ダーク・ファンタジー小説
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- Cord___CyAN
- 日時: 2023/01/27 20:09
- 名前: ぷれ (ID: 5R9KQYNH)
どもども、ぷれです。
ここのところ、色々書きすぎて疲れたのですが、また新作書きます。
今回は、エージェント系です
~あらすじ~
2年前、大規模テロ事件が発生した東京都新江戸川区。ターミナルタウンとして、発展を遂げた街には未だ犯罪が絶えない。
そこで日本政府が立ち上げた、犯罪未然防止組織CyAN(シアン)を導入。
記憶喪失の少年と、新入りの少女がこの街の安全を守るために戦う。
人物紹介>>1
Prologue>>2
Episode 1.「New Buddy」>>3-5
Episode 2.「The pandora」>>6-10
Episode 3.「Day off」>>11-13
Episode 4.「Taste of Blood」>>14-20
Episode 5.「Hyacinth」>>21-22
Episode 6.「LOST」>>23-24
Episode 7.「Reaper」>>25-27
Episode 8.「Unknown」>>28-30
Episode 9.「Poison」>>31-33
Episode 10.「Alone」>>34
Episode 11.「Finale」>>35
Epilogue>>36
Episode 0.「Started」>>37
- Re: Cord___CyAN ( No.13 )
- 日時: 2022/10/22 17:32
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
「今日はありがとうございました」
「いや、こちらこそ。帰ろうか」
日が傾き、空を茜色に染めていた。
車に乗り込むと、誰かがこちらに近寄ってきた。
「あの~、警察の者なんですが、2年前のテロ事件について知っていることを聞かせていただけないでしょうか」
「ええ、良いですけど...」
すると、警察と名乗る男はメモ帳を取り出した。
「身分証明できるものの提示をお願いします」
そう言われたので、捜査官手帳を見せた。
すると、嫌な顔をしながら警察はどこかへ行ってしまった。
「...行っちゃいましたね」
「大半の警察はCyANのことを嫌ってるからね。政府が創っといて、解体しようとしてるぐらいには、僕たちは嫌われ者だよ」
「そうなんですか...ん?」
藍奈の目には、指名手配のポスターが目に留まった。
そこには、2年前のテロ事件の犯人の写真。
「テロ事件の、犯人...?」
「みたいだな。名前は、確か...楠本蒼唯じゃなかったっけ」
「そうですね」
車を走らせ、何事もなく彰の元へ帰ってこれることができた。
「ただいま~」
「おう!おかえり!楽しかったか?」
「最高だったよ。藍奈にも楽しんでもらえたからな」
すると、店の扉が開いた。
スーツを身に纏い、身長は彰と同じぐらいの短髪の男。
「久しぶりだな、小暮」
「木場...」
彰はその木場という男を紹介した。
「こいつは木場一翔。俺の親友で、武器調達のプロだ」
「初めまして。津葉木くん、柏木くん」
叶魅は、彼に対する「嫌」何かを感じ取った。本能が避けたがっている、何かを。
3話終了です。
サンシャイン水族館行ったことないです
- Re: Cord___CyAN ( No.14 )
- 日時: 2022/10/25 21:14
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
Episode 4.「Taste of Blood」
「おはようございまーす...」
「遅かったじゃないか、叶魅」
12分という遅刻をしてしまった叶魅は、周りから冷たい視線を浴びていた。
そんなことお構いなしに、自分の席へと座る。
「ごほん...続けます。今回はテロ組織の本部に強襲をかけます。捜査官総出での任務です、くれぐれも前回のような失態はしないように。作戦内容は小暮指揮官、お願いします」
「はい」
代表の呼び掛けのあとに、彰は席から立ち前に出た。
しかし、さっきの代表の言葉は叶魅に対する嫌みなのだろうか。そんな考えが叶魅の脳裏をよぎっては消えていく。
