
「場所を開けろ!ここは私の練習場だ!」
指で俺をビシッと指す。
「でも、ここにいなかったじゃないですか」
あっ、やべ。これは退いといた方がよかったっぽい。
「何だと?お前喧嘩を売っているのか」
「いやいや、まさか!そんなんじゃ」
 俺は慌てて手を前でふる。とにかくどうにかこの場を凌がなければ。
「黙れ」
「……はい?」
女の子とは思えない返事が返ってきた。
「私に向かってそれだけ言っておいて逃げるつもりじゃないだろうな」
「………避けられないの?」
 俺は内心涙を流しながら訴える。
「当然だ」
 淡々と答えた。
「お前、名は?」
「瀬良真澄」
 俺は小さく答えた。
「瀬良か、よし。これより私、セリア-アルガーデは瀬良真澄に決闘を申請する。」
 俺は生徒手帳を開き決闘のルールページを開き、そして小さく宣言。
「……受諾」

「おい、聞いた?」「ああ、紺剣士が決闘だろ」「広場だってさ、行こうぜ!」
 時刻は5時。にもかかわらず、多くのギャラリーが集まってきた。すると手元にスクリーンが出現する。そして、俺はゆっくりと読み上げる。
「セリア-アルガーデ、クラス1所属。属性-英雄 タイプ-ハンニバル。クラス内序列6位、全体序列8位………えっ、8位!?」
驚きのあまり後ずさる。周りを見ると1…10…20……100、いや200人はいる。この中でも多分彼女はトップなのだろう。ちらりと見ると彼女はスクリーンを見て顔をしかめる。
「お前、序列外とあるが、新入生か?」
 なるほど、新入生は序列外になるのか。
「ああ、そうだ」
 すると彼女はこちらを見て哀れむような目で見る。周りから笑い声が聞こえる。
「マジで序列外?」「がんばれー序列外ー」「30秒位もたせろよー」
 まぁこういう扱いにはなるとは思ってたけど、いざなると気分悪いな。
 彼女は藍色の鉄筒を取りだし、紺色の宝石を嵌め込む。あれが彼女のマインドジェムなのだろう。手を前にかざすと黒い鉄筒が来た。俺も同じ様に嵌め込………あれ?俺のマインドジェムって指輪だけどどうすりゃいいの?
 頭を悩ませていると、彼女は腰についている刀の鞘の様なものに鉄筒を納刀、素早く抜刀する。中にはキラキラした電池のような物があり、それが鉄筒に刺さっている。すると、刃は銀、刀身や柄、鍔は藍色、そしてジェムがより強く紺色に輝いている片手剣になった。
 すると突然アナウンスが響き、頭上に巨大なスクリーンが映され、そこには数字が書かれていた。
『試合開始十秒前』
 やばいやばいやばいやばいやばい!どうすりゃいいんだ!?
『8、7』
 そうだ!スピリット、あいつに聞けばなんとかなるかも。
『6、5、4』
(スピリット、俺のスピリット、聞こえるなら返事をしてくれ)
『3、2』
(頼む、早く返事を、どうすればいいのか教えてくれ!)
『1』
(お前の力が必要だ!)
『0、決闘デュエルスタート』
「一撃で終わらせてやる。[高氷の弾丸リベルアイスボール]」
『了解しました、マスター』
 黒い炎が俺を包み込み別の場所へ転移させられる。
 弾丸は黒い炎を貫き、真っ直ぐ飛んでいき、決闘場の結界にあたり砕けた。
「おい、何が起きたんだ?」
 周りから驚きや不安等が入り交じった声が漏れる。しかし、その声は俺に届くことはなかった。黒い炎は掻き消されるように消えた。

