二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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FAIRYTAIL
日時: 2010/03/07 19:32
名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)

新しく入らせてもらいました、紅です。
まだまだ未熟ですが、暖かい目で見てもらえると嬉しいです。
コメントも書いてもらえるとなお良し。

注意
1・荒らしや、人を傷つけるコメントなどは書き込まないで下さい。
2・訳の解らない事やアドバイス等、何かあったら書いてください。
3・主人公は一応ナツ。
4・この小説は、別サイトFAIRYTAILの短編集、おまけ小説のようなものです。気軽に読んでください。
5・よかったらサイトの方も来て下さい。

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Re: FAIRYTAIL ( No.13 )
日時: 2010/03/14 14:48
名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)

はい、私もたまにどれが私のなのか解らなくなります……。

Re: FAIRYTAIL ( No.14 )
日時: 2010/04/11 14:55
名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)

擬似恋愛Ⅲ

ティアにナツを見て来いと顎で指し、恐る恐る向かって行った後、ルーシィとハッピーは机に突っ伏しうな垂れた。

まだ涙を流しナツの身を案じるハッピーに、ルーシィは説明を求めた。

「朝からおかしかったんだよ」
「おかしいって?」

頭を撫でてやると、スンッ、と息を吸う音と共に、瞳から涙が溢れ始める。

「さっきみたいにボーっとしてたり、呼びかけに反応しなかったり……。それに……」
「それに?」

「何でか女の人を避けてるんだ!!」
「………は?」

沈黙の後、ルーシィはがっくりとうなだれる。

ナツは別に人見知りが激しくもないし、女性が苦手という訳でもない。
そんなナツでも、年齢は解らないが思春期だ。
色々思うところもあるだろう。

しかし、そんなことが理由で、ナツの様子がおかしい訳が無い。

「どうなっちゃてんのよ………」

ナツとティアが歩いていった先を見つめ、ルーシィは呟いた。


「なんか俺おかしいんだよ!!」

突然目の前で頭を抱え叫ぶナツに、グレイはうんざりした。

話を聞いて欲しいと言われ黙っていれば、いきなり騒ぎ出したのだ。
そうゆう事は一人でやってもらいたい。

「夢には変なやつ出てくるし、ティアとかルーシィ見たら変な感じになるし、腹は減ったし、もう訳わかんねーっっ!!!」

最後は全然どうでも良いが、ルーシィ達のことを出されて、グレイの瞳は真剣になった。

「ティア達がどうしたんだよ」
「…いや、二人に構わず、街ん中で会った売り子の姉ちゃんとか、ミラとかもなんだけどよ、なんか変な気持ちになんだよ」

ナツの言葉に、グレイの顔が引きつり始める。
これは自分よりもっと別の奴に聞いたほうがいいんじゃないか。

「お前……それいつから?」
「? たしかー…今日の朝からかな。昨日の夜、ジュビアっつったっけ?そいつに会っても大丈夫だったからな。…いや、そいつの後からおかしくなったか?」

唸るナツに目もくれず、必死に思考を巡らす。
最初はナツも、色事に興味を持ってきたのかと思っていたが、どうも違うらしい。
それに、ジュビアと会ってからおかしくなったというのが気になる。

「おいナツ、お前ジュビアになんかされたか?」
「何もされてねぇぞ。ちょっとぶつかったくれーだ」

ぶつかった、という言葉に、グレイが敏感に反応する。
その時に何かされたのかもしれない。

ジュビアを探しに行くため扉の方を向いた。

瞬間、小さな音を立てて扉が開いた。

「おいナツ……あれ?グレイ?」

ティアが入ってきた瞬間、後ろでナツが、小さく息を飲んだ。

Re: FAIRYTAIL ( No.15 )
日時: 2010/03/21 13:20
名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)

だんだん一話ごと短くなってきている気がします………。
うーん。
最新刊の20巻を昨日読みました。
やっぱりナツってかっこいい((微笑

Re: FAIRYTAIL ( No.16 )
日時: 2010/04/11 14:58
名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)

