二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- BRAVE10*時守りの忍【原作沿い】
- 日時: 2012/04/06 22:36
- 名前: 勾菜 (ID: J0PYpSvm)
- 参照: http://www.brave10.com/
はいっ!はじめまして、こんにちは、こんばんは?おはようございます?
みなさん、勾菜ですっ!
どうしても書きたい小説ができたので、スレたてちゃいましたw
他のとか、管理できてないけど←
今回は『BRAVE10*時守りの忍』です。
一応原作沿い(ぷらすアニメ)に進めていこうと思っています。
以下、注意事項
・荒らし、チェンメ目的で訪れている方は即行戻ってください。
・勾菜が嫌いな人も即行で戻ることをお勧めしますっ!
・更新は亀より遅いです。
・一応、原作沿いのつもりですが、スレ主の妄想が入ってます。
以上ご注意ください!
上記URLは『BRAVE10』公式HPです。
どうぞのぞいてください。
***CONTENTS***
登場人物>>1
—ACT.0 はじまり—>>2
—ACT.1 俺たちの居場所—>>3 >>4 >>5 >>6 >>7 >>12 >>13 >>14 >>16 >>18
—ACT.2 幸村の両手—>>21 >>27 >>28 >>31 >>38
—ACT.小話1—>>41
—ACT.3 運命のふたり—>>48 >>52
***親愛なる読者さま***
・杏飴さま
・紫苑さま
・光彩さま
・mkさま
・優雨さま
***イラスト(皆さまからも募集中!)***
・レアムさまに描いていただきました
・猿飛佐助を描きました >>37
- Re: BRAVE10*時守りの忍【原作沿い】 ( No.14 )
- 日時: 2012/01/28 22:42
- 名前: 勾菜 (ID: GlcCI1C/)
(これが難攻不落の上田城ね。
つーか「広いねーとか」「すごーい」とか騒ぐかと思ったら、ずっと押し黙ったまんまか)
そう思いながら、才蔵はすっと伊佐那海の背へと視線を向ける。
——なに背負ってきたんだか
(ま。ついでだからあのサルの飼い主でも見て帰ろう。
あれほどの使い手の主人とは…)
そのとき、ドカッドカッと廊下から足音と話し声がした。
「オイオイ…厄介事じゃねえだろうな。なんで俺名指し!?」
「——若!!」
(…幸村様っ!)
千が思わず脱力するのと同時にスパァンと襖が開かれる。
「まあいいや。面をあげよ!
——って平伏してねえじゃねえか!
ま、べつにいいけど」
そう言いながらどかっと座る男の名を真田幸村という。
(これが…真田幸村…!?柄悪ィ)
「ん?おお!千、戻ったのか!」
「…ただいま戻りました」
スッと床に手をつき、頭を下げる。
「うむ・・・で、お前が出雲の巫女か。ではあっちが…」
ちらっと才蔵のほうへと視線を向ける。
「!?」
(佐助が報告したのかな?)
「…あ……ああ……」
伊佐那海は体を前へ乗り出し、幸村に対して言葉を発する。
「ようやく会えました!どうか助けてください…お願いします!」
「うむ、まずはなにがあったか話してみよ」
伊佐那海の話す内容はとても凄惨なことだった。
社は火と血の海でどこもかしこも朱。
境内にはたくさんの人の骸。
社に攻め入ってきた者たちは無差別に殺戮を繰り返したそうだ。
千の見た夢とそれの内容は一致していた。
でも…戦を知らない女にはキツイ内容だと思う。
「私は…私はもう、ひとりになってしまって…どうしたらいいか…」
千の脳裏には出雲とは違う場所が火の海になる光景を映し出していた。
「……」
そっと肩に手をおかれる感覚でハッと我にかえる。
手の主は隣に座った幸村の小姓——海野六郎だった。
その眼を見れば大丈夫か、と瞳が聞いてきている。
それに小さく頷き返す。
「——で!?俺に何をしろと?」
非常なまでの幸村の反応に才蔵は顔をしかめる。
「な…何をって…神主様はあなたを頼れと…!!」
がばりと顔をあげ、伊佐那海は必死に幸村の力を乞おうとする。
「んなこと言ったって仇討の片棒は担ぎたくねえし。
追手がかかってるんだろう?こっちまでとばっちり食いそうだ」
そう言って幸村は立ち上がる。
「俺は危ういことには首をつっこまない性質でな。悪いがしてやれることはないわい」
「そ…そんなっ…」
声をあげる伊佐那海の顔は涙でぬれていた。
「ま、今夜ぐらいは泊めてやる。六郎!部屋の支度をさせよ!」
「御意」
そのまま退出する幸村に従い、六郎に続いて千も部屋を出ようとする。
その背を才蔵が呼びとめる。
「千…お前…」
「才蔵、あとは頼んだよ?」
言外に伊佐那海のことを言えば、無言でうなずいた。
それを確認してから、幸村をおい、千は部屋を出たのだった。
- Re: BRAVE10*時守りの忍【原作沿い】 ( No.15 )
- 日時: 2012/01/29 10:05
- 名前: 光彩 (ID: vOB0vHGS)
こんにちは。始めまして!