(ああ、またここか)
 俺は真っ暗な世界にいた。マインドジェムと契約したときにもここに来た。そして、やはりと言うべきか。目の前には小さな箱がある。前はよく見なかったが、箱は装飾が施されていた。
 俺はゆっくりと箱を開ける。キィッという心地よい音と共にゆっくりと中には吸い込まれていった。
 しかし前とは違い、俺は小さな部屋にいた。部屋と言っても周りに壁はない。黒い無が支配している。そしていくつか椅子が円状に並べられていた。しかし椅子には誰も座っていない。
「こんにちは」
 すると突然後ろから声が聞こえる。
「えっ?うわぁ!こ、こんにちは!」
 振り返ると一人の少女がいた。右黒と左白の長髪のコントラストが印象的な少女だ。中世風の黒いコートのようなものを羽織っている。
「申し訳ありません、驚かせてしまいましたか?」
 心配そうに聞いてくる。俺は少し固まったが慌てて手を前でふる。
「いえ、大丈夫です!はい!」
 心臓が止まるかと思った。
「それでは戦い方を教えます。マインドジェムのついた指輪ですよね」
「はい。それでこれに嵌めればいいんですよね」
 俺は鉄筒を掲げて見せる。
「はい。指輪のジェムのところを当てれば出来るはずです」
「当てるだけでいいのか?」
「はい。マスターは波動が強いので当てるだけで大丈夫だと思います。ぶちかましてきて下さい」
 彼女は真顔で鉄筒に指輪を当てるような仕草をする。意外と天然系だ。
「了解、任せろ!」
 彼女はやんわり微笑み、軽く手を振る。

 ゆっくりと黒い炎が体を包み込み狂精神世界に再び俺は召還された。時間は試合開始5秒。恐らく倉崎さんの時間圧縮に似たものを使ってあの世界に行ったのだろう。
「そこか!」
 彼女は俺の方へ素早く振り向き、氷の弾丸を放つ。数は、3つ
 俺は鉄筒にマインドジェムを当てる。すると黒い炎が吹き出し、筒は変形していく。倉崎さんの店で武器の模型が無かったので、どんなものが出るか分からない。徐々に形は四角い立方体に変化していき、手に収まる大きさになる。炎は収まり、姿が露になる。それは小さな箱だった。中には表は魔方陣、裏は五芒星の描かれたカードが入っている
「なっ!………なんだこれ!?」
 何が何だか分からずにいたが時間は止まらない。氷の弾丸は迫って来ている。箱からカードを3枚取りだし、無造作に投げる。
「クソッ、とりあえずくらえ!」
 カードは黒い炎を纏って軌道を修正、氷の弾丸に衝突し、相殺する。
 しかし休む暇もなく、セリアは俺に接近、素早い斬撃を繰り出し、俺の肩や頬を掠める。
 頭上の俺の名前の方のゲージが減り、グリーンからブルーになる。
 俺はバックステップで距離を捕るが、彼女は薄く笑い、大振りの斬撃を放つ。その斬撃からは氷が刃のように生成され、俺の方へ放たれる。言うところの射程距離のある斬撃だ。
 俺は攻撃をかわす為に無理矢理体を捻る。背中や腰、足が異常な速度の動きに警告の悲鳴をあげる。
 しかし、完全にはかわせず、肩を斬られる。
 ゲージはブルーからイエロー、オレンジまで減る。
 計算道理だ。
 足を地面に密着させ、全身のバネとスキルで超接近する。
〔追い風の加護エアロエンチャント
 俺の予想外の行動にセリアは驚愕、目を見開く。がすぐ体勢を立て直して剣で俺を刺そうとする。
保護防具プロテクションアーマー
 左腕に加護を集中させて剣を向かい打つ。腕に衝撃。鈍い音が鳴る。
「重い!」
 想像以上に硬く重い剣に驚愕する。そして完全に弾けず俺の頬を掠める。
 そして、俺はそのままセリアに激突した。

