二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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東方project 東方幻旅伝
日時: 2010/08/31 17:49
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

東方projectを題材にした小説です。
・オリキャラ登場
・原作との矛盾
・キャラの性格の改変
などに目をつむっていただける方のみよろしくお願いします。

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第十七話「恐怖の蟻酸攻撃」 ( No.20 )
日時: 2010/09/22 18:25
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

 「お前にスペルカードルールによる決闘を申し込む!!俺が勝ったらじいさんと誘拐したやつら全員を解放してもらうぞ!!」
「よろしいですわ。なら、わたくしが勝った場合はあなたを洗脳して働き蟻にさせていただくわよ」
「ああ、いいぜ」
「俺の使用スペルカードは3枚。お前は?」
「わたくしも3枚ですわ。では、いきますわよ」

いよいよスペルカード戦が始まった。じいさんに一通りのことは教わったから自信があったがやはり、実践となると話は別だ。頭の中が真っ白とはこのことだ。
とにかくやるしかない。俺は武器を出現させた。
「出てこい!三種の神器の一つ、「草薙のくさなぎのつるぎ!」
「人間のくせに面白い能力をお持ちのようね。なら、こちらも行きますわよ」

蟻女は手のひらをこっちに向けた。一体何をするつもりだ。
「それ!」
次の瞬間、彼女の手のひらから透明な液体の弾が勢いよく飛んできたが間一髪回避できた。弾が後ろの木にあたり、ジュワジュワと音を立てて溶けている。
「よく避けられましたね。今飛ばしたのはわたくしの体内で生成される特殊な蟻酸ですわ。当たれば痛いじゃすみませんことよ」
「なんだと!洒落にならないじゃねえか!!近寄れねえよ!」
いくら草薙の剣でも近寄れないことには相手を斬ることはできない。しばらくの間、膠着こうちゃく状態が続いた。

「あら、来ないのならわたくしから行きますわよ!!スペルカード、酸符『十連式酸弾銃』!!」
十本の指の指先全てからさっきの毒液が発射された。あれをまともに食らえば敗北は確定だ。ならばこいつの出番だ。
「出てこい、『アイアスの盾』!」
酸の弾がビシビシと盾を撃つ。盾の表面はドロドロになってしまったが、なんとか防ぎきれた。

「まったく、小賢しい人間ですわ」

第十八話「苦戦」 ( No.21 )
日時: 2010/09/25 19:27
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

 蟻女は再び手のひらをこっちに向けている。盾で防ぐことができると言っても限界がある。少しでも気を抜けば隙を突かれ、被弾してしまうだろう。俺は劣化した盾を消し、再度具現化した。
「まったく。逃げてばかりでは勝負になりませんわ」
蟻女はため息をついて呆れたような顔をしている。

「へっ。逃げながらお前を倒す策を練ってんだよ」
「そうだったの。性能の悪そうな頭でせいぜい頑張ることね」

こっちが大苦戦しているのにじいさんは洗脳されてぼーっとしている。まったく、のんきなものだ。

「隙アリ!」
一発の蟻酸弾が俺を目掛けて飛んでくる。避けきれない。
「しまっ・・・。うああああああっ!!!」
じいさんに気を取られている隙に蟻酸を左肩にくらってしまった。言葉にできない痛みが走る。学ランの肩の部分がジュワジュワと溶けている。

「あははははっ。この辺でやめといたらどうかしら?」
「馬鹿言え、今お前に勝つ方法が思い浮かんだ。覚悟しろよ」
「とんだハッタリだわ!」
そう言うと再び攻撃を仕掛けてきた。痛みのせいで思うように動けない。あいつに勝つ方、それは「あの武器」を使うこと。あれさえ使えれば・・。だが肩のダメージのせいで思い通りの武器が出せない。

「とどめですわ。スペルカード、蟻符『ナイルの蟻酸ボール』!」
ボール状の特大蟻酸弾が隕石のようにこっちをめがけて飛んでくる。避けられない、防げない。まさに万事休すだ。

