二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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テイルズ オブ ジ アビス —誰が為の唄—
日時: 2010/12/30 15:16
名前: 時計屋 (ID: klLmhm9D)

初めまして。
お久しぶりです。
学園アリスを書いていた時計屋と申します。
今回はテイルズシリーズ唯一プレー経験のあるテイルズ・オブ・ジ・アビスを書きたいと思います。
なお、自分はご都合主義なので赤毛二人とも生存しております。それと、設定が未来となっておりまして子供が主役です。
色々、矛盾点があると思われますがスルーして頂ければ幸いです。
では、オリキャラ達を紹介します。

人物紹介

ローラン(女)
『唄われる音』
年齢 15ぐらい
性格 天然 
容姿 白のロング 栗色の瞳
その他 
ローレライに創り出された存在。一時期ユリア達に預けられていたが、ダアト裏切り時にユリアの手によってローレライの元へと返される。その為、ユリアを裏切ったオリジナルをとても憎んでおり、侮辱する事もしばしば。存在が似ているレプリカ達には寛容で優しく、酷い扱われ方をしているレプリカを見ると後先考えず喧嘩を売ってしまう。現在の社会情勢には疎く、スコールに教わりながら日々勉強している。口調が少し可笑しいユリア大好きっ子。
台詞集
「それに何の問題が有りけるの。」「お前は、嫌いだ。」「失せろと言うのが分からぬか?」「願いは叶わぬのが私という存在なのだから。」

スコール・フォン・ファブレ(男)
『闇を照らす光』
年齢 16
性格 温厚
容姿 朱色の短髪 翡翠の瞳
その他
ルークとティアの息子。ファブレ家の長男であり、リルカの兄。家を継ぐ気はあるが、一人旅をしてみたいという夢も持っている。ルークとティアから訓練は受け、実戦経験も豊富なため戦闘は強いが本人はあまり好きではない。勉強は好きだが、事実を確かめたいと外に遊びに行く事も。ユリアの譜歌も歌える第七音譜師。
台詞集
「世界は外に広がってるんだ。」「お前が犠牲になる世界が本当に正しいのかよ!!」「信頼しなくても良いから信じろ。」「お前が好きだよ。」

ギルフォード・レア・キムラスカ・ランバルディア(男)
『守り通す者』
年齢 17
性格 冷静沈着
容姿 紅の長髪 蒼の瞳
その他
アッシュとナタリアの息子。キムラスカ王国の王位正当後継者でリルカの婚約者。頭が良く物事を判断する能力に長けている。戦闘訓練を受けているため、スコールと同等の腕前を持つ。幼馴染みのスコールとリルカに振り回され頭を抱えながらも、自由な彼を尊敬もしている。表情は豊かだが、演技力抜群。リルカと結婚し国を支える事が目標。常識人な第七音譜師。
台詞集
「お前らは考えて行動しろよ。」「この国を誇りに思ってくれる人が一人でも多くいて欲しいんだ。」「俺は守りたいんだ。大切な奴らを。」「ほんと馬鹿だよな。救われるけどさ。」

リルカ・アウラ・ファブレ(女)
『清らかなる旋律』
年齢 14
性格 世話好き
容姿 栗色のロング 翡翠の瞳
その他
ルークとティアの娘。ギルフォードの婚約者でスコールの妹。何かに付けてサボろうとする兄を叱るのが日課。自立心は高く王家に連なる者としての自覚もあるため、日々民に尽くしている。ヒーラーとしての腕が高く、医療施設に泊まり込みで働くのが好き。将来はギルフォードと結婚し、国のために役立つのが夢。スコールと一緒にギルフォードを込まらせる事もある。
台詞集
「お兄様!!サボりはいけません!!」「いつか私と結婚してくださいね?」「こんなに傷ついて、平気なわけ無いでしょ!!」「精一杯お役に立ちます。」


もう少し出て来ますが、一応主要キャラです。
   

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Re: テイルズ オブ ジ アビス —誰が為の唄— ( No.1 )
日時: 2010/12/20 16:36
名前: 時計屋 (ID: klLmhm9D)

プロローグ

旋律は記憶 唄は導 音は力

交わせられた約束は世界が還る証

誓いを光に 言葉を紡ぎ

彼方へとつづく 祈りを託そう





そこには誰も居なかった。否、誰の姿も見えなかった。
少女は微睡みの中漂う意識を起こそうとすると頭に声が響く。温かく優しい、けれど逆らう事を許さぬその声に抗うことなく少女は受け入れる。
辺りが光に包まれ支えを失ったように意識だけの少女は体と墜ちる感覚を得た。深く深く何処までも続くそれに、思考する事を諦め静かに目を閉じる。

セレニアの咲く渓谷で、誓いを果たそう。

斯くして少女の旅は始まった。
一つの約束を心に秘めて・・・・・


本編へ


時計屋です。
始まりました!!!(プロローグだけだけど・・・・)これから、どんどん続いていけばいいと思います。
宜しくお願いします!!
 