決闘終了デュエルエンド勝者ウィナーセリア-アルガーデ』

 無機質なアナウンスと共に頭上のスクリーンのセリアの名前が赤く光り、俺の名前が黒くなる。
「流石に勝てる何て思ってないけど……」
 スクリーンを見て深いため息をつく。
 俺のゲージはレッド。対してセリアはブルーどころかグリーン。満タンだ。時間も開始21秒。30秒もたなかった。
「うわっ、マジかよ20秒アウト!?」「こんな試合初めて見たんだけど!」
 まぁ、勝てないのは最初から分かってたし。……ショックはあるけど。
 だがセリアは全く逆の表情をしている。よく考えたらぶつかってそのままだったので息が掛かる程の距離だった。
「わ、悪い」
 急いで身を離すが彼女の表情はまだ真っ青だった。自分でやったことだけど、流石にあれは凄いと思う。
 俺の右手は彼女の左胸。心臓の位置にあった。
絶対死傷地点キルポイント
 スピリットに教えてもらったが、ほぼ一撃で相手を倒せる場所だ。そして手にはカードが握られていた。
 観客は気付いていないが、今回はレッドまで到達で勝敗が決まったが、実際の完全決着では瀬良の勝利だ。
 空を仰ぎ小さくセリアは呟いた。
「瀬良真澄か………」


 あとがき

 どうもです!瀬良真澄です!
 今回はこんな作品に手を伸ばして頂き誠にありがとうございます。
 突然ですが、この作品は今回投稿した[始動]が第1作目です。この前の作品は全て序章です。「序章長いなー」と思う方もいらっしゃるかと存じますが、楽しんでいただければ幸いです。
 最後に!「主人公と作者さんの名前が同じだーw」と思う方多いと思いますが、単純にこの名前が僕が好きなだけです。……僕、こんなカッコいいことできないもん。全然瀬良真澄君に似てないよ。
 いつ次回作が投稿出来るかわかりませんが、出来る限りのスピードでタイピングしていきたいです。では、see you.

Re: 狂精神世界での覚醒願望Ⅰ ( No.3 )
日時: 2017/03/30 14:21
名前: 瀬良真澄 (ID: .ZWwmuJW)

     2章 入学

「早速だが転校生を紹介する」
 一人の女性の声で周りの視線は俺に固定された。担任の木田亜香里きだあかり先生だ。だが、先生の話とは別にヒソヒソと話し声が聞こえた。
「セリアアルガーデさんと戦った人でしょ」「20秒アウトしたんだって」
 どうやら今朝のデュエルはもう広がっているらしい。
 気を取り直して、挨拶をする。
「瀬良真澄。16歳です。宜しくお願いします」
「納得いきません!」
 いきなり抗議の声が上がる。
「ここはルスペル魔導学院。スピリット使いの育成機関ですよ?それなのにこんな出来損ないを入れても意味はないと思います」
 すると周りから同意の言葉が勢いよく飛び出す。
「そうだ!」「こんな奴と授業受けたくねぇよ」「てか、ホントにジェム使えんの?」
 確かにそうだ。いきなり俺なんかが入っても納得しないだろう。
 すると先生が生徒に問いかけた。
「では、どうしろと言うんだ?」
「デュエルはどうでしょう?」
 一人の少年が例を挙げた。眼鏡をかけていて知的な印象の少年だ。
「デュエルなら実力も分かり、データも取れる。一石二鳥ですよ」
 しかし、抗議を最初に行った少女がその意見に小さく反論する。
「誰がこんな奴と。やるだけ無駄だ」
 しかし、反対側の席の少年が彼女の戦闘意欲を駆り立てた。
「なんだ?秀才さんでも彼が怖いのか?」
「なんだと金津可」
 金津可と呼ばれた少年を少女は睨んだ。
「そのへんにしておけ。そうか、デュエル。よし、では彼とのデュエルにて入学するか否か決めよう。誰か、やりたい者はいるか?」
 すると大方予想道理。抗議少女が立候補した。
「よし、ではホームルームのあとすぐに行おう。以上だ」
 ………いきなり面倒なことになった。