「今回は、テロ組織の本部を叩く。直接潜入して、警備の薄い方から潰していく。簡単だろ?内部構造に関しては、あとでそれぞれのスマホに送っておく」
- Re: Cord___CyAN ( No.15 )
- 日時: 2022/10/28 16:46
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
会議が終わり、それぞれバラバラに廊下へ出ていく。
ただ作戦内容を伝えるだけなのに、丸3時間も使ってしまった。
流石に時間かかりすぎだろ、と内心思っていた叶魅だが、口に出すと色々面倒なことになりそうなので思うだけで留めた。
「久しぶりっすね、叶魅」
「そうだな、聖華季」
橘聖華季。かつて、叶魅と同時期に配属され、バディとして共に命を預けあった仲だ。
金髪で口調も垢抜けたものだが、実力は本物。彼女の凄みは、圧倒的な対応力。どんなに敵の数が多かろうが、彼女の前では無力に等しい。
「新しいバディとは上手くいってるっすか?」
屋上のベンチに腰かけて、コーヒーを飲みながら問う。
「ああ、それなりにな。お前こそ、一人でもやっていけてるか?」
「心配ないっすよ!私が失敗してたら、もうこの世に居ないっすよ」
何て笑って、コーヒーを一口。
「荒木さんともバディ外されて、大変だったすね...」
「まぁな。でも、僕には藍奈が居るから」
「私のときよりも戦果を挙げているのはさておき、今回の任務は死人が出てもおかしくないっすよ」
「ああ、しかも実弾の使用が許可されてるってことは相当危険なんだろうな」
実弾の使用が許可されている任務は、実に1年半ぶりである。つまり、危険が伴うということ。
死人が出てもおかしくない状況で、いつもより緊迫感が、すでに漂っていた。
「16時にまた会おうっす」
「ああ、またな」
- Re: Cord___CyAN ( No.16 )
- 日時: 2022/10/31 22:04
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
15:51
本部の立体駐車場で待機とのことだったので、待っているのだが...。
「誰も来ない...」
場所を間違えたか、あっちが場所を間違えたか、そもそも集合時間が違うか...。
考えるだけで、鳥肌が止まらない。
落ち着きがない様子が周りから見ても分かるようで、通行人に冷たい視線を送られていた。
「...え待って藍奈から電話...」
恐る恐る応答が表示されている場所をタップして、耳に近づけた。
「もしもし...?」
「津葉木さん、もう集合時間過ぎてますけど」
「いや、居るけど...えもしかして3階?」
「そうですけど、2階ですか?」
冷や汗が止まらない。
なぜ数字を見間違えてしまうのか、なぜもっと早く確認しなかったのか。そんな考えが頭の中を駆け巡る。
「すいませんでした!!!」
「アホかお前。見間違えるかよ普通」
「私のバディなんですから、しっかりしてください」
もはや何も言い返せない自分が嫌になってくる。
「時間がないんで急いでくださいっす」
- Re: Cord___CyAN ( No.17 )
- 日時: 2022/11/05 22:47
- 名前: ぷれ (ID: tEZxFcMB)
車に乗り込み、テロ組織のアジトへと向かう。
叶魅は、愛銃グロックに実弾を装填する。
「ほんと、嫌な任務」
「しゃーないだろ。それに、死ぬかもしれないんだ。...でもな、死んだら絶対許さない」
「...死にはしません、僕は自分を知るまで死ねない」
我ながら中々に中二病のようなことを言ってしまった。
それでも、誰一人としてからかわない。そんな風景に少し残念さを抱いたが、そんなのはどうだっていい。
今は、生きることだけを考えよう。生きて帰ろう。
「___こちら貴島、これより作戦行動に移る。各自散会」
潜入捜査官部隊責任者の貴島恭平の指示で、他の捜査官が一斉に防弾チョッキを鳴らしながら、それぞれのポイントから潜入する。
強襲が目的のため、ド派手な潜入だ。
「!?何だお前らは!!」
「犯罪未然防止組織CyAN、その端くれだ」
これが、始まりのゴングだ。
「クソ!!ぐわぁ!!??」
「よし、これでここは片付いたか」
開始3分も経たずに、叶魅は警備部隊を全滅させてしまった。
それは他も同じで、順調すぎるぐらいだった。
「おやおや、あなたが一人でこの量を?」
「そうだけど?桐生司さん」
「私のことはすでに調べ済み、ですか。嬉しいですね」