二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」
- 日時: 2010/10/06 21:23
- 名前: るりぃ (ID: /TProENM)
こんにちは、るりぃです。
戦国BASARAでリレー小説をやってみたかったので、つくってみました。
では、主人公の設定です。この主人公でリレーしていきます。
名前:不破 彩葉(ふわ、あやは) 性別:女 年齢:19
容姿:年齢より上にみられる美人、微笑まれるとどんなに辛い事があっても救われたような気分になる。
性格:外面のイメージを壊さないように必死で頑張っている、プライドが高い、(主に心の中で)毒舌。
属性:光、氷 武器:主に日本刀、だけどどんな武器でも使いこなす。
凡用
「この美しき日ノ本を守るのは私の役目ね・・・」
登場ムービーの台詞
「冷氷麗舞(れいひょうれいぶ)、不破彩葉、参る。」
BASARA技発動時&終了時の台詞
「私には譲れない物がある!」「氷の如く眠れ・・・」
戦極ドライブ発動時
「凍りつきなさい!」 固有技「朽ち果てなさい!」
瀕死時、死亡時の台詞
「例えこの身体が果てようとも、私は戦い続ける・・・この美しい日ノ本を守る為に!」
「ふ、私もまだまだ青かった・・・か・・・空がちかいな・・・」
その他:現代から彩葉の身体に入りこんだ女の子、もとは普通の女子高生だった。自分の演技力と彩葉の身体に教え込まれた武芸で外は美しい天女のような人、中身はおっさん臭い女子高生と言うギャップが・・・
.・†━━━━━━━━ 目次 ━━━━━━━━†・.
・第壱話〜出会い〜 from 彩葉 >>4
・第壱話〜出会い〜 from 燕 >>7
・第弐話〜燕〜 from 彩葉 >>9
・第参話〜武田の若虎〜 from 燕 >>10
・第四話〜彩葉最強伝説〜 from 彩葉 >>11
・第四話〜彩葉最強伝説〜 from 燕 >>14
・第伍話〜最北端へ〜 from 彩葉 >>15
・第伍話〜最北端へ〜 from 燕 >>18
・第六話〜最北端制圧戦〜 from 彩葉 >>19
・第六話〜最北端制圧戦〜 from 燕 >>34
・第七話〜最北端制圧戦2〜 from 燕 >>35
・第八話〜改めて不破軍です!〜 from 彩葉 >>36
・第九話〜武田軍の影〜 from 彩葉 >>42
・第九話〜武田軍の影〜 from 燕 >>43
・第十話〜武田軍襲来〜 from 彩葉 >>53
・第十話〜武田軍襲来〜 from 燕 >>54
・第十一話〜紅蓮の鬼〜 from 彩葉 >>55
・第十一話〜紅蓮の鬼〜 from 燕 >>56
・第十一話〜紅蓮の鬼〜 from 信玄 >>58
・第十二話〜疑問解明〜 from 彩葉 >>59
・第十二話〜疑問解明〜 from 幸村 >>66
・第十三話〜迷彩の忍〜 from 彩葉 >>82
・第十三話〜迷彩の忍〜 from 佐助 >>88
・第十四話〜俺の心〜 from 燕 >>84
・第十四話〜苦労人忍〜 from 彩葉 >>92
・第十五話〜雪解けの原因〜 from 希里 >>99
・第十六話〜牢獄の四日目〜 from 彩葉 >>102
・第十六話〜牢獄の4日目〜 from 幸村 >>103
・第十七話〜直接対決〜 from 彩葉 >>104
・第十七話〜直接対決〜 from 幸村 >>105
・第十七話〜直接対決〜 from 佐助 >>106
・第十八話〜武田道場〜 from 彩葉 >>107
・第十九話〜始動準備〜 from 燕 >>108
・第二十話〜絶体絶命!〜 from 彩葉 >>109
・第二十一話〜救援〜 from 彩葉 >>110
・第二十一話〜救援〜 from 希里 >>111
・第二十二話〜姿〜 from 燕 >>113
・第二十三話〜生きて〜 from 彩葉 >>114
・第二十四話〜言えない事〜 from 燕 >>115
・第二十四話〜言えない事〜 from 彩葉 >>118
・第二十五話〜紫電〜 from 彩葉 >>123
・第二十五話〜紫電〜 from 燕 >>124
・第二十五話〜紫電〜 from 雄飛 >>129