 俺は窓際の席につき、アルガーデとのデュエルの後で購入したジャムパンを食べた。
ふんわりとしたパンに冷たくイチゴの香りが漂うジャムがマッチしている。
 朝ご飯時は過ぎていてパンはほとんど残っていなかったが、何とか購入できた。
 しかし、誰かが俺の前で立ち止まった。
「よう」
 先ほどデュエルを薦めた眼鏡の少年と、金津可と言う少年だ。
 俺も軽く挨拶した。
「こんにちは」
「瀬良真澄…だっけ?大変だな。一日に二回もデュエルなんてさ」
「薦めたの僕だけどね」
 彼は先ほどのデュエルをしようと、意見を出した人だ。
 彼らは笑って俺に気軽に話しかけてきた。正直、話す切っ掛けをつくってくれて助かった。だが、一つ疑問があったので聞いてみた。
「何でまた俺なんかに構ってくれるんだ?」
 二人は顔を見合わせたが、しばらくして盛大に吹き出した。
「あはは、構うもなにも、いきなりあんな風に言うのは失礼だから。まぁ、同情ってやつだね」
 あんな風に。というのは先ほどのホームルームの時の生徒の態度のことだろう。
「まぁ、ゆっくり食べなよ。デュエルをする闘技場までは案内するよ」
「ありがとう、助かるよ」
「気にすんなって。俺は金津可信平。宜しく」
「僕は阪田健汰です宜しくお願いします」
 二人は順に自己紹介をした。こんなに優しくしてもらったのは久々だ。
「俺は瀬良真澄。宜しく!」

「私、スリーラ-アリシエルは瀬良真澄に決闘を申請する」
「受諾」
 お馴染みのスクリーンが出て情報が出る。
「スリーラ-アリシエル 属性:神聖 タイプ:アポロ…かぁ、またとんでもなく強そうな奴だな」
 闘技場で、戦う前とは思えないほど気だるそうな顔をしていた。
 カウントは徐々に迫っていた。
『3、2、1、0デュエルスタート』
「はぁっ」
 スリーラは素早く剣を展開、片手剣で連続で突きをする。フェンシングに似た構えから放たれた突きは、鋭く速い。俺は交わすだけだった。
「どうした?そんなものか!」
 彼女は更に速度を上げ攻撃する。が、
(アルガーデさんみたいにスキルカードと剣術を組み合わせたりしないし、何より彼女はアルガーデさんより遅い!)
 俺はカードを生成、一枚手に取り放つ。するとそれは彼女の目の前で爆発。スリーラ
は、ガードしダメージは無い。俺はその間にバックステップで後退、距離をとった。
 互いに一旦落ち着いた方がいいと判断し、息を整える。そして姿勢を低くして……

『緊急召集。教員は今すぐに職員室に集合してください。繰り返します……』
「召集…すまないがデュエルは中止。教室に戻り一時限目の準備をしてくれ」
 木田先生の一言で頭上のスクリーンにドロー、と映し出された。
「あーあ、良いところだったのに」「召集が長引けば次は自習じゃね?」「マジか、ラッキー」
 息を整え、先に口を開いたのはスリーラだった。
「今回は痛み分けにしておこう。勝負はお預けだ」
「預かりたくないな(笑)」

 デュエルの後の一時限目は自習となり、各々ゲームやトークに浸っていた。
 俺はと言うと、教室を出て地図を頼りに図書室へ向かっていた。そこは、一階から三階までが筒抜けになっていて、10万冊はありそうなマンガや図鑑。小説があった。そして、俺の探している本は歴史の棚の隅にあった。情報を整理するのに、メモは最適だ。俺は素早く黒いレザーの表紙の手帳にペンで片っ端から文字を写した。

[狂精神世界]

 タイラントにはグループが存在する。

 1, 野生     単独で行動するものもあれば、群れを成すものもいる。危険度は
          低い。
 2, 十二天階位宮 十二体の巨大タイラント。討伐済み。巨蟹宮キャンサー
 3, 崩壊者    突如現れteは破壊を行う巨大■イラ■ト。最近では10年前の■
          平洋■震災が起こruのと同■に出現した。

 黒く塗り潰されていたり、字がぼやけていたりしたが、それ以前に俺にはそこに書かれていたことが分からなかった。
「なんだ、これ?『…平洋、震災』?」
 この単語を考えようとすると頭に靄がかかって上手く浮かばない。
(なんだこれは?)
 頭で考えても浮かばない。頭がぐちゃぐちゃする。
「まぁ、ゆっくり考えればいいか」
 俺は席を立ち、本を取ってもとの位置に戻した。そして図書館を後にした。

 その1時間後、俺達の学院は一匹のタイラントに襲撃された。
 黒曜石のような皮膚を持ち、全身に血管のようなものがあり、赤く発光している。そして、その血管は頭にある天輪のような角から供給するエネルギーを通していた。
 磨羯宮カプリコーネ
 図書館の本にあった十二天階位宮の一体だった。

