ダーク・ファンタジー小説
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- リアル人狼ゲーム
- 日時: 2017/06/18 14:22
- 名前: Rain (ID: lQjP23yG)
皆様、こんにちは。
Rainと申します!
今回から人狼ゲームの小説を書いていきます。
更新ペースは異常なぐらい遅いですが、
よろしくお願いします。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.6 )
- 日時: 2017/06/24 22:43
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
ボムッ。
耳障りな音をたて、スピーカーが息を吹き返した。
『皆様、おはようございます。只今より人狼ゲームを開始します。』
「え、何・・・?」
「知ってる、聞いたことある・・・」
場がどよめく。
『この中に、人狼が3人紛れ込んでいます。それ以外の人は村人です。両者をまとめて、住人と呼びます。住人の皆様は毎晩8時にここに集まり、人狼だと思われる人に投票して下さい。一番票を得た人は処刑され、死亡します。』
いきなり出てきた「死亡」という言葉に、場が張りつめる。空気が少し冷たく感じる。
『午後10時から翌朝6時までは割り当てられた部屋にいて下さい。ただし、人狼は午前0時から午前2時までの間に部屋を出て、村人を一人殺害して下さい。』
「殺害・・・?」
「殺せ・・・ってこと?」
再び場がざわめく。
『人狼が全滅すれば村人側の勝利。村人の数が人狼の数と等しくなるかそれ以下になれば、人狼側の勝利です。勝利した側には合計一億円が賞金として支払われます。』
これがこのゲームのたった一つだけのウソ。
私は前回のゲームに勝ったのに、賞金なんてもらってない。
『ルールに違反してはなりません。他の住人に危害を加えてはなりません。建物や建物内の器物を破壊してはなりません。ルールに違反した人は命を失います。』
淡々と話し続けるスピーカー。その声には感情なんてこもっていない。
『それでは、役職の確認を行います。各自、椅子の裏に貼ってある、封筒の中身を確認して下さい。その中のカードが、あなたの役職です。他の人に見せたり、他の人のカードを見た場合も命を失います。』
椅子の裏に手を伸ばし、封筒を取った。
厚手のカードが入っている。前回のゲームでは村人が入っていたが、今回はどうなのだろう。
『人狼』
カードにはそうかいてあった。それと、狼の影絵。垂れた舌から血が滴っている。
さらに、部屋番号と4桁の数字。そう言えば、部屋に開かないロッカーがあった。人狼はあれが開けられるのだろうか。
『村人の中には、占い師が一人います。占い師は毎晩一人を選択して、その人物が人狼かそうでないかを知ることができます。また、霊能者も一人います。霊能者は、処刑された人物が人狼かそうでなかったか知ることができます。』
占い師。人狼にとっての最大の敵。
『村人の中には、狩人が一人います。狩人は毎晩一人を選択して、その人物が人狼の襲撃を受けた場合、人狼から守ることができます。そして、共有者が二人います。共有者はお互いに共有者であることを知っています。』
ここまでは前回と同じ・・・だった。
『人狼の中にも特殊な人狼が一人います。その名を大狼と言います。大狼は占われても、人狼ではないと出ます。霊能結果は大狼となります。』
大狼・・・。初めての役職だ。
『人狼はこのゲームのスペシャリストです。村人は心してかかって下さい。それでは皆様、健闘を祈ります。』
そう言ったきり、スピーカーは黙り込んだ。
スペシャリストか。やっとわかった。私がまだ賞金を受け取れてない理由。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.7 )
- 日時: 2017/06/24 23:05
- 名前: ぜろ&カイ (ID: N9DlcNaW)
- 参照: http://姉さん
今回はどうなるのでしょうか?次の更新を楽しみに待ってます!
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.8 )
- 日時: 2017/06/25 11:56
- 名前: Rain (ID: Ft4.l7ID)
ぜろ&カイさん
ありがとうございます!
これからも頑張りますので、よろしくお願いします。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.9 )
- 日時: 2017/06/25 12:42
- 名前: Rain (ID: 9yNBfouf)
私がまだ賞金を受け取れてない理由。
それは、このゲームは二回でワンセットだから。
一度目に村人として勝った後に、人狼として勝つことで初めて賞金を受け取れるのだ。
それなら、あのスピーカーの声、
『人狼はこのゲームのスペシャリスト』
という言葉にぴったり合う。
自ら人を殺めて、勝つ必要がある。
前の人狼があれだけ冷酷だった理由がやっとわかった。
それなら、私もそうなって、このゲームに勝つ。
人狼として、皆殺しにする。
もう、後には退けない。
「さて、と。なんか『人狼ゲーム』をしなきゃいけないみたいだけど、どうする?」
「どうするもこうするも、やらないと死ぬんでしょ?」
と、ここで吉川が声をあげた。
「はーい、あたしは占い師でーす☆みんな、あたしには投票しないでねー☆」
場がざわめく。
「なにいってんだ!?俺が占い師だ!」
「なんで嘘つきが二人もいるんだ・・・?俺が本物だ・・・!」
ウソでしょ?
自称占い師は、この役職配分だと2人しか出ないはずだが、明らかに一人多い。
今占い師宣言しているのは吉川、堀川、早地。
「なんで3人もいるの?」
鹿沢が女性とは思えないほど低い声を出し、私と同じ考えを口にする。
「その中に人狼と本物が1人ずつというのは分かるが、1人多いな。間違えて2人目の人狼も手をあげたか?それとも村人とか・・・。」
村人が騙る、か。
村が不利になるだけなのに。
- Re: リアル人狼ゲーム ( No.10 )
- 日時: 2017/06/26 19:04
- 名前: Rain (ID: OZxqQ4OG)
『村人が騙る』という新たな考えが出たが、いまいち納得できない。
だから、口に出した。
「なんで村人が騙るの?村が不利になっちゃうと思うんだけど・・・」
鹿沢がこちらを向いて、理由を説明した。
「たまにいるんだ、死にたくないって理由で占い師騙る村人。もちろん、村にとっては大迷惑なんだけどな。」
「あたしは本物だもんっ!」
吉川がとびっきりのぶりっ子声で叫ぶ。
そんなにでしゃばんな。
今夜襲って殺るから。