・第二十六話〜戦闘後の平和〜 from 彩葉 >>125
・第二十六話〜戦闘後の平和 from 雄飛 >>131
・第二十六話〜戦闘後の平和 from 燕 >>132
・第二十六話〜先頭後の平和 from 希里 >>133
・第二十七話〜再会・出発〜 from 彩葉 >>135
・第二十七話〜再会・出発〜 from 燕 >>136
・第二十七話〜再会・出発〜 from 雄飛 >>1371
・第二十八話〜京の噂〜 from 彩葉 >>138
・第二十八話〜京の噂〜 from 雄飛 >>139
・第二十八話〜京の噂〜 from 燕 >>140
・第二十九話〜ナルシスト〜 from 彩葉 >>141
・第二十九話〜ナルシスト〜 from 燕 >>142
・第二十九話〜ナルシスト〜 from ? >>143
(○´・д・)ノ--------キリトリ線--------ヽ(・д・`●)
=☆=☆=【番外編】=☆=☆=
・間話〜とある忍のボヤキ×3〜 >>22
・主人公の台詞全て。 >>23
・ターフに書いてもらったよ! 彩葉のイメージソング【決意の言葉】 >>112
・戦国BASARA短編集より転載 番外編 >>126
・戦国BASARA短編集より転載 番外編 >>127
・コラボ小説 『屋敷への道すがら』 >>128
・ライトノベル風二つ名 >>130
・彩葉を書いてもらいました。 >>133
=☆=☆=☆=☆=☆=☆=☆=☆=
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- Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.143 )
- 日時: 2010/08/28 12:18
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: UFZXYiMQ)
- 参照: http://yaplog.jp/000331/
第二十九話〜ナルシスト〜
神無「あの子の赤くした顔、いいねぇ♪」
木の上にチョコンと座って俺は言った。
彼女達の軍の偵察に来た俺にとって、まるで任務を忘れそうになった。
噂通り、彼女——もとい不破彩葉の姿は敵の俺でも惚れてしまった。
神無「美しい髪色…白き肌…。何もかも、俺の好みに等しい…!」
自分の物にしたらどうだろうかと思うとゾクゾクしてたまらなく武者震いがした。
あの青い髪色の彼達は、彩葉ともう一人の女の子を置いて先に屋敷に入っていった。
多分、武田の大将の面会の時に着る着物を着る為だろう。
神無「でも…なんか、見た事あるんだよなぁ?」
あの黄色い瞳で背中に付けてある弓矢。
かなり昔か、最近かは忘れてしまったが見かけた事があった。
少し首を傾けて考えるが、何もかも思い出せない。
神無「ま、いいか。どうせ顔なんて覚えるはずないし」
忍足る者、暗殺などで色々忙しくいちいち名前や顔など覚えない。
だが、神無は彩葉に惚れてしまった為彩葉だけ覚えた。
オレンジの髪が少し風に流されて靡く。
少し「邪魔だなぁ…あとで少しだけでも切ろうか」と言って、前髪を少し分けた。
その間、サクサクと雪の中歩く二人を見てチャンスだと思った。
バレない様に、クナイを構え——放つ。
普通の人ならばサクッと簡単に刺されるのだが、彼女はギリギリかわしていた。
その代わり、少しだけ青ざめちゃっているけど。
神無「さぁて…——行きますか」
木の葉が暮れの術で一瞬に距離を縮める。
彼女は少しパニック状態だった為、すぐに自分の物に出来ると思って手錠を懐から出して襲った。
だが、彼女は反射神経がいいのか日本刀を抜いてきた。
俺はギリギリに手錠で防ぐ。
そして、彼女の姿を捉えた。
近くだからこそ分るが、噂以上に美しく本当の“神”の元の天女かと思う。
だが、そんな小さく美しい姿なのに凄い力だ。
少しだけ腕に電撃が走った。
彼女は強く美しいのが分った俺は丸く笑みの形に歪め、口笛を吹いた。
神無「さっすが、俺の美しさに当てはまる人」
彼女は少し渋い顔をした後、ふと俺の武器を見て少し青くなり日本刀で吹き飛ばしてきた。
そんなに俺の武器がいいのかな?