Re: 狂精神世界での覚醒願望Ⅰ ( No.4 )
日時: 2017/03/31 07:58
名前: 北大路さくら ◆ACiNmI6Dxs (ID: CmU3lREQ)

モノロ−グ1  爆誕!正義と愛のバイオイエロ−

突如現れた怪人によって街は火の海となってしまう
そこに隊員たちは駆け付けるが…

しおん博士「パタ−ン青!!怪人です!!」

怪人キャワワリオン(そら)「くるくるきゃわわ!街を破壊しちゃうぞー!?(棒読み)」ドカ−ン(口効果音)
きい「コラコラッコッラ−!やめなさ-い」
セイラ「私たちがきたからには」
あおい「これ以上街は壊させない!!」

そら「フフフ、うるさいゾ?」シュババババッ!!!
いくつものリング状の炎の鉄が戦隊を襲う!!
さくら「あッ!きい様危なーい!!」
きい「え?」ぐしゃぁぁ
きい「う!?うわぁぁぁ!!!痛いッいたいよぉ-」
そら「グチャグチャ ブチュチュ?」シュババババ!!!
鉄が回避に失敗したきいの足を破壊し転倒させる
さらには地面に仰向けになったきいの顔面に鉄の棒が雨のように降り注ぐ
きい「ご!?ゴじゃああぁぁ!!!」ブチブチブチぃ!!
きい「……コフぅ、……コフゥ、こHUU……」息をするのもつらそうなきい

あおい「これはあだやかじゃない自体だわ。はやく」
あおい「早く、新しいイエロ−を探さないと!!」
あとめ「はいはいは−い↑おとめがなるのですぅー」
あおい「仕方がない!おとめ!これを」きいの腕から変身リングをとりおとめの腕につける
きい「そんな…今、パワ−ドス−ツを解いたら…ッ!?!?ごっじゃjっじゃあああ!!!」
変身を解くと同時に炎上するきい
無理はない戦場はキャワワリオンの炎で500度を超える高温地帯。生身の人間は生存できないのである

ユリカ「きいぃぃ!!」
せいら「ゴゴゴーて、燃えたな」
あおい「よ、よくもきいを!!許さないぞ!?怪人キャワワリオン!!」

そら「フフフ、ごみを燃やして何がわるいの?あなたたちもいつもやっているじゃない」

おとめ「おとめ、怖いけど。殉職したきい隊長のためにがんばりますです!」

つづく

Re: 狂精神世界での覚醒願望Ⅰ ( No.5 )
日時: 2017/04/02 10:45
名前: 瀬良真澄 (ID: .ZWwmuJW)

     3章 磨羯宮 (No.1)

 午前10:20。耳をひどく打ち付けるような警報の音が校内に響いていた。
 パニックになり、逃げ惑う人々を遠くから眺める男がいた。
 白く透けるような肌に体は細く指は長い。一見言葉で説明するとなればこう言うことになるが、彼を見たものは決まってこう言うだろう。
 「気味が悪い」と…
 色が抜け落ち骨が張っている指や頬。ケタケタと顎をうちならし笑っている。黒いローブを羽織っている。
「ああ、滑稽、嘲笑。笑いが止まりませんねぇ。キヒヒヒヒ」
 すると後ろから影のような物が出現。男と同じ服装に目の部分がぽっかりと黒く抜け落ちている不気味な白い面を被っている人らしき物が中から現れる。
「代表司教様、磨羯宮は順調に此方へ向かっているようです」
「フムフム順調順調、しかし2番目の契約者がこんな所にいるとは驚き。今まで何故気付かなかったのでしょう?」
 指を顎に当てて小首を傾げる。
 しかし直ぐにぐるん、と首を180度回しそのあとスパッと体を回し方向転換した。
「まぁ、私達には関係ない事です。詮索せず我々は磨羯宮の破壊したその後始末だけしましょう」
 黒い影がいくつも彼の後ろにつき、中からあの人らしき物が出現しあとに続いて森の方に入っていった。
 


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