光彩といいます。実を言うと
勾菜さんの小説、よく覗きにきてます
BRAVE10、大好きです。
更新楽しみにしています。
- Re: BRAVE10*時守りの忍【原作沿い】 ( No.16 )
- 日時: 2012/01/29 22:25
- 名前: 勾菜 (ID: rihdF037)
「で、出雲の様子は?」
「あの子の言うとおり出雲大社は火の海となり、巫女やら宮司やらの骸で埋め尽くされていました」
部屋に入るなり問いかけられた言葉に淡々と報告する。
「けれど何が目的だったのかは…しかし、彼女を襲った忍はおそらく…」
「幸村さま、あの2人城から、抜け出した」
「えっ!?」
突然現れた佐助のもたらした内容は才蔵と伊佐那海が抜け出した、というもの。
「幸村さま、私は…」
「千、お主は先に佐助とともに行け」
「はい」
「諾」
次の瞬間には千と佐助の姿はどこにもなかった。
***
千と佐助、そして幸村はそっと2人の様子をうかがっていた。
「イヤ!見捨てないでよ才蔵!」
「見捨てっ…人聞き悪っっ」
ぐすっと泣いている伊佐那海の言葉にいろいろと複雑な心境に才蔵がなった、そのとき。
「!!!」
フッと2人の体のまわりに鎖がとんできて、体を拘束した。
才蔵は手首、伊佐那海は体全体、そして右足をあげるような形で拘束される。
「あっ」
(クッ…完全に気配を断ってきた!こいつら昼間のよりやる!!)
「おお〜いい格好!」
「いいから早く殺れ」
「はいはいっと」
ぬらりっと忍たちはそれぞれの武器をかまえ、狙いを定める。
「ひっ…才蔵っ!!」
「チッ」
まずい、そう才蔵が思っても間に合わない。
「きゃああっ」
それと同時にどこからか三羽のミミズクが飛んできて、忍たちへと攻撃をする。
(これは佐助の…!!)
ハッとした才蔵が視線を滑らせると、千と佐助を従えた幸村がそこにいた。
「お前ら内府(徳川家康)の手の者だな!?狸の…ニオイだ」
「……っ!!」
忍たちは図星をさされたのか、ずざざっと幸村たちから距離をとり武器を構える。
「俺らを…エサに使ったな!?」
「悪い悪い、許せ。敵を見定めるためだ。…よもやこの程度の敵に殺られるような男ではあるまいな!?」
挑発するかのような幸村の言葉にニヤリと口元に笑みを浮かべる。
「上等だ!」
言うが早いか、才蔵は両足をカッとぶつけ、暗器を出し、自信を拘束する戒めを断ちきる。
「んなっ…!!」
鎖を操っていた忍は予想外な出来事に狼狽する。
その忍びを瞬殺し、幸村たちに啖呵を切る。
「よーく見とけよ!!
真田幸村!!猿飛佐助よ!!それに千!!お前もだ!!」
- Re: BRAVE10*時守りの忍【原作沿い】 ( No.17 )
- 日時: 2012/01/29 22:28
- 名前: 勾菜 (ID: rihdF037)
>>15
光彩さま
コメントありがとうございます!