やっぱ俺って粋がある伊達者だよ、うんうん。
もちろん、吹き飛ばされた俺はちゃんと宙返りして着地。
ここでドジッたら俺のプライド傷ついちゃうな。
彼女と俺が離れたのを見計らったように、すばやくもう一人の女の子が間に入る。
あらら、俺に立ち向かうわけ?
これでも俺、彩葉ちゃんを奪えるほど強いんだけどね。
「まぁ、いいか」と思った後、少し手錠を指に絡めて回した。
つづく…
- Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.144 )
- 日時: 2010/09/12 09:22
- 名前: るりぃ (ID: lc..8kIC)
- 参照: http://wind.ap.teacup.com/hagaren/img/1280558103.jpg
第三十話〜勝利〜
僕が戦う! と意気込んでいる希里ちゃんを説得して戦っております彩葉です。
ヤベエ、超スベる。草履はガチでスベる。
勢い余ってツルン! なんて笑えねぇ。
スベって死ぬ人ってたまにいるらしいからお仲間にならないように気をつけなきゃ。
一応女のアタシが太刀というのは結構無茶ぶりなもんで、遠心力というものがあってこそ振り回せるものとなる。
握る手には最大の力を込めて、アタシはニッコリと笑みを作りながら、右へと避けようとする彼の『腹部』を狙う。
傷を狙われていると勘付いた彼は、途端に腹部を庇うような体勢を作る。
ふふん、掛かった。腹なんて狙わないよ直接。
「私を…侮るなっ!!」
お前等より余程悪知恵持ってんじゃゴルァァアア! とアタシは太刀を持つ手を急遽放り出す。
つまり、太刀はぶっ飛んだ。
唯でさえ遠心力で勢いがついてるのに、手なんて離したらそらもう太刀は勢いをどう殺していいのか解らず、回転しながら前方へと飛んでいく。
回転するって事は、突きを繰り出すようも広範囲へ刃が向く。
でも彼はソレ位じゃ動じない。簡単に避けてた。
ま、別に避けられても良いんだ。一瞬でもその武器に視線が行った時点でアタシの勝ちなんだから。
「終わりじゃゴルァァアアア!」
右に飛び終えた彼が体勢を立て直そうとする瞬間、アタシは首に巻いてた狐の毛皮(燕からもらった)を引っ掴んで彼の顔面に当てた。
毛が眼に当たると普通の人だとギャアアアアアア痛ぇえええ! って事になるからそれを狙ったんだよ。
案の定貧彼はふらつく身体を立て直す前に「クッ」と小さい声を漏らして眼を抑えた。
サーセン卑怯な手を使うのは得意なんだ。アタシ現代人だから、小さい嫌がらせは大得意。
アタシは目に毛が刺さったらしくて痛いとフラついてる彼の腰を引っ掴んで、そしてプロレス技を仕掛けた。セイヤッ!
背後から抱きつくように相手腰回りに自分の両腕を回して、そして相手の腹の前で自分の両手を繋ぐ。
ほいでもって、後方へ反ってブリッジ状態で相手の後頭部を地面に叩きつける技。
えーっと、ほらよくパロ絵とかであるプロレス技だよ。
え、解らない? ならググれ。
プロレス技で脳天から肩辺りを思い切り地面に減り込ませたので、彼は気絶したようです。よし、一件落着。
「勝利!」
木に突き刺さった太刀は希里ちゃんが回収してくれたそうだ。ありがとぉぉおお!
そして、それと同時に前方からもの凄い雪煙ともに何かがやってきた。
つづく…
- Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.145 )
- 日時: 2010/09/16 19:59
- 名前: るりぃ (ID: 1mSnKNAi)
第三十一話〜尋問〜
雪煙の中からやってきたのは…燕でした。
そして、今の状況をお伝えします。希里ちゃんと燕がめっちゃ恐いです。終わり。
ガクガクガクと震えるアタシに、縄で縛られてるナルシスト忍者さん。
いつの間に縄を購入してたのと希里ちゃんに突っ込みたくなるけど今聞いたらアタシも一緒に縛られそうなので言いません。
というか言いたくありません。
サーセンやはりここは弱者らしく強者に従うよ。
今この場での強者は間違いなく希里ちゃんと燕だよ逆らったらアカンというオーラがあります。はいもう何も言いません。
「彩葉さんを狙おうとした理由、教えてもらおうか。」
手にしてる槍を彼の喉に突きつけてます。
ギャアアアア恐い希里ちゃん恐い! 戦場モードの真っ最中ですか…!?