擬似恋愛Ⅳ

「ルーシィさん!!」

突然掛けられた声に、ルーシィは慌てて振り返った。

後ろには最近ギルドに入ったジュビアが、息を切らして立っていた。

「おはようジュビア、どうかしたの?」

ナツのことは気になるが、とりあえず明るくあいさつをする。
しかしあいさつをかけられた本人は、あいさつを返す余裕もなく、ルーシィにつかみ掛かった。

「ナツさんは、ナツさんは何処にいますか?!!」
「ひぃっ!ちょ、いきなりつかまないでよ!!」

鬼のような形相でルーシィを掴むジュビアを放し、息を整えさせてから、椅子に腰を降ろさせる。

「ナツがどうかした?」

泣き止んだのか、ハッピーが声を掛ける。
まだ落ち着かないのか、ジュビアはそわそわと動きながら、はっきりしない口調で話だした。

「いえ、あの、ちょっと用事がありまして……」
「用事?」

いつもグレイにべったりなジュビアにしては珍しい。
しかし今ナツはまともに話が聞ける状態ではない。

注意しようと口を開いた時だった。

「うわあああああああああああああああああ!!!」

先程二人が向かっていった先から絶叫。

驚いて振り替えると、顔を青や赤に変色させたナツが、猛ダッシュで近づいてくる。

「おいナツ!!」

その後ろからはティアと、どうゆうわけかグレイが走ってきていた。

「ナツさん!!」

ジュビアの瞳が鋭くひかり、椅子から立ち上がった。
反動で、椅子が床に倒れる。

「げっ、また女!??」

対するナツは驚いたように方向転換をし、ギルドから立ち去ろうとした。

が。

「きゃあっ!!」
「うおっ!!」

大量の酒ダルを持ったカナと激突。
上から降ってくる酒ダルが何個もナツの頭部にぶつかり、ぐったりと床に倒れさせた。

「返してくださいー!!!」

すっかり伸びたナツの胸倉をつかみ、ジュビアが凄い勢いで揺する。
乗り物酔いに似た感覚が、ナツを襲った。

「うっぷ、き、気持ち悪い………」

そんなナツを助けるように、グレイがジュビアに声を掛けた。

「やっぱりお前、ナツになんかしたのか?」
「グ、グレイ様?!」

突然の問いに、ジュビアは身じろぐ。

「返しってって、なんかあげたのか?」
「ナツが何か取ったとかじゃなくて?」
「ナツはそんな事しないよ!」

近くに寄ってきたティア達も、ジュビアを見下ろしながら問いかける。

「えっと、その……」

口ごもる彼女の背後に、影が被さる。

「どうゆう訳か知らないけどねぇ……」

振り返ると、大切な酒ダルをひっくり返されて激怒するカナ。

「説明してもらおうじゃないか」
「………はい」

目尻に涙を溜め、あきらめた様に、ジュビアは頷た。

Re: FAIRYTAIL ( No.17 )
日時: 2010/04/11 15:00
名前: 紅 (ID: 7jEq.0Qb)

擬似恋愛Ⅴ

「恋愛水晶?」
「…はい」

時刻はもう昼。
伸びたナツをたたき起こし、例のメンバーは昼食についた。
勿論ナツは、一つ分テーブルが離れている。

「グレイ様は女性に興味が無いのかと思って、異性に興味を持つようになる、『恋愛水晶』を用意したんですけど…その…」

口ごもるジュビアは、チラリとナツの方を盗み見る。
本人は全く気付かないのか、先程から自分専用のファイヤードリンクをがぶがぶと飲んでいる。

「ぶつかった時、ナツさんの中にはいっちゃったみたいで……」

縮こまるジュビアに、ナツ以外のメンバーは苦笑いする。
いい迷惑というか、ただの迷惑というか。
グレイもグレイで困っている。

「本当に、すいませんでした!!」

頭を下げるジュビアに、他の面々は気にするななどと声を掛けた。
被害にあった本人には謝罪をしていないのだが。

「まあ、ジュビアも悪気があったわけじゃないしね」

ポン、と肩に手を置くと、ジュビアが申し訳なさそうにルーシィを見上げる。

「ルーシィさん、ありがとうございます!………恋敵だけど」
「だから違うって………」

そんなやり取りを横目に、ティアが最も肝心な事を呟いた。

「でさぁ、ナツ、どうやったら元に戻るの?」

沈黙。

近くでドリンクを飲んでいたナツさえも、今は黙って座っている。
自然と水晶を買った本人、ジュビアに視線が向く。
慌てたようにジュビアは考え、思ったことを口にした。

「水晶は元々外から入れたので、取り出せばいいと思いますけど…」
「その方法がわからねぇんだな」

今まで黙っていたグレイが、ため息をついてナツの方を見る。
ナツも困ったように、視線をキョロキョロと動かした。

「解剖でもしてみる?」
「あんたは黙ってなさい!!」

隣でさらりと言うハッピーの頬を、思いっきりひっぱる。
おかしくなった原因が解ったからなのか、ハッピーは元気そうだ。

「まぁ、魔道具なんだし、その内効果は切れるでしょ」

ティアの言葉で、その場にいる者はとりあえず承諾した。
ジュビアが言うには、たぶん効果は一日くらいだと言う。
しょうがなくナツは、一日女性を避けるように生活する事にした。


「おーい、ジュビアー!!」
「? ナツさん?」

女性に近づくと今は変になるため、かなり離れたところからナツが声をかけた。

「あの、今日は本当にごめんなさい」
「ああ、いいって別に。それよかさぁ」

水晶のことを怒っていないのを確認し、ジュビアはナツの言葉に耳を傾ける。

「今日夢になんか女の子が出てきたんだけどよぉ、それも水晶のせいか?」

夢に出てきた懐かしい少女。
ずっと気になっていた。

「たぶん、そうだと思いますけど……」
「そっか…サンキュウな」

そう言って、ナツはジュビアに手を振った。

「どっかで会ったと思ったんだけどなぁ」

イグニールと自分と少女。
夢の中での幻でしかなかったのかもしれない。
それでも。

(いつか会えるといいな)

もうすぐ会えるとも知らずに、夢の中の少女を、ひっそりと思い浮かべた。

夢の中の少女。
それは、後に会う空の滅竜魔法の使い手。

ウィンディ。


END


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