実は、私も光彩さまの少年陰陽師を覗きに行ってますww
また来て、コメントくださると嬉しいです!
なんせコメントは私にとっての糧なんで!w
本当にありがとうございました♪
- Re: BRAVE10*時守りの忍【原作沿い】 ( No.18 )
- 日時: 2012/01/31 22:30
- 名前: 勾菜 (ID: /qKJNsUt)
ひゅっと才蔵は得物を構える。
「瞬光!!」
ぱしんっと才蔵が摩利包丁をおさめるのと同時に、どさっと忍たちが地に伏せた。
「ま、こんなもんよ!」
「…お前たちの言うとおりだな、佐助、千」
「——はい」
「そうでしょう?」
言いながら千はふっと笑みをこぼし、伊佐那海へと視線を移す。
「いたたた…」
ギシギシと未だに鎖に縛られている伊佐那海。
その彼女に武器をもった忍が近づいて行くのが見えた。
「伊佐那海!」
叫ぶのと同時に地を蹴る。
「殺った!!!」
すさまじい勢いで振り下ろされる刃。
キィィンっと澄んだ音が響いた。
「っ…残念」
言いながら千は受け止めた刃をはじき返し、すぐに相手の心臓を貫く。
倒れた忍が伊佐那海へともたれかかった。
「ひっ」
ひくりと息をのむ伊佐那海が身じろいだため、彼女へともたれかかっていた忍はずざっと地へと落ちる。
その際、彼女の頬に絶命した忍の血がべったりとつく。
「——っ…」
言葉を失う彼女の脳裏には、あの日の光景が浮かんでいた。
がくがくと震える、伊佐那海へと千は近付く。
「伊佐那海、大丈夫…!?」
不穏なものを感じ取り、千はばっと後ろへ飛び退る。
オォォンッと伊佐那海のつける簪から黒い球体のようなものがでて、あたりをつつみこむ。
「なに…っ!?」
ザッと千と才蔵の元へ佐助が飛び降りてくる。
やがて、それがおさまるとその中心に伊佐那海がきょろきょろと辺りを見回していた。
「??」
「これは……すごいのう……木も剣も…人も全て朽ちとるぞ」
そう言いながら幸村は伊佐那海に近づく。
懐から手巾を出し、ぐしぐしと彼女の頬についた血を拭ってやりながら幸村はぼやく。
「あの狸め。これを狙っておるのか?
こりゃますます徳川に渡すわけにはいかんのう」
血を拭い終わり。顔をあげる。
「伊佐那海は真田が預かる。ここであれば安全だ」
「え…」
その言葉に伊佐那海は目を見開く。
「さ…才蔵は!?」
「俺は関係ねえよ!ここでお別れだ!」
「そんなっ…一緒に上田にいようよ!」
「カンベンしてくれ!お前みたいな女といると疲れる!」
伊佐那海はどうしても才蔵とは離れたくないようだった。
その気持ちは千にもある。
久しぶりに会えたのだから、もう少し一緒にいたい。
「…そうだ、才蔵」
「あ?」
「伊佐那海におソバ奢ってもらってたよね?」
「そうよ!アタシに恩をかえそうとか思わないの、男のくせに!!」
「なっ…それだったら千だって!」
「あら、私は自分で払ったわよ?」
「……」
きっと才蔵は『あれは守ってくれてありがとうのソバじゃなかったのか!!!』って思っているに違いない。
「なんだお前。女なんかに借りがあるのか!」
心底意外そうな幸村。
「……恥」
淡々と、だが勘に触る言い方の佐助。
2人ともこれにのったのだ。
「それは返さんといかんなあ…男して」
ニヤッと幸村は笑みをこぼす。
「「肉体労働決定」」
才蔵をあざ笑うような佐助に、何かを含んだような笑みを浮かべる千。
才蔵はカチンッと自身の中で何かを聞いたような気がした。
「頼んだよ才蔵!」
うるせぇ女に甲賀物——
それに昔馴染みと柄の悪ィ殿様——
「勝手に決めんな!」
——久しぶりに血がたぎった——
俺は——
こういう場所を求めていたのかも知れない——
ACT.1—終—
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