流石は燕の知り合い。尋常じゃないよ、この殺気。当てられて、……呼吸が出来ん。
「お前の主は誰だ?」
燕が彼に相訪ねる。
だが彼は燕の顔を凝視したまま固まっている。
え、なんですか。燕に惚れたんですか。だがアタシの燕はやらないぞ!
「…………」
「…声が出せないのか、それとも沈黙を貫くのか…いずれにしても、答えてもらう。」
ギラリ、と槍の刃が光った。燕と希里ちゃんは本気だ、本気で殺気を向けて、聞き出そうとしてる。
普段の愛くるしさやかっこよさは何処へやら。
今の燕と希里ちゃんは完璧な武士の顔だ。キュンとしちゃうのは無理ない話。
並大抵の人じゃ怖じ気付いて知ってる情報を全部吐き出してしまうだろうに、彼は沈黙を続けてる。
沈黙はずっと守られてる。燕の眉間にシワが深く刻まれてる。うーん、仕方ない、か。
「……はい燕。選手交代。」
「だが、彩葉…」
「この私にお任せあれ。私、これでもやる時はやるんですよ。」
ね? と燕の肩を叩きつつ言ってみれば、燕は少しだけ困ったように溜息を吐きつつ「解った」と彼への尋問の主導権を貰った。
希里ちゃんにもアイコンタクトで主導権をもらう。
イエーイ希里ちゃんから貰ったー燕から貰ったー主導権貰ったー!
……馬鹿丸出しだ、恥ずかしいね!
つづく
- Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.146 )
- 日時: 2010/09/12 13:03
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: UFZXYiMQ)
- 参照: http://yaplog.jp/000331/
第三十話〜勝利〜
俺が惚れた美しい人、彩葉は「僕が戦う!」と意気込んでいる女の子を説得しながら戦っている。
そんな光景も「素晴らしい…」と言いたい所だが、さっき一瞬だけ傷を負った。
とは言ってもあまり深くないから大丈夫だろうね。
そんな俺は少し庇いながら戦う。
彩葉は草履が滑りやすいのか、こけないようにしていた。
アァ!
本当になんて綺麗なんだ!
彼女の踏ん張るその姿とカッコイイ俺との交差。
まるで、踊り狂うようなダンスじゃないか!
南蛮的には「ロミ●とジュ●エット」のようじゃないか!
そう思っている内に、彼女は不適笑いをした。
本当にその姿は雪の結晶が舞うような輝かしさ。
そう見惚れているとハッと我に返り、右の方へ少し見ると——俺の『腹部』を狙ってきた。
俺は一瞬危機感を感じて、途端に腹部を庇うように体制をとった。
だが、彼女は「罠にかかった」と言うような悪戯っぽい笑みを漏らして言った。
「私を…侮るなっ!!」
太刀を持つ手を急遽放り出し、太刀がぶっ飛んできた。
え、ちょっとタンマ!
俺、結構清潔感ありの男なんだよ?
彩葉ちゃん、それは強すぎでしょ!
遠心力も備わった太刀は回転をしてきた。
俺は軽く避けた様に見せてギリギリに避けた。
危ないねぇ、彩葉ちゃんは。
ビィィィンと太刀は木に刺さったのを俺は見た。
飛び終えて反撃をしようとした時、彼女はいつの間にか間を詰めていた。
「終わりじゃゴルァァアアア!」
体勢を立て直そうとするが、彼女の首に巻いていた狐の毛皮で顔面直撃されていた。
ちょ、マジ痛いんだけど…。
彩葉ちゃんって意外とツンデレ?
え、そしたらもっと俺好み。(変態)
少し俺はふらついた後、「クッ」と小さい声を漏らして眼を抑えた。
本当にマジ、痛いよ…彩葉ちゃん…。
少し目をゴシゴシしていると、背後から抱き付くように俺の腰回りに両腕を回し、腹の前で両手を繋ぐ。
え、ちょちょちょ!!
