二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

誰か「 心 」を教えてください—REBORN—
日時: 2010/08/04 20:03
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

がんばりたいと思います!
美術の作品に手をかけているこのごろですが…、失敗したぁぁぁぁぁぁぁ!(涙)紙が無駄になっただけじゃん!(涙)


・キャラクター
神埼終夜  並盛高校二年の主人公。感情欠落者。人を好きになると言う事がわからない。少し鈍感な所がある。
沢田綱吉  並盛高校二年、生徒会長。冷血で冷淡で冷酷な性格だが、自分も知らないうちに終夜に興味を引かれる。
獄寺隼人  並盛高校二年 生徒会会計。
山本武   波盛高校二年 生徒会書記。
雲雀恭弥  並盛高校生…(年齢不詳)風紀委員長。
六道骸   並盛高校三年 生徒会裏会長。裏で何かをしているらしい噂が流れている。
黒崎裕也  並盛高校のカウンセラー。謎が多い。
笹川雄途  数少ない親友。実は。

:お知らせ:
第一期完結。
第二期始動。(第二期メンバーは原作どおりです。違うとすればツナの性格がスレてるだけで)
100クリック有難うございます!感謝です!





・進行状況
第一期
—Data,00— 感情零
—Data,01— 感情欠落
—Data,02— 心療医療
—Data,03— 殺人考察
—Data,04— 狂信狂愛
—Data,05— 人種嫌悪
—Data,06— 記憶回路
—Data,07— 現実偽善
—Data,08— 希望世界 「愛してます」
第二期
—Data,00— 記憶の声
—Data,01— 運命の歯車
—Data,02— 邂逅輪廻
—Data,03— 戯言輪廻

Page:1 2 3 4 5 6



Re: 誰か「 心 」を教えてください—REBORN— ( No.2 )
日時: 2010/07/29 17:13
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

—貴方は、感情を持っていますか?

俺の、挨拶。



—Data,01— 感情欠落


「おっす、終夜!」

「おはよう」

「相変わらず無表情だなぁお前は!」

悪友、笹川雄途が俺の肩を叩いてきた。

結構痛かった。
俺は窓の外を見る。

此処は——並盛高校。

少し平凡で少し、いやかなりの非凡がある学校だ。

時折爆発が起きるし。(それに先生達は無関心)
時折廊下が凍ってるし。(生徒達が良く転ぶ)
時折、いやかなりの犠牲者が出る。(転校した生徒も居た)

—そんな場所に、俺は通っていた。

父さんが死んだ後、親戚の叔父さんたちにイタリアのお嬢様学校へ進学するよう勧められたが、俺は断った。

ああいう場所は嫌いだった。


「オイ!生徒会長たちが歩いてるぜ!」


全員が一斉に廊下を見た。
俺は首をかしげて、
「生徒会長?」
「お前、しらねぇのかよ。あの最凶生徒会長沢田綱吉だぜ?って言うか俺らと同じ年だぜ」

そういってまた方を叩く悪友、笹川。

だから、痛いんだって。

「・・・知らない」
「・・・お前なぁ。何処か世間知らずなところあるよな」
「ほっとけ。興味ないし」
「興味持てよ!」
「何でムキになってんだよ」
「(お前が無感情だからだろ・・・)」
俺はそんな悪友を放って置いて、廊下を見た。

—茶髪逆毛。ハニーブラウンの目。

俺と瓜二つだった。(目の色が違うだけで)


—眼が合う。


俺は無感情にそんな視線をそらす。

だけど、向こうはしばらく見て、視線をそらした。
お互い、興味なんて無かった。


—今の時点では。




(感情欠落者と)(冷酷非道なマフィア)

Re: 誰か「 心 」を教えてください—REBORN— ( No.3 )
日時: 2010/07/29 17:39
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

「共感と同情。この違いが判る?」
「急に何言ってんだよ。んー。わっかんねぇなぁ。お前はわかるわけ?」
「まぁね。違いはあるさ、全ての言葉は一つ一つ意味合いが違うんだから」
「ふぅん…」