Re: テイルズ オブ ジ アビス —誰が為の唄— ( No.2 )
日時: 2010/12/22 17:31
名前: 時計屋 (ID: klLmhm9D)

第一幕 〜始まりの出会い〜

人影が街を見上げていた。
フードを深く被るその人物は、性別も年齢も伺えない。フードの端から唯一溢れる髪が、太陽に反射し輝いていた。

「ここが・・・王都バチカル・・・・やっと着いた・・・・。」

呟かれた声は高く、その人物が少女だと示していた。少女は躊躇いながらも、都へと繋がる橋に一歩踏みだし前を見据え橋を歩いていった。


少年は困っていた。
目の前に立ちふさがる自身の倍は高い大男は、血走った目を少年に向け荒々しく息を吐き出し、素人のような手つきで剣を振り回している。

「おめぇ!!!おめぇなぁ!!」

意味の通らない声を上げる男は完全に怒り我を失っており、説得にも応じる気配はない。
少年は困っていた。
怒りを向けられる理由は分かっているが、どう見ても非は男にあるし武器を持たない少年に対して男が振り回すのは安物だが、人は斬れる。野次馬が集まりこれでは死傷者も出かねない。正当防衛と称して男の動きを封じる事は少年にとって朝飯前だが、後が何かと五月蝿い。ため息を吐く少年についに怒りが爆発したのか男は持っていた剣を振り下ろす。
少年が身構え避けようとした時、野次馬の中から一人のマントを羽織った人物が男を蹴り飛ばした。見事にヒットした蹴りは男のバランスを奪い、地面に沈めた。
突然の事に少年も男も唖然とし、蹴り飛ばした本人は堂々とその場に立っている。

「おおおおおおめぇ!!!何しやがる!!!!」
「何しやがるだと?貴様こそ自身の行いを恥じろ。」
「ななななななな!!!!」

フードを深く被る人物の顔は見えずとも、男に向けられる言葉には殺気すら感じられる。恐怖と怒りで言葉を発せ無い男を無視し、マントの人物は少年の後ろにいた女性に手を差し伸べた。

「恐ろしかっただろう。もう案ずる事など無い。」

怯えた女性に対する言動はとても優しく、同一人物とは思えないほどの変貌だった。

「おおめぇもか!!おめぇもその化け物に味方しやがるのか!!!!」

男の言葉にマントの人物は被っていたフードを取り、男へと顔を向けた。

「お、女だと!!」

フードの下に隠れていた顔は、長い白の髪を持ち栗色の瞳の少女だった。強い光が込められた瞳に睨まれ男は畏縮したように静まった。

「貴様は、この女性を化け物だと言うが何処が化け物だというのだ。姿も心もお前達と変わらんだろうに。」
「なっ!!こいつは化け物だ!!レプリカっつう俺たちとは全く違う化け物なんだよ!!!」

静まっていた男は少女の言葉で、また狂ったように叫びだした。その姿を忌々しそうに顔を顰め睨みつける少女は、男が倒れた時に放り出してしまっていた剣を拾い、少年達が驚く中躊躇なく剣を男の顔目掛け振り下ろした。

「私に取ったらこんな物を振り回すお前が、化け物に見えるのだがな?」

剣先を鼻に突き刺しながら微笑みを浮かべる少女に、その場にいた誰もが恐怖を覚えた。

「スコール!!!やっと見つけたぞ!!!」

全員が固まっている中、空気を読まずに一人の青年がその場に割り込んできた。少年に走り寄った彼は、少年_スコールの胸ぐらを掴み怒鳴りつける。

「てめぇ何している!!!どれだけ探させれば気が済むんだ!!!さっさと帰るぞ!!!」
「まっ・・待ってギル・・・。話せば分かるから。」
「お前の話など聞かん!!いつも考えてから行動しろと言っているだろが!!!で?この騒ぎは何だ?」

青年_ギルフォードは苦しそうなスコールの声を無視し、騒ぎの中心にいる少女と男に目を向けた。

「男の方は見た顔だな?確か・・・・ゴルと言ったか?大のレプリカ嫌いだと評判だよな?」
「だ・・だから、俺の話を聞けって!!!」

ギルフォードの手を胸ぐらから離したスコールは、ギルフォードの視界に入る位置へと移動する。

「こいつが、レプリカの女性に暴力を働いてるのが見えたんだよ。ほおっておけねぇじゃんか!!」
「だからと言って所構わず突っ込むな、この馬鹿。」

ギルフォードの拳がスコールの頭に墜ちる。抗議するスコールを無視し、後ろから現れた鎧の集団にゴルを引き渡した。

「少しは自分の立場を考えろ。」
「分かってるって。」

反省の色を全く見せないスコールに、ため息を落としながら少女と支えられている女性に近づく。

「怪我の治療を。病院に案内させましょう。」

ギルフォードはその場にいた鎧の人物に女性を預け少女に目を向け、手を差し伸べる。不機嫌そうな少女は、ギルフォードの手を振り払い睨みつけた。

「貴様が来なければあの男を消せた。何故邪魔をした。」
「邪魔したつもりはないが、街で人に攻撃するのは犯罪だ。」
「ならばレプリカなら良いと?同じ生き物であろうに。」
「レプリカでもオリジナルでも同じだ。罪を犯せば罰せられる。」
「それで、この世界がレプリカ達が救われるとでも思ったか!!オリジナルはレプリカを同じとは見てはおらぬ。レプリカは人ではない化け物だとな!!」

怒鳴る少女は辛そうに顔を歪め、肩で息をしている。顕現しそうに見るギルフォードをスコールが押しのけ、手を差し出す。

「俺はスコール。こっちがギルフォード。確かに君の言う事は事実だ。けど、人は分かり合える。それはレプリカもオリジナルも一緒なはずだ。でしょ?」

驚き目線を逸らす少女にスコールは笑みを向けた。
すると、突然少女の体が崩れスコールに寄りかかってきた。驚くスコールは、ギルフォードに指示を飛ばしエレベーターへと少女を抱え走っていった。


つづく


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