俺、そんな展開予想外なんだけど!?
しかも、嫌な予感…。
その嫌な予感が的中したのか、後方に後頭部を叩きつけられた。
思いっきりやられた為、一瞬にして意識が途切れた。
だが、俺の耳に聞こえた言葉……———。
「勝利!」
彼女の言葉だけは記憶に刻み込んだ。
つづく…
- Re: 戦国BASARA、リレー小説「総大将は女子高生!」 ( No.147 )
- 日時: 2010/10/05 21:04
- 名前: るりぃ (ID: Kq9OW2Bp)
三十二話〜彩葉最強伝説その2〜
「まずは自己紹介ですね。私の名前は不破彩葉。年は19歳。」
ニッコリと笑いながらアタシは彼にご挨拶。自己紹介は大切だっていうか義務かな?
うん。もう義務としか言えない。
まあ自己紹介をしつつアチラさんの顔を窺ってみれば、顔色は良好ではない。
「よし、何も言わないし何も答えないし何も反応ないし、ちょっといらっときたので屈辱的な事を言ってあげましょうか。」
え? と希里ちゃんが首を傾げた。
屈辱的な事というのが思い浮かばなかったらしい。
うんそりゃあまあ浮かばないだろうよ。
彼もアタシの言葉の真意が解らないみたいで、顔を上げてアタシを視界に捉えてる。
やべ、超格好良いんだけど、顔。
素敵なお顔を拝見してアタシの心は震度7の揺れが生じてる。
が、いやはや彼が属す軍勢は何処かを知らなきゃと声を出す。
「私があなたを助けました。あなたが気絶している時、捨てておけばいいのに生かしてあげました。あなたは『不破彩葉』に命を救われたのです。解りますか? あなたの命の恩人なですよ、私は。」
「……ッ…!」
「忍びって誰かに助けられるのって、情けない事この上ないらしいですね? しかも『女』の私に助けられてるの。そして今は『女』の私に倒されてる、情けない? 恥ずかしい? 忍びだから感情は見せません? 良いですよ見せなくて。私はここであなたを見ててあげます。私が助けた忍びを、飽きるまで眺めてあげます。」
嫌な笑みを浮かべつつ、アタシは彼はジッと見た。忍は自分が仕える主以外にはプライド高いらしいよ、意外だよね。
そしてそして、男尊女卑の時代だから性別を前面に押し出してあげた。
自分で言っててうわコイツ性格悪いなと思える感じに嫌な人になれた気がする。
…こうしてますます嫌われていくのか、アタシ…悲しくなんて無いんだから。
「別に私も鬼ではありませんよ? あなたの命を助けて、そして攻撃してきたのに慈悲深くも生かしてあげてるのは仏心に近い話ですよね? ふふっ、これって立派な『貸し』ですよね? あなたが私に押し付けられた『借り』、返す機会を作ってあげてるんです。」
「…………」
「あなたを雇ってる主の名は誰? 何故私を狙った? 簡単な事じゃないですか。すぐに答えられる。すぐに言い終わること。答えれば私を狙った事も命を助けたって恩も帳消し。悪くない『借り』の返し賃でしょう?」
燕と希里ちゃんのように武器をチラつかせても吐かないのは解りきってるから、言葉攻めをしてみた。
あーこんなんアタシのキャラじゃない!っていうか何処の悪役だよ。
主人公でもヒロインでもねえよこんな性格悪い人!
この状態じゃ悪とかって言われても仕方ない気がするわ、今のアタシ。
だが悪と言われたらあのウルトラマンな愛妻家ぶっ倒す。
とにかく今はキャラ崩壊も耐え忍ぶのよ…!
何せ燕と希里ちゃんとバトンタッチまでして彼への尋問主導権を貰ったんだから…!
アタシは心を鬼にして、縄で縛られて座ってる状態の彼の肩を押す。
すると簡単に彼は後方へと倒れ、そしてアタシは立ち上がって、スッと足を出した。
「聞こえないの? 話しなさい。」
自分の声にしては恐ろしく低い声で、アタシは彼の腹をグリッと踏みつけた。
…燕と希里ちゃんの唖然としたオーラはひしひしと感じているけれど、あえて無視するよ。サーセン。
つづく…
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