俺は手元においてあった国語辞典をバタンッと閉じた。

煙と言うか埃がまった。
此処は図書室。
休み時間を俺達は此処ですごしている。
結構住み心地のいい場所だった。
誰も来ないし、誰の話し声も聞こえない場所。

凄く——静かな場所。

「そろそろ休み時間が終わるぜ。俺は咲に戻ってるからな」

「あぁ」

俺は国語辞典を片付けるために、棚まで歩いていった。


—ドガンッ


「・・・」

俺は爆発物が爆発する前に、飛びのいた。

棚から本が落ちる。

「お前が「 神埼終夜 」か。十代目がお前を呼んでいる。付いて来い」
俺は声のした方向を向いた。
先ほど、廊下を歩いていた生徒会の人間だった。
「(ダイナマイト・・・)」
「早くついてきやがれ」
「悪いけど——もう、時間だ」
興味なんて無い。
それに、無関係だ。
俺は図書室から出ようとしてドアノブを引っ張った。
「————」
「予め逃げないように細工したんだ。もう逃げられねぇぜ」
「——お前、馬鹿?自分も逃げられないよ」
「———あ」
今更気づいたって顔した。

俺は重い溜息を吐いて、靴から裁縫セットを取り出した。

「おっお前・・・なんでそんなもの・・・」
「昔から拉致されたり誘拐されたり殺されそうになったからコレくらい用意しておかないと殺される」
「(拉致られたって・・・)」
裁縫セットから針、ではなく錠開け用の道具を取り出して、ソレを鍵穴へ差し込んだ。
強制的だったので、鍵穴が変形するから、あまりしたくない方法だったがこの場合仕方ないだろう。

—ガチャッ

音がして、俺はドアノブを回した。
見事に扉は開いた。

「オイ!待てよ!」

腕を引っ張られて、俺は制止される。

「何?」
「——十代目がお待ちだ!」
「さっきから十代目十代目って言ってるけど、俺には関係ない。興味も無いし、キミ達に関心もない。じゃあね」
俺はそれだけ言うと、少年の腕を払い、歩き出した。

「あぁ、そうだ。キミ、「 感情 」持ってる?」

「当たり前だろ、そんな事」


その答えを聞いて、俺は再び歩き始めた。
キミ達にとっては、そんな物なんだろうね。



—俺にとっては、「 探し物 」なんだよ。

Re: 誰か「 心 」を教えてください—REBORN— ( No.4 )
日時: 2010/07/29 18:04
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

「そうだ、終夜お前あの後図書室で何やってたんだ?爆発音が聞こえたけど」

「なんでもないよ」

俺は昼食時、そんな会話をした。
あの爆発の後、俺は遅刻と言うレッテルを貼られた。
どうでもいいけども。
「じゃあ、俺先に教室行ってるから」
「あぁ、終夜次は遅刻するなよ」

俺は無言で屋上に笹川を残して去っていった。





—コツ、

「・・・」

目の前に、沢田綱吉が立っていた。

教室に戻って机の上で本を読んでいたのだけれども。
影で、見えない。
「——見えないです」
「お前が神埼終夜か」
俺の言葉を無視して、勝手に自分の用件を話し始めた。

——失礼と言う言葉を知らないのか。

「話がある。付いて来い」
「嫌です」
周りから驚きの声が上がった。
即答したのが、そんなに意外だったのだろうか。
俺は本読みたいし。
生徒会長にも興味はないし。
「あぁ、謝ったほうがいいですか?」
「———いや、いい(コイツ・・・何の感情も顔に表してねぇ・・・)」
俺は本を閉じて、席を立つ。

彼が一体何を考えてるのかは。

 判らなかった。

多分、相手も俺が何を考えているのかわからないだろう。
俺は欠落者と言う存在なのだから。
最後に、彼の目を見た。


冷たく——まるで、氷の刃の様な冷めた目。


何かに対して——非道になった目だった。

あそこまで、冷たい目を俺は今まで見た事がなかった。


判らない?

 あぁ、判らないさ。


俺には到底、無理な感情だ。
俺には到底、出来っこない感情だ。
憧れもしない。
非道な感情は所詮非情なだけだから。


「それと、俺は暇がすきなんです。ほうっておいてくれませんか」


彼の——非情な目を見て、言い放った。




(知らぬ間に、彼女は毒を吐いていた)(非道な少年は、欠落した少女に惹かれ始める)

Re: 誰か「 心 」を教えてください—REBORN— ( No.5 )
日時: 2010/07/29 21:58
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