第十九話「引き分け?」 ( No.22 )
日時: 2010/09/27 18:55
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

そのとき、危機一髪で奇跡が起きた。狙っていた武器が出た。「火尖槍かせんそう」だ。これは穂先から火炎を放射する特殊な槍だ。俺は酸の弾に向けて火炎を発射した。弾は勢いよく燃えて俺に届くことなく消えた。
「なっ・・・」
「形勢逆転だな。炎の盾なら溶かしようがないだろう?」

逆転のチャンスだがさっきの肩のダメージが大きい。長引かせるとまずい。大技でいくしかない。
「人間のくせに生意気ですわ!スペルカード、呪酸『強酸性美王麗』!」
「こっちも行くぞ。スペルカード、喧符『湘南サラマンダー』!」

酸の弾幕と、火尖槍から放たれた蛇の形をした炎の弾幕が激しくぶつかり合う。もちろん酸の弾は炎に触れた瞬間燃え尽きた。しかし、一発だけ防ぎきれなかった。
「ふふふ。一発防ぎきれてないわよ。これであなたもおしまいね」
「そんなこと言ってないでお前も足元気いつけな。お前が飛ばした酸まみれだ。それに俺の炎が当たったらどうなると思う?」
「しまっ・・・。ぎゃあああっ!!!」
蟻女は激しい炎に包まれた。蟻酸は熱を加えると発火しやすい。だが同時に俺も酸の弾を喰らってしまった。
「ざまぁみろ・・。こ・・れでも、理科は得・・意なほうなんだ・・ぜ」

ダメージが限界を超えた。俺はそのまま倒れ込んでしまった。

キャラ紹介② ( No.23 )
日時: 2010/09/27 18:54
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

■輪堂 妖蟻(りんどう ようぎ) 蟻の妖怪。「人間を洗脳する程度の能力」を持つ。体内で生成した強力な蟻酸を飛ばして攻撃する。働き蟻不足のため人間をさらい、洗脳して働かせていた。

・所持スペルカード 酸符「十連式酸弾銃」、蟻符「ナイルの蟻酸ボール」、呪酸「強酸性美王麗」

第二十話「脱出」 ( No.24 )
日時: 2010/09/28 18:04
名前: チキンカレー ◆u8da6hjvyw (ID: t18iQb5n)

ダメだ。ここで倒れたら引き分けだ。じいさんも村人も解放されない。最後の気力を振り絞って立ち上がった。
「お・俺の勝ちみたいだ・・な。お前のスペルカードは・・もうない」
炎の中から蟻女がはい出してきた。妖怪はこのくらいじゃ死なないらしいし、すぐに回復するらしい。
「ふん。ルールですからね。洗脳した人間どもは解放いたしますわ。あなたも頑張ってここから脱出することね」
そう言うとどこかへ消えていった。気がつけばあたりはやつの酸が俺の炎で発火して木に燃えうつっている。早く逃げないとまずい。だがもうダメージのせいで立ち上がれない。

「薙!見事に勝ったようじゃな」
「じいさん!やっともとに戻ったか」
「いやあ、情けない。あの程度の妖怪に隙を突かれるとは。歳だのう」
「のんきなこと言ってる場合じゃない!炎に囲まれて逃げ場がない!」
「むむ。これはまずいの」

そのとき、黒服を着た少女が箒に乗ってやってきた。格好から察するに魔法使いだろうか。
「なんだ。お前ら魔法の森に放火するなよ。あたしの家があるんだから」
「不可抗力だよ。それより助けてくれ。動けねえんだ」
「報酬はしっかりいただくぜ」
「なんでもいいから早くしろ」
「わかったわかった」

魔法使いは上空から箒をゆっくり降下させ、俺たちを乗せた。
「三人乗りはやっぱキツイぜ」

すると今度は銀髪の若い男が現れた。消火器を持っている。
「まったく。何事だい?」
「香霖!」
「魔理沙。何をしてるんだい?」


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