「「 死にたい気分 」ですよ」
欠落少女は、白衣の男の問いに答えた。



—Data,02— 心療医療

「で、貴方がこの学校のカウンセラーですか」

「えぇ。始めまして」

ふざけんな。
コイツの何処がカウンセラーなんだよ。
俺は今現在、笹川に勧められ(と言う名の強制的連衡)カウンセラーの担当と向き合っている。
正直言って、吐き気がする。
コイツと居ると胸焼けの様なものが出てくる。
「えっと、神埼終夜君、ですね」
「男じゃないです」
「あぁ、女子だったね。沢田君と酷似してたから・・・」
いらいらしてきた。
どうも苦手だコイツは。
「先生の、名前は何ですか」
「あぁ、言ってなかったっけ。僕の名前は黒崎裕也って言うんだ」
にこっと笑ったその笑顔は——常人には到底見破れないほどの作り笑顔だった。

コイツこそカウンセラーを受けるべきじゃないのか。

「キミは——感情欠落者、らしいね」
「そうみたいですね」
「だけど見ている限り、キミは感情なんて欠落していない」
「コレは——作り物ですから」
「そうか、ふぅん・・・」
そういって何故かノートに何か書き始めた。
俺は視線をそらして窓の外を見ていた。
「じゃあ、一つ聴いてもいいかな」
「何ですか」


「キミは、「 感情欠落 」と言う精神的病を抱えていて、どんな気分なんだい?」


俺は、動きが一切遮断された。
「・・・そんなの。決まってるじゃないですか」
「・・・ふぅん?」


「「 死にたい気分 」ですよ」


こんな——訳のわからない感情を抱えて生きるなら。
死んだほうが楽なのに。
俺は、生きている。


「・・・死にたい気分、ねぇ」
クスッと笑った顔にむかついた。
あぁ、いらいらする。
むかむかして胸焼けの様な感情が俺の体を這い回って気持ちが悪い。
俺は——この感情の正体を知らない。
この感情の名を知らない。
「じゃあ、最後にもう一つだけ」

男の顔から——感情が消える。

俺と同じ——無表情、無感情、無感傷。


「キミは——何の為に生まれてきたか、判るかい?」


俺は、その問いに答えた。


「そんなの、神のみぞ知るって奴ですよ。俺には——到底判らない」



(ソレが今の答え)

Re: 誰か「 心 」を教えてください—REBORN— ( No.6 )
日時: 2010/07/29 22:10
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

廊下に出て、笹川が居た。

「・・・やっと終わった」

「どうだった?」

「・・・ふざけんな」

あんなクソ気色悪い空間に俺を閉じ込めやがって、と俺は毒づいた。

笹川はおっかねぇ、と言って俺から数歩離れる。

「悪かったって。にしてもそんな気分悪かったか?人気あるんだけどなぁあの先生」
「ソレは常人だけだ。俺と常人を一緒にするな馬鹿」
「・・・」
笹川が足を止めた。
俺は不思議になって後ろを振り向く。

「——終夜。お前さぁ」

「?」

「お前、「 普通 」だよ」

「・・・」

無言、だった。
何時しか同じことを誰かに言われた気がする。


—キミは普通だよ。


一番、嫌いな言葉だった。

「普通すぎて怖いくらいだ。一番人間らしいっていうか、な」
「・・・それ以上しゃべるな。虫唾が走る」
「・・・——お、」

俺はそんな笹川の反応に前を向いた。


「———」


「神埼終夜、もう下校時間だ」


そこにいたのは、沢田綱吉。
相変わらず冷たい視線を送っている。
心の奥底にまでその氷は行き届いているらしい。
「・・・寒いな」
「え?」
「会長、スイマセン。俺達カウンセラー受けてたんで。帰ります」
「待て」
ガッと、俺は腕を掴まれた。
動きが停止する。


「お前———生徒会に入らないか?」


「————ハイ?」


俺は、目を大きく見開いた。
笹川はふぅん、と言って俺に近づいてきた。

「なれよー終夜ー」

「・・・なんで」

「いい機会だろ?お前も色々、な」

そのいろいろが何かわからなかったが。
俺は重い溜息を吐いて答える。

「考えておきます」

その時、何故か沢田綱吉の顔に微笑が浮かんだのに俺は気づいたが、気づかない振りをした。




(第一歩、ですよ。終夜ちゃん)(男は、笑った)


Page:1 2 3 4 5 6



この掲示板は過去